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薬剤師ネクスト経営塾

バクトラミン注

作成又は改訂年月

**2017年10月改訂(第17版)
*2014年2月改訂

日本標準商品分類番号

876419

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2005年3月

薬効分類名

カリニ肺炎治療剤

承認等

販売名

バクトラミン注

販売名コード

6419500A1020

承認・許可番号

承認番号
05AMY0325
商標名
BACTRAMIN

薬価基準収載年月

1993年11月

販売開始年月

1993年12月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等 室温保存
**使用期限
使用期限等 包装に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

**処方医薬品注1)
説明事項 注1)注意−医師等の処方により使用すること

組成

成分・含有量(1アンプル(5mL)中) 有効成分
組成 トリメトプリム 80mg
日局スルファメトキサゾール 400mg
成分・含有量(1アンプル(5mL)中) 添加物
組成 モノエタノールアミン 11mg
水酸化ナトリウム 適量
プロピレングリコール 2,050mg
無水エタノール 500mg

性状

性状 無色〜微黄色澄明な液
pH
性状 9.10〜9.90
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
性状 原液:30
25倍希釈(注射用水):1.2

一般的名称

トリメトプリム・スルファメトキサゾール製剤 Trimethoprim Sulfamethoxazole

警告

1.
ショック及び重篤な皮膚障害、肝障害、血液障害等の副作用が報告されている。本剤の投与によりこのような症状が発現した場合には投与を中止すること。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
1.
本剤の成分又はサルファ剤に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
3.
低出生体重児、新生児(「小児等への投与」の項参照)

原則禁忌

1.
血液障害又はその既往歴のある患者[血液障害を悪化させることがある。]
2.
本人又は両親、兄弟が気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者又は他の薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

用法及び用量

1.
通常、トリメトプリムとして1日量15〜20mg/kgを3回に分け、1〜2時間かけて点滴静注する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
1.
肝障害のある患者[肝障害を悪化させることがある。]
2.
腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、減量等を考慮すること(【薬物動態】の項参照)。]
3.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
4.
葉酸欠乏又は代謝異常のある患者(既往に胃の摘出術を受けている患者、他の葉酸代謝拮抗剤を投与されている患者、分娩後、先天性葉酸代謝異常症等)[葉酸欠乏を悪化させ、巨赤芽球性貧血を起こすことがある。]
5.
グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G-6-PD)欠乏患者[溶血を起こすおそれがある。]

重要な基本的注意

1.
使用上の注意、効能・効果及び用法・用量に特に留意すること。
2.
血液障害、ショック等を予測するため十分な問診を行うこと。
3.
ショック発現時に救急処置のとれる準備をしておくこと。また、投与後患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。
4.
本剤投与中は、副作用の早期発見のため必ず臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査、血中電解質等)を行うこと。

