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薬剤師ネクスト経営塾

注射用レザフィリン100mg

作成又は改訂年月

** 2016年6月改訂 (第8版)
* 2015年5月改訂

日本標準商品分類番号

874299

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
*2015年5月

薬効分類名

光線力学的療法用剤

承認等

販売名

注射用レザフィリン100mg

販売名コード

4299404D1028

承認・許可番号

承認番号
21500AMZ00509000
欧文商標名
LASERPHYRIN INJECTION

薬価基準収載年月

2004年6月

販売開始年月

2004年6月

貯法・使用期限等

貯法
冷所保存
使用期限
バイアル及び外箱に最終年月表示

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注1)
注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

注射用レザフィリン100mgは、1バイアル中に下記の成分を含有する。
有効成分
タラポルフィンナトリウム 100mg
添加物
pH調整剤

性状

形状
粉末又は塊(凍結乾燥品)
暗青緑色
pH及び浸透圧比
pH
7.0〜8.0(濃度25mg/mL(精製水))
浸透圧比
約1〜2(濃度25mg/mL(日局生理食塩液))
(浸透圧比:日局生理食塩液に対する比)

一般的名称

注射用タラポルフィンナトリウム

禁忌

(次の患者には投与しないこと) (次の患者には光線力学的療法を行わないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
ポルフィリン症の患者[症状を増悪させるおそれがある。]
肺癌において、腫瘍が気管支軟骨層より外側に浸潤している患者[レーザ光が十分到達しない可能性があり、気管支壁外に浸潤している患者では穿孔の危険性がある。]
肺癌において、太い気管の広範な病巣又は気管狭窄を来している患者[呼吸困難、窒息を起こす危険性がある。]
肺癌において、亜区域支より末梢側に腫瘍のある患者[一般にレーザ光照射が困難とされている。]
*食道癌において、化学放射線療法又は放射線療法前のCT検査で腫瘍が大動脈に浸潤している(Aorta T4)と診断された患者[食道大動脈瘻を発現し、死亡に至る可能性がある。]
(次の患者には光線力学的療法を行わないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
ポルフィリン症の患者[症状を増悪させるおそれがある。]
肺癌において、腫瘍が気管支軟骨層より外側に浸潤している患者[レーザ光が十分到達しない可能性があり、気管支壁外に浸潤している患者では穿孔の危険性がある。]
肺癌において、太い気管の広範な病巣又は気管狭窄を来している患者[呼吸困難、窒息を起こす危険性がある。]
肺癌において、亜区域支より末梢側に腫瘍のある患者[一般にレーザ光照射が困難とされている。]
*食道癌において、化学放射線療法又は放射線療法前のCT検査で腫瘍が大動脈に浸潤している(Aorta T4)と診断された患者[食道大動脈瘻を発現し、死亡に至る可能性がある。]

効能又は効果

*原発性悪性脳腫瘍及び局所遺残再発食道癌の場合、臨床試験に組み入れられた患者の組織型等について、【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
*局所遺残再発食道癌の場合、外科的切除又は内視鏡的治療(EMR/ESD)等の根治的治療が可能な場合にはこれらの治療を優先すること。
*局所遺残再発食道癌の場合、下記の病変に対する有効性及び安全性は確立していない。
壁深達度がT3及びT4の病変
長径が3cmより大きい病変
周在性が1/2周より大きい病変
頸部食道に及ぶ病変

用法及び用量

1.*早期肺癌、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌
通常、成人にはタラポルフィンナトリウムとして40mg/m22を1回静脈内注射する。静脈内注射4〜6時間後にレーザ光を病巣部位に照射する。
2.原発性悪性脳腫瘍
通常、成人にはタラポルフィンナトリウムとして40mg/m22を1回静脈内注射する。静脈内注射22〜26時間後にレーザ光を病巣部位に照射する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

