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薬剤師ネクスト経営塾

ゴナールエフ皮下注用150

作成又は改訂年月

**2013年10月改訂(第10版)
*2013年2月改訂(第9版)

日本標準商品分類番号

872413

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
2011年5月
国際誕生年月
1995年10月

薬効分類名

遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン(FSH)製剤

承認等

販売名

ゴナールエフ皮下注用150

販売名コード

2413404D2021

承認・許可番号

承認番号
21800AMY10003000
商標名
Gonalef 150

薬価基準収載年月

2006年4月

販売開始年月

2006年5月

貯法・使用期限等

貯  法
使用期限等室温、遮光保存
使用期限
使用期限等3年:外箱等に表示

規制区分

生物由来製品
処方せん医薬品
説明事項注意−医師等の処方せんにより使用すること

組成

有効成分:成分名:ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)
組成含量:12μg
添加物:成分名:精製白糖
組成含量:30mg
添加物:成分名:ポリソルベート20
組成含量:0.05mg
添加物:成分名:L‐メチオニン
組成含量:0.1mg
添加物:成分名:リン酸ナトリウム塩
組成含量:1.56mg
添加物:成分名:リン酸
組成含量:適量
添加物:成分名:水酸化ナトリウム
組成含量:適量

性状

剤形・性状
性状注射剤
白色の凍結乾燥した塊又は粉末
pH
性状6.5〜7.5
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
性状0.32〜0.44
添付溶解液
性状日局注射用水 1mL
性状本剤はチャイニーズハムスター卵巣細胞を使用して製造している。また、セルバンクにウシ胎児血清を使用している。

警告

血栓塞栓症を伴う重篤な卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあるので、用法・用量、使用上の注意に特に留意すること。予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤又は性腺刺激ホルモン製剤及び添加物に対する過敏症の既往歴のある患者
FSH濃度が高く、原発性性腺機能不全が示唆される患者
十分にコントロールされていない甲状腺又は副腎機能不全の患者[症状を悪化させることがある。]
エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
アンドロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、前立腺癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
視床下部、下垂体腫瘍等の頭蓋内器官の活動性の腫瘍がある患者[症状の悪化のおそれがある。]
診断の確定していない不正出血のある患者[悪性腫瘍の疑いがある。]
原因が特定されない卵巣腫大又は卵巣嚢胞のある患者[症状を悪化させることがある。]
妊娠又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

効能又は効果

用法及び用量

排卵誘発には、ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)として通常1回75IUを連日皮下投与する。卵胞の発育の程度を観察しながら適宜用量を調節し、主席卵胞の十分な発育が確認された後、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)製剤を投与し排卵を誘起する。
精子形成の誘導には、本剤はhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)製剤と併用投与する。
hCG製剤の投与により、血中テストステロン値が正常範囲内にあること及び無精子であることを確認した後に、ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)として1回150IUを1週3回皮下投与する。精子形成の誘導が認められない場合には、本剤の用量を1回に最大300IU、1週3回を限度として適宜増量する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

1.視床下部−下垂体機能障害又は多嚢胞性卵巣症候群に伴う無排卵及び希発排卵における排卵誘発
卵巣過剰刺激を防止するため、投与量の増量は慎重に行うこと。視床下部−下垂体機能障害又は多嚢胞性卵巣症候群に伴う無排卵及び希発排卵の患者を対象とした国内臨床試験では、主席卵胞の十分な発育が見られない場合には、7日間おきに37.5IUずつ増量した。(臨床成績参照)
2.低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症における精子形成の誘導
低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症の患者を対象に精子形成誘導を目的とした国内臨床試験では、3〜6ヵ月間hCG製剤を皮下投与し、血清中テストステロン濃度を正常化させ、かつ無精子であることを確認した後、本剤とhCG製剤との皮下投与による併用治療を6〜18ヵ月行った。(臨床成績参照)

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
子宮筋腫のある患者[子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。]
子宮内膜症のある患者[症状が増悪するおそれがある。]
*未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため。]
乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある。]
乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者[症状が増悪するおそれがある。]
前立腺肥大のある患者[前立腺肥大が増大するおそれがある。]

