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薬剤師ネクスト経営塾

ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL

作成又は改訂年月

** 2017年4月改訂 (第9版)
* 2015年3月改訂

日本標準商品分類番号

871319

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
2014年2月
国際誕生年月
2006年6月

薬効分類名

眼科用VEGF阻害剤(ヒト化抗VEGFモノクローナル抗体Fab断片)注1)VEGF:ascular ndothelial rowth actor (血管内皮増殖因子)

承認等

販売名

ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL

販売名コード

1319403A1036

承認・許可番号

承認番号
22600AMX00565000
商標名
LUCENTIS 10mg/mL

薬価基準収載年月

2014年11月

販売開始年月

2009年3月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等遮光し、凍結を避け、2〜8℃に保存すること
使用期限
使用期限等包装に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
説明事項(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量注2)
組成1バイアル(0.23mL)中の含有量:ラニビズマブ(遺伝子組換え)2.3mg
1回の投与量である0.05mL中の含有量:ラニビズマブ(遺伝子組換え)0.5mg
添加物
組成トレハロース水和物 23.0mg
L-ヒスチジン塩酸塩水和物 0.382mg
L-ヒスチジン 0.074mg
ポリソルベート20 0.023mg
組成注2)本剤は注射液吸引時の損失を考慮して、過量充填されている。

性状

性状
性状無色〜微褐色で、澄明又はわずかに混濁した液
pH
性状5.2〜5.8
浸透圧
性状265〜335mOsm/kg

一般的名称

ラニビズマブ(遺伝子組換え)硝子体内注射液

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
眼又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者〔眼内炎等の重篤な副作用が発現するおそれがある。〕
眼内に重度の炎症のある患者〔炎症が悪化する可能性がある。〕

効能又は効果

用法及び用量

1.中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症
ラニビズマブ(遺伝子組換え)として0.5mg(0.05mL)を1ヵ月毎に連続3ヵ月間(導入期)硝子体内投与する。その後の維持期においては、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上の間隔をあけること。
2.網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫
ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回あたり0.5mg(0.05mL)を硝子体内投与する。投与間隔は、1ヵ月以上あけること。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1.中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症の場合
維持期においては、1ヵ月に1回視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
2.網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、糖尿病黄斑浮腫の場合
1ヵ月に1回視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
投与開始後、視力が安定するまでは1ヵ月毎に投与することが望ましい。
3.病的近視における脈絡膜新生血管の場合
定期的に視力等を測定し、その結果及び患者の状態を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
疾患の活動性を示唆する所見(脈絡膜新生血管、視力低下等)が認められた場合に投与することが望ましい。
4.全効能共通
本剤による治療を開始するに際し、疾患・病態による視力等の予後を考慮し、本剤投与の要否を判断すること。
定期的に有効性を評価し、有効性が認められない場合には漫然と投与しないこと。
臨床試験においては、両眼治療は行われていない。両眼に治療対象となる病変がある場合は、両眼同時治療の有益性と危険性を慎重に評価した上で本剤を投与すること。なお、初回治療における両眼同日投与は避け、片眼での安全性を十分に評価した上で対側眼の治療を行うこと。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
緑内障、高眼圧症の患者〔本剤投与により眼圧が上昇することがある。〕(「重要な基本的注意」の項参照)
脳卒中(脳梗塞、脳出血等)又は一過性脳虚血発作の既往歴等の脳卒中の危険因子のある患者〔脳卒中があらわれることがある。〕(「副作用 重大な副作用」、「その他の注意」の項参照)

重要な基本的注意

網膜疾患に関する専門知識を有し、硝子体内注射の投与手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を投与すること。
硝子体内注射に際し使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと。(「副作用」の項参照)
硝子体内注射の際には、下記の点に注意しながら行うとともに、投与手技に起因する有害事象として結膜出血、眼痛及び硝子体浮遊物等の有害事象が多く報告されているので注意すること。(「副作用」の項参照)
硝子体内注射は、無菌条件下で行うこと。(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用すること。)
本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと。(広域抗菌点眼剤は本剤投与3日前から投与後3日まで投与すること。)
添付の専用フィルター付き採液針は、硝子体内注射には使用しないこと。(「適用上の注意」の項参照)
過量投与を防ぐため、投与量が0.05mLであることを投与前に確認すること。(「適用上の注意」の項参照)
眼内炎、眼炎症、裂孔原性網膜剥離、網膜裂孔及び外傷性白内障等が発現することがあるので、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること。
硝子体内注射により眼圧を一過性に上昇させるおそれがある。また、持続性の眼圧上昇も報告されている。本剤投与後、視神経乳頭血流の確認と眼圧上昇の管理を適切に行うこと。
本剤の硝子体内注射後、一時的に霧視等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。
網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)又は糖尿病黄斑浮腫(DME)に対し、本剤とレーザー網膜光凝固療法を同日、同じ眼に行う場合は、レーザー網膜光凝固療法を行ってから30分以上の間隔をあけた後に本剤の硝子体内注射を行うこと。
不可逆的な虚血性視機能喪失の臨床的徴候が認められる網膜静脈閉塞症患者への投与は、避けることが望ましい。