注射液の調製法:1バイアルに日局生理食塩液4mLを加え、よく攪拌して溶解する。
原発性悪性脳腫瘍の場合、術中蛍光診断薬又はカルムスチン脳内留置用剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
*局所遺残再発食道癌の場合、レーザ光照射翌日に内視鏡観察を行い、残存及び潰瘍の有無を確認すること。残存病変を認めた場合、静脈内注射22〜32時間後に追加のレーザ光照射を行うこと。
1.レーザ光照射に際しての注意
**Meiji ファルマ株式会社製又はパナソニックヘルスケア株式会社製のPDT半導体レーザ(波長664nm±2nm)を使用し、下記条件にてレーザ光照射を行う。PDT半導体レーザの使用に当たっては、当該機器の添付文書及び取扱説明書を参照すること。
(1)*早期肺癌、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌
・照射パワー密度:150mW/cm22
・照射エネルギー密度:100J/cm22
(上記照射条件における照射時間は11分7秒間となる。)
(2)原発性悪性脳腫瘍
・照射パワー密度:150mW/cm22
・照射エネルギー密度:27J/cm22
(上記照射条件における照射時間は3分間となる。)
2.光線力学的療法に際しての留意点
(1)全般的留意事項
本療法は局所的な治療法であり、レーザ光照射部位以外には効果がない。
手術中の患者の眼、皮膚が光に曝露されないようにカバーで覆うなどの保護手段を施すこと。
無影灯等の手術用照明は必要最小限とすること。
(2)早期肺癌
本療法が適応となるのは、長径1cm以下で内視鏡的に末梢辺縁が確認でき、生検標本で浸潤が気管支軟骨層までにとどまる腫瘍である。長径が1cmより大きい腫瘍、内視鏡的に末梢辺縁が確認できない腫瘍で外科的切除など根治的治療が可能な場合はこれらの治療を優先すること。
レーザ光照射時の留意事項
腫瘍の浸潤範囲に留意し、腫瘍周辺部まで十分にレーザ光を照射すること。
呼吸性移動、心拍動等により、レーザ光照射が不十分になることがあるので注意すること。逆に、病巣部位以外に照射してしまうと組織障害のおそれがあるので、レーザ光照射に際しては、病巣の周辺部以外の正常組織への照射は、極力抑えるように注意すること。
本療法施行後は、定期的に内視鏡検査、細胞診、組織診等を行い、病巣の経過を観察すること。
(3)原発性悪性脳腫瘍
レーザ光の組織内への透過深度及び1回の照射範囲は限定的であることから、臨床試験に組み入れられた患者の腫瘍摘出率を考慮し、手術により腫瘍を最大限に摘出した上で、残存が疑われる部位にレーザ光を照射すること。
レーザ光照射に際しては、レーザ光を遮蔽可能な部材により、正常血管など照射対象以外の部位を被覆すること。
(4)*化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌
*レーザ光照射時の留意事項
*腫瘍の浸潤範囲に留意し、腫瘍周辺部まで十分にレーザ光を照射すること。
*呼吸性移動、心拍動、蠕動又は攣縮等により、レーザ光照射が不十分になることがあるので注意すること。逆に、病巣部位以外に照射してしまうと組織障害のおそれがあるので、レーザ光照射に際しては、病巣の周辺部以外の正常組織への照射は、極力抑えるように注意すること。
*本療法施行後は、定期的に内視鏡検査、組織診等を行い、病巣の経過を観察すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)(次の患者には光線力学的療法を慎重に行うこと)
光線過敏症を起こすことがある医薬品を併用している患者[患者を薄暗い室内で過ごさせるなど十分な管理を行うこと。(「重要な基本的注意」、「相互作用」の項参照)]
肺癌における気管癌の患者[気管癌の患者へのレーザ光照射後に、肉芽形成に起因した気管狭窄による呼吸困難があらわれたとの報告がある。(「重大な副作用」の項参照)]
肝障害のある患者[排泄が遅延し、高い血中濃度が持続するおそれがある。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