相互作用

相互作用の概略
内容 **トリメトプリムは肝代謝酵素CYP2C8を阻害する(【薬物動態】の項参照)。

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
葉酸代謝阻害作用を有する薬剤
  メトトレキサート
臨床症状・措置方法
メトトレキサートの作用を増強し、汎血球減少等があらわれることがある。
機序・危険因子
ともに葉酸代謝阻害作用を有するためと考えられている。
薬剤名等
葉酸代謝阻害作用を有する薬剤
  スルファドキシン・ピリメタミン
臨床症状・措置方法
ピリメタミンとの併用により、巨赤芽球性貧血があらわれることがある。
機序・危険因子
ともに葉酸代謝阻害作用を有するためと考えられている。
薬剤名等
葉酸代謝阻害作用を有する薬剤
  ジアフェニルスルホン
臨床症状・措置方法
ジアフェニルスルホンとの併用により、血液障害(巨赤芽球性貧血、汎血球減少等)があらわれることがある。
機序・危険因子
**ともに葉酸代謝阻害作用を有するため、また、トリメトプリムがCYP2C8を阻害するためと考えられている。
薬剤名等
**レパグリニド
臨床症状・措置方法
**レパグリニドの血中濃度が上昇することがある。
機序・危険因子
**トリメトプリムがCYP2C8を阻害するためと考えられている。
薬剤名等
スルホニルウレア系経口糖尿病用剤
  グリクラジド
  グリベンクラミド 等
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の血糖降下作用を増強し、低血糖症状があらわれることがある。
機序・危険因子
本剤がこれらの薬剤の肝臓での代謝を抑制する。
薬剤名等
クマリン系抗凝血剤
  ワルファリンカリウム
臨床症状・措置方法
クマリン系抗凝血剤の作用を増強し、出血があらわれることがある。
機序・危険因子
本剤がこれらの薬剤の肝臓での代謝を抑制する。
薬剤名等
フェニトイン
臨床症状・措置方法
フェニトインの作用を増強することがある。
機序・危険因子
本剤がフェニトインの肝臓での代謝を抑制するためと考えられている。
薬剤名等
シクロスポリン
臨床症状・措置方法
腎機能障害が増強されることがある。
機序・危険因子
ともに腎毒性作用を有するためと考えられている。
危険因子:特に腎移植後の患者
薬剤名等
**タクロリムス水和物
臨床症状・措置方法
**腎機能障害が増強されることがある。
機序・危険因子
**ともに腎毒性作用を有するためと考えられている。
薬剤名等
チアジド系薬剤
  ヒドロクロロチアジド 等
臨床症状・措置方法
紫斑を伴う血小板減少症の発現率が増加することがある。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
ジドブジン
臨床症状・措置方法
ジドブジンの毒性を増強し、顆粒球減少等があらわれることがある。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
**ガンシクロビル、バルガンシクロビル塩酸塩
臨床症状・措置方法
**ガンシクロビルの腎クリアランスが12.9%減少し、消失半減期が18.1%延長した、トリメトプリムのCminが12.7%増加したとの報告がある。
機序・危険因子
**機序不明
薬剤名等
ラミブジン含有製剤
臨床症状・措置方法
ラミブジンのAUCが43%増加し、全身クリアランスが30%、腎クリアランスが35%減少したとの報告がある。
機序・危険因子
本剤の成分であるトリメトプリムがこれらの薬剤の尿細管分泌を低下させるためと考えられている。
薬剤名等
ジゴキシン製剤
臨床症状・措置方法
ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
機序・危険因子
本剤の成分であるトリメトプリムがこれらの薬剤の尿細管分泌を低下させるためと考えられている。
薬剤名等
三環系抗うつ剤
  クロミプラミン塩酸塩
  イミプラミン塩酸塩
  アミトリプチリン塩酸塩 等
             等
臨床症状・措置方法
三環系抗うつ剤等の効果が減弱することがある。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
**アンジオテンシンII受容体拮抗剤
  オルメサルタンメドキソミル 等
アンジオテンシン変換酵素阻害剤

アンジオテンシン変換酵素阻害剤
  エナラプリルマレイン酸塩 等
抗アルドステロン剤・カリウム保持性利尿剤

抗アルドステロン剤・カリウム保持性利尿剤
  スピロノラクトン 等
臨床症状・措置方法
**これらの薬剤との併用により、高カリウム血症があらわれることがある。
機序・危険因子
**ともに血清カリウムを上昇させるためと考えられている。

