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薬剤師ネクスト経営塾

グルカゴン注射用1単位「イトウ」

作成又は改訂年月

**2016年9月改訂(第16版)
*2016年4月改訂

日本標準商品分類番号

87722

薬効分類名

合成グルカゴン製剤

承認等

販売名

グルカゴン注射用1単位「イトウ」

販売名コード

7229400D1088

承認・許可番号

承認番号
21900AMX01642000
商標名
GLUCAGON Inj. “ITO”

薬価基準収載年月

2007年12月

販売開始年月

1996年10月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等遮光して冷所保存
使用期限
使用期限等外箱に表示
(使用期限内であっても、開封後はなるべく速やかに使用すること。)

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注1)
説明事項注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分含量(1瓶中)
組成グルカゴン1USP単位
組成添加物として乳糖を107mg、塩酸を適量、pH調整剤を適量含有する。

性状

性状本剤は白色の粉末で、においはない。
pH
性状2.5〜3.0(1mL注2)に溶解時)
浸透圧比
性状約0.9(1mL注2)に溶解時の生理食塩液に対する比)
性状注2)グルカゴン注射用1単位「イトウ」1瓶につき溶解液として日本薬局方注射用水1瓶(1mL)が添付されている。本剤をこれに溶かしたとき、澄明である。

一般的名称

グルカゴン

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
1.
褐色細胞腫の患者[カテコールアミンの遊離を刺激して、急激な血圧の上昇を招くおそれがある。]
2.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
1.
心疾患のある高齢者[「高齢者への投与」参照]
2.
糖尿病患者[「重要な基本的注意」参照]
3.
肝硬変等、肝の糖放出能が低下している肝疾患のある患者[「重要な基本的注意」参照]
4.
糖原病I型の患者[糖原病I型ではグルコース‐6‐リン酸からグルコースへの変換が障害されているため、本剤の投与により血液中の乳酸が増加し、乳酸アシドーシスを起こすおそれがある。][「重要な基本的注意」参照]

重要な基本的注意

1.インスリノーマ又はその疑いのある患者への投与
インスリノーマ又はその疑いのある患者ではインスリンが過度に分泌され低血糖を起こすおそれがあるので、投与後の低血糖症状の発現に注意する。[「副作用」参照]
2.
本剤投与後に二次的な低血糖が起こることがある。[「副作用」参照]
(1)
二次的な低血糖を予防するため、検査終了後、糖分を経口摂取させることが望ましい。
(2)
低血糖に基づくめまい、ふらつき、意識障害を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
(3)
肝硬変等、肝の糖放出能が低下している肝疾患においては、本剤のインスリン分泌促進作用により、低血糖を起こすおそれがあるため観察を十分に行うこと。
3.低血糖時の救急処置時
(1)
低血糖時の救急処置として患者に処方したときは、患者及びその看護者(家族等)が対処できるように、注射法について十分指導すること。また、低血糖に関する注意についても十分徹底させること。
(2)
低血糖を生じた患者にグルカゴンを投与すると通常20分以内に症状が回復するが、症状が改善しない場合でも、グルカゴンの反復投与は避け、直ちに、ブドウ糖等の投与など適切な処置を行うこと。なお、回復した場合でも糖質投与を行うことが望ましい。
(3)
血糖上昇作用は、主として肝グリコーゲンの分解によるので、飢餓状態、副腎機能低下症、一部糖原病等の場合は血糖上昇効果はほとんど期待できない。
また、アルコール性低血糖の場合には、血糖上昇効果はみられない。
4.
糖尿病患者においては、本剤の血糖上昇作用により、血糖コントロールに影響を及ぼすおそれがある。糖尿病の病態(内因性インスリン分泌能等)を考慮し、血糖値の変動等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。また、糖代謝異常が認められる患者においては、高血糖状態が持続する可能性がある。
5.
消化管のX線及び内視鏡検査の前処置に本剤を使用した場合、投与直後だけでなく、検査終了後にも血圧低下があらわれることがある。このため、検査終了後も観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。[「副作用」参照)]
6.成長ホルモン分泌機能検査時
他のグルカゴン製剤による成長ホルモン分泌機能検査では、最終的に成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された症例においても、一部にグルカゴン投与による血中HGHの上昇が認められることがある。同剤の臨床試験において、最終的に成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断された6/19例(31.6%)に同剤投与後、血中HGHの上昇(HGHピーク値:10ng/mL以上)が認められた。また、10ng/mL(プロプラノロール併用では15ng/mL)以上のHGHピーク値が認められた場合は正常反応、10ng/mL未満は低反応とすると、グルカゴン負荷とインスリンあるいはアルギニン負荷との診断的一致率は、それぞれ70.6%(24/34例)、75.8%(25/33例)であった。
7.
糖原病I型の患者において、本剤の投与により血液中の乳酸が増加し、乳酸アシドーシスが起こり緊急処置を要した例が報告されている。本剤を投与する場合には、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。肝糖原検査に際しては、特に乳酸アシドーシスの発現に注意すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
β-遮断剤
プロプラノロール
臨床症状・措置方法
血糖上昇後のリバウンド現象である低血糖症状があらわれやすくなる。特に、成長ホルモン分泌機能検査におけるプロプラノロール併用時に低血糖によると思われる症状が高頻度に認められているので、観察を十分に行うこと。(「重大な副作用」参照。)
機序・危険因子
通常、低血糖になるとアドレナリンが遊離され血糖を上昇させるが、β−遮断剤の併用により低血糖からの回復反応が抑制される。また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある。
薬剤名等
膵臓ホルモン
インスリン
臨床症状・措置方法
インスリンの血糖降下作用が減弱することがある。
血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
機序・危険因子
本剤は糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進等による血糖上昇作用を有する。
薬剤名等
抗凝固剤
ワルファリンカリウム
臨床症状・措置方法
ワルファリンカリウムの抗凝血作用が増強することがある。
併用時は凝固能の変動に注意し、必要であればワルファリンカリウムを減量するなど適切な処置を行うこと。
機序・危険因子
機序不明。

