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薬剤師ネクスト経営塾

ラパリムス錠1mg

作成又は改訂年月

**2018年1月改訂(第6版)
*2016年8月改訂

日本標準商品分類番号

874291

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
1999年9月

薬効分類名

リンパ脈管筋腫症治療剤(mTOR阻害剤)

承認等

販売名

ラパリムス錠1mg

販売名コード

4291035F1023

承認・許可番号

承認番号
22600AMX00763000
商標名
Rapalimus 1mg

薬価基準収載年月

2014年9月

販売開始年月

2014年12月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等気密容器・室温保存
使用期限
使用期限等外箱に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注)
説明事項注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量
組成1錠中シロリムス1mg
添加物
組成カルナウバロウ、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、精製白糖、セラック、タルク、トコフェロール、乳糖水和物、ポビドン、ポリエチレングリコール8000、ポリエチレングリコール20000、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、モノオレイン酸グリセリン、硫酸カルシウム

性状

色調・剤形
性状白色の糖衣錠
外形
性状表面 
  裏面 
  側面 
大きさ:直径(高さ)
性状約9.8mm
大きさ:厚さ
性状約4.7mm
質量
性状約360mg
識別コード
性状なし

一般的名称

シロリムス錠

警告

本剤は、本剤及びリンパ脈管筋腫症に十分な知識を持つ医師のもとで使用すること。
本剤の投与により、間質性肺疾患が認められており、海外においては死亡に至った例が報告されている。投与に際しては咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状に注意するとともに、投与前及び投与中は定期的に胸部CT検査を実施すること。また、異常が認められた場合には適切な処置を行うとともに、投与継続の可否について慎重に検討すること。〔「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照〕
肝炎ウイルスキャリアの患者では、本剤の投与期間中に肝炎ウイルスの再活性化を生じ、肝不全から死亡に至る可能性がある。本剤の投与期間中又は投与終了後は、定期的に肝機能検査を行うなど、肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。〔「重要な基本的注意」の項参照〕

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分又はシロリムス誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「重要な基本的注意」、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕

効能又は効果

本剤の使用にあたっては、厚生労働省難治性疾患克服研究事業呼吸不全に関する調査研究班のリンパ脈管筋腫症lymphangioleiomyomatosis(LAM)診断基準等を参考に確定診断された患者を対象とすること。

用法及び用量

通常、成人にはシロリムスとして2mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日1回4mgを超えないこと。

用法及び用量に関連する使用上の注意

高脂肪食の摂取後に本剤を投与した場合、血中濃度が増加するとの報告がある。〔【薬物動態】の項参照〕
安定した血中濃度を維持できるよう、本剤の投与時期は、食後又は空腹時のいずれか一定とすること。
本剤のトラフ濃度や投与量の増加に伴い、間質性肺疾患の発現リスクが増加する可能性がある。間質性肺疾患が発現した場合は、症状、重症度に応じて、以下の目安を考慮し、休薬又は中止すること。
(1)間質性肺疾患に対する休薬・中止の目安
(1)症状:無症候性で画像所見の異常のみ
投与の可否等:投与継続
(2)症状:軽度の臨床症状注1注1を認める(日常生活に支障なし)
投与の可否等:症状が改善するまで休薬し、症状の改善を認めた場合には投与再開可能とする。
(3)症状:重度の臨床症状注1注1を認める(日常生活に支障があり、酸素療法を要する)
投与の可否等:本剤の投与を中止し、原則として再開しないこと。ただし、症状が改善し、かつ治療上の有益性が危険性をうわまわると判断された場合のみ、投与中止前の半量からの投与再開可能とする。
(4)症状:生命を脅かす:緊急処置を要する(挿管・人工呼吸管理を要する)
投与の可否等:投与中止
注1:咳嗽、呼吸困難、発熱等
増量時、副作用の発現が疑われる場合、肝機能障害がある患者に投与する場合あるいはCYP3A4又はP-糖蛋白に影響を及ぼす薬剤と併用する場合等、本剤の血中濃度に影響を及ぼすことが予想される場合には、本剤の全血中トラフ濃度を測定し、15ng/mL以内を目安として投与量を調節すること。〔「慎重投与」、「相互作用」、【臨床成績】の項参照〕
中等度から重度の肝機能障害がある患者では、投与量を半量から開始すること。〔「慎重投与」、【薬物動態】の項参照〕