副作用

副作用等発現状況の概要
1.中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症
国内臨床試験では総症例88例中21例(23.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、眼圧上昇8例(9.1%)、視力低下3例(3.4%)、眼痛3例(3.4%)、網膜出血2例(2.3%)、一過性視力低下2例(2.3%)であった。
外国で実施した比較対照試験では、874例中477例(54.6%)に眼に発現した副作用が認められた。主な副作用は、眼痛189例(21.6%)、眼圧上昇142例(16.2%)、結膜出血117例(13.4%)、硝子体浮遊物107例(12.2%)、眼の異物感73例(8.4%)、流涙増加61例(7.0%)、眼刺激56例(6.4%)、眼充血47例(5.4%)、硝子体炎46例(5.3%)、虹彩炎40例(4.6%)、眼部不快感35例(4.0%)、霧視33例(3.8%)、眼そう痒症31例(3.5%)、視覚障害31例(3.5%)、硝子体剥離19例(2.2%)、結膜充血15例(1.7%)、硝子体出血15例(1.7%)、視力低下14例(1.6%)、虹彩毛様体炎12例(1.4%)、眼脂11例(1.3%)、眼瞼浮腫11例(1.3%)、角膜擦過傷11例(1.3%)、注射部位出血10例(1.1%)であった。また、874例中32例(3.7%)に眼以外の副作用が認められた。主なものは、頭痛9例(1.0%)、悪心2例(0.2%)、予期不安2例(0.2%)、不安2例(0.2%)であった。 (承認時までの集計)
2.網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
国内第III相臨床試験では、本剤0.5mgが投与された31例中11例(35.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、結膜出血6例(19.4%)、点状角膜炎4例(12.9%)であった。
網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に伴う黄斑浮腫患者を対象とした外国臨床試験では、264例中118例(44.7%)に副作用が認められ、主な副作用は、結膜出血78例(29.5%)、眼痛39例(14.8%)、眼圧上昇15例(5.7%)、飛蚊症13例(4.9%)、眼刺激11例(4.2%)、眼充血11例(4.2%)であった。
網膜中心静脈閉塞症(CRVO)に伴う黄斑浮腫患者を対象とした外国臨床試験では、261例中96例(36.8%)に副作用が認められ、主な副作用は、結膜出血63例(24.1%)、眼痛30例(11.5%)、眼圧上昇18例(6.9%)、飛蚊症12例(4.6%)、眼刺激11例(4.2%)であった。 (効能又は効果の一変承認時までの集計)
3.病的近視における脈絡膜新生血管
国際共同第III相臨床試験では、本剤0.5mgが投与された262例中60例(22.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、結膜出血22例(8.4%)、点状角膜炎9例(3.4%)、眼痛7例(2.7%)であった。日本人患者では47例中22例(46.8%)に副作用が認められ、主な副作用は、結膜出血9例(19.1%)、点状角膜炎9例(19.1%)、眼圧上昇5例(10.6%)であった。 (効能又は効果の一変承認時までの集計)
4.糖尿病黄斑浮腫
日本を含むアジアで実施した国際共同第III相臨床試験では、本剤投与群(本剤0.5mg群、並びに本剤0.5mg及びレーザー網膜光凝固療法併用群)265例中57例(21.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、結膜出血25例(9.4%)、硝子体浮遊物10例(3.8%)、眼痛5例(1.9%)、眼充血5例(1.9%)、白内障3例(1.1%)であった。日本人患者では103例中34例(33.0%)に副作用が認められ、主な副作用は、結膜出血16例(15.5%)、硝子体浮遊物9例(8.7%)、眼充血4例(3.9%)であった。 (効能又は効果の一変承認時までの集計)
重大な副作用
眼障害
頻度
(頻度不明注3)
重大な副作用
重大な副作用網膜出血、硝子体剥離、網膜色素上皮剥離、網膜色素上皮裂孔、硝子体出血、裂孔原性網膜剥離、網膜剥離、網膜裂孔、医原性外傷性白内障、失明、眼内炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
脳卒中
頻度
(頻度不明注3)
重大な副作用
重大な副作用脳卒中(脳梗塞、脳出血等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「その他の注意」の項参照)
注3)国内外臨床試験における日本人患者では報告されていない又は非重篤な副作用として報告されたため、頻度不明とした。
その他の副作用
感染症注4)注4)
頻度
(頻度不明注5)
詳細
詳細鼻咽頭炎、インフルエンザ、尿路感染注7)
血液注4)注4)
頻度
(頻度不明注5)
詳細
詳細貧血
精神神経系注4)注4)
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細頭痛
精神神経系注4)注4)
頻度
(1%未満)
詳細
詳細不安
眼障害注4)注4)
炎症
頻度
(5%以上)
詳細
詳細眼炎症(虹彩炎、硝子体炎、虹彩毛様体炎注6)、ブドウ膜炎、前房蓄膿、前房の炎症注6)
眼障害注4)注4)
視力・視覚障害
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細霧視、視力低下注6)、視覚障害
眼障害注4)注4)
視力・視覚障害
頻度
(1%未満)
詳細
詳細光視症、羞明
眼障害注4)注4)
眼瞼
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細眼瞼浮腫
眼障害注4)注4)
眼瞼
頻度
(1%未満)
詳細
詳細眼瞼痛、眼瞼炎、眼瞼刺激
眼障害注4)注4)
結膜
頻度
(5%以上)
詳細
詳細結膜出血注6)
眼障害注4)注4)
結膜
頻度
(1%未満)
詳細
詳細結膜炎注6)、アレルギー性結膜炎、結膜充血注6)
眼障害注4)注4)
注射部
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細注射部位出血
眼障害注4)注4)
注射部
頻度
(1%未満)
詳細
詳細注射部位疼痛、注射部位刺激感
眼障害注4)注4)
網膜
頻度
(頻度不明注5)
詳細
詳細網膜変性
眼障害注4)注4)
網膜
頻度
(1%未満)
詳細
詳細網膜障害
眼障害注4)注4)
硝子体
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細硝子体浮遊物注6)
眼障害注4)注4)
硝子体
頻度
(1%未満)
詳細
詳細硝子体障害
眼障害注4)注4)
角膜
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細角膜擦過傷、点状角膜炎注6)
眼障害注4)注4)
角膜
頻度
(1%未満)
詳細
詳細角膜症、角膜沈着物、角膜線条、角膜浮腫注6)
眼障害注4)注4)
その他
頻度
(5%以上)
詳細
詳細眼圧上昇注6)、眼刺激、眼の異物感、流涙増加
眼障害注4)注4)
その他
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細眼痛注6)、眼そう痒症、眼脂、眼部不快感、眼充血注6)
眼障害注4)注4)
その他
頻度
(1%未満)
詳細
詳細眼乾燥、白内障注6)、嚢下白内障、前房のフレア、眼出血、眼の異常感、前房出血、虹彩癒着、後嚢部混濁注6)
呼吸器注4)注4)
頻度
(1%未満)
詳細
詳細咳嗽
消化器注4)注4)
頻度
(1%未満)
詳細
詳細悪心
過敏症注4)注4)
頻度
(頻度不明注5)
詳細
詳細そう痒症
過敏症注4)注4)
頻度
(1%未満)
詳細
詳細発疹注6)、蕁麻疹、紅斑
筋骨格系注4)注4)
頻度
(頻度不明注5)
詳細
詳細関節痛
注4)国内外臨床試験における日本人患者の成績及び外国臨床試験成績に基づき発現頻度を算出した。この内、日本人患者で認められた副作用については、日本人患者における発現頻度に基づき記載した。
注5)国内外臨床試験で発現頻度が算出できなかった副作用を頻度不明とした。
注6)日本人患者で認められた副作用。
注7)糖尿病黄斑浮腫を有する患者を対象とした外国臨床試験で発現した副作用。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊婦に対する使用経験がない。本剤は、その抗VEGF作用から潜在的に催奇形性並びに胚・胎児毒性を有する可能性が否定できない。一方、カニクイザルを用いた生殖発生毒性試験(0.125又は1.0mg/眼を両眼に器官形成期硝子体内投与)において、血清中ラニビズマブ濃度が高値を示した母動物1例でラニビズマブの胎児への移行が確認されたが、母体毒性、胎児毒性又は催奇形性は認められなかった。なお、抗VEGF作用を有する類薬(ベバシズマブ)で、ウサギの胚・胎児試験(10〜100mg/kgを器官形成期静脈内投与)において、胎児体重の減少、吸収胚の増加、外形・骨格異常を有する胎児の増加が認められたとの報告がある。〕
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。〔ヒト母乳中への移行は不明である。〕

