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薬剤師ネクスト経営塾

サムチレール内用懸濁液15%

作成又は改訂年月

** 2017年12月改訂 (第6版)(下線:改訂箇所)
* 2016年1月改訂 (第5版)

日本標準商品分類番号

87629

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
1992年11月

薬効分類名

ニューモシスチス肺炎治療薬

承認等

販売名

サムチレール内用懸濁液15%

販売名コード

6290006S1027

承認・許可番号

承認番号
22400AMX00043
商標名
SAMTIREL 15%

薬価基準収載年月

2012年4月

販売開始年月

2012年4月

貯法・使用期限等

貯法 
室温保存(凍結を避けて保存すること)
使用期限
包装に表示

規制区分

処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量
本剤5mL中にアトバコン750mgを含有
添加物
ベンジルアルコール、キサンタンガム、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、サッカリンナトリウム水和物、香料

性状

性状
本剤は果実ようの芳香がある鮮黄色の懸濁液で、分包品である。

一般的名称

アトバコン Atovaquone

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

本剤は、副作用によりスルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤(ST合剤)の使用が困難な場合に使用すること。
重症のニューモシスチス肺炎患者(肺胞気・動脈血酸素分圧較差[(A-a)DO22]が45mmHgを超える患者)での本剤の使用に関する成績は、十分に検討されていない。また、他の治療法で効果が得られなかった重症のニューモシスチス肺炎患者における本剤の有効性を示すデータは限られている。
ニューモシスチス肺炎の発症抑制は、ニューモシスチス肺炎のリスク(CD4+細胞数が目安として200/mm33未満、ニューモシスチス肺炎の既往歴がある等)を有する患者を対象とすること。
本剤は他の真菌又は細菌、マイコバクテリア又はウイルス疾患の治療に有効ではない。

用法及び用量

1.<ニューモシスチス肺炎の治療>
通常、成人には1回5mL(アトバコンとして750mg)を1日2回21日間、食後に経口投与する。
2.<ニューモシスチス肺炎の発症抑制>
通常、成人には1回10mL(アトバコンとして1500mg)を1日1回、食後に経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤は絶食下では吸収量が低下するため、食後に投与すること。本剤を食後に投与できない患者では、代替治療を検討すること。
投与開始時及び投与中に下痢が認められている場合には、本剤の吸収が低下し、効果が減弱する可能性がある。下痢が認められている患者では、代替治療を検討すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
重度の腎障害患者[使用経験が少ない]
重度の肝障害患者[使用経験が少ない]

重要な基本的注意

ニューモシスチス肺炎のリスクのある患者はしばしば免疫不全状態にあり、生命を脅かすおそれのある様々な日和見感染症に罹患する可能性があるため、ニューモシスチス肺炎以外の原因も慎重に評価し、原因に応じて適宜他の追加の薬剤での治療を考慮すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
リファンピシン
リファブチン
臨床症状・措置方法
リファンピシンとの併用により本剤の血中濃度が約53%低下し、t1/21/2は約33時間短縮した。また、リファブチンとの併用により本剤の血中濃度が約34%低下し、t1/21/2は約14時間短縮した。
機序・危険因子
機序は不明である。
薬剤名等
テトラサイクリン
メトクロプラミド
臨床症状・措置方法
本剤の血漿中濃度はテトラサイクリンの併用で約40%低下した。また、メトクロプラミドの併用で本剤の血漿中濃度は約58%低下した。
機序・危険因子
機序は不明である。
薬剤名等
ジドブジン
臨床症状・措置方法
ジドブジンのみかけの経口クリアランスは併用により約25%低下し、AUCは約33%増加した。
機序・危険因子
機序は不明である。
薬剤名等
アセトアミノフェン
ベンゾジアゼピン系薬剤
アシクロビル
オピオイド系鎮痛薬
セファロスポリン系抗生物質
止しゃ薬
緩下剤
臨床症状・措置方法
臨床試験において本剤の血漿中濃度のわずかな減少(平均3.8μg/mL以下)が報告されているが、因果関係は不明である。
機序・危険因子
機序は不明である。
薬剤名等
インジナビル
臨床症状・措置方法
併用によりインジナビルのCmin,ssが有意に減少した(約23%減少)。インジナビルのトラフ濃度が減少するため、併用に注意すること。
機序・危険因子
機序は不明である。