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
肺に間質性陰影を認める患者〔間質性肺疾患が発症、重症化するおそれがある。〕
感染症を合併している患者〔免疫抑制により感染症が悪化するおそれがある。〕
肝機能障害がある患者〔血中濃度が上昇するおそれがある。【薬物動態】の項参照〕
肝炎ウイルス、結核等の感染又は既往歴を有する患者〔再活性化するおそれがある。「重要な基本的注意」の項参照〕
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕

重要な基本的注意

間質性肺疾患(致命的な転帰をたどることがある)があらわれることがあるので、投与開始前及び投与開始後は以下の点に注意すること。また、患者に対し、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には、直ちに連絡するように指導すること。
(1)投与開始前
胸部CT検査を実施し、咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状の有無と併せて、投与開始の可否を慎重に判断すること。
(2)投与開始後
定期的に胸部CT検査を実施し、肺の異常所見の有無を慎重に観察すること。咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状がみられた患者で、感染、腫瘍及びその他の医学的な原因が適切な検査で除外された場合には、間質性肺疾患の診断を考慮し、必要に応じて肺機能検査(肺拡散能力[DLCO]、酸素飽和度等)及び追加の画像検査を実施すること。本剤による間質性肺疾患が疑われた場合には、適切な処置を行うこと。〔「重大な副作用」の項参照〕
本剤の免疫抑制作用により、細菌、真菌、ウイルスあるいは原虫による感染症や日和見感染が発現又は悪化する可能性があり、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又はHBs抗原陰性の患者においてB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。本剤投与により、肝炎ウイルス、結核等が再活性化する可能性があるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス、結核等の感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置をしておくこと。本剤投与中は感染症の発現又は増悪に十分注意すること。〔「重大な副作用」の項参照〕
本剤投与により、悪性リンパ腫、悪性腫瘍(特に皮膚)を発現する可能性があるので、悪性腫瘍等の発現には注意すること。
本剤投与により脂質異常があらわれることがあるので、本剤投与開始後は定期的に脂質検査を実施し、脂質異常がみられた場合は、適切な食事指導、運動指導を実施し、必要により高脂血症用剤を投与するなど適切な処置を行うこと。〔「重大な副作用」の項参照〕
本剤投与により、創傷治癒不良のおそれがある。海外で肺移植患者において気管支吻合部離開例(致死的)が報告されているので、肺移植登録患者では本剤の投与を中止し、移植までに十分な休薬期間を確保すること。また、その他の手術時においても、創傷治癒不良の影響を考慮し、手術前の休薬期間を設けることが望ましい。創傷時には観察を十分に行い、異常が認められた場合には休薬し、適切な処置を行うこと。〔「重大な副作用」の項参照〕
蛋白尿があらわれることがあるので、本剤投与開始後は定期的に尿蛋白を測定し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
妊娠可能な婦人に投与する場合には、投与期間中、及び投与終了から最低12週間は、適切な避妊法を用いるよう指導すること。〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕

相互作用

相互作用の概略
内容本剤は、肝薬物代謝酵素CYP3A4により代謝され、また、本剤はP-糖蛋白の基質であり、本剤自体もCYP3A4を阻害する。CYP3A4又はP-糖蛋白阻害あるいは誘導作用を有する薬剤との併用により、本剤の薬物動態に影響を及ぼす。CYP3A4又はP-糖蛋白阻害あるいは誘導作用を有する薬剤については、他の類薬に変更する又は当該薬剤を休薬するなどを考慮し、CYP3A4又はP-糖蛋白に影響を及ぼす薬剤との併用は可能な限り避けること。当該薬剤と併用する場合は、本剤のトラフ濃度を測定し、投与量を調節すること。

