マイページ

薬剤師ネクスト経営塾

グリベック錠100mg

作成又は改訂年月

**2017年7月改訂(第14版)
*2016年8月改訂

日本標準商品分類番号

874291

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
2012年2月
国際誕生年月
2001年5月

薬効分類名

抗悪性腫瘍剤(チロシンキナーゼインヒビター)

承認等

販売名

グリベック錠100mg

販売名コード

4291011F1028

承認・許可番号

承認番号
21700AMY00089000
商標名
Glivec 100mg

薬価基準収載年月

2005年6月

販売開始年月

2005年7月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等室温保存
使用期限
使用期限等包装に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
説明事項(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量
組成1錠中イマチニブメシル酸塩119.5mg(イマチニブとして100mg)を含有する。
添加物
組成無水ケイ酸、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ヒプロメロース、三二酸化鉄、マクロゴール、タルク

性状

性状
性状くすんだ黄赤色〜濃い黄赤色の片面割線入りのフィルムコート錠
外形
性状
識別コード
性状NVR SA
大きさ(約)
性状直径:9.2mm 厚さ:3.1mm 質量:0.1965g

一般的名称

イマチニブメシル酸塩錠

警告

本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能又は効果

慢性骨髄性白血病については、染色体検査又は遺伝子検査により慢性骨髄性白血病と診断された患者に使用する。
消化管間質腫瘍については、免疫組織学的検査によりKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍と診断された患者に使用する。なお、KIT(CD117)陽性の確認は、十分な経験を有する病理医又は検査施設において実施すること。
急性リンパ性白血病については、染色体検査又は遺伝子検査によりフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病と診断された患者に使用する。
好酸球増多症候群又は慢性好酸球性白血病については、染色体検査又は遺伝子検査によりFIP1L1-PDGFRα陽性であることが確認された患者に使用する。

用法及び用量

1.慢性骨髄性白血病の場合
(1)慢性期
通常、成人にはイマチニブとして1日1回400mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜増減するが、1日1回600mgまで増量できる。
(2)移行期又は急性期
通常、成人にはイマチニブとして1日1回600mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜増減するが、1日800mg(400mgを1日2回)まで増量できる。
2.KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍の場合
通常、成人にはイマチニブとして1日1回400mgを食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜減量する。
3.フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の場合
通常、成人にはイマチニブとして1日1回600mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜減量する。
4.FIP1L1-PDGFRα陽性の好酸球増多症候群又は慢性好酸球性白血病の場合
通常、成人にはイマチニブとして1日1回100mgを食後に経口投与する。なお、患者の状態により、適宜増減するが、1日1回400mgまで増量できる。

用法及び用量に関連する使用上の注意

消化管刺激作用を最低限に抑えるため、本剤は食後に多めの水で服用すること。
慢性骨髄性白血病については、重篤な有害事象がなく、白血病に関連がない重篤な好中球減少や血小板減少が認められず、下記に該当する場合は、【用法及び用量】に従って本剤を増量することができる。
病状が進行した場合(この場合はいつでも)
本剤を少なくとも3ヵ月以上投与しても、十分な血液学的効果がみられない場合
これまで認められていた血液学的効果がみられなくなった場合
3.肝機能検査と用量調節
本剤投与中に肝機能検査値(ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT))の上昇が認められた場合は次記を参考に投与量を調節すること。
(1)慢性骨髄性白血病(CML)、消化管間質腫瘍(GIST)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)、好酸球増多症候群(HES)又は慢性好酸球性白血病(CEL)
慢性期CML、移行期CML又は急性期CML、GIST、Ph+ALL、HES又はCEL
(2)ビリルビン値/AST(GOT)、ALT(GPT)値
ビリルビン値>施設正常値上限の3倍
又は
AST、ALT値>施設正常値上限の5倍
(3)投与量調節
ビリルビン値が1.5倍未満に、AST、ALT値が2.5倍未満に低下するまで本剤を休薬する。
本剤を減量して治療を再開する。
4.血液検査と用量調節
本剤投与中に好中球減少、血小板減少が認められた場合は次記を参考に投与量を調節すること。
(1)慢性骨髄性白血病(CML)、消化管間質腫瘍(GIST)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)、好酸球増多症候群(HES)又は慢性好酸球性白血病(CEL)
HES又はCEL(初回用量100mg/日)
(2)好中球数/血小板数
好中球数<1,000/mm33
又は
血小板数<50,000/mm33
(3)投与量調節
好中球数1,500/mm33以上及び血小板数75,000/mm33以上に回復するまで休薬する。
休薬前(重度の副作用の発現前)と同用量で治療を再開する。
(4)慢性骨髄性白血病(CML)、消化管間質腫瘍(GIST)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)、好酸球増多症候群(HES)又は慢性好酸球性白血病(CEL)
慢性期CML、GIST(初回用量400mg/日)、HES又はCEL(用量400mg/日)
(5)好中球数/血小板数
好中球数<1,000/mm33
又は
血小板数<50,000/mm33
(6)投与量調節
好中球数1,500/mm33以上及び血小板数75,000/mm33以上に回復するまで休薬する。
400mg/日で治療を再開する。
再び好中球数が1,000/mm33を下回るか、又は血小板数が50,000/mm33を下回った場合は、1)へ戻り、300mg/日で治療を再開する。
(7)慢性骨髄性白血病(CML)、消化管間質腫瘍(GIST)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)、好酸球増多症候群(HES)又は慢性好酸球性白血病(CEL)
移行期CML、急性期CML又はPh+ALL(初回用量600mg/日)
(8)好中球数/血小板数
注1注1好中球数<500/mm33
又は
血小板数<10,000/mm33
(9)投与量調節
血球減少が白血病に関連しているか否かを確認(骨髄穿刺)する。
白血病に関連しない場合は400mg/日に減量する。
血球減少が2週間続く場合は更に300mg/日に減量する。
白血病に関連しない血球減少が4週間続く場合は好中球数が1,000/mm33以上、及び血小板数が20,000/mm33以上に回復するまで休薬し、その後300mg/日で治療を再開する。
注1:原則として、少なくとも1ヵ月治療を継続後(患者の全身状態に十分注意すること)

