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薬剤師ネクスト経営塾

グロウジェクトBC注射用8mg

作成又は改訂年月

**2017年1月改訂(第17版)
*2016年2月改訂

日本標準商品分類番号

872412

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2014年12月
効能又は効果追加承認年月(最新)
2012年8月
国際誕生年月
1987年3月

薬効分類名

遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤

承認等

販売名

グロウジェクトBC注射用8mg

販売名コード

2412402L2038

承認・許可番号

承認番号
22100AMX00465000

薬価基準収載年月

2009年9月

販売開始年月

2000年7月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等冷暗所保存(2〜8℃)
使用期限
使用期限等直接容器及び外箱に表示

規制区分

処方箋医薬品注)
説明事項注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

組成本剤は国内で製剤化した凍結乾燥製剤であり、1筒中(前部と後部をガスケットで仕切られたダブルチェンバー方式カートリッジ)に下記成分を含有する。
有効成分
組成ソマトロピン(遺伝子組換え) 9mg
 カートリッジ前部(粉末)
添加物
組成pH調節剤
 リン酸水素ナトリウム水和物 2.475mg
  カートリッジ前部(粉末)
 リン酸二水素ナトリウム 0.394mg 
  カートリッジ前部(粉末)
 水酸化ナトリウム 適量 
  カートリッジ前部(粉末)
 塩酸 適量 
  カートリッジ前部(粉末)
等張化剤
 塩化ナトリウム 1.125mg
  カートリッジ前部(粉末)
安定剤
 アミノ酢酸 11.25mg
  カートリッジ前部(粉末)
賦形剤
 D-マンニトール 22.5mg
  カートリッジ前部(粉末)
添付溶解液(1.08mL)
組成保存剤
 ベンジルアルコール 9.72mg
  カートリッジ後部
溶解剤
 注射用水 適量
  カートリッジ後部
組成専用注入器の使用により8mgまで使用できます。

性状

性状本剤は用時溶解して用いる白色粉末の凍結乾燥製剤である。
本剤に添付溶解液を加えて溶解したときのpH及び生理食塩液に対する浸透圧比は次のとおりである。
pH
性状7.0〜8.5
浸透圧比
性状1.2〜1.5

一般的名称

注射用ソマトロピン(遺伝子組換え)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
糖尿病の患者[成長ホルモンが抗インスリン様作用を有するため。]
悪性腫瘍のある患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照。]