重要な基本的注意

1.・女性に使用する場合
本剤は、不妊治療に十分な知識と経験のある医師が使用すること。本剤投与により予想されるリスク及び注意すべき症状について、あらかじめ患者に説明を行うこと。
(2)患者の選択
本剤の投与にあたっては、患者及び配偶者の検査を十分行い、妊娠に不適当な場合には使用しないこと。甲状腺機能低下、副腎機能低下、高プロラクチン血症及び下垂体又は視床下部腫瘍等が認められた場合、及びこれらに対する治療を受けている場合は対象から除外すること。
本剤は、クロミフェン療法が奏効しない、自発月経を有するか又はプロゲステロン製剤投与により消退出血の認められる第1度無月経、無排卵周期症(希発及び頻発月経を含む)又は多嚢胞性卵巣症候群の患者に投与すること。
(3)卵巣過剰刺激
卵胞発育を刺激する際に卵巣への刺激が過剰になることがある(「警告」、「重大な副作用」の項参照)。
次の点に留意し、卵巣過剰刺激症候群の発現が予想された場合は、本剤の投与を中断し、hCG製剤の投与を控え、少なくとも4日間は性交を控えるか避妊するように指導すること。
患者の自覚症状の有無(初期の警告的な徴候として、重度の骨盤痛、悪心及び嘔吐)
急激な体重増加の有無(初期の警告的な徴候)
卵巣腫大の有無(内診の他、超音波検査、血清エストラジオール値検査等)
卵巣過剰刺激症候群は本剤投与終了後に発現し、急速に(24時間から数日以内)進行して重篤化することがあるため、投与後少なくとも2週間の経過観察が必要である。多くの場合、投与後7日から10日経過した時期に最も症状が重くなる。通常、月経開始とともに自然に解消するが、妊娠した場合には長期化し、より重度になる。重度の卵巣過剰刺激症候群が認められた場合は、治療を中止し、患者を入院させて適切な処置を行うこと。
(4)血栓塞栓症
本人及び家族の既往歴等の一般に血栓塞栓症発現リスクが高いと認められる女性においては、ゴナドトロピンによる治療は発現リスクを増加させる。従って、これらの女性でのゴナドトロピン治療の必要性については、そのリスクを考慮して決定すること。なお、妊娠自体によっても血栓塞栓症のリスクは高くなることに留意すること。
(5)流産
卵胞発育刺激を受けている女性では一般女性よりも流産率が高い。
(6)子宮外妊娠
卵管疾患の既往のある女性では、不妊治療の有無にかかわらず子宮外妊娠のリスクが高くなる。
(7)*多胎妊娠
卵胞発育刺激を受けた女性では、自然妊娠に比べて多胎妊娠の頻度が高くなる。多胎妊娠では単胎妊娠に比し、流・早産が多いこと、妊娠高血圧症候群などの合併症を起こしやすいこと、低出生体重児出生や奇形等のために周産期死亡率が高いことなどの異常が発生しやすいのでその旨をあらかじめ患者に説明すること。多胎妊娠のリスクを最小にするために、超音波検査及び血清中エストラジオール測定などによる卵巣反応の注意深いモニタリングを行うこと。多胎妊娠が予想される場合には、治療の中断を考慮すること。
日本産科婦人科学会の調査によると、平成14年度の新鮮胚を用いた体外受精・胚移植の治療成績では、妊娠数14,542例中、双胎が2,184例(15.0%)、三胎が222例(1.5%)、四胎が11例(0.1%)であった1)1)。
また、全国60施設における性腺刺激ホルモン製剤を用いた排卵誘発法の調査で、双胎以上の多胎妊娠は、妊娠総数716例中123例(17.2%)で、そのうち、双胎が102例(14.2%)、三胎が18例(2.5%)、四胎が3例(0.4%)、五胎以上が0例(0.0%)であったとの報告がある2)2)。
(8)生殖器官の腫瘍
卵胞発育刺激のための多剤療法を受けた患者で卵巣又は他の生殖器官の良性及び悪性腫瘍の発現が報告されている3),4)3),4)。しかしながら近年の疫学的調査では、ゴナドトロピンによる治療と腫瘍の発生の因果関係はないことが報告されている5),6)5),6)。
(9)先天異常
生殖補助医療後の先天異常の発生率は自然受胎後に比べわずかに高いとの報告がある7)〜10)7)〜10)。
2.・男性に使用する場合
本剤は、視床下部又は下垂体前葉の機能及び器質的障害に由来する低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症患者に対して、精子形成を誘導するものであるので、患者を選択する際には次の点に注意すること。
本剤の投与開始前に、ゴナドトロピン、テストステロン、プロラクチン等の内分泌学的検査を十分に行うこと。また、血中ゴナドトロピンが高値を呈する原発性精巣不全患者は除外すること。
CTまたはMRI検査を行い、頭蓋内器官の器質的障害の有無を確認すること。新たな所見を認めたときは、本剤の投与開始前に十分な評価を行うこと。(【禁忌】の項参照)
本剤とhCG製剤の併用投与によって精巣が発達した際に精索静脈瘤があらわれることがあるので、注意深く観察すること。
下垂体または視床下部に腫瘍のある患者に本剤を投与する場合には、定期的にCTまたはMRI検査を実施し、症状の悪化が認められた場合にはゴナドトロピン製剤による治療を中止すること。
hCG製剤との併用については、hCG製剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重要な基本的注意等の【使用上の注意】を必ず確認すること。
3.・在宅自己注射
在宅自己注射を行う場合は、患者に投与法及び安全な廃棄方法の指導を行うこと。
自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、溶解時や投与する際の操作方法を指導すること。適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な場合には、直ちに自己投与を中止させるなど適切な処置を行うこと。
使用済みの注射針あるいは注射器を再使用しないように患者に注意を促すこと。
全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。同時に、使用済みの針及び注射器を廃棄する容器を提供することが望ましい。
在宅自己注射を行う前に、本剤の「在宅自己注射説明書」を必ず読むよう指導すること。