1.全般的留意事項
本剤の投与により光感受性が高められた結果、光線過敏症を起こすことがあるので、本剤投与後2週間は、直射日光を避けさせ、遮光カーテン等を用いて照度500ルクス以下に調整した室内で過ごさせること。また、投与後3日間はサングラスをかけさせること。
※日本工業規格の照明基準総則(JIS 9110)では、保健医療施設の照度範囲について、病室75〜150ルクス、食堂200〜500ルクス、一般検査室・診察室・薬局300〜750ルクス、手術室750〜1500ルクスと規定している。
本剤投与2週間経過後に指、手掌背部を直射日光で5分間曝露させたとき、紅斑、水疱等の光線過敏反応を示した場合には、さらに1週間直射日光を避けさせるなどして、異常がみられなくなるまで同様の試験を繰り返すこと。なお、光線過敏反応が消失後も投与後4週間以内の外出に際しては帽子、手袋、長袖等の衣類やサングラスの使用により日光を避けることが望ましい。
本剤を用いて光線力学的療法を繰り返し実施した場合の安全性は確認されていない。再度本剤を投与する場合には休薬期間を1ヵ月以上おき、光線過敏反応が起こらないことを確認してから実施すること。
パルスオキシメータ等の光を測定原理とする検査測定機器を長時間継続的に装着した場合、装着部位に水疱等の反応が生じることがあるため、継続的装着を可能な限り避け、検査が必要な時点での一時的な使用に限ること。
2.早期肺癌
本療法は対象部位にレーザ光を的確に照射する必要があるので、内視鏡技術に熟達した医師が実施すること。なお、対象症例は転移がなく、他の治療法よりも光線力学的療法が有用と判断される症例に行うこと。
[「光線力学的療法に際しての留意点」の項参照]
治療にあたっては、リンパ節転移のないことを確認すること。リンパ節転移が疑われる場合には、他の療法を併せて行うか、又は他の療法に変更すること。
レーザ光照射部位の穿孔を避け、かつ腫瘍浸潤の深さがレーザ光が十分到達する深さであることを確認するため、気管支軟骨層までに腫瘍がとどまっていることをCT、気管支エコー、生検等により確認すること。
レーザ光照射後は喀痰、血痰、咳、咽頭痛、発熱、呼吸困難等の随伴症状があらわれることがあるので、このような場合には適切な処置を行うこと。[「副作用」の項参照]
過剰にレーザ光を照射した場合、照射部の炎症反応に伴う紅斑、浮腫等の症状があらわれることがあるので、過剰に照射しないよう留意するとともに、症状があらわれた場合は適切な処置を行うこと。
3.原発性悪性脳腫瘍
視覚誘発電位(VEP)測定時の光刺激により、網膜等に損傷を引き起こすおそれがあるので、VEPを測定する予定の患者への本剤の投与は避けること。
4.*化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌
*本療法は対象部位にレーザ光を的確に照射する必要があるので、内視鏡技術に熟達した医師が実施すること。
*本療法施行当日朝から絶食とし、補液による管理を行うこと。食事摂取が強い炎症を惹起し組織を脆弱化させ、食道穿孔を生じる可能性があることから、レーザ光照射翌日まで絶食とし、補液による栄養管理を行うこと。翌日より内視鏡検査を行い、レーザ光照射部位に深掘潰瘍がある場合には引き続き絶食・補液管理を行うこと。
*レーザ光照射後は食道痛、嚥下障害、食道狭窄等の随伴症状があらわれることがあるので、このような場合には適切な処置を行うこと。[「副作用」の項参照]
*化学放射線療法又は放射線療法前のCT検査で、腫瘍が食道の隣接臓器に浸潤していると診断された場合には、腫瘍の状態に応じて、本療法の適用に関して慎重に検討すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
光線過敏症を発現することがある薬剤(テトラサイクリン系薬剤、スルホンアミド系薬剤、フェノチアジン系薬剤、スルホニルウレア系血糖降下剤、チアジド系利尿剤、ニューキノロン系抗菌剤、非ステロイド系消炎鎮痛剤、フルオロウラシル系抗悪性腫瘍剤、メトトレキサート、グリセオフルビン、メトキサレン等)
臨床症状・措置方法
光線過敏症が発現するおそれがあるので、本剤と併用、又は本剤投与の前後にこれらの薬剤の投与又は食品を摂取する場合には、直射日光を避けさせること。
機序・危険因子
本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの薬剤との併用又は食品の摂取により光感受性が増強されるおそれがある。
薬剤名等
光線過敏症を発現することがある食品(クロレラ加工品等)
臨床症状・措置方法
光線過敏症が発現するおそれがあるので、本剤と併用、又は本剤投与の前後にこれらの薬剤の投与又は食品を摂取する場合には、直射日光を避けさせること。
機序・危険因子
本剤は光感受性を高める作用があるので、これらの薬剤との併用又は食品の摂取により光感受性が増強されるおそれがある。