併用禁忌

併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
生ワクチン(乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、経口生ポリオワクチン、乾燥BCG等)免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症するおそれがあるので併用しないこと。免疫抑制下で生ワクチンを接種すると増殖し、病原性をあらわす可能性がある。

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
シクロスポリン



















本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。併用する場合には、本剤を減量することを考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。本剤の代謝酵素(CYP3A4等)が阻害されると考えられる。
**オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル本剤のAUCが38倍、Cmaxが6.4倍に上昇したとの報告がある。
やむを得ない場合を除き併用は避けること。
やむを得ず併用する場合には、本剤の血中濃度をモニタリングするなど患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
リトナビルのCYP3A4阻害作用による。
**ミカファンギンナトリウム本剤のAUCが21%上昇したとの報告がある。併用する場合は患者の状態を慎重に観察し、本剤の副作用発現に注意し必要に応じて本剤の投与量を調節すること。機序不明
グレープフルーツジュース本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤服用時は飲食を避けること。グレープフルーツジュースが腸管の代謝酵素を阻害することによると考えられる。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤等血管浮腫との関連性が示されている薬剤を服用している患者では、血管浮腫(顔面、口唇、舌、咽頭の腫脹等)を発症するリスクが高まるおそれがある。機序不明
リファンピシン




本剤の血中濃度が低下することがあるので、併用する場合には治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ使用すること。やむを得ず併用する場合には、本剤の有効性が減弱する可能性があることを考慮すること。これらの薬剤の代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。セイヨウオトギリソウの代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。