効能又は効果

1.**成長ホルモン分泌不全性低身長症
本剤の適用は、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された患者に限定すること。診断にあたっては、最新の「厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断の手引き」を参照すること。
2.ターナー症候群における低身長
(1)ターナー症候群における低身長への適用基準
染色体検査によりターナー症候群と確定診断された者で、身長が標準身長の-2.0SD以下又は年間の成長速度が2年以上にわたって標準値の-1.5SD以下である場合。
(2)ターナー症候群における低身長の治療継続基準
1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
1)成長速度≧4cm/年
2)治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が、1.0cm/年以上の場合。
3)治療2年目以降で、治療中1年間の成長速度が下記の場合
 2年目≧2cm/年
 3年目以降≧1cm/年
ただし、以上のいずれも満たさないとき、又は骨年齢が15歳以上に達したときは投与を中止すること。
3.**成人成長ホルモン分泌不全症
本剤の適用は、成人成長ホルモン分泌不全症と診断された患者のうち、以下のいずれかの患者に限定すること。なお、重症の基準は、最新の「厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究班 成人成長ホルモン分泌不全症の診断と治療の手引き」の病型分類を参照すること。
小児期発症型(小児期に成長ホルモン分泌不全症と確定診断されている患者)では、以下のいずれかを満たすもの。ただし、診断にあたっては、本治療開始前に再度成長ホルモン分泌刺激試験を行うこと。
1)2種類以上の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
2)頭蓋内器質性疾患の合併ないし既往歴、治療歴または周産期異常の既往があり、成長ホルモンを含む複数の下垂体ホルモンの分泌低下がある患者では、1種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
成人期発症型では、頭蓋内器質性疾患の合併ないし既往歴、治療歴または周産期異常の既往がある患者のうち、以下のいずれかを満たすもの。
1)成長ホルモンを含む複数の下垂体ホルモンの分泌低下がある患者で、1種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
2)成長ホルモン単独の分泌低下がある患者で、2種類の成長ホルモン分泌刺激試験における血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値が重症の基準を満たすもの。
[成長ホルモン分泌刺激試験の種類と成人成長ホルモン分泌不全症で重症と診断される血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値]
4.骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症
(1)SGA性低身長症への適用基準
以下のいずれの基準も満たすこと。
(1)出生時
出生時の体重及び身長がともに在胎週数相当の10パーセンタイル未満で、かつ出生時の体重又は身長のどちらかが、在胎週数相当の-2SD未満であること。
なお、重症の新生児出生時に身長が測定できないことがあるので、測定されていない場合は、出生体重のみで判定すること。
(2)治療の開始条件
3歳以上の患者であること。
身長が標準身長の-2.5SD未満であること。
治療開始前1年間の成長速度が標準成長速度の0SD未満であること。
出生後の成長障害が子宮内発育遅延以外の疾患等に起因する患者でないこと。また、成長障害をもたらすと考えられる治療を受けている患者でないこと。
(2)SGA性低身長症の治療継続基準
1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
成長速度≧4cm/年
治療中1年間の成長速度と、投与前1年間の成長速度の差が1.0cm/年以上の場合。
治療2年目以降、増量後の治療中1年間の成長速度が下記の場合。
2年目≧2.0cm/年
3年目以降≧1.0cm/年
ただし、二次性徴発来後、年間成長速度が2cm未満になった場合は、投与を中止すること。
上記治療継続基準1)〜3)のいずれも満たさないとき、又は骨年齢が男17歳、女15歳以上に達したときは投与を中止すること。

用法及び用量

1.骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを2〜4回に分けて筋肉内に注射するか、あるいは6〜7回に分けて皮下に注射する。
2.骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを2〜4回に分けて筋肉内に注射するか、あるいは6〜7回に分けて皮下に注射する。
3.成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6〜7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6〜7回に分けて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。
4.骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for-gestational age)性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.23mgを6〜7回に分けて皮下に注射する。なお、効果不十分な場合は1週間に体重kg当たり0.47mgまで増量し、6〜7回に分けて皮下に注射する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1.ターナー症候群における低身長
ターナー症候群における低身長患者に投与する場合には、経口ブドウ糖負荷試験等の定期的な検査により、耐糖能の観察を十分に行うこと。
2.成人成長ホルモン分泌不全症
本剤の投与量は、血清IGF-I濃度を参照して調整すること。血清IGF-I濃度は投与開始後24週目までは4週間に1回、それ以降は12週から24週に1回の測定を目安とすること。また、副作用の発現等の際は、適宜、血清IGF-I濃度を測定し、本剤の減量、投与中止等適切な処置をとること。
加齢に伴い生理的な成長ホルモンの分泌量や血清IGF-I濃度が低下することが知られている。本剤投与による症状の改善が認められなくなり、かつ本剤を投与しなくても血清IGF-I濃度が基準範囲内にある場合は、投与中止を考慮すること。
3.SGA性低身長症
用量の増量にあたっては、Δ身長SDスコア、低身長の程度等を考慮して総合的に判断すること(日本小児内分泌学会/日本未熟児新生児学会、「SGA性低身長症におけるGH治療の実施上の注意」を参照のこと)。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
脳腫瘍(頭蓋咽頭腫、松果体腫、下垂体腺腫等)による成長ホルモン分泌不全性低身長症及び成人成長ホルモン分泌不全症の患者[成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため、基礎疾患の進行や再発の観察を十分に行い慎重に投与すること。]
心疾患、腎疾患のある患者[ときに一過性の浮腫があらわれることがあるので、特に心疾患、腎疾患のある患者に投与する場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること。]