相互作用

相互作用の概略
内容他の薬物との相互作用は報告されていない。

副作用

副作用等発現状況の概要
1.・女性における副作用
第1度無月経、無排卵周期症及び多嚢胞性卵巣症候群患者を対象とした国内第II相及び第III相臨床試験では、313例中123例に副作用が認められた。主な副作用は腹部膨満30例(9.6%)、卵巣過剰刺激症候群22例(7.0%)、下腹部痛20例(6.4%)、腹水14例(4.5%)、悪心8例(2.6%)、卵巣腫大8例(2.6%)、腹痛7例(2.2%)及び乳房不快感7例(2.2%)であった。(効能追加時)
1.・男性における副作用
低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症患者を対象とした国内の臨床試験では、本剤とhCG製剤併用療法において、安全性評価対象例18例中14例に28件の副作用が認められた。主な副作用は、ざ瘡(2例2件)、脱毛症(2例2件)、精索静脈瘤(2例2件)、体重増加(2例2件)、不眠症(1例2件)、注意力障害(1例2件)であった。下痢、腹痛、悪心、疲労、倦怠感、女性化乳房、乳房痛、面皰、毛質異常、色素沈着障害、蕁麻疹、血中アルカリホスファターゼ増加、血中尿酸増加、前立腺特異性抗原増加、尿中蛋白陽性および尿潜血陽性が各1件認められた。重篤な副作用として精索静脈瘤が1例に1件認められた。(承認時)
重大な副作用
1.・女性における重大な副作用
(1)卵巣過剰刺激症候群
7.0%
軽度の卵巣過剰刺激症候群では一過性下腹部不快感、軽度悪心、嘔吐、下痢及び腹部膨満等がみられ、卵巣過剰刺激症候群の進行によって症状の持続や悪化が認められる。重度の卵巣過剰刺激症候群では、腹痛、腹部膨満、重度の卵巣腫大、体重増加、呼吸困難、乏尿、及び持続する悪心・嘔吐・下痢などの消化管症状等の症状がみられ、臨床的評価では血液量減少症、血液濃縮、電解質失調、腹水、腹膜腔出血、胸水、胸水症、呼吸困難、心嚢液貯留、血栓塞栓症が認められる場合がある。重度の卵巣過剰刺激症候群では、卵巣捻転、卵巣破裂による卵巣出血、肺塞栓症、虚血性脳卒中、心筋梗塞、成人呼吸窮迫症候群等の合併症により重篤化することがある。重度の卵巣過剰刺激症候群が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(2)血栓塞栓症
頻度不明注1)注1)
(3)アナフィラキシー反応
頻度不明注1)注1)
アナフィラキシー反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.・男性における重大な副作用
(1)アナフィラキシー反応
頻度不明注1)注1)
アナフィラキシー反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注1)自発報告又は海外において報告された頻度を算出できない副作用。
その他の副作用
1.・女性におけるその他の副作用
(1)血液 
1%〜2%未満
白血球数増加
(2)消化器
1%〜2%未満
腹部不快感
(3)投与部位