副作用

副作用等発現状況の概要
*リンパ脈管筋腫症患者を対象とした国内医師主導治験(MLSTS試験)では、本剤が投与された63例中63例(100%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。 主なものは、口内炎56例(88.9%)、鼻咽頭炎31例(49.2%)、上気道の炎症29例(46.0%)、発疹26例(41.3%)、下痢25例(39.7%)、頭痛25例(39.7%)、ざ瘡様皮膚炎19例(30.2%)、不規則月経18例(28.6%)、気管支炎16例(25.4%)、血中コレステロール増加、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質異常、脂質異常症及び高脂血症合わせて14例(22.2%)、ざ瘡12例(19.0%)、口唇炎11例(17.5%)、腹痛11例(17.5%)、白血球数減少9例(14.3%)、発熱8例(12.7%)、悪心8例(12.7%)、胃腸炎8例(12.7%)、高血圧8例(12.7%)、背部痛7例(11.1%)、便秘7例(11.1%)、口腔咽頭痛7例(11.1%)等であった。(試験終了時の集計)
リンパ脈管筋腫症患者を対象とした臨床試験(MILES試験)では、本剤が投与された46例(日本人13例を含む)中45例(97.8%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。 主なものは、口内炎29例(63.0%)、下痢26例(56.5%)、ざ瘡20例(43.5%)、疼痛20例(43.5%)、感染19例(41.3%)、呼吸障害17例(37.0%)、悪心13例(28.3%)、皮膚障害13例(28.3%)、咳嗽11例(23.9%)、高コレステロール血症及び高トリグリセリド血症10例(21.7%)、臨床検査異常9例(19.6%)、筋骨格障害9例(19.6%)、末梢性浮腫9例(19.6%)、疲労8例(17.4%)、胃腸障害8例(17.4%)、浮動性めまい7例(15.2%)、呼吸困難7例(15.2%)、AST(GOT)増加6例(13.0%)等であった。(承認時)
重大な副作用
*1.間質性肺疾患(3.7%):
間質性肺疾患(肺臓炎、薬剤性肺障害、器質性肺炎を伴う閉塞性細気管支炎、肺線維症等)の症例が生じており、海外で死亡に至った例が報告されている。投与開始後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
*2.感染症(63.3%):
細菌、真菌あるいはウイルスによる重篤な感染症[肺炎(4.6%)、敗血症(頻度不明)、尿路感染(0.9%)、腎盂腎炎、結核を含むマイコバクテリア感染、EB(エプスタイン・バール)ウイルス感染、CMV(サイトメガロウイルス)感染、単純ヘルペス(いずれも頻度不明)、帯状疱疹(2.8%)等]が発現又は悪化することがあるので、これら感染症が診断された場合、症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
*3.消化管障害
口内炎(78.0%)、下痢(46.8%)、悪心(19.3%)、嘔吐(6.4%)等が高頻度で認められている。これらの症状があらわれた場合には症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
4.アナフィラキシー(頻度不明):
アナフィラキシー、血管浮腫、過敏性血管炎等の過敏症反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明):
進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.BKウイルス腎症(頻度不明):
BKウイルス腎症があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*7.体液貯留
心嚢液貯留(2.8%)、末梢性浮腫(11.9%)、胸水(3.7%)、腹水(0.9%)等があらわれることがあるので、頻脈等に注意するなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、心電図、心エコー、胸部CT検査を行うとともに、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
*8.脂質異常症
高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質異常症、脂質異常、高脂血症、血中コレステロール増加等(22.0%)を生じる可能性があるので、異常が認められた場合には休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
*9.創傷治癒不良
創傷治癒に影響を及ぼす可能性が考えられ、治癒不良(3.7%)及び移植手術後にリンパ嚢腫及び創し開を含む創傷治癒不良、筋膜離開、瘢痕ヘルニア、吻合部離開(いずれも頻度不明)等があらわれることがあるので、創傷治癒不良が認められた場合には創傷が治癒するまで投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*10.腎障害
ネフローゼ症候群、巣状分節性糸球体硬化症(いずれも頻度不明)、蛋白尿(8.3%)、血中クレアチニン増加(頻度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*11.皮膚障害
ざ瘡(29.4%)、ざ瘡様皮膚炎(17.4%)、発疹(23.9%)、剥脱性発疹(4.6%)、そう痒症(3.7%)等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には症状に応じて休薬又は減量するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
分類/頻度5%以上1〜5%未満1%未満頻度不明
*感染症鼻咽頭炎、気管支炎、胃腸炎歯周炎、咽頭炎、口腔ヘルペス、歯肉炎、皮膚感染、副鼻腔炎、膀胱炎、外陰部腟カンジダ症、外耳炎、細菌尿、麦粒腫、扁桃炎インフルエンザ、感染性腸炎、憩室炎、歯槽骨炎、歯肉膿瘍、爪囲炎、唾液腺炎、膣感染、白癬感染、蜂巣炎、毛包炎 
*血液・リンパ 白血球減少症、リンパ球減少症貧血 
**代謝・栄養食欲減退低カリウム血症高尿酸血症高血糖
*精神・神経頭痛、浮動性めまい不眠症、気分変化、味覚異常感覚障害、感覚鈍麻、記憶障害、傾眠、末梢性感覚ニューロパチー 
* 結膜炎、眼乾燥、眼瞼浮腫、眼痛霰粒腫 
 中耳の炎症耳出血、耳痛、耳不快感 
*心・血管高血圧出血、動悸、不整脈  
*呼吸器上気道の炎症、咳嗽、口腔咽頭痛鼻出血、気胸、発声障害、肺出血気管支痙攣、急性呼吸不全、低酸素症、鼻粘膜障害、鼻閉 
*消化器口唇炎、腹痛、便秘、胃炎、下腹部痛、上腹部痛歯痛、消化不良、腹部不快感、口内乾燥、鼓腸、歯周病、小腸閉塞、腸炎顎下腺腫大、口の錯感覚、歯肉痛、腹部膨満 
 肝機能異常胆嚢炎 
*皮膚・皮下組織 色素沈着障害、湿疹、爪破損、紅斑、蕁麻疹、爪線状隆起、毛細血管拡張症貨幣状湿疹、手掌・足底発赤知覚不全症候群、爪甲脱落症、そう痒性皮疹、多汗症、脱毛症、手皮膚炎、点状出血、皮下血腫、皮下出血、皮膚炎、皮膚腫瘤、皮膚びらん 
*筋骨格背部痛関節痛、筋痙縮、鼡径部痛顎痛、関節腫脹、筋骨格硬直、筋力低下、四肢痛 
腎・尿路 尿生殖器出血  
*生殖器不規則月経月経障害、無月経、月経困難症、腟分泌物、卵巣嚢胞、月経過多、性器出血外陰腟乾燥、不正子宮出血、閉経期症状 
*一般・全身疼痛、発熱、疲労、胸痛、倦怠感粘膜の炎症圧痛、異常感、胸部不快感、限局性浮腫、口渇 
*障害・処置 挫傷  
*臨床検査白血球数減少、AST(GOT)増加、体重減少ALT(GPT)増加、好中球数減少、尿蛋白、Al-P増加、血中ビリルビン増加血小板数増加、体重増加、白血球百分率数異常、ヘモグロビン減少 