副作用

副作用等発現状況の概要
*早期肺癌の臨床試験において、安全性評価対象例49例中34例(69.4%)、105件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、喀痰増加20件(40.8%)、血痰15件(30.6%)、咳13件(26.5%)、咽頭痛7件(14.3%)等の呼吸器系障害、CRP上昇12件(26.1%)、発熱6件(12.2%)等の一般的全身障害、ALT(GPT)上昇6件(12.2%)等の肝臓・胆管系障害であった。(早期肺癌承認時)
原発性悪性脳腫瘍の臨床試験において、安全性評価対象例27例中18例(66.7%)、60件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、γ-GTP上昇16件(59.3%)、ALT(GPT)上昇13件(48.1%)、AST(GOT)上昇10件(37.0%)、Al-P上昇7件(25.9%)、LDH上昇6件(22.2%)等の肝機能検査値異常であった。(原発性悪性脳腫瘍承認時)
化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験において、安全性評価対象例26例中26例(100.0%)、109件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、CRP上昇21件(80.8%)、食道痛14件(53.8%)、血中アルブミン減少9件(34.6%)、発熱8件(30.8%)、リンパ球減少7件(26.9%)、ALT(GPT)上昇5件(19.2%)、AST(GOT)上昇5件(19.2%)、γ-GTP上昇3件(11.5%)、好中球増多3件(11.5%)等であった。(化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌承認時)
重大な副作用
1.呼吸困難(2.0%注2)注2))
早期肺癌において、レーザ光照射後、肉芽形成に起因する気管狭窄による呼吸困難があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
2.*肝機能障害(32.4%注3)注3))
AST(GOT)、ALT(GPT)、血中ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1.*注3)頻度は、早期肺癌の臨床試験、原発性悪性脳腫瘍の臨床試験、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した。
2.下記副作用があらわれることがあるので、このような異常が認められた場合には、症状に応じ、適切な処置を行うこと。
3.皮膚
(1)5〜20%未満
光線過敏症
(2)5%未満
そう
4.*血液
(1)5〜20%未満
血中アルブミン減少、リンパ球減少
(2)5%未満
白血球減少、好中球減少、リンパ球増多、白血球増多、単球増多、ヘモグロビン減少、血小板減少、血中カリウム上昇、好中球増多、ヘモグロビン増多、乳状血清
5.腎臓
(1)5%未満
BUN上昇、蛋白尿
6.*呼吸器
(1)5〜20%未満
喀痰、血痰、咳、咽頭痛
(2)5%未満
しゃっくり、低酸素症
7.*消化器
(1)20%以上
食道痛注4)注4)
(2)5〜20%未満
嚥下障害注4)注4)、食道狭窄注4)注4)
(3)5%未満
下痢、嚥下痛、上腹部痛、悪心、嘔吐、便秘、食道炎
8.*その他
(1)20%以上
CRP上昇
(2)5〜20%未満
発熱
(2)5%未満
心電図異常(房室ブロック、洞性頻脈)、怠感、胸部不快感、低カルシウム血症、背部痛
注2)頻度は、早期肺癌の臨床試験に基づき記載した。
*注3)頻度は、早期肺癌の臨床試験、原発性悪性脳腫瘍の臨床試験、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した。
*注4)頻度は、化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌の臨床試験に基づき記載した。