1%〜2%未満
注射部位疼痛
(4)投与部位
頻度不明注1)注1)
軽度から重度の注射部位反応(注射部位の発赤、内出血および腫脹)、浮腫
(5)免疫系
頻度不明注1)注1)
軽度のアナフィラキシー反応、蕁麻疹
(6)代謝 
1%〜2%未満
食欲不振
(7)精神神経系
1%〜2%未満
頭痛
(8)生殖器
1%〜2%未満
不正子宮出血、性器出血
(9)生殖器
頻度不明注1)注1)
卵巣嚢胞
(10)呼吸器
頻度不明注1)注1)
呼吸困難(軽度の全身性アレルギー反応)
(11)皮膚/皮膚付属器
頻度不明注1)注1)
蕁麻疹
紅斑、発疹、顔面腫脹(軽度の全身性アレルギー反応)
2.・男性におけるその他の副作用(海外臨床試験の結果を含む)
海外の市販後調査において軽度の全身性アレルギー反応が認められたとの報告がある(頻度不明注1)注1))。
海外臨床試験において報告された副作用は以下のとおりである(安全性評価対象63例)。
(1)血液 
5%未満
リンパ節症
(2)消化器
5%以上
消化不良
(3)消化器
5%未満
胃炎、悪心
(4)投与部位
5%以上
注射部位疼痛
(5)投与部位
5%未満
注射部位挫傷、注射部位紅斑、注射部位そう痒感
(6)肝臓 
5%未満
血中ビリルビン増加、肝機能検査異常
(7)筋骨格系
5%未満
鼡径部痛、筋痙縮
(8)精神神経系
5%以上
リビドー減退
(9)精神神経系
5%未満
不眠症、攻撃性、浮動性めまい、傾眠
(10)生殖器
5%未満
精巣痛、精索静脈瘤、停留精巣
(11)乳房 
5%以上
女性化乳房、乳房圧痛
(12)乳房 
5%未満
乳房腫瘤
(13)皮膚 
5%以上
ざ瘡、脂漏
(14)皮膚 
5%未満
脱毛症、発疹、多汗
(15)全身状態
5%以上
疲労
(16)その他
5%未満
良性下垂体腫瘍
注1)自発報告又は海外において報告された頻度を算出できない副作用。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

本剤は妊婦及び授乳婦には投与しないこと。
[妊婦及び授乳婦への投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で、分娩障害、妊娠期間の延長、吸収胚数の増加及び出生率の低下が認められている。また、動物実験(ウサギ)で、流産、着床後死亡率の増加が認められている。しかし、両種の動物実験で、催奇形性は認められていない11)11)。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が認められている12)12)。]

小児等への投与

小児等への投与に関する安全性は確立していない。

適用上の注意

1.投与経路
本剤は皮下注射でのみ投与すること。
2.調製時
溶解後は直ちに投与し、溶解後に長時間放置しないこと。
バイアル及び添付の注射用水のアンプルは、異物混入を避けるため、使用前にエタノール綿等で清拭すること。
3.投与部位
上腕、大腿、腹部、臀部等に順序良く移動し、短期間に繰返し同一部位に注射しないこと。