副作用

副作用等発現状況の概要
1.
**,*承認時迄の調査及び使用成績調査における安全性評価対象症例613例において、副作用は233例(38.0%)に認められた。主な副作用は、血小板減少39件(6.4%)、肝機能異常30件(4.9%)、肝障害28件(4.6%)、低ナトリウム血症28件(4.6%)、高カリウム血症28件(4.6%)等であった。(再審査終了時)
重大な副作用
重大な副作用
重大な副作用 次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1.再生不良性貧血、巨赤芽球性貧血、メトヘモグロビン血症、血小板減少症(以上頻度不明)、無顆粒球症、溶血性貧血(以上0.16%)、汎血球減少(2.45%)
2.血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、溶血性尿毒症症候群(HUS)(以上頻度不明)
TTP(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、精神神経症状、発熱、腎機能障害)、HUS(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、急性腎障害)があらわれることがあるので、血液検査(血小板、赤血球等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血漿交換等の適切な処置を行うこと。
3.アナフィラキシー(頻度不明)、ショック(0.16%)
(初期症状:不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、浮腫等)
4.皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Necrolysis:TEN)
以上頻度不明
5.薬剤性過敏症症候群1)1)(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
6.急性膵炎
頻度不明
7.偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
頻度不明
(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。)
8.重度の肝障害
頻度不明
9.急性腎障害障害(1.31%)、間質性腎炎(頻度不明)
10.無菌性髄膜炎、末梢神経炎
以上頻度不明
11.間質性肺炎、PIE症候群
以上頻度不明
(発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)
12.低血糖発作
頻度不明
13.高カリウム血症(4.57%)、低ナトリウム血症(4.57%)
これらの電解質異常があらわれることがある。異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと。
14.横紋筋融解症
頻度不明
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。これに伴い急激に腎機能が悪化し、急性腎障害等の重篤な症状にいたることがある。
その他の副作用
副作用の概要
副作用の概要 次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
血液22
頻度
1〜7%未満
副作用の概要
副作用の概要 血小板減少
血液22
頻度
1%未満
副作用の概要
副作用の概要 顆粒球減少
過敏症22
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要 水疱、蕁麻疹、光線過敏症
過敏症22
頻度
1〜7%未満
副作用の概要
副作用の概要 発疹
過敏症22
頻度
1%未満
副作用の概要
副作用の概要 紅斑、そう痒感
皮膚皮膚
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 皮膚血管炎(白血球破砕性血管炎、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病等)
消化器
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要 血便2、腹痛、便秘
消化器
頻度
1〜7%未満
副作用の概要
副作用の概要 悪心、嘔吐
消化器
頻度
1%未満
副作用の概要
副作用の概要 食欲不振、舌炎、下痢、胃不快感、口渇、口内炎、口角炎
肝臓33
頻度
1〜7%未満
副作用の概要
副作用の概要 Al-P、ALT(GPT)、AST(GOT)、γ-GTPの上昇
肝臓33
頻度
1%未満
副作用の概要
副作用の概要 黄疸
腎臓33
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要 血尿
腎臓33
頻度
1〜7%未満
副作用の概要
副作用の概要 腎機能障害、腎障害、BUN 、血清クレアチニンの上昇
精神神経系22
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要 痙攣、抑うつ、いらいら感、頭痛、うとうと状態、ふらふら感、しびれ感、ふるえ、脱力、倦怠感
精神神経系22
頻度
1%未満
副作用の概要
副作用の概要 眩暈、幻覚
その他
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要 熱感、血圧上昇、動悸、発汗、顔面潮紅、浮腫、関節痛、筋(肉)痛、血色素尿、ぶどう膜炎
その他
頻度
1%未満
副作用の概要
副作用の概要 発熱、静脈炎、血圧下降、胸内苦悶
注2)観察を十分に行い、症状(異常)が認められた場合には投与を中止すること。
注3)観察を十分に行い、症状(異常)が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

1.
本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、副作用が認められた場合には減量等の適切な処置を行うこと。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中に本剤を単独又は併用投与された患者の児において、先天異常があらわれたとの報告がある。また、動物実験で催奇形作用が報告されている。ラットで、胎児に外形異常、骨格異常、内臓異常(1,200mg/kg/日以上、経口投与)が、マウスで、口蓋裂(3,000mg/kg/日、経口投与)が報告されている。]
2.
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[母乳を通じて薬物が移行し、低出生体重児、新生児に高ビリルビン血症を起こすことがある(「小児等への投与」の項参照)。]

小児等への投与

1.
低出生体重児、新生児には投与しないこと。[高ビリルビン血症を起こすことがある。]
2.
乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

臨床検査結果に及ぼす影響

1.
メトトレキサートと併用した場合、ジヒドロ葉酸還元酵素を用いたメトトレキサート濃度の測定で見かけ上の高値を呈することがあるので注意すること。
2.
クレアチニン値の測定(ヤッフェ反応等)では、見かけ上の高値を呈することがあるので注意すること。

過量投与

1.症状
嘔気、嘔吐、下痢、精神神経系症状(頭痛、めまい等)、結晶尿、血尿等
2.処置
症状に応じて、強制利尿による腎排泄の促進、血液透析(腹膜透析は有効ではない【薬物動態】の項参照)等