重要な基本的注意

1.○成人成長ホルモン分泌不全症
成人成長ホルモン分泌不全症患者では脳腫瘍の既往のある患者が多く含まれており、国内臨床試験において本剤の治療中に脳腫瘍が再発したとの報告があるため、脳腫瘍の既往のある患者に本剤を投与する場合は定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現や再発の有無を注意深く観察すること。
本剤の投与中は、血清IGF-I濃度が基準範囲上限を超えないよう、定期的に検査を実施すること。検査頻度については、「用法・用量に関連する使用上の注意」の項を参照すること。
本剤の投与により血糖値、HbA1cの上昇があらわれることがあるため、定期的に血糖値、HbA1cあるいは尿糖等を測定し、異常が認められた場合には投与量の減量あるいは投与中止を考慮すること。
本剤の投与により浮腫、関節痛等があらわれることがあるため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与量の減量あるいは投与中止を考慮すること。
本剤の治療は、内分泌専門医もしくはその指導の下で治療を行うこと。
2.○SGA性低身長症
治療前及び治療中には、IGF-Iを3ヵ月〜6ヵ月に1回、HbA1c、空腹時又は随時血糖、TSH、fT44、骨年齢を6ヵ月〜1年に1回測定すること。異常が認められた場合には投与中止を考慮すること。
SGA性低身長症における本剤の治療は、小児内分泌専門医等の本疾患に関する専門家もしくはその指導の下で行うこと。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
糖質コルチコイド
臨床症状・措置方法
成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。
機序・危険因子
糖質コルチコイドが成長抑制効果を有するため。
薬剤名等
インスリン
臨床症状・措置方法
インスリンの血糖降下作用が減弱することがある。
機序・危険因子
成長ホルモンが抗インスリン様作用を有するため。