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下していることが多いので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。〔動物試験(ラット)で胚・胎児毒性が認められている。〕
本剤投与中は授乳を避けさせること。〔動物試験(ラット)において乳汁中に移行することが報告されている。〕

小児等への投与

18歳未満の患者における安全性は確立していない。〔使用経験がない。〕

過量投与

1.症例
外国で150mg投与後、心房細動を生じた(1例)。
2.処置
心房細動を生じた1例の予後不明であるが、一般的な対症療法を行うこと。本剤は水溶性が低く、赤血球結合率及び蛋白結合率が高いことから、透析性がわずかしかないと考えられる。

適用上の注意

1.薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕

その他の注意

本剤は、血管新生、線維芽細胞増殖及び血管透過性に影響する可能性のある一部の増殖因子の産生を阻害する(in vitro)ので、創傷治癒不良の可能性がある。〔「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照〕
マウスを用いたがん原性試験において肝細胞癌及び顆粒球性白血病の増加がみられた。
雄ラットにおいて、テストステロン減少に起因すると考えられる精巣細管の萎縮・精子数減少等の生殖器への影響が臨床用量での曝露量で認められており、臨床用量の曝露量以上で生殖能力の低下も認められている。

薬物動態

1.全血中未変化体濃度1)1)
本剤2mg/日で定常状態にある日本人患者10例に本剤2mgを食後単回投与したときの全血中未変化体濃度は、投与後平均2.75時間に最高濃度平均22.4ng/mLを示し、消失半減期は平均47.7時間であった。