副作用

副作用等発現状況の概要
海外臨床試験2試験(軽症から中等症のニューモシスチス肺炎を有するAIDS患者を対象としたアトバコン錠の第I/II相試験及び軽症から中等症のニューモシスチス肺炎を有するAIDS患者を対象としたアトバコン錠のST合剤との比較試験)で得られた安全性成績を評価した。249例中169例(68%)に臨床検査値異常を含む有害事象(本剤との関連性の有無にかかわらず発現した事象)が報告された。その主なものは、悪心61例(24%)(このうち本剤との関連性が否定できないもの(以下、副作用)は41例、16%)、発疹54例(22%)(このうち副作用は46例、18%)、下痢52例(21%)(このうち副作用は14例、6%)、頭痛43例(17%)(このうち副作用は16例、6%)、嘔吐34例(14%)(このうち副作用は22例、9%)、発熱34例(14%)(このうち副作用は9例、4%)であった(承認時)。
重大な副作用
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑
(頻度不明注1)
重度の肝機能障害
(頻度不明注1)、2)
*無顆粒球症、白血球減少
(頻度不明注1)
その他の副作用
*血液
頻度不明注1)
過敏症
頻度不明注1)
精神神経系
頻度不明注1)
消化器
頻度不明注1)
その他
頻度不明注1)
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注2)厚生労働省エイズ治療薬研究班からの報告による。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[ラットではヒトでの推定曝露量の約3倍の血漿中濃度において生殖発生毒性はみられなかったが、ウサギでは、ヒトでの推定曝露量の約3/4の血漿中濃度において母動物毒性(体重及び摂餌量の低値)に関連すると考えられる流産及び胎児体長・体重の軽度な低値がみられた。また、ラット及びウサギでは単回経口投与により胎盤を通過して胎児に分布することが報告されている。]
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

過量投与

1.徴候・症状
31500mgまでの過量投与症例が報告されている。そのうちジアフェニルスルホン(投与量不明)も同時に服用した過量投与患者1例では、メトヘモグロビン血症が発現した。過量投与後に発疹も報告されている。
2.処置
本剤の過量投与時の解毒剤は知られていない。また、血液透析の効果は不明である。過量投与時には患者を慎重に観察し、標準的な支持療法を行うこと。

その他の注意

マウスのがん原性試験において、種特異的と考えられる肝薬物代謝酵素の誘導に関連した肝臓腫瘍の増加がみられた。

薬物動態

1.吸収
(1)日本人1)1)
日本人健康成人に本剤の750及び1500mgを食後にそれぞれ単回経口投与したときの血漿中アトバコン濃度推移を図-1に、薬物動態パラメータを表-1に示す。