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

国内外において過量投与された患者に、一時的な眼圧上昇、視力低下、眼痛等が認められた。過量投与が起こった際には眼圧、視力等を測定し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

適用上の注意

1.投与経路
本剤は硝子体内にのみ投与すること。
2.投与前
**本剤は、注射前に未開封の状態で室温に戻すこと。室温に放置した時間が24時間を超えないように使用すること。
注射筒内に吸引した薬液に不溶性微粒子又は変色を認めた場合には使用しないこと。
3.投与時
30ゲージの眼科用針を使用すること。
4.使用方法
使用後の残液は微生物汚染のおそれがあるので、1バイアルは1回のみの使用とし、再使用しないこと。
(2)硝子体内注射液の調製法
添付の専用フィルター付き採液針(以下、採液針)を1mL注射筒に取り付ける。
・採液針を取り扱う際には針管に触れないこと。
・採液針はバイアルから注射液を採取すること以外には使用しないこと。
・採液針の包装が破損、汚損している場合、及び製品に破損、変形等の異常が認められる場合は使用しないこと。
バイアルのゴム栓部分をアルコール綿等で消毒する。
消毒後、採液針をゴム栓の中心部に、針先がバイアルの底に着くまで差し込む。(図1)
バイアル中の注射液全てを吸引する。バイアルは正立させ、吸引しやすいように若干傾ける。(図2)
採液針の中に注射液が残らないよう、プランジャーを十分に引く。
(図3)
採液針をバイアルに残したまま、注射筒を採液針から取り外す。
(図4)
バイアルから取り外した採液針は安全な方法で廃棄する。
・硝子体内注射には絶対に使用しないこと。
・1回限りの使用のみで再滅菌・再使用しないこと。
30ゲージの眼科用針を注射液の入った注射筒にしっかりと装着する。(図5)
注意しながら30ゲージの眼科用針のキャップをはずす。(図6)
注射筒内の空気を抜き、注射筒内の注射液が0.05mLになるように、プランジャーを押す。
(図7)