定常状態にある患者に、本剤2mgを食後投与したときの全血中未変化体濃度の推移(上図)と薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。(表1参照)
2.食事の影響2)2)
健康成人24例に本薬楕円錠を空腹時及び高脂肪食摂取直後に単回投与したところ、高脂肪食摂取後ではtmaxmax、Cmaxmax及びAUCがそれぞれ32%(19分)、65%及び23%増加した。(外国人データ)
3.分布3、4)3、4)
ヒト全血中の33H標識シロリムスの分布(放射活性比:平均値)は、赤血球中で94.5%、血漿で3.1%、リンパ球で1.0%、顆粒球で1.0%であった。全血/血漿比は11.1であった。(in vitroデータ)健康成人27例に本剤15mgを単回経口投与したときの全血/血漿比は106であった。(外国人データ)
4.代謝5、6)5、6)
本剤はCYP3A4により広範に代謝され、またP-糖蛋白の基質である。本剤の主要な代謝物は、CYP3A4によるO-脱メチル化した代謝物と、水酸化による代謝物であった。
5.排泄7)7)
健康成人男性に1414C標識シロリムスを単回投与したときの尿中及び糞中への排泄量は、それぞれ2.2%、91.0%であった。(外国人データ)
6.肝機能障害4、8)4、8)
軽度肝機能障害被験者13例、中等度肝機能障害被験者5例、重度肝機能障害被験者9例、肝機能正常被験者を対象に、本薬液剤15mgを単回投与したとき、軽度、中等度、重度肝機能障害被験者では、肝機能正常被験者と比較してAUC∞はそれぞれ48%、96%、210%増大し、見かけのクリアランス(CL/F)はそれぞれ32%、36%、67%減少し、t1/21/2はそれぞれ25%、89%、168%延長した。(外国人データ)
7.薬物相互作用(外国人データ)
(1)ジルチアゼム9)9)
健康成人18例に本薬液剤10mgとジルチアゼム120mgを単回併用投与したとき、単独投与時に比べ本薬のCmaxmax、tmaxmax及びAUCがそれぞれ43%、29%及び60%増加したが、本薬はジルチアゼムの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
(2)ベラパミル10)10)
健康成人25例に本薬液剤2mg、1日1回とベラパミル180mg、1日2回を反復併用投与したとき、単独投与と比べ本薬のCmaxmax、tmaxmax及びAUC24h24hがそれぞれ134%、8%及び116%増加し、S(−)ベラパミルのCmaxmax及びAUC12h12hがそれぞれ46%及び48%増加、tmaxmaxが24%低下した。
(3)エリスロマイシン11)11)
健康成人24例に本薬液剤2mg、1日1回とエリスロマイシン800mg、1日3回を反復併用投与したとき、単独投与と比べ本薬のCmaxmax及びAUCが約4倍に、tmaxmaxは40%増加し、エリスロマイシンのCmaxmax、tmaxmax及びAUCがそれぞれ63%、29%及び69%増加した。
(4)ケトコナゾール12)12)
健康成人23例にケトコナゾール200mg/日、10日間反復投与中に本薬液剤5mgを単回併用投与したとき、単独投与と比べ本薬のCmaxmax、tmaxmax及びAUCがそれぞれ342%、38%及び990%増加したが、本薬はケトコナゾールの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
(5)リファンピシン13)13)
健康成人14〜16例にリファンピシン600mg、1日1回反復投与中に本薬液剤20mgを単回併用投与したとき、単独投与と比べ本薬のCmaxmax及びAUCがそれぞれ71%及び82%低下したが、tmaxmaxに対する影響は認められなかった。
(6)シクロスポリン14)14)
健康成人24例に本薬錠剤10mgとシクロスポリン300mg(100mgカプセル)を単回併用投与したとき、単独投与に比べ本薬のCmaxmax及びAUCがそれぞれ512%及び148%増加したが、本薬はシクロスポリンの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、健康成人22例にシクロスポリン300mg単回投与4時間後に本薬10mgを投与したとき、単独投与と比べ本薬のCmaxmax及びAUCは共に33%増加した。

薬物動態の表

Cmax,ss(ng/mL)tmax(h)t1/2(h)AUCτ(ng・h/mL)CL/F
Vss
Cmin,ss(ng/mL)
22.4±9.42.75±0.7347.7±41.0276±122156±419.0±6.58.2±4.1
平均値±標準偏差

臨床成績

1.臨床試験(MILES試験)15)15)
リンパ脈管筋腫症患者89例(全例女性、日本人患者24例を含む)を対象に、プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。本剤又はプラセボを空腹時又は食後いずれかの条件で経口投与することとし(本剤開始用量は2mg/日)、本剤投与量は、全血中トラフ濃度が5〜15ng/mLの範囲を維持するよう用量調節した。投与1年間の1秒量(FEV11)の傾きは表のとおりであり、本剤群とプラセボ群との対比較において、統計学的に有意な差が認められた(p<0.0001)。(表2参照)