薬物動態

1.・女性における薬物動態13),14)13),14)
日本人健康成人女性(内因性FSHの一時抑制下)6例に本剤150IU及び300IUを単回皮下投与した時の薬物動態パラメータ及び血清中FSH濃度推移は以下のとおりであった。



日本人健康成人女性(内因性FSHの一時的抑制下)6例を対象に、本剤150IUを1日1回7日間反復皮下投与した。Cmaxは初回投与後では4.2±0.7mIU/mL、最終投与後では11.7±1.5mIU/mLを示した。AUC0-240-24から算出した蓄積率は3.3であった。
2.・男性における薬物動態15),16)15),16)
日本人健康成人男性(内因性FSHの一時的抑制下)14例を対象に、本剤300IU(150IU製剤)を単回皮下投与した時の薬物動態パラメータ及び血清中FSH濃度推移は以下のとおりであった(ベースライン補正後のFSH濃度から算出)。



日本人健康成人男性(内因性FSHの一時的抑制下)6例を対象に、本剤300IUを週3回2週間反復皮下投与した。ベースライン補正後の血清中FSH濃度は投与後9〜24時間で最高濃度に達し、Cmaxは初回投与後では5.3〜12.1IU/L、最終投与後では11.0〜17.8IU/Lを示した。AUC0‐480‐48から算出した蓄積率は1.43〜2.09であった。

薬物動態の表

投与量150IU300IU
例数66
Cmax(mIU/mL)3.3±1.07.7±0.9
Tmax(hr)14.5±4.812.5±2.3
T1/228.9±8.525.3±3.4
AUC0-t*197.6±62.7514.9±99.8
MRT(hr)54.3±10.652.4±3.2
Vss32.3±14.221.6±5.2
(平均値±標準偏差)
Cmax(IU/L)t1/2AUC(IU・hr/L)
7.8±1.734.2±6.8538±119
(平均値±標準偏差)

臨床成績

1.・女性における成績
第1度無月経及び無排卵周期症患者(多嚢胞性卵巣症候群を含む)を対象とした多施設、無作為化、単盲検比較試験を国内で実施した。本剤75IUより開始し、十分な卵胞の発育(平均径11mm以上)が認められない場合には7日ごとに37.5IUずつ増量した。主席卵胞径が18mmに到達した後、hCG製剤を投与して排卵を誘起した。129例中102例(79.1%)で排卵が認められ、22例(17.1%)に妊娠が確認された。妊娠の転帰が調査できた18例において出生児は17例であった17)17)。
他の国内臨床試験では、第1度無月経及び無排卵周期症患者(多嚢胞性卵巣症候群を含む)を対象として本剤の至適開始用量が検討された。本剤37.5IU、75IU又は150IUより開始し、十分な卵胞の発育(平均径11mm以上)が認められない場合には7日ごとに37.5IUずつ増量した。
主席卵胞径が18mmに到達した後、hCG製剤を投与して排卵を誘起した。37.5IU開始群、75IU開始群、150IU開始群で各々57例中49例(86.0%)、61例中58例(95.1%)、55例中28例(50.9%)に排卵が認められ、各々9例(15.8%)、11例(18.0%)、5例(9.1%)に妊娠が確認された。出生児は23例であった18)18)。
2.・男性における成績
(1)国内臨床試験(第III相)19)19)
国内で実施した低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症の患者(17〜46歳、中央値:32歳)を対象とし、精子形成誘導を目的とした臨床試験では、3〜6ヵ月間hCG製剤を投与し、血清中テストステロン濃度を正常化させ、かつ無精子であることを確認した後、本剤とhCG製剤との併用療法による治療を6〜18ヵ月行った。本剤とhCG製剤との併用療法を受けた18例(20〜42歳、中央値:32歳)中16例(88.9%)が精子濃度1.5×1066/mL以上に到達し、17例(94.4%)において精子形成(検査した精液中に精子が1つ以上確認された場合に精子形成ありとした)が認められた。
(2)海外臨床試験(第III相)[参考]20)〜22)20)〜22)
海外(欧州・豪州・米国)で実施した低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症を対象とし、精子形成誘導を目的とした臨床試験の結果は以下のとおりである。
本剤とhCG製剤併用療法により46.2〜79.3%が精子濃度1.5×1066/mL以上に到達し、69.2〜89.7%において精子形成(検査した精液中に精子が1つ以上確認された場合に精子形成ありとした)が認められた。