その他の注意

本剤投与により、VEGF阻害に起因する動脈血栓塞栓に関連する有害事象(血管死、心筋梗塞、虚血性脳卒中、出血性卒中等)が発現する可能性がある。
中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症患者を対象とした外国第III相・第IIIb相臨床試験の3試験併合解析において、本剤投与群及び対照群注8)注8)における動脈血栓塞栓関連事象の発現率に差は認められなかった。一方、脳卒中の発現率は、対照群注8)注8)の1.1%(5例/441例)に比べ、本剤0.5mg群では1.8%(8例/440例)と数値的に高かったが、統計学的な有意差は認められなかった。
注8)シャム注射※)※)群及びベルテポルフィンを用いた光線力学的療法群
※)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。
本剤投与により、抗ラニビズマブ抗体が発現することがある。
本剤単独とベルテポルフィンによる光線力学的療法の併用を比較した試験は実施されておらず、本剤とベルテポルフィンを併用した場合の有効性及び安全性が本剤単独時に比べて優れているとの結果は得られていない。
網膜静脈閉塞症の既往歴を有する患者及び虚血型の網膜静脈閉塞症を有する患者に対する本剤の使用経験は少ない。

薬物動態

本剤0.5mgを脈絡膜新生血管(CNV)を伴う日本人加齢黄斑変性症患者の硝子体内に投与したとき、投与約1日後に最高血清中薬物濃度に到達し、Cmaxは1.86±0.61ng/mLであった。血清中の消失半減期は7.9日であった。投与後の血清中濃度推移を以下に示す。1)1)

日本人加齢黄斑変性症患者の硝子体内にラニビズマブ0.5mgを1回投与したときの血清中ラニビズマブ濃度推移
なお、海外成績の母集団薬物動態解析結果から、本剤の硝子体液中濃度は、血清中濃度の約90,000倍で推移し、その消失半減期は約9日と推定されている。2)2)
本剤0.5mgを網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する外国人患者の硝子体内に投与したとき、本剤の血清中の薬物動態は、加齢黄斑変性症患者と同様な推移を示した。3)3) (外国人のデータ)
外国人糖尿病黄斑浮腫患者及び加齢黄斑変性症患者のデータを用いて母集団薬物動態解析を実施した結果、糖尿病黄斑浮腫患者における血清中薬物濃度の中央値は、本剤0.5mg投与後1週間程度は加齢黄斑変性症患者より高い傾向を示したが、個々の濃度の分布は加齢黄斑変性症患者と同様であった。4)4) (外国人のデータ)
腎機能障害を有する患者を対象にした薬物動態試験は実施していないが、母集団薬物動態解析より腎機能と本薬のクリアランスの関連を検討した。腎機能低下を伴う患者〔200例中136例、軽度(CrCL50〜80mL/min):93例、中等度(CrCL30〜50mL/min):40例、重度(CrCL<30mL/min):3例〕を含む対象集団での母集団薬物動態解析の結果から、腎機能が中等度低下した場合、本薬のクリアランスは17%低下すると推定された。2)2)

臨床成績

1.中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症
(1)国内臨床試験1)1)
病変サブタイプpredominantly classic型、minimally classic型又はclassic CNVを伴わないoccult型の中心窩下CNVを伴う加齢黄斑変性症患者を対象に、非遮蔽、無対照の第I/II相試験を実施した。41例の患者に本剤0.5mgを月1回、11ヵ月間(計12回)硝子体内に注射した結果、投与6ヵ月後の最高矯正視力スコアでベースラインから9.0±9.62文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間6.0〜12.0文字、以下同様)の増加が認められた。また、ベースラインから投与6ヵ月後の最高矯正視力スコアの減少が、15文字未満だった患者の割合は100%(41例/41例)であった。更に、投与6ヵ月後までに増加した最高矯正視力スコアは投与12ヵ月後でも維持されており、ベースラインから10.5±11.14文字(6.9〜14.0文字)の増加であった。

国内第I/II相試験における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移[last forward(LOCF)法で補填]
(2)外国臨床試験
(1)シャム注射注9)注9)を対照とした第III相比較試験(FVF2598g試験)5〜7)5〜7)
病変サブタイプminimally classic型又はclassic CNVを伴わないoccult型の中心窩下CNVを伴う加齢黄斑変性症患者を対象に、シャム注射を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mgを月1回、23ヵ月間(計24回)硝子体内注射する群と月1回のシャム注射群を比較した。本剤0.5mg投与により、最高矯正視力スコアは投与12ヵ月後及び投与24ヵ月後にそれぞれベースラインから7.2±14.4文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間5.4〜9.1文字、以下同様)及び6.6±16.5文字(4.5〜8.7文字)増加し、シャム注射群に比べて有意に改善した(p<0.0001、分散分析)。また、投与12ヵ月後の最高矯正視力スコアの減少が、ベースラインから15文字未満の場合を視力が維持された患者と定義し、その患者の割合は、シャム注射群の62%(148例/238例)に対して本剤0.5mg群では95%(227例/240例)と有意に高率であった(p<0.0001、Cochran x22検定)。