臨床成績の表

 本剤群プラセボ群群間差
b)p値b)
ベースラインa)1357±400
1378±446
 
投与12ヵ月後(mL)1383±394
1272±414
 
変化量(mL)19±124
−134±182
 
傾きb)1.1±2.0
−11.8±2.0
12.9[7.3, 18.5]
平均値±標準偏差(例数)、傾きは点推定値±標準誤差(例数)
a)投与前に測定した2回のうちの最大値
b)投与群、時期(月)、時期と投与群との交互作用を固定効果、被験者及び時期を変量効果とした混合効果モデル

薬効薬理

In vitro試験において、本剤はリンパ脈管筋腫症(LAM)患者から採取したLAM平滑筋様細胞の増殖を抑制した16)16)。
本剤はマウスLAMモデルにおいて、肺組織の破壊及び肺胞空胞面積の拡大を抑制した17)17)。
LAM細胞又はTSC遺伝子欠損細胞では、血管内皮増殖因子(VEGF)や肺組織破壊、嚢胞形成を促すマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が増加するが、本剤はLAM細胞又はTSC遺伝子欠損細胞におけるVEGF及びMMPの増加を抑制した17、18)17、18)。
本剤の作用機序としては、LAMでみられるmTORの恒常的な活性化を阻害することによって、LAM平滑筋様細胞増殖シグナル伝達を阻害し、細胞周期のG0/G1からS期への進行を抑制することで細胞増殖を抑制すると考えられている16、19、20)16、19、20)。

有効成分に関する理化学的知見

1.日本名:
シロリムス(JAN)
2.英 名:
Sirolimus
3.化学名:
(1R,9S,12S,15R,16E,18R,19R,21R,23S,24E,26E,28E,30S,32S,35R)-1,18-ジヒドロキシ-12-{(1R)-2-[(1S,3R,4R)-4-ヒドロキシ-3-メトキシシクロヘキシル]-1-メチルエチル}-19,30-ジメトキシ-15,17,21,23,29,35-ヘキサメチル-11,36-ジオキサ-4-アザトリシクロ[30.3.1.04,94,9]ヘキサトリアコンタ-16,24,26,28-テトラエン-2,3,10,14,20-ペンタオン
4.分子式:
C5151H7979NO1313
5.分子量:
914.17
6.構造式:
7.性 状:
白色の結晶性の粉末である。
本品は光により分解する。
8.融 点:
約179℃(分解)

承認条件

国内での投与経験が極めて限られていることから、一定数の症例に係るデータが蓄積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。

包装

ラパリムス錠1mg:PTP30錠(10錠×3)

主要文献及び文献請求先

社内資料:MLSTS総括報告書
社内資料:高脂肪食の影響(31331)
社内資料:血球中の分布(22348)
Zimmerman JJ, al.:J Pharmacol. ; 48:285-292
Crowe M.:Pharm Res. 1998;15(11):1666-1672
社内資料:代謝(29756)
社内資料:排泄(26642)
Zimmerman JJ, al.:J Pharmacol. 2005;45:1368-1372
社内資料:ジルチアゼムとの薬物相互作用(33150)
社内資料:ベラパミルとの薬物相互作用(45726)
社内資料:エリスロマイシンとの薬物相互作用(45727)
社内資料:ケトコナゾールとの薬物相互作用(31057)
社内資料:リファンピシンとの薬物相互作用(31332)
社内資料:シクロスポリンとの薬物相互作用(31265)
McCormack FX, al.:N Med. 2011;364(17):1595-1606
Goncharova EA, al.:J Chem. 2002;277(34):30958-30967
Goncharova EA, al.:Sci Med. 2012;4(154):154ra134. doi:10.1126
El-Hashemite N, al.:Cancer Res. 2003;63:5173-5177
Goncharova EA, al.:Mol Biol. 2011;31(12):2484-2498
Goncharova EA, al.:Mol Pharmacol. 2008;73(3):778-788

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

問い合わせ先ノーベルファーマ株式会社 カスタマーセンター
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町12番地10
フリーダイヤル:0120-003-140

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
ノーベルファーマ株式会社
東京都中央区日本橋小舟町12番地10

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
4291035F1023 ラパリムス錠1mg シロリムス 1mg1錠 1285

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