副作用

副作用等発現状況の概要
副作用の概要
副作用の概要本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1.ショック、アナフィラキシーショック(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、顔面蒼白、血圧低下等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.低血糖(頻度不明)
検査中(通常投与後90分以降)、低血糖があらわれることがあるので、観察を十分に行い、嘔吐、嘔気、全身倦怠、傾眠、顔面蒼白、発汗、冷汗、冷感、意識障害等の異常が認められた場合には、直ちにブドウ糖、糖質の補給が望ましい。他のグルカゴン製剤で、主に小児を対象とした成長ホルモン分泌機能検査においては、嘔気(6/46例、13%)、嘔吐(4/46例、8.7%)、発汗(3/46例、6.5%)等の低血糖によると思われる症状が多く認められている。特に、プロプラノロール併用による検査では、2/5例に低血糖によると思われる症状が認められているので、観察を十分に行うこと。
その他の副作用
過敏症
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要蕁麻疹
消化器
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要嘔吐、下痢、嘔気、腹痛、腹鳴
循環器
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要心悸亢進、血圧低下3、高血圧
肝臓
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要LDH上昇、血清ビリルビン上昇
血液
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要白血球数増加、白血球分画の変動
糖代謝
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要血糖値上昇、尿糖
脂質代謝
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要トリグリセライド上昇
その他
頻度
頻度不明
副作用の概要
副作用の概要頭痛、顔色不良、発汗、熱感、発赤、めまい、血清カリウム低下、倦怠感、ほてり、冷感、血清カリウム上昇、眠気、血清無機リン上昇、尿潜血
注3)他のグルカゴン製剤で、低血糖時に投与後40分から60分に血圧、特に収縮期血圧が20〜30mmHg程度低下(12/35例)することがあった。また、収縮期血圧の低下は、静脈内投与より筋肉内投与(静脈内投与2例、筋肉内投与10例)に多くみられている。

高齢者への投与

1.
心疾患のある高齢者では、心筋の酸素消費量の増加に伴い虚血症状の悪化が起こるおそれがあるので、慎重に投与すること。
2.
一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、検査中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.
動物実験で胎仔の眼球異常が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。