シャム注射を対照とした外国第III相試験における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)
注9)硝子体内投与の代わりに針のないシリンジを局所麻酔下で眼球に押し付け、注射以外は同じ処置を行うこと。
(2)ベルテポルフィンを用いた光線力学的療法を対照とした第III相比較試験(FVF2587g試験)8〜11)8〜11)
病変サブタイプpredominantly classic型の中心窩下CNVを伴う加齢黄斑変性症患者を対象にベルテポルフィンを用いた光線力学的療法(PDT)を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mgを月1回、23ヵ月間(計24回)硝子体内注射する群と、ベルテポルフィンPDTを開始時と以後は必要に応じて3ヵ月毎に実施する群を比較した。ベルテポルフィンPDT群の最高矯正視力スコアは、投与12ヵ月後及び投与24ヵ月後にそれぞれベースラインから9.5±16.4文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間−12.3〜−6.8文字、以下同様)及び9.8±17.6文字(−12.7〜−6.9文字)減少したのに対して、本剤0.5mgの投与により、最高矯正視力スコアは投与12ヵ月後及び投与24ヵ月後にそれぞれベースラインから11.3±14.6文字(8.9〜13.8文字)及び10.7±16.5文字(7.9〜13.5文字)増加し、ベルテポルフィンPDT群に比べて有意に改善した(p<0.0001、分散分析)。また、投与12ヵ月後の最高矯正視力スコアの減少が、ベースラインから15文字未満の場合を視力が維持された患者と定義し、その患者の割合は、ベルテポルフィンPDT群の64%(92例/143例)に対して本剤0.5mg群では96%(134例/139例)であった。この両群の割合の差に関する片側信頼区間の下限値24.5%は、事前に定めた非劣性限界値−7.0%を大きく上回り、ベルテポルフィンPDT群に対する非劣性が確認された(p<0.0001、正規近似による片側検定)。

ベルテポルフィンPDTを対照とした外国第III相試験における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)
(3)シャム注射注9)注9)を対照とした第IIIb相比較試験(FVF3192g試験)12,13)12,13)
中心窩下CNV(classic型の有無を問わない)を伴う加齢黄斑変性症患者を対象にシャム注射を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mgの硝子体内注射又はシャム注射を最初の連続3ヵ月は月1回実施し、その後は3ヵ月に1回実施した。投与12ヵ月後の最高矯正視力スコアは、本剤0.5mgの投与によりベースラインから0.2±13.1文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間−3.5〜3.2文字、以下同様)の減少であったが、16.3±22.3文字(−21.9〜−10.7文字)減少したシャム注射群に比べて、スコアの減少は有意に抑制された(p<0.0001、分散分析)。また、投与12ヵ月後の最高矯正視力スコアの減少が、ベースラインから15文字未満の場合を視力が維持された患者と定義し、その患者の割合はシャム注射群の49%(31例/63例)に対して本剤0.5mg群では90%(55例/61例)と有意に高率であった(p<0.0001、Cochran x22検定)。

シャム注射を対照とした外国第IIIb相試験における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)
2.網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
(1)外国臨床試験
(1)シャム注射注9)注9)を対照とした第III相比較試験(FVF4165g試験)14〜16)14〜16)
網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)に伴う黄斑浮腫を有する患者397名を対象に、シャム注射を対照としたランダム化二重遮蔽試験を実施した。本剤0.5mg群をシャム注射群と比較した。本剤0.5mg群では、投与開始5ヵ月後までは月1回、計6回硝子体内注射し、投与開始6ヵ月後以降は視力及び中心領域網膜厚に基づいて注10)注10)必要に応じて硝子体内注射した。本剤0.5mg群における12ヵ月間の注射回数は8.4±2.4回(平均値±標準偏差、最少1回〜最多12回)であった。シャム注射群は、投与開始5ヵ月後まではシャム注射を、投与開始6ヵ月後以降は視力及び中心領域網膜厚に基づいて注10)注10)必要に応じて本剤0.5mgを硝子体内注射した。シャム注射群で6ヵ月後以降に本剤による治療を受けた患者における注射回数は4.1±1.7回(平均値±標準偏差、最少1回〜最多6回)であった。また、いずれの治療群でも投与開始3ヵ月後以降はレスキュー治療としてレーザー網膜光凝固療法を許容した。シャム注射群の投与開始6ヵ月後の最高矯正視力スコアの平均変化量はベースラインから7.3±13.0文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間5.1〜9.5文字、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では18.3±13.2文字(16.0〜20.6文字)の増加であり、本剤0.5mg群はシャム注射群と比べて有意な増加であった(p<0.0001、分散分析)。また、投与開始12ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、投与開始6ヵ月後にシャム注射から本剤0.5mgに切り替えた群で12.1±14.4文字(9.6〜14.6文字)、本剤0.5mg群で18.3±14.6文字(15.8〜20.9文字)の増加であった。
注10)以下のいずれかに該当した場合、本剤を硝子体内注射する。
・ETDRS 視力検査表による最高矯正視力が20/40(近似スネレン等価視力)以下
・中心領域網膜厚の平均値が250μm以上

