マイページ

薬剤師ネクスト経営塾

エストリオール錠1mg「F」

作成又は改訂年月

**2013年2月改訂(第14版)
*2010年6月改訂

日本標準商品分類番号

872475

薬効分類名

経口卵胞ホルモン剤

承認等

販売名

エストリオール錠1mg「F」

販売名コード

2475001F3084

承認・許可番号

承認番号
21800AMX10492

薬価基準収載年月

2006年12月

販売開始年月

1974年3月

貯法・使用期限等

貯法 
使用期限等室温保存
使用期限
使用期限等外箱に表示(4年)

基準名

日本薬局方
基準名 エストリオール錠

規制区分

処方箋医薬品注)
説明事項注) 注意―医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分
組成日局 エストリオール
含量(1錠中)
組成1mg
添加物
組成 乳糖水和物
 バレイショデンプン
 カルメロースカルシウム
 ヒドロキシプロピルセルロース
 タルク
 ステアリン酸マグネシウム

性状

色・剤形
性状白色の割線入り素錠
外形
性状
大きさ
性状直径 8mm
厚さ 2.9mm
質量 200mg
識別コード
性状FJ02

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
1.
*エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
2.
乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある。]
3.
**未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため。]未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため。]
4.
血栓性静脈炎、肺塞栓症又はその既往歴のある患者[血栓形成傾向が増強するおそれがある。]
5.
動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者(「その他の注意」 3. 4. の項参照)
6.
重篤な肝障害のある患者[代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。]
7.
診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
8.
妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能又は効果

用法及び用量

1.
更年期障害、腟炎(老人、小児及び非特異性)、子宮頸管炎並びに子宮腟部びらんには、エストリオールとして、通常成人1回0.1〜1.0mgを1日1〜2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
2.
老人性骨粗鬆症には、エストリオールとして、通常1回1mgを1日2回経口投与する。なお、症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

用法及び用量に関連する使用上の注意
用法及び用量に関連する使用上の注意「老人性骨粗鬆症」に本剤を投与する場合、投与後6ヵ月〜1年後に骨密度を測定し、効果が認められない場合には投与を中止し、他の療法を考慮すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
1.
肝障害のある患者[代謝能の低下により、本剤の作用が増強することがある。]
2.
子宮筋腫のある患者[子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。]
3.
子宮内膜症のある患者[症状が増悪するおそれがある。]
4.
心疾患・腎疾患又はその既往歴のある患者[ナトリウムや体液の貯留、高カルシウム血症により症状が増悪するおそれがある。]
5.
てんかん患者[体液貯留を起こし、てんかんが増悪するおそれがある。]
6.
糖尿病患者[糖尿病が増悪するとの報告があるので、十分管理を行いながら投与すること。]
7.
*骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者(「小児等への投与」の項参照)
8.
乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者[症状が増悪するおそれがある。]
9.
術前又は長期臥床状態の患者[血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。]
10.
全身性エリテマトーデスの患者[症状が増悪するおそれがある。]

重要な基本的注意

1.
外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の投与にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期投与を行わないこと。(「その他の注意」 2. の項参照)
2.
**女性に投与する場合には、投与前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、投与開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行うこと。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
血糖降下剤
 グリベンクラミド、
 グリクラジド、
 アセトヘキサミド 等
臨床症状・措置方法
血糖降下作用が減弱することがある。血糖値その他患者の状態を十分観察し、血糖降下剤の用量を調節するなど注意すること。
機序・危険因子
卵胞ホルモン(主に結合型エストロゲン、合成エストロゲン)は耐糖能を変化させ血糖を上昇させる作用が認められている。

副作用

副作用等発現状況の概要
頻度
副作用の概要
副作用の概要本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.血栓症(頻度不明)
卵胞ホルモン剤の長期連用により、血栓症が起こることが報告されている。
その他の副作用
1.過敏症注)注)(頻度不明)
発疹、そう痒感等
2.子宮(頻度不明)
不正出血、帯下増加
3.乳房(頻度不明)
乳房痛、乳房緊満感等
4.肝臓(頻度不明)
AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等
5.消化器(頻度不明)
悪心、食欲不振、嘔吐等
6.その他(頻度不明)
めまい、脱力感、全身熱感、体重増加
上記のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
注) このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

1.
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、妊娠直後のラットにエストリオールを経口投与したところ、着床障害が認められた。]

小児等への投与

1.
*卵胞ホルモン剤の投与により骨端の早期閉鎖、性的早熟をきたすおそれがあるので、骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者に投与する場合には、観察を十分に行い、慎重に投与すること。

適用上の注意

1.投与方法
生理的月経の発現に障害を及ぼすような投与を避けること。
2.薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