高齢者への投与

高齢者では一般に生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ラット)で大量投与により胎児の骨化遅延が報告されている。]
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

1.投与経路
本剤は静脈内注射のみに使用すること。
2.調製時
他剤との混注は避けること。
本剤は防腐剤を含まず光に不安定なので、溶解後は遮光し速やかに使用すること。

その他の注意

モルモット抗原性試験において一部の動物に掻鼻がみられ弱い抗原性が認められたとの報告がある。本剤を繰り返し投与する場合は、アナフィラキシー様症状等の発現に注意すること。
海外の臨床試験において、ホルター心電図を用いた観察で、心室性頻拍や完全房室ブロック等の不整脈が発現したとの報告がある。

薬物動態

1.血漿中濃度
早期肺癌患者(n=9)に本剤40mg/m22を静脈内投与したときの血漿中濃度は、4〜6時間後に約20μg/mLであった。薬物動態パラメータは表1のとおりであった。
2.蛋白結合
限外濾過法により測定したヒト血清蛋白結合率は、5、100μg/mLの濃度でほぼ100%であった(in vitro)。
3.代謝
ヒトではほとんど代謝されない(in vitro)。
4.排泄
早期肺癌患者(n=5)に本剤40mg/m22を静脈内投与したとき、投与7日後までの尿中排泄率は約3.4%であった。

薬物動態の表

T1/2α(hr)T1/2β(hr)CLtot
2
Vdss
2
14.6±2.96138±21.419.0±3.83.26±0.51
Mean±S.D.

臨床成績

1.早期肺癌
早期肺癌の臨床効果は、病変別は表2、症例別は表3のとおりである。1,2)1,2)
なお、光線力学的療法施行後1年の追跡調査(国内臨床試験の全例を対象)では、確認できた34病変のうち、2病変で再発が確認され、1年以内の再発率は5.9%であった。全体(39病変)では、6病変で再発が確認され、調査時点(追跡症例数36例、追跡期間中央値832日、範囲457〜2012日)での全体の局所再発率は15.4%(6/39病変)であった。
2.原発性悪性脳腫瘍3)3)
術前画像診断により原発性悪性脳腫瘍が疑われる患者を対象に、臨床試験を行った。光線力学的療法施行12ヵ月後の全生存率を主要評価項目とした。有効性解析対象22例のうち、中央病理診断による組織型は、膠芽腫13例、退形成性星細胞腫3例、退形成性乏突起膠腫及び退形成性乏突起星細胞腫各2例、膠肉腫及び退形成性変化を伴う毛様細胞性星細胞腫各1例であった。腫瘍摘出率は、全摘出8例、亜全摘出11例、部分摘出3例であった。
術中に光線力学的療法を施行し、術後放射線化学療法等の標準治療を行った際の12ヵ月全生存率は、有効性解析対象22例では95.5%、初発膠芽腫13例注5)注5)では100%であった。
注5)腫瘍摘出率は、全摘出5例、亜全摘出8例であった。
3.*化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌
化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌患者を対象に、臨床試験を行った。なお、全身化学療法が適応となる遠隔転移又はリンパ節転移を有する患者は除外された。
本試験に登録された26例全例が有効性の解析対象とされ、主要評価項目である中央判定による局所完全奏効率[95%信頼区間]の結果は、88.5[69.8,97.6]%(23/26例)であった。