小児等への投与

1.
低血糖が起こりやすいので、検査中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

過量投与

高用量のグルカゴンは嘔吐、嘔気、血清カリウム低下を引き起こすことがある。

適用上の注意

1.調製時
溶解後はなるべく速やかに使用すること。(溶解後凍結した場合は使用しないこと。)
2.筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、下記の点に配慮すること。
(1)
神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
(2)
繰り返し注射する場合には同一部位を避けること。なお、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には連用しないことが望ましい。
(3)
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き部位をかえて注射すること。
3.その他
完全に溶けなかった場合、又は浮遊物がみられた場合は使用しないこと。

薬物動態

1.
健康成人男子に本剤1USP単位を筋注した場合の血中グルカゴン濃度の推移は下図のとおりで、Cmaxは3958pg/mL、AUCは3592pg・hr/mL、Tmaxは15minであった。1)1)

薬効薬理

1.血糖上昇作用2、3)2、3)
グルカゴンは、肝グリコーゲンの分解及び糖新生により、血糖値を上げる。
2.生物学的同等性試験1)1)
グルカゴン注射用1単位「イトウ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1USP単位を健康成人男子12名に絶食単回筋肉内投与して血糖値を測定し、得られたパラメータ(AUC、Cmax)について95%信頼区間法にて統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
3.インスリン分泌促進作用3、4)3、4)
グルカゴンは、健康人及びインスリン非依存型糖尿病患者でのインスリン分泌を促進する。
4.成長ホルモン分泌促進作用5)5)
グルカゴンを皮下又は筋肉内に注射すると成長ホルモンの分泌を促進する。
5.消化管蠕動運動抑制作用6、7)6、7)
消化管蠕動運動と消化液分泌の抑制効果がある。消化管の平滑筋に対する直接作用と考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
グルカゴン (Glucagon) (INN)
2.分子式
C153153H225225N4343O4949S
3.分子量
3482.78
4.構造式
His-Ser-Gln-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Tyr-Ser-Lys-Tyr-Leu-Asp-Ser-Arg-Arg-Ala-Gln-Asp-Phe-Val-Gln-Trp-Leu-Met-Asn-Thr
5.性状
本品は白色の粉末で、においはない。希水酸化ナトリウム試液又は0.1mol/L塩酸試液にやや溶けやすく、水、エタノール(99.5)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。

取扱い上の注意

1.安定性試験8)8)
長期保存試験(15℃、相対湿度60%、24ヶ月)の結果、グルカゴン注射用1単位「イトウ」は、規定条件での市場流通下において、2年間安定であることが確認された。

包装

1USP単位 1瓶(添付溶解液 日本薬局方注射用水1mL 1瓶)
1USP単位 10瓶(添付溶解液 日本薬局方注射用水1mL 10瓶)

主要文献及び文献請求先

ILS株式会社社内資料(生物学的同等性試験)
American edition,p792,1986
American Information 86:1594,1986
梶沼宏:小坂樹徳、他編集、糖尿病−基礎と臨床−、p227、朝倉書店、1975
山下亀次郎、他:日本臨床 40(5):69,1982
Davis, S. N. Granner, D. K.:Hardman, J. G. al. eds., & GILMAN'S edition,p1511,MacGraw-Hill,1996
渡辺伸明、難波光義:奥野巍一、大根田昭、島健二 編著、グルカゴンと関連ペプチド、p149、医歯薬出版、1993
ILS株式会社社内資料(安定性試験)

文献請求先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。

**,*カイゲンファーマ株式会社 商品企画部 学術課
〒541‐0045 大阪市中央区道修町二丁目5番14号
TEL 06‐6202‐8975
FAX 06‐6202‐0872

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**,*発売元
カイゲンファーマ株式会社
大阪市中央区道修町二丁目5番14号
製造販売元
ILS株式会社
茨城県守谷市久保ケ丘一丁目2番地1

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
7229400D1088 グルカゴン注射用1単位「イトウ」 グルカゴン 1U.S.P.単位1瓶(溶解液付) 1753

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