副作用

副作用等発現状況の概要
1.**○成長ホルモン分泌不全性低身長症
承認時までの調査(グロウジェクト注射用1.33mg及びグロウジェクト注射用8mg)及び市販後の使用成績調査(グロウジェクト注射用1.33mg)における総症例571例中49例(8.6%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が111件報告された。その主なものは、血清無機リン上昇10例(1.75%)、血清遊離脂肪酸上昇10例(1.75%)、血清ALT(GPT)上昇9例(1.58%)、血清AST(GOT)上昇8例(1.40%)、好酸球増多7例(1.23%)等であった。(再審査終了時)
2.**○ターナー症候群における低身長
承認時までの調査(グロウジェクト注射用1.33mg)、市販後の使用成績調査(グロウジェクト注射用1.33mg、グロウジェクト注射用8mg及びグロウジェクトBC注射用8mg(再審査終了時)及び特別調査(グロウジェクト注射用1.33mg、グロウジェクト注射用8mg及びグロウジェクトBC注射用8mg)における総症例475例中114例(24.0%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が226件報告された。その主なものは、尿中血陽性43例(9.05%)、尿中蛋白陽性15例(3.16%)、血中甲状腺刺激ホルモン増加12例(2.53%)、血清AST(GOT)上昇11例(2.32%)、肝機能異常11例(2.32%)等であった。
3.**○成人成長ホルモン分泌不全症
臨床試験(グロウジェクトBC注射用8mg)及び使用成績調査(グロウジェクト注射用1.33mg、グロウジェクト注射用8mg及びグロウジェクトBC注射用8mg)における安全性評価対象例205例中77例(37.6%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が361件報告された。その主なものは、関節痛14例(6.8%)、血清ALT(GPT)上昇13例(6.3%)、血清AST(GOT)上昇11例(5.4%)、浮腫11例(5.4%)、四肢痛7例(3.4%)、血圧上昇7例(3.4%)、めまい7例(3.4%)等であった。(再審査終了時)
4.**○SGA性低身長症
臨床試験(グロウジェクトBC注射用8mg)及び特定使用成績調査(グロウジェクト注射用1.33mg、グロウジェクト注射用8mg及びグロウジェクトBC注射用8mg)における安全性評価対象例139例中75例(54.0%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が173件報告された。その主なものは、ブドウ糖負荷試験異常26例(18.7%)、四肢痛8例(5.8%)、血清ALT(GPT)上昇8例(5.8%)、CK(CPK)上昇8例(5.8%)、血清AST(GOT)上昇7例(5.0%)、頭痛7例(5.0%)、好酸球増多7例(5.0%)、扁桃肥大7例(5.0%)等であった。(再審査終了時)
重大な副作用
けいれん
頻度
頻度不明
重大な副作用
重大な副作用けいれんがあらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
甲状腺機能亢進症
頻度
頻度不明
重大な副作用
重大な副作用甲状腺機能亢進症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
ネフローゼ症候群
頻度
頻度不明
重大な副作用
重大な副作用ネフローゼ症候群(浮腫、尿蛋白、低蛋白血症)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
糖尿病
頻度
頻度不明
重大な副作用
重大な副作用耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
**その他の副作用
1.次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
(1)〈骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症、骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長、骨端線閉鎖を伴わないSGA性低身長症〉
(1)過敏症★1(0.2%未満)
全身そう痒、発疹(蕁麻疹、紅斑等)
(2)内分泌(0.2%以上)
甲状腺機能低下症★2、耐糖能低下、血中甲状腺刺激ホルモン増加
(3)内分泌(0.2%未満)
思春期早発症
(4)筋・骨格系(0.2%以上)
関節痛・下肢痛等の成長痛、関節痛、四肢痛、側弯症等の脊柱変形の進行
(5)筋・骨格系(0.2%未満)
有痛性外脛骨、外骨腫、大腿骨骨頭辷り症、大腿骨骨頭壊死、踵骨骨端炎、周期性四肢麻痺、ミオグロビン上昇、筋肉痛、関節炎
(6)代謝(0.2%以上)
遊離脂肪酸上昇、トリグリセライド上昇、血清P上昇、血清LDH上昇、総コレステロール上昇、ALP上昇、CK(CPK)上昇
(7)代謝(0.2%未満)
血清K上昇
(8)泌尿器(0.2%以上)
尿潜血・顕微鏡的血尿、蛋白尿
(9)肝・胆道系(0.2%以上)
血清ALT(GPT)上昇、血清AST(GOT)上昇、γ-GTP上昇
(10)消化器(0.2%以上)
嘔吐
(11)消化器(0.2%未満)
嘔気、腹痛
(12)精神・神経系(0.2%以上)
頭痛
(13)精神・神経系(0.2%未満)
てんかんの悪化、下肢しびれ
(14)血液(0.2%以上)
白血球数上昇、好酸球増多、異型リンパ球
(15)血液(0.2%未満)
血小板数減少
(16)投与部位(0.2%未満)
注射部位の熱感、注射部位の疼痛、注射部位の硬結、注射部位の発赤、皮下脂肪の消失、注射部位の内出血、注射部位の発疹
(17)全身症状(0.2%以上)
発熱
(18)全身症状(0.2%未満)
浮腫
(19)その他(0.2%以上)
扁桃肥大、アデノイド肥大
(20)その他(0.2%未満)
頭蓋内圧亢進に伴う乳頭浮腫・視覚異常・頭痛・悪心・嘔吐★3、複視、霧視、眼部腫脹、胸痛、リンパ管腫、肥厚性鼻炎、睡眠時無呼吸症候群、胸腺腫大、爪変形
(2)〈成人成長ホルモン分泌不全症〉
(1)過敏症(2%未満)
湿疹、発疹、接触皮膚炎、アレルギー性鼻炎
(2)皮膚(2%未満)
凍瘡、瘡、皮膚疼痛、紫斑、皮膚変色、母斑、発赤、そう痒、アトピー性皮膚炎
(3)内分泌(2%未満)
遊離サイロキシン減少、遊離サイロキシン増加、遊離トリヨードチロニン増加、甲状腺刺激ホルモン低下、血中エストラジオール上昇、抗甲状腺抗体陽性、甲状腺腫
(4)筋・骨格系(2%以上)
関節痛、四肢痛、背部痛
(5)筋・骨格系(2%未満)
下肢不快感、関節腫脹、頚部痛、坐骨神経痛、こわばり感、筋肉痛、外骨腫、骨腫脹、関節炎
(6)代謝(2%以上)
トリグリセライド上昇、総コレステロール上昇
(7)代謝(2%未満)
CK(CPK)上昇、HDLコレステロール低下、LDLコレステロール上昇、ALP上昇
(8)泌尿器(2%以上)
尿潜血・顕微鏡的血尿、蛋白尿
(9)生殖器(2%未満)
性器出血
(10)肝・胆道系(2%以上)
血清ALT(GPT)上昇、血清AST(GOT)上昇
(11)肝・胆道系(2%未満)
γ-GTP上昇
(12)消化器(2%未満)
口内炎、胃腸炎、食欲減退、上腹部痛、下痢、血便、結腸ポリープ
(13)精神・神経系(2%以上)
めまい、頭痛
(14)精神・神経系(2%未満)
睡眠障害、傾眠、横断脊髄炎、四肢しびれ、偏頭痛、うつ病、不眠症、てんかんの悪化
(15)血液(2%以上)
好酸球増多
(16)血液(2%未満)
リンパ球増多、好中球減少、白血球数上昇、後骨髄球数増加、異型リンパ球、リンパ球減少、好塩基球増多、好中球増多、骨髄球数増加
(17)循環器(2%以上)
血圧上昇
(18)循環器(2%未満)
胸部圧迫感、期外収縮、動悸
(19)呼吸器(2%未満)
咳嗽
(20)投与部位(2%未満)
注射部位の出血、注射部位の硬結、注射部位の疼痛、注射部位の不快感、注射部位の発赤、注射部位のそう痒感、注射部位の萎縮
(21)全身症状(2%以上)
浮腫
(22)全身症状(2%未満)
倦怠感、発熱
(23)その他(2%未満)
CRP上昇、唾液腺混合腫瘍、嚢胞、痛風悪化、耳鳴、高尿酸血症、胆嚢ポリープ、緑内障
★1:発現した場合には投与を中止すること。
★2:甲状腺機能を定期的に検査し、甲状腺機能低下症があらわれあるいは悪化した場合には適切な治療を行うことが望ましい。
★3:発現した場合には、本剤の投与を中止するか、減量すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では、生理機能が低下している。また、外国において、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている。そのため、高齢者に使用する場合は、投与量の減量あるいは投与中止も考慮に入れて、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、本剤投与中は、授乳を避けさせること。[母乳中への移行については不明である。]