シャム注射を対照とした第III相比較試験(FVF4165g試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)
(2)シャム注射注9)注9)を対照とした第III相比較試験(FVF4166g試験)17〜19)17〜19)
網膜中心静脈閉塞症(CRVO)に伴う黄斑浮腫を有する患者392名を対象に、シャム注射を対照としたランダム化二重遮蔽試験を実施した。本剤0.5mg群をシャム注射群と比較した。本剤0.5mg群では、投与開始5ヵ月後までは月1回、計6回硝子体内注射し、投与開始6ヵ月後以降は視力及び中心領域網膜厚に基づいて注10)注10)必要に応じて硝子体内注射した。本剤0.5mg群における12ヵ月間の注射回数は8.9±2.7回(平均値±標準偏差、最少1回〜最多12回)であった。シャム注射群は、投与開始5ヵ月後まではシャム注射を、投与開始6ヵ月後以降は視力及び中心領域網膜厚に基づいて注10)注10)必要に応じて本剤0.5mgを硝子体内注射した。シャム注射群で6ヵ月後以降に本剤による治療を受けた患者における注射回数は4.4±1.7回(平均値±標準偏差、最少1回〜最多6回)であった。シャム注射群の投与開始6ヵ月後の最高矯正視力スコアの平均変化量はベースラインから0.8±16.2文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間−2.0〜3.6文字、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では14.9±13.2文字(12.6〜17.2文字)の増加であり、本剤0.5mg群はシャム注射群と比べて有意な増加であった(p<0.0001、分散分析)。また、投与開始12ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、投与開始6ヵ月後にシャム注射から本剤0.5mgに切り替えた群で7.3±15.9文字(4.5〜10.0文字)、本剤0.5mg群で13.9±14.2文字(11.5〜16.4文字)の増加であった。
注10)以下のいずれかに該当した場合、本剤を硝子体内注射する。
・ETDRS 視力検査表による最高矯正視力が20/40(近似スネレン等価視力)以下
・中心領域網膜厚の平均値が250μm以上

シャム注射を対照とした第III相比較試験(FVF4166g試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)
(2)国内臨床試験(E2301試験)20)20)
網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する日本人患者(BRVO患者15名、CRVO患者16名)を対象に、無対照、非遮蔽の第III相試験を実施した。本剤0.5mgを月1回、連続3回(投与開始時、1ヵ月後、2ヵ月後)硝子体内注射した。投与開始1〜3ヵ月後における最高矯正視力スコアのベースラインからの期間平均変化量は、BRVO患者で11.3±11.0文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間5.2〜17.4文字、以下同様)の増加、CRVO患者で6.7±10.2文字(1.3〜12.2文字)の増加と、それぞれベースラインから有意に増加した(BRVO患者 p=0.001、CRVO患者 p=0.019、t検定)。また、投与開始3ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、BRVO患者で12.8±12.1文字(6.1〜19.5文字)の増加、CRVO患者で9.1±10.5文字(3.5〜14.6文字)の増加であった。
III相試験(E2301試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)
3.病的近視における脈絡膜新生血管
(1)ベルテポルフィンを用いた光線力学的療法を対照とした第III相比較試験(F2301試験)21)21)
病的近視におけるCNVを有する患者(最大の解析対象集団:276名)を対象に、ベルテポルフィンPDT(本適応は国内未承認)を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。「視力安定化の基準注11)注11)」に基づいて本剤0.5mgを硝子体内注射する群(本剤I群)、及び「疾患の活動性の基準注12)注12)」に基づいて本剤0.5mgを硝子体内注射する群(本剤II群)をベルテポルフィンPDT群と比較した。本剤I群では、投与開始時及び1ヵ月後に本剤を連続2回硝子体内注射し、投与開始2ヵ月後以降は「視力安定化の基準注11)注11)」に基づいて硝子体内注射した。本剤I群における12ヵ月間の注射回数は4.6±2.6回(平均値±標準偏差、最少1回〜最多11回)であった。本剤II群では、投与開始時に本剤を硝子体内注射し、投与開始1ヵ月後以降は「疾患の活動性の基準注12)注12)」に基づいて硝子体内注射した。本剤II群における12ヵ月間の注射回数は3.5±2.9回(平均値±標準偏差、最少1回〜最多12回)であった。ベルテポルフィンPDT群では、投与開始時にベルテポルフィンPDTを実施し、投与開始3ヵ月後以降は本剤0.5mgを併用、あるいは本剤0.5mgに変更することも可とした。ベルテポルフィンPDT(本剤0.5mg投与)群における12ヵ月間の本剤注射回数は3.2±2.5回(平均値±標準偏差、最少1回〜最多9回)であった。投与開始1〜3ヵ月後における最高矯正視力スコアのベースラインからの期間平均変化量は、ベルテポルフィンPDT群で2.2±9.5文字(平均値±標準偏差、以下同様)の増加であったのに対して、本剤I群では10.5±8.2文字、本剤II群では10.6±7.3文字の増加であり、ベルテポルフィンPDT群に比べて本剤I群及び本剤II群で有意に増加した(p<0.00001、Cochran-Mantel-Haenszel検定)。また、投与開始12ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、ベルテポルフィンPDT群で9.3±11.3文字、本剤I群で13.8±11.4文字、本剤II群で14.4±10.2文字の増加であった。
注11)視力が「視力安定化の基準」を満たしていれば治療を中断した。疾患の活動性による視力低下が認められた場合に月1回の注射を再開し、「視力安定化の基準」を再度満たすまで月1回の注射を継続した。
<視力安定化の基準>
連続する過去2回の月1回の来院時と比べて最高矯正視力スコアに変化がない。
注12)「疾患の活動性の基準」に合致しなければ治療を中断した。中断後に「疾患の活動性の基準」に合致した場合は治療を再開し合致しなくなるまで治療を継続した。
<疾患の活動性の基準>
OCT(光干渉断層撮影法)又はFA(フルオレセイン蛍光眼底造影法)による評価で、病的近視に伴う網膜内又は網膜下液、あるいは活動性漏出に起因する視力障害がある。