平均値±標準偏差(n=10)
図-1 日本人健康成人男性に本剤の750及び1500mgを食後にそれぞれ単回経口投与したときの血漿中濃度推移
(2)外国人
HIV患者に本剤750mgを食後に単回経口投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは47±15%であった。また、健康成人に本剤750mgを単回経口投与したときのCmax及びAUC0-∞0-∞は摂食で約2.5〜3.5倍に増加した。
(表-2参照)
HIV患者に本剤500mgを反復経口投与したときのAUCssは食後投与で280±114μg・hr/mL、絶食下で162±78μg・hr/mLであり、Cmax,ssは食後投与で15.1±6.1μg/mL、絶食下で8.4±3.8μg/mLであった。
2.線形性
HIV患者に本剤500、750及び1000mgを1日1回食後に反復経口投与したときのCavg,ssは、それぞれ11.7±4.8、12.5±5.8及び13.5±5.1μg/mLであり、血漿中濃度は500〜1000mgの範囲では投与量に比例した増加がみられなかった。また、HIV患者に本剤750mgを1日2回食後に反復経口投与したときの血漿中アトバコンのCavg,ssは21.0±4.9μg/mL、Cmax,ssは24.0±5.7μg/mL、Cmin,ssは16.7±4.6μg/mLであった。
3.分布
血漿蛋白結合率は99.9%超であり、約1〜90μg/mLの範囲で一定であった。HIV患者に約37mgを単回静脈内投与したときのVzは0.62±0.19L/kgであった。
4.代謝・排泄
HIV患者に約37mgを単回静脈内投与したときのCLは10.4±5.5mL/minであった。静脈内投与後のt1/21/2は62.5±35.3時間であった。健康成人の1414C標識体投与試験において、ほとんどの被験者で投与量の94%以上が糞中に21日間以内に排泄された。
5.特別な母集団
(1)小児
小児患者(年齢:3ヵ月〜13歳)にアトバコン錠を成人とほぼ同用量である40mg/kgを投与したときのCavg,ssは14.28〜15.60μg/mL、t1/21/2は約57〜61時間であった。小児患者での薬物動態の結果は少数例から得られたものであったことから、本剤の小児への投与は注意が必要と考えられる。
(2)肝・腎機能低下者
肝又は腎機能低下者における本剤の薬物動態は検討していない。
6.相互作用
(1)フェニトイン
健康成人に本剤1000mgをフェニトイン600mgと単回併用投与したときのフェニトインの薬物動態にアトバコンは影響を及ぼさなかった。
(2)リファンピシン
HIV患者にリファンピシン600mgを24時間ごとに、本剤750mgを12時間ごとに併用経口投与したときの血漿中アトバコンのCavg,ssは併用で約53%低下し、t1/21/2は約33時間短縮した。
(3)リファブチン
健康成人に本剤750mgを1日2回及びリファブチン300mgを食後に1日1回14日間併用経口投与したときの血漿中アトバコンのAUCssは併用で約34%低下し、t1/21/2は約14時間短縮した。
(4)トリメトプリム/スルファメトキサゾール
軽度〜中等度のニューモシスチス肺炎を発症したAIDS患者に本剤1000mgを1日1回、トリメトプリム/スルファメトキサゾール(320/1600mgを1日3回)を併用投与したときの血漿中アトバコンのCavg,ssは単独群では10.7±5.9μg/mL、併用群では10.6±7.7μg/mLであった。
(5)ジドブジン
HIV患者にアトバコン錠750mgを12時間ごと、ジドブジン200mgを8時間ごとに併用投与したときのアトバコンのCmax,ss、Cmin,ss及びCavg,ssはいずれも併用による影響はみられなかった。一方、ジドブジンのみかけの経口クリアランスは併用により約25%低下し、AUCは約33%増加した。
(6)ジダノシン
HIV患者に本剤750mgを食後に1日3回、ジダノシン錠200mgを食前又は食間に1日2回を併用投与したときのアトバコンの薬物動態に影響はみられなかった。一方、ジダノシンのAUCは24%減少した。
(7)インジナビル
健康成人に本剤750mgを食後に1日2回、インジナビル800mgを8時間間隔で絶食下に1日3回14日間経口投与したときの血漿中アトバコンのAUCss、Cmax,ss及びCmin,ssは併用でそれぞれ約11、14及び14%増加し、インジナビルのCmin,ssは約23%減少した。
(8)テトラサイクリン2)2)及びメトクロプラミド
血漿中アトバコン濃度はテトラサイクリンの併用で約40%低下した。また、血漿中アトバコンのCssは、メトクロプラミドの併用で約58%低下した。
(9)定常状態における血漿中アトバコン濃度と併用薬との関係
ニューモシスチス肺炎患者にアトバコン錠750mgを1日3回21日間経口投与したときの血漿中アトバコンのCssは、アセトアミノフェン、ベンゾジアゼピン系薬剤、アシクロビル、オピオイド系鎮痛薬、セファロスポリン系抗生物質、止しゃ薬及び緩下剤の併用でわずかに減少(7種の併用薬で平均3.8μg/mL以下)し、メトクロプラミド及びリファンピシンの併用で有意に減少(それぞれ平均8.1及び8.9μg/mL)した。
(10)血漿蛋白結合率が高く治療域の狭い薬剤
アトバコンは、高い血漿蛋白結合率(99%超)を示すことから、血漿蛋白結合率が高く治療域の狭い他の薬剤と併用する場合には慎重に行うこと。なお、アトバコンはキニーネ、フェニトイン、ワルファリン、スルファメトキサゾール、インドメタシン、ジアゼパムのin vitro血漿蛋白結合に影響を及ぼさないことから、蛋白結合の結合置換により著しい薬物相互作用が発現する可能性は低いと考えられる。
7.血漿中濃度と臨床効果の関係3)3)
軽度〜中等度のニューモシスチス肺炎を発症したAIDS患者にアトバコン錠750mgを1日3回21日間経口投与したときの血漿中アトバコンのCssは13.9±6.9μg/mLであった。また、血漿中アトバコン濃度と臨床効果との間に相関が確認された。軽度〜中等度のニューモシスチス肺炎を発症したAIDS患者に本剤1000mgを1日1回、750mgを1日2回、1500mgを1日1回及び1000mgを1日2回経口投与したときのCavg,ss(中央値)は、それぞれ9.6、22.5、18.1及び26.5μg/mLであった。食後のHIV患者に750mgを1日2回反復経口投与したときの血漿中アトバコンのCavg,ssは21.0±4.9μg/mLであった。