*小児等への投与

低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。[外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。]

過量投与

過量投与により最初は血糖低下が、次いで血糖上昇が認められることがある。長期の過量投与により先端巨大症の症状が認められることがある。1)、2)

適用上の注意

本剤の使用に際しては、必ず専用注入器の使用説明書を参照して溶解するか、又は専用の溶解器を用いて溶解すること。
(1)調製方法
(1)専用注入器を用いる場合
本剤に注入器及び針を取り付け、ソマトロピンの粉末と溶解液を混合し、静かに円を描くように溶解すること(激しく振とうしないこと)。
完全に溶けなかった場合、又は浮遊物が見られた場合は使用しないこと。
溶解後、注入器の使用方法に従って注射すること。
(2)専用の溶解器を用いる場合
本剤に針を取り付け、溶解器にセットし、ソマトロピンの粉末と溶解液を混合し、静かに円を描くように溶解すること(激しく振とうしないこと)。
完全に溶けなかった場合、又は浮遊物が見られた場合は使用しないこと。
溶解後、溶解器を取り外して注入器に取り付けること。
取り付け後、注入器の使用方法に従って注射すること。
(2)溶解後の保存方法
溶解後は注入器の使用説明書に従い、薬剤充填カートリッジを2〜8℃で遮光保存し、42日以内に使用すること(溶解後凍結した場合は使用しないこと)。
(3)その他
1本の薬剤充填カートリッジを複数の患者と共有しないこと。
1本の専用注入器を複数の患者と共有しないこと。
(4)筋肉内注射時
筋肉内注射する場合には、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
同一部位への反復注射は行わないこと。
神経走行部位を避けること。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
(5)皮下注射時
皮下注射する場合には、注射部位を上腕、大腿、腹部、臀部等広範に求め、順序よく移動し、同一部位に短期間内に繰返し注射しないこと。