適用上の注意

1.調製時
**本剤の投与に際しては日局5%ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液を使用し、本剤1アンプルあたり輸液125mLの割合で十分に混合して用いること。なお、溶液の注入量に制限がある患者には本剤1アンプルあたり日局5%ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液75mLに混合すること。
2.保存時
溶解後は結晶析出が認められるため、なるべく速やかに使用すること。
なお、保存する必要がある場合には、本剤1アンプルあたり日局5%ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液75mLに混合した場合は2時間以内、日局5%ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液125mLに混合した場合は6時間以内に使用を終了すること。
3.その他
本剤はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。

その他の注意

1.
14日以上の投与は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ行うこと。このとき、定期的な臨床観察、臨床検査による監視を続ける必要がある。
2.
AIDS患者では非AIDS患者に比較して副作用発現率(特に発疹、発熱、白血球減少)が高い傾向が見られた。
3.
動物実験(ラット、イヌ)で甲状腺機能低下等が報告されている。

薬物動態

1.<外国人における成績(参考)>
(1)血中濃度
(1)健康成人への投与
健康成人4例にバクトラミン注3アンプル(トリメトプリム:240mg、スルファメトキサゾール:1,200mg)を1.5時間かけて点滴静注したときのスルファメトキサゾールとトリメトプリムの血中濃度は以下のとおりであり、高い血中濃度が長時間持続した。
 
図 単回投与後の血中濃度(健康成人)

 
(表1)
(2)腎機能障害患者への投与
(1)<経口投与時の成績>
クレアチニン・クリアランスが4mL/分以下の尿毒症患者4例にバクトラミン2錠(トリメトプリム:160mg、スルファメトキサゾール:800mg)を経口投与したときトリメトプリムとスルファメトキサゾールの平均血清中半減期は非透析時には各々22.8時間、28.4時間であり、透析時には各々9.4時間、11.1時間であった。2)2)
また、腎機能障害のある患者では血清中半減期が延長するので、クレアチニン・クリアランス値を指標として適宜用量を調整する。3,4)3,4)
 
(表2)
(3)血液透析患者への投与
(1)<点滴静注時の成績>
血液透析患者16例にバクトラミン注2アンプル(トリメトプリム:160mg、スルファメトキサゾール:800mg)を45分間かけて点滴静注したところ、いずれの成分も血液透析により排泄が促進された(半減期トリメトプリム:6.0時間、スルファメトキサゾール:3.1時間)。また、血液透析中に、トリメトプリムは投与量の44%、スルファメトキサゾールは投与量の57%が排泄された。5)5)
(4)腹膜透析患者への投与
(1)<点滴静注時の成績>
腹膜透析患者10例にバクトラミン注4アンプル(トリメトプリム:320mg、スルファメトキサゾール:1,600mg)を30分間かけて点滴静注したところ、トリメトプリムの半減期の延長が認められた(半減期トリメトプリム:28.6時間、スルファメトキサゾール:13.0時間)。また、腹膜透析中に、トリメトプリムは投与量の3%未満、スルファメトキサゾールは投与量の6%未満が排泄されたに過ぎなかった。6)6)
(2)排泄7)7)
健康成人6例にバクトラミン注2.5アンプル(トリメトプリム:200mg、スルファメトキサゾール:1,000mg)を単回点滴静注し、投与後48時間までの尿中排泄率を測定したところ、スルファメトキサゾールの総排泄率は78.6%で、うち未変化体は23%であり、代謝物は主としてN44-アセチルスルファメトキサゾールであった。また、トリメトプリムの総排泄率は64.1%であった。
(3) **<相互作用(in vitro)><相互作用(in vitro)>
トリメトプリムは肝代謝酵素CYP2C88)と有機カチオントランスポーター2(OCT2)9)を阻害する。8)8)と有機カチオントランスポーター2(OCT2)9)9)を阻害する。
スルファメトキサゾールはCYP2C98)を阻害する。8)8)を阻害する。
(4) (参考)動物実験の結果
(1) 組織内分布10,11)10,11)
雄ラットにトリメトプリムを25mg/kg単回静脈内投与したとき、各組織への移行は速やかで、組織内濃度は前立腺で最も高く、次いで肺であった。
また、雄ラットにスルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤を120mg/kgあるいはスルファメトキサゾールを100mg/kg単回経口投与したときのスルファメトキサゾールの組織内濃度は腎臓で最も高く、次いで肝臓、脾臓、肺の順であった。