ベルテポルフィンPDTを対照とした第III相比較試験(F2301試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(modified LOCF法で補填)
なお、ベルテポルフィンPDT群では、投与開始3ヵ月後以降は本剤0.5mgを併用、あるいは本剤0.5mgに変更することも可とした。
同試験において、日本人患者[最大の解析対象集団:50名(本剤I群:21名、本剤II群:20名、ベルテポルフィンPDT群:9名)]の投与開始1〜3ヵ月後における最高矯正視力スコアのベースラインからの期間平均変化量は、ベルテポルフィンPDT群で2.5±8.2文字(平均値±標準偏差、以下同様)の増加であったのに対して、本剤I群では12.7±8.7文字、本剤II群では11.9±5.1文字の増加であった。また、投与開始12ヵ月後の最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量は、ベルテポルフィンPDT群で10.9±9.7文字、本剤I群で15.7±12.1文字、本剤II群で15.5±8.4文字の増加であった。
4.糖尿病黄斑浮腫
(1)レーザー網膜光凝固療法を対照とした第III相比較試験(D2303試験)22)22)
糖尿病黄斑浮腫(DME)アジア人患者(日本人を含む)396名を対象にレーザー網膜光凝固療法を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mg群、並びに本剤0.5mg及びレーザー網膜光凝固療法併用群(以下併用群)を、レーザー網膜光凝固療法群と比較した。本剤0.5mg硝子体内注射は月1回投与で開始し、個別の患者で月1回測定した視力が連続3回安定となった場合は投与を中断し、DME進行による視力低下が認められた場合に月1回投与を再開した。併用群及びレーザー網膜光凝固療法群のレーザー網膜光凝固療法は開始時に1回実施し、以後は必要に応じて実施した。レーザー網膜光凝固療法群の投与開始1〜12ヵ月後までの最高矯正視力スコアの期間平均変化量は、ベースラインから1.4±6.49文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間0.2〜2.5文字、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では5.9±6.02文字(4.8〜6.9文字)の増加、併用群では5.7±7.20文字(4.4〜6.9文字)の増加であった。

レーザー網膜光凝固療法を対照とした第III相比較試験(D2303試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)
同試験において、日本人患者[最大の解析対象集団:151名(本剤0.5mg群:51名、併用群:50名、レーザー網膜光凝固療法群:50名)]の投与開始1〜12ヵ月後における最高矯正視力スコアのベースラインからの期間平均変化量は、レーザー網膜光凝固療法群で0.2±5.49文字(平均値±標準偏差、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では6.1±5.74文字、併用群では6.7±6.65文字の増加であった。
(2)レーザー網膜光凝固療法を対照とした第III相比較試験(D2301試験)23)23)
DMEの外国人患者345名を対象にレーザー網膜光凝固療法を対照としたランダム化二重遮蔽比較試験を実施した。本剤0.5mg群、並びに本剤0.5mg及びレーザー網膜光凝固療法併用群(以下併用群)を、レーザー網膜光凝固療法群と比較した。本剤0.5mg硝子体内注射は月1回投与で開始し、個別の患者で月1回測定した視力が連続3回安定となった場合は投与を中断し、DME進行による視力低下が認められた場合に月1回投与を再開した。併用群及びレーザー網膜光凝固療法群のレーザー網膜光凝固療法は開始時に1回実施し、以後は必要に応じて実施した。レーザー網膜光凝固療法群の投与開始1〜12ヵ月後までの最高矯正視力スコアの期間平均変化量は、ベースラインから0.8±8.56文字(平均値±標準偏差、95%信頼区間-0.8〜2.4文字、以下同様)の増加であったのに対して、本剤0.5mg群では6.1±6.43文字(4.9〜7.3文字)の増加、併用群では5.9±7.92文字(4.4〜7.3文字)の増加であり、レーザー網膜光凝固療法群に比べてそれぞれ有意な増加であった(p<0.0001、Cochran-Mantel-Haenszel検定)。

レーザー網膜光凝固療法を対照とした第III相比較試験(D2301試験)における最高矯正視力スコアの平均変化量の推移(LOCF法で補填)