臨床成績の表

照射エネルギー
著効病変/
著効率
奏効病変/
奏効率(%)
100J/cm236/4285.740/4295.2
照射エネルギー
著効症例/
著効率
奏効症例/
奏効率(%)
100J/cm232/3884.236/3894.7
※奏効率:(著効+有効)/評価母数

薬効薬理

1.*薬理作用
本療法は、ヌードマウス移植ヒト肺癌4)4)(5、10mg/kg、静脈内投与)、ヒト膠芽腫由来細胞株5)5)(T98G、A172及びU251)及びヒト食道癌由来細胞株6)6)(TE-5及びTE-10)に対して抗腫瘍効果を示した。
2.作用機序及び作用特性7,8)7,8)
タラポルフィンナトリウムにレーザ光を照射することにより一重項酸素が生じる。この一重項酸素が腫瘍細胞に直接障害を与えること、あるいは腫瘍血管に障害を与えることにより、抗腫瘍効果を示すと考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

1.性 状
タラポルフィンナトリウムは暗青緑色の粉末である。
本品は水に溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。
旋光度[α]2054620546:約+1000°(脱水物に換算したもの0.02g、水、500mL、100mm)。
本品は吸湿性である。
2.一般名
タラポルフィンナトリウム Talaporfin Sodium
3.化学名
(+)-tetrasodium(2S,3S)-18-carboxylato-20-[N-(S)-1,2-dicarboxylatoethyl]carbamoylmethyl-13-ethyl-3,7,12,17-tetramethyl-8-vinylchlorin-2-propanoate
4.分子式
C3838H3737N55Na44O99
5.分子量
799.69
6.構造式
7.融 点
約150℃(分解点)
8.分配係数
(log1010 1-オクタノール層/水層)
(下表参照)

有効成分に関する理化学的知見の表

pH2pH4pH6pH8〜12
>3.002.08−1.58<−3.00

承認条件

*医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
早期肺癌
1.承認から3年間は可能な限り全投与症例を市販後調査の対象とし、本薬による光線力学的療法施行後の再発、生存期間等、長期的な予後について検討すること。調査結果について、手術等の他の治療法における成績と比較した結果をとりまとめて提出すること。
2.本薬による光線力学的療法についての講習を受け、当該療法に関する十分な知識・経験のある医師のみによって用いられるよう、必要な措置をとること。
原発性悪性脳腫瘍
本薬による光線力学的療法についての講習を受け、当該療法に関する十分な知識・経験のある医師のみによって用いられるよう、必要な措置をとること。
*化学放射線療法又は放射線療法後の局所遺残再発食道癌
本薬による光線力学的療法についての講習を受け、当該療法に関する十分な知識・経験のある医師のみによって用いられるよう、必要な措置をとること。

包装

1バイアル

主要文献及び文献請求先

1
Furukawa K., et al.:Porphyrins, 7(2・3):199, 1998
2
Kato H., et al.:Lung Cancer, 42:103, 2003
3
*Muragaki Y., et al.:J. Neurosurg., 119:845, 2013
4
ヌードマウス移植ヒト肺癌(LC-6-JCK)に対するME2906を用いた光線力学的治療(PDT)の有効性(社内資料)
5
Tsutsumi M., et al.:Photodiagnosis Photodyn. Ther., (2):103, 2013
*食道癌細胞に対するレザフィリンを用いた光線力学的療法(photodynamic therapy:PDT)のin vitro殺細胞効果(社内資料)
7
Spikes JD., et al.:J. Photochem. Photobiol. B., 17:135, 1993
8
Saito K., et al.:Jpn. J. Res., 91:560,2000

文献請求先

問い合わせ先 文献請求先・製品情報お問い合わせ先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

Meiji Seika ファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
フリーダイヤル(0120)093-396 電話(03)3273-3539
FAX(03)3272-2438

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
Meiji ファルマ株式会社
東京都中央区京橋2-4-16

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
4299404D1028 注射用レザフィリン100mg タラポルフィンナトリウム 100mg1瓶 387208

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