薬物動態の表

 投与量例数Cmax
t1/2(hr)
SMX3アンプル482.011.3
TMP3アンプル42.910.0
クレアチニン・クリアランス値(mL/分)用量
>30通常用量
15〜30通常の1/2量
<15投与しないことが望ましい

臨床成績

1.臨床効果
国内での臨床試験において、有効性評価例18例(うちカリニ肺炎確定例9例)中、16例(88.9%)が有効以上であり、またカリニ肺炎確定例9例(腎移植3例、血液疾患3例、AIDS 3例)では全例が有効以上であった。これらのカリニ肺炎確定例でP.cariniiに対する効果判定が可能であった8例では、バクトラミン注の投与開始9日以内に7例でP.cariniiが消失し、他の1例でも投与開始38日目に消失した。

薬効薬理

1.試験管内抗菌作用12)12)
in vitroにおいてカリニ肺炎を誘発させたラットの肺ホモジネートより分離したP.cariniiに対して、強い生育阻害活性を示した。
2.作用機序131315)15)
本剤の配合2成分は、葉酸代謝経路の連続した2ヶ所をそれぞれ阻害する。すなわち、スルファメトキサゾールはパラアミノ安息香酸と競合してジヒドロ葉酸の合成を阻害し、トリメトプリムはジヒドロ葉酸からテトラヒドロ葉酸への還元過程を阻害する。この結果より、本剤はP.cariniiに対して生育阻害活性を示すと考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

1. 一般名
トリメトプリム(Trimethoprim)(JAN)
2. 略名
TMP
3. 化学名
2,4-Diamino-5-(3,4,5-trimethoxybenzyl)-pyrimidine
4. 構造式
5. 分子式
C1414H1818N44O33
6. 分子量
290.32
7. 性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。酢酸(100)に溶けやすく、メタノール、希酢酸又はクロロホルムにやや溶けにくく、エタノール(95)又はアセトンに溶けにくく、水に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
8. 融点
199〜203℃
1. 一般名
スルファメトキサゾール(Sulfamethoxazole)(JAN)
2. 略名
SMX
3. 化学名
4-Amino-N-(5-methylisoxazol-3-yl)benzenesulfonamide
4. 構造式
5. 分子式
C1010H1111N33O33S
6. 分子量
253.28
7. 性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。水酸化ナトリウム試液に溶ける。光によって徐々に着色する。
8. 融点
169〜172℃

包装

**バクトラミン注:5mL×10アンプル

主要文献及び文献請求先

厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
Craig,W.A.,et al.:Ann.Intern.Med. 78:491,1973
Rieder,J.,et al.:Antibiot.Chemother. 18:148,1974
T.T.Yoshikawa:JAGS 38:1353,1990
Nissenson,A.R.,et al.:Am.J.Nephrol. 7:270,1987
Walker,S.E.,et al.:Perit.Dial.Int. 9:51,1989
Mannisto,P.T.,et al.:J.Antimicrob.Chemother. 9:461,1982
**Wen,X.,et al.:Drug Dispos. 30:631,200230:631,2002
**Jung,N.,et al.:Drug Dispos. 36:1616,200836:1616,2008
Tu,Y.H.,et al.:J.Pharm.Sci. 78:556,1989
北風猛,他:Chemotherapy 21:224,1973
Bartlett,M.S.,et al.:Diagn.Microbiol.Infect.Dis. 3:381,1985
五島瑳智子,他:Chemotherapy 21:77,1973
中澤昭三,他:Chemotherapy 21:88,1973
吉田弘嗣,他:Chemotherapy 21:170,1973

文献請求先

問い合わせ先 **中外製薬株式会社 メディカルインフォメーション部
〒103-8324 東京都中央区日本橋室町2-1-1
0120-189706
0120-189705

長期投与医薬品に関する情報

https://www.chugai-pharm.co.jp/

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
中外製薬株式会社
東京都中央区日本橋室町2-1-1

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
6419500A1020 バクトラミン注 スルファメトキサゾール・トリメトプリム 5mL1管 530

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