薬効薬理

1.作用機序
ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、VEGFに対するヒト化モノクローナル抗体のFab断片であり、CNVの形成及び血管からの漏出に重要な役割を果たしているVEGFを阻害する。
ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、VEGFの2種のアイソフォーム(VEGF121121及びVEGF165165)及びプラスミン分解産物で生物活性を有するVEGF110110に結合親和性を示した(in vitro)。24)24)また、VEGFによって誘発される血管内皮細胞(ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC))の増殖及び血管内皮細胞からの組織因子産生を抑制した(in vitro)。24,25)24,25)更に、モルモットの血管透過性皮膚モデルにおいてVEGFによる血管透過性を抑制した(in vivo)。24)24)ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、抗体のFc領域を持たないため補体C1q及びFcγ受容体に結合しなかった(in vitro)。26)26)
2.カニクイザルのレーザー誘発CNVモデルに対する作用(in vivo
レーザー誘発CNVモデルに対するラニビズマブ(遺伝子組換え)硝子体内投与時の作用をフルオレセイン蛍光眼底造影法を用いて、レーザー照射の3週間前から2週間に1回の投与による予防的効果、及びレーザー照射の3週間後から2週間に1回の投与による治療効果をそれぞれ検討した。いずれの場合も0.5mgのラニビズマブ(遺伝子組換え)によりCNV形成及び血管外漏出が抑制された。27)27)更に、光線力学的療法(PDT)と2.0mgのラニビズマブ(遺伝子組換え)硝子体内投与(初回0.5mg)の併用により、PDT単独時と比較して優れたCNVからの血管外漏出抑制作用を示した。なお、投与スケジュール(1週間毎に交互に治療及び2週間毎に同一日に治療)による効果の違いは認められなかった。28)28)

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
ラニビズマブ(遺伝子組換え)
Ranibizumab(Genetical Recombination)
2.分子式
C21582158H32823282N562562O681681S1212
3.分子量
約48,000
4.本質
ヒト化マウス抗ヒト血管内皮増殖因子モノクローナル抗体のFab断片で、445個のアミノ酸残基からなるたん白質

包装

ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL 1バイアル
(専用フィルター付き採液針 1本添付)

主要文献及び文献請求先

社内資料:国内臨床試験〔LUCU00001〕
社内資料:母集団薬物動態解析(1):脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症患者における母集団薬物動態解析〔LUCU00002〕
社内資料:母集団薬物動態解析(2):網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫患者における母集団薬物動態解析〔LUCU00014〕
社内資料:母集団薬物動態解析(3):糖尿病黄斑浮腫患者における母集団薬物動態解析〔LUCU00020〕
社内資料:外国第III相比較試験(FVF2598g 12ヵ月)〔LUCU00003〕
社内資料:外国第III相比較試験(FVF2598g 24ヵ月)〔LUCU00004〕
Rosenfeld,P.J.et al.:N.Engl.J.Med.355(14),1419,2006〔LUCM00025〕
社内資料:外国第III相比較試験(FVF2587g 12ヵ月)〔LUCU00005〕
社内資料:外国第III相比較試験(FVF2587g 24ヵ月)〔LUCU00006〕
Brown,D.M.et al.:N.Engl.J.Med.355(14),1432,2006〔LUCM00026〕
Brown,D.M.et al.:Ophthalmology 116(1),57,2009〔LUCM00205〕
社内資料:外国第IIIb相比較試験(FVF3192g)〔LUCU00007〕
Regillo,C.D.et al.:Am.J.Ophthalmol.145(2),239,2008〔LUCM00109〕
社内資料:外国第III相比較試験(FVF4165g)〔LUCU00015〕
Campochiaro,P.A.et al.:Ophthalmology 117(6),1102,2010〔LUCM00447〕
Brown,D.M.et al.:Ophthalmology 118(8),1594,2011〔LUCM00817〕
社内資料:外国第III相比較試験(FVF4166g)〔LUCU00016〕
Brown,D.M.et al.:Ophthalmology 117(6),1124,2010〔LUCM00446〕
Campochiaro,P.A.et al.:Ophthalmology 118(10),2041,2011〔LUCM00887〕
社内資料:国内第III相臨床試験(E2301)〔LUCU00017〕
社内資料:国際共同第III相比較試験(F2301)〔LUCU00018〕
社内資料:国際共同第III相比較試験(D2303)〔LUCU00019〕
Mitchell,P.et al.:Ophthalmology 118(4),615,2011〔LUCM00702〕
Lowe,J.et al.:Exp.Eye Res.85(4),425,2007〔LUCM00083〕
社内資料:ヒトVEGFで誘発されるHUVECの組織因子発現に対する作用〔LUCU00008〕
社内資料:ヒト補体C1q及びFcγ受容体に対する非結合性〔LUCU00009〕
Krzystolik,M.G.et al.:Arch.Ophthalmol.120(3),338,2002〔LUCF00003〕
Husain,D.et al.:Arch.Ophthalmol.123(4),509,2005〔LUCM00477〕

文献請求先

問い合わせ先 主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

**アルコンファーマ株式会社 アルコンファーマダイレクト
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1
フリーダイヤル 0120-067-719
受付時間 月〜金 9:00〜17:30(祝祭日及び当社休日を除く)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**販売提携
アルコン ファーマ株式会社
東京都港区虎ノ門1-23-1
製造販売
ノバルティス ファーマ株式会社
*東京都港区虎ノ門1-23-1

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
1319403A1036 ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL ラニビズマブ(遺伝子組換え) 0.5mg0.05mL1瓶 157776

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