薬物動態の表

投与量
Cmax
tmax
AUC0-∞(μg・hr/mL)t1/2(hr)
75014.0±3.44.0(3,8)934.4±242.970.2±11.6
150015.7±5.44.0(3,10)1109.6±646.759.7±14.1
平均値±標準偏差(n=10)、tmax:中央値(範囲)
 Cmax
tmax
AUC0-∞(μg・hr/mL)t1/2(hr)
絶食下3.34±0.859.6±16.0324.3±115.075.2±22.5
食後11.61±3.004.9±1.7800.6±319.869.1±19.8
平均値±標準偏差(n=16)

臨床成績

1.ニューモシスチス肺炎の治療
軽症から中等症(肺胞気・動脈血酸素分圧較差[(A-a)DO22]が45mmHg以下かつPaO22が60mmHg以上)のニューモシスチス肺炎を有するAIDS患者を対象としてアトバコン錠をST合剤と比較した試験において、アトバコン250mg錠1回3錠を1日3回、又はST合剤(トリメトプリム/スルファメトキサゾール160mg/800mg)錠1回2錠を1日3回、21日間投与した。有効率を表-3に示した。ニューモシスチス肺炎の確定診断例322例の21日間の治療期間中及び4週間の追跡期間中の死亡は、アトバコン錠群が11例/160例(7%)、ST合剤群が1例/162例(0.6%)で、両群の死亡率に有意な差(p=0.003)が認められた。投与終了4週から8週後の追跡期間中の死亡は、アトバコン錠群が2例、ST合剤群が3例であった。アトバコン錠群の死因は、ニューモシスチス肺炎が4例、細菌感染症が6例、クリプトコッカス髄膜炎、播種性のヒストプラスマ症、HIVの合併症が各1例であった。ST合剤群の死因は、ニューモシスチス肺炎、栄養失調、肺アスペルギルス症、播種性カポジ肉腫が各1例であった。
トリメトプリム又はサルファ剤に不耐容の軽症から中等症のニューモシスチス肺炎を有するAIDS患者を対象としアトバコン錠とペンタミジンを比較した試験において、アトバコン250mg錠1回3錠を1日3回、又はペンタミジンイセチオン酸塩(静注)3〜4mg/kgを1日1回、21日間投与した。初回治療集団での有効率を表-4に示した。
2.ニューモシスチス肺炎の発症抑制
ニューモシスチス肺炎のリスク(CD4+細胞数が200/mm33未満又はニューモシスチス肺炎の既往歴がある)がある患者を対象にジアフェニルスルホン(ダプソン)又はペンタミジン吸入と比較した2試験において、本剤1500mgを1日1回投与した。試験終了/中止30日後までのニューモシスチス肺炎の発症率を表-5及び-6に示した。