その他の注意

1.ホルモン補充療法(HRT)と子宮内膜癌の危険性
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1〜5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている。
2.HRTと乳癌の危険性
(1)
米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women's Initiative[WHI]試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある。1)1)並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある。2)2)
(2)
英国における疫学調査(Million Study[MWS])の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性が対照群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1〜4年:1.74倍、5〜9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある。3)3)
3.HRTと冠動脈性心疾患の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある。4)4)並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある。2)2)
4.HRTと脳卒中の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある。5)5)並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある。2)2)
5.HRTと認知症の危険性
米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Study[WHIMS])の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある。6)6)並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある。7)7)
6.HRTと卵巣癌の危険性
(1)
卵胞ホルモン剤を長期間使用した閉経期以降の女性では、卵巣癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなるとの疫学調査の結果が報告されている。
(2)
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、卵巣癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.58)との報告がある。8)8)
7.HRTと胆嚢疾患の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある。
8.
卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後、腟上皮及び子宮内膜の癌性変性を示唆する結果が報告されている。また、新生児に投与した場合、児の成長後、腟上皮の癌性変性を認めたとの報告がある。

薬物動態

薬物動態
薬物動態
.溶出挙動
エストリオール錠1mg「F」は、日本薬局方医薬品各条に定められたエストリオール錠の溶出規格に適合していることが確認されている。9)9)

薬効薬理

1.
エストリオールの子宮内膜増殖作用は、エストラジオールやエストロンより弱いが、頸管粘液の分泌の増加や子宮口の開大等の向子宮作用及び腟粘膜への作用は他のエストロゲンより強い。10)〜16)10)〜16)
2.
エストリオールは他のエストロゲンによる子宮内膜の増殖を抑制するantiestrogenicの作用を有する。10)〜16)10)〜16)
3.
エストリオールは分娩時の子宮頸部の収縮性緊張を和らげ、頸管を柔軟化させる。12)〜15)12)〜15)
4.
エストリオールは下垂体のゴナドトロピン分泌増加を抑え、中枢性の興奮を抑制する。13)〜19)13)〜19)
5.
エストリオールはエストロゲンの分泌不足による腟の自浄作用の低下を回復させ、角化を促進し、炎症に対する腟抵抗を強める。13)13)
6.
骨代謝に対する作用として、骨吸収抑制作用、骨形成促進作用、骨塩量増加作用を有する。20)〜23)20)〜23)

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
エストリオール(Estriol)
2.化学名
Estra-1,3,5(10)-triene-3,16α,17β-triol
3.構造式
4.分子式
C1818H2424O33
5.分子量
288.38
6.性状
白色の結晶性の粉末で、においはない。
メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)又は1,4-ジオキサンに溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
7.融点
281〜286℃

取扱い上の注意

取扱い上の注意
取扱い上の注意
.安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、なりゆき湿度、4年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、エストリオール錠1mg「F」は通常の市場流通下において4年間安定であることが確認された。24)24)

包装

 100錠(PTP)、1200錠(PTP)

主要文献及び文献請求先

Chlebowski, R. T., :JAMA.,289(24),3243 (2003)
Anderson, G. L., al. :JAMA.,291(14),1701 (2004)
Beral, V., al. :Lancet,362(9382),419 (2003)
Manson, J. E., al.:N.Engl. J. Med.,349(6),523 (2003)
Wassertheil-Smoller, S., al.:JAMA.,289(20),2673 (2003)
Shumaker, S. A., al.:JAMA.,289(20),2651 (2003)
Shumaker, S. A., al.:JAMA.,291(24),2947 (2004)
Anderson, G. L., al.:JAMA.,290(13),1739 (2003)
富士製薬工業株式会社 社内資料 (溶出挙動)
林 勲:日本内分泌学会誌, 36,1379(1960)
藤井久四郎他:臨床婦人科産科,16,125(1962)
中山徹也他:日本産科婦人科学会誌,17,713(1965)
梅原千治他:ステロイドホルモン,製剤・生理・臨床:III卵胞ホルモン P375,P482,P487(南江堂)1966
中山徹也他:第17回日本不妊学会関東地方部会(東京)1960年7月7日
中山徹也他:ホルモンと臨床,9,797(1961)
白石恕人:日本産科婦人科学会誌, 20,403(1968)
高木繁夫他:ホルモンと臨床 ,9,145(1961)
東條伸平他:日本内分泌学会誌,38,120(1962)
森永寛他:岡山医学会誌,75,23(1963)
Atkins,D.,et al.:J.Endocrinology, 54,107(1972)
Igarashi,M.,et al.:Endocrinol.Japon., 21(5),387(1974)
田中晴人他:新薬と臨床,24(6),909(1975)
滝沢博他:日本整形外科学会雑誌, 54(4),345(1980)
富士製薬工業株式会社 社内資料 (安定性試験 )

文献請求先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

富士製薬工業株式会社 富山工場 学術情報課
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
(TEL)076-478-0032
(FAX)076-478-0336

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
富士製薬工業株式会社
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
2475001F3084 エストリオール錠1mg「F」 エストリオール 1mg1錠 10.9

Related Attachments

Title
PDFファイル ブラウザで表示
インタビューフォーム ブラウザで表示
670109_2475001F3084_1_10.sgm ブラウザで表示
670109_2475001F3084_1_10_fig01.gif ブラウザで表示
670109_2475001F3084_1_10_fig02.gif ブラウザで表示