その他の注意

ヒト成長ホルモンと白血病の因果関係は明らかではないが、ヒト成長ホルモンの投与を受けた患者に白血病があらわれたとの報告があるので、定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。白血病、悪性腫瘍を発生しやすい先天異常、免疫不全症候群等の基礎疾患のある患者、脳腫瘍などによる放射線治療歴のある患者、抗がん薬や免疫抑制薬の投与歴のある患者、治療開始時の血液像に異常がある患者に投与する場合には、特に患者の状態を観察すること。
ヒト成長ホルモンの投与を受けた患者に脳腫瘍が再発したとの報告がある。
小児がんの既往を有する患者にヒト成長ホルモンを投与した場合、二次性腫瘍の発現リスクが上昇するとの報告がある。
成人成長ホルモン分泌不全症患者に本剤と本剤以外のホルモン剤を併用する場合には、併用するホルモン剤が血清IGF-I濃度に影響を及ぼすことがあるため、慎重に血清IGF-I濃度をモニタリングすること。
連続投与した場合、ヒト成長ホルモンに対する抗体が生じることがある。抗体の産生により効果の減弱がみられる場合には、投与を中止し、適宜他の治療法を考慮すること。
動物実験で妊娠前、妊娠初期投与試験において、高投与量群で交尾率及び妊娠率の低下が報告されている。3)

**薬物動態

健常成人男子にグロウジェクト注射用8mgとグロウジェクト注射用1.33mgを用い、皮下注射(各々2.8mgを1回投与)における生物学的同等性試験を実施した。その結果、本剤とグロウジェクト注射用1.33mgは生物学的に同等であった。4)
(表1参照)

薬物動態の表

AUC0-24h・hrCmaxMRT0-24hTmax
グロウジェクト注射用8mg608.7±127.383.7±20.93.7±1.43.7±1.3
グロウジェクト注射用1.33mg644.7±114.872.7±19.83.5±0.74.9±1.4
Mean±SD

**臨床成績

1.臨床効果
(1)成長ホルモン分泌不全性低身長症
グロウジェクト注射用8mgの臨床試験(0.175mg/kg/週)において、6ヵ月間治療した45例(新規例28例、切替例17例)における年間成長速度を下表に示した。5)
(2)ターナー症候群における低身長
グロウジェクト注射用1.33mgのターナー症候群を対象とした臨床試験(0.35mg/kg/週)において24ヵ月間治療した39例における年間成長速度を下表に示した。6)
(3)成人成長ホルモン分泌不全症
グロウジェクトBC注射用8mgの成人成長ホルモン分泌不全症を対象とした臨床試験(二重盲検試験、長期投与試験)における主な成績を下表に示した。投与量及び投与方法は0.003mg/kg/日〜0.012mg/kg/日を1日1回就寝前に皮下投与した。
(1)二重盲検試験
成人成長ホルモン分泌不全症と診断され、GH分泌刺激試験において、GH頂値が3ng/mL(リコンビナント標準品を用いた場合は1.8ng/mL)未満の患者を対象にプラセボを対照とした二重盲検試験を行った。なお、用法・用量に関する検討を行うため、0.012mg/kg/日まで漸増する群と、維持用量0.006mg/kg/日まで漸増する群を設定した。7)

(2)長期投与試験
二重盲検試験において12週間以上の治験薬の投与を行い、12週以降の躯幹部体脂肪のデータが存在している成人成長ホルモン分泌不全症患者を対象に長期投与試験を行った。8)