臨床成績の表

 アトバコン錠
ST合剤
p値
有効99(62%)103(64%)0.75
無効   
 効果不足28(17%)10(6%)<0.01
 有害事象11(7%)33(20%)<0.01
 評価不能22(14%)16(10%)0.28
 アトバコン錠
ペンタミジン
p値
有効32(57%)21(40%)0.09
無効   
 効果不足16(29%)9(17%)0.18
 有害事象2(4%)19(36%)<0.01
 評価不能6(11%)4(8%)0.74
 本剤

ダプソン

発症率(%)15%19%
相対リスク
0.77
 
 本剤

ペンタミジン吸入

発症率(%)18%17%
相対リスク
1.14
 

薬効薬理

1.作用機序
アトバコンの作用部位はミトコンドリア呼吸鎖であることが示唆されており、P. cariniiミトコンドリアの電子伝達系複合体III(complex III)を0.015μMのIC5050で抑制した。アトバコンは、ミトコンドリア内膜蛋白質ユビキノンのチトクロームb(complex IIIの構成成分)への結合を阻害し、その結果としてATPレベルを顕著に低下させる4)4)ことにより抗P. jirovecii活性を示すと考えられている。
2.In vitro及びin vivo活性In vitro及びin vivo活性
ヒト胎児肺線維芽細胞に感染させたP. jiroveciiの増殖を抑制し、そのMICは約0.3μM、33H-p-aminobenzoate取込みを指標としたときIC5050は1.4μMであった5)5)。デキサメタゾン誘発免疫不全ラットにおいて予防的反復経口投与により潜伏感染しているP. cariniiの再活発化を完全に抑制し、治療的反復経口投与により、ラット肺病巣のP. cariniiシスト数を用量依存的に軽減した6)6)。
3.薬剤耐性
アトバコン無効例の複数のニューモシスチス肺炎患者から分離したP. jiroveciiのチトクロームbDNA配列を解析したところ、ユビキノンが結合するQ00部位に耐性に関連すると思われる変異が数種類認められた7,8)7,8)。しかし、これらの変異はアトバコン無効例の一部でしか認められていないことから、臨床におけるアトバコン耐性に関してのチトクロームb遺伝子変異の意義は明らかではない。

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
アトバコン(Atovaquone)
2.化学名
2-[trans-4-(4-Chlorophenyl)cyclohexyl]-3-hydroxy-1,4-naphthoquinone
3.分子式
C2222H1919ClO33
4.分子量
366.84
5.構造式
6.性状
本品は黄色の粉末である。
7.融点
221℃
8.分配係数(log P)
5.3(1-オクタノール/水系)

承認条件

日本人での投与経験が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。

包装

5mL×14包

主要文献及び文献請求先

井野比呂子ほか:日化療会誌,61,335-342(2013)
Boggild AK,et al.:Am Hyg,76,208-223(2007)
Hughes W,et al.:N Med,328,1521-1527(1993)
Cushion MT,et al.:Antimicrob Chemother,44,713-719(2000)
Comley JCW,et al.:Antimicrob Chemother,35,1965-1974(1991)
Hughes WT,et al.:Antimicrob Chemother,34,225-228(1990)
Walker DJ,et al.:J Dis,178,1767-1775(1998)
Kazanjian P,et al.:J Dis,183,819-822(2001)

文献請求先

問い合わせ先 グラクソ・スミスクライン株式会社
**東京都港区赤坂1-8-1カスタマー・ケア・センター
**TEL:0120-561-007(9:00〜17:45
FAX:0120-561-047(24時間受付)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都港区赤坂1-8-1

保険適用(給付上)の注意

本製剤をHIV感染患者におけるニューモシスチス肺炎の治療及び発症抑制のために使用した場合は、本製剤を使用した患者に係る診療報酬明細書等の取扱いにおいては、当該患者の秘密の保護に十分配慮すること。

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
6290006S1027 サムチレール内用懸濁液15% アトバコン 750mg5mL1包 1727.6

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