臨床成績の表

精子濃度到達率(患者数):欧州到達率(患者数):豪州到達率(患者数):米国
1.5×10646.2%
62.5%
79.3%

薬効薬理

卵胞刺激ホルモン(FSH)には、以下の作用が認められている。
(1)精子形成に対する作用23)23)
低ゴナドトロピン症モデル雄性ラットに本剤10IUを1日1回皮下投与した結果、精巣重量の増加及び精子形成の維持・回復が認められた。
(2)卵胞成熟に関する作用24)24)
低ゴナドトロピン症モデル雌性アカゲザルに本剤30IUを1日2回筋肉内投与した結果、卵胞の発育、卵胞数の増加及び卵母細胞の成熟が認められた。

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)
follitropin alfa(genetical recombination)
2.本 質
ヒト肝細胞に由来する卵胞刺激ホルモンゲノムDNAの発現により、チャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される203個のアミノ酸残基(C975H1515N267O305S26975H1515N267O305S26;分子量:22,690.76)からなる糖たん白質(分子量:約31,000)
3.性 状
ホリトロピン アルファ(遺伝子組換え)は無色澄明の液である。

承認条件

(低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症における精子形成の誘導に関する承認条件)
国内での治験症例が極めて限られていることから、市販後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。

包装

10バイアル(溶解液 日局注射用水1mL 10管添付)

主要文献及び文献請求先

久保春海:日本産科婦人科学会雑誌, 57, (2005)
水口弘司ら:日本産科婦人科学会雑誌, 47, (1995)
Parazzini F., al.: Gynecol.Oncol., 68, (1998)
Burkman R.T., al.: Fertil.Steril., 79, (2003)
Jensen A., al.: Epidemiol. Prev., 16, (2007)
Rupinder K.R., al.: Malaysia, 61, (2006)
Hansen M., al.: N.Engl.J.Med., 346, (2002)
Bonduelle M., al.: Hum.Reprod., 17, (2002)
Peschka B., al.: Hum.Reprod., 14, (1999)
Merlob P, al.: Eur.J.Medical Genetics, 48:5 (2005)
Bussi R., al.:薬理と治療, 23, (1995)
メルクセローノ株式会社 社内資料:乳汁中への分泌 (ラット)
メルクセローノ株式会社 社内資料:健康成人女性における薬物動態 (単回)
メルクセローノ株式会社 社内資料:健康成人女性における薬物動態 (反復)
メルクセローノ株式会社 社内資料:生物学的同等性試験
メルクセローノ株式会社 社内資料:健康成人男性における薬物動態 (反復)
Taketani Y., al.: Biology, 9, (2010)
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岡田弘ら:ホルモンと臨床, 54, (2006)
Bouloux P., al.: Steril, 77, (2002)
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Sinha A.P. Swerdloff, R.S: Endocrinology, 136, (1995)
Zelinsli‐Wooten M.B., al.: Reprod., 10, (1995)

文献請求先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

メルクセローノ株式会社 メディカル・インフォメーション
**東京都目黒区下目黒1−8−1 アルコタワー
フリーダイヤル 0120‐870‐088

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**製造販売元
メルクセローノ株式会社
東京都目黒区下目黒1−8−1 アルコタワー
供給元
Merck S. A.(スイス)

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
2413404D2021 ゴナールエフ皮下注用150 ホリトロピンアルファ(遺伝子組換え) 150国際単位1瓶(溶解液付) 5723

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