(4)SGA性低身長症9)
グロウジェクトBC注射用8mgのSGA性低身長症を対象とした臨床試験(第III相)における主な成績を下表に示した。SGA性低身長症患者に各表中に示す投与量を1日1回皮下投与した。
(1)身長SDSの変化量
(2)身長SDS及び成長速度SDSの経時推移
2.抗ヒト成長ホルモン抗体
国内での臨床試験205例(グロウジェクト注射用1.33mg:成長ホルモン分泌不全性低身長症63例、ターナー症候群97例、グロウジェクト注射用8mg:成長ホルモン分泌不全性低身長症45例)において、その検査で一度でも10倍以上の抗hGH抗体が出現した症例は16例(7.8%、内訳グロウジェクト注射用1.33mg:成長ホルモン分泌不全性低身長症7例、ターナー症候群6例、グロウジェクト注射用8mg:成長ホルモン分泌不全性低身長症3例)であった。この抗体出現率は、他の同種同効製剤とほぼ同率であった。5)、6)、10)

薬効薬理

1.身体成長促進作用
下垂体摘出ラットにおける脛骨骨端軟骨の増大及び各種骨端軟骨への3535Sの取り込み作用を試験し、これらの作用はいずれも下垂体由来ヒト成長ホルモン製剤とほぼ同等であることが確認されている。11)
2.IGF-I増加作用I増加作用
下垂体摘出ラットを用いた試験、また健常成人における試験で、血中IGF-Iを増加させることが認められている。12)
3.体組成及び脂質代謝改善作用13)13)
下垂体摘出成熟ラットを用いた試験で、除脂肪体重の有意な増加及び血清LDL-コレステロールの有意な低下が認められている。また、副腎皮質ホルモンおよび甲状腺ホルモンとの併用試験においても、同様の作用を示すことが認められている。

有効成分に関する理化学的知見

有効成分に関する理化学的知見14)
1.一般名
ソマトロピン(遺伝子組換え)
Somatropin(Genetical Recombination)
2.化学名
ヒト成長ホルモン(遺伝子組換え)
growth human(genetical recombination)
3.構造式
191個のアミノ酸からなるペプチド
4.分子量
約22,125
5.性状
白色の粉末で、においはない。

包装

1カートリッジ

主要文献及び文献請求先

Gustafsson,J.:Acta Pediatr. Scand.[Suppl.]362, 50, 1989
Randall, R.V.:Acromegaly Gigantism, 26:Endocrinology, Vol.1, 1989, W.B.Saunders Company
渡瀬貴博 他:基礎と臨床,27(15 Nov),5733,1993
ヒトでの皮下投与における生物学的同等性試験(社内資料)
田中敏章 他:新薬と臨床,47(8),1251, 1998
田中敏章 他:薬理と治療,27(12),1857, 1999
成人成長ホルモン分泌不全症(AGHD)に対するJR-401のプラセボ対照二重盲検群間比較試験(社内資料)
成人成長ホルモン分泌不全症(AGHD)に対するJR-401の長期投与試験(社内資料)
SGA性低身長症に対するJR-401の臨床試験(社内資料)
田中敏章 他:基礎と臨床,26(1 Jan),443, 1992
野崎 修 他:基礎と臨床,25(12 Sep),3672, 1991
河野誠一 他:基礎と臨床,25(12 Sep),3683, 1991
下垂体摘出成熟ラットの体組成および脂質代謝異常に対するJR-401の効果(社内資料)
野村啓一 他:基礎と臨床,25(12 Sep),3599, 1991

**文献請求先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
問い合わせ先JCRファーマ株式会社 マーケティング
(住所)〒659-0021 兵庫県芦屋市春日町3-19
(電話)0797-32-3635

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
JCRファーマ株式会社
〒659-0021 兵庫県芦屋市春日町3-19

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
2412402L2038 グロウジェクトBC注射用8mg ソマトロピン(遺伝子組換え) 8mg1筒(溶解液付) 65657

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