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
肝障害のある患者〔代謝機能が低下しているため、本剤の体内濃度が上昇する可能性がある。また、肝障害が悪化するおそれがある。〕
高齢者〔浮腫があらわれやすい。〕(「高齢者への投与」の項参照)
心疾患又はその既往歴のある患者〔症状が悪化するおそれがある。また、心合併症を有する好酸球増多症候群患者において、心原性ショック及び左室機能不全が発現したことが報告されている。〕

重要な基本的注意

消化管間質腫瘍の患者では、本剤投与によって、腫瘍の急激な壊死・縮小をきたし腫瘍出血、消化管穿孔等があらわれることがあるので、定期的に血液検査等を実施し、初期症状としての下血、吐血、貧血、腹痛、腹部膨満感等の観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には、直ちに腹部CT検査等を実施して出血部位、穿孔所見の有無の確認を行い、必要に応じて投与を中止し、適切な処置を行うこと。
本剤投与によって、体液貯留(胸水、肺水腫、腹水、心膜滲出液、心タンポナーデ、うっ血性心不全)があらわれることがあるので、体重を定期的に測定するなど観察を十分に行い、本剤投与中に急激な体重の増加、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、利尿剤を投与するなど、適切な処置を行うこと。
本剤投与によって、重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前と投与後は1ヵ月毎、あるいは患者の状態に応じて肝機能検査(ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT)及びALP等)を行い、異常が認められた場合には減量又は休薬すること。(<用法及び用量に関連する使用上の注意>の項3参照)
*B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、Bcr-Ablチロシンキナーゼ阻害剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。
本剤投与中は、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うこと。
本剤投与によって、白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血があらわれることがあるので、血液検査は投与開始前と投与後の1ヵ月間は毎週、2ヵ月目は隔週、また、その後は2〜3ヵ月毎に行うこと。これらの血球減少は疾患の病期にも依存し、慢性期慢性骨髄性白血病に比べて移行期慢性骨髄性白血病や急性期慢性骨髄性白血病の患者での頻度が高い。重篤な好中球減少又は血小板減少があらわれた場合には減量又は休薬すること。(<用法及び用量に関連する使用上の注意>の項4参照)
本剤の長期投与時における安全性は確立されていないので、長期投与にあたっては観察を十分に行うこと。(【臨床成績】の項参照)
めまい、眠気、霧視等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
慢性骨髄性白血病、消化管間質腫瘍、好酸球増多症候群及び慢性好酸球性白血病の治療では、他の抗悪性腫瘍剤との併用投与における安全性は確立されていない。
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の治療において、本剤と高用量抗悪性腫瘍剤の併用によりトランスアミナーゼ上昇及び高ビリルビン血症を示す一過性の肝毒性があらわれることがあり、また急性肝不全の報告もあることから、肝機能障害を起こすおそれのある抗悪性腫瘍剤と併用する場合は観察を十分に行うこと。
好酸球増多症候群又は慢性好酸球性白血病に本剤を使用する際には、関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:イマチニブメシル酸塩(FIP1L1-PDGFRα融合遺伝子陽性の慢性好酸球性白血病及び特発性好酸球増多症候群)」等)を熟読すること。

相互作用

相互作用の概略
相互作用の概略本剤は主に薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)で代謝されるので、本酵素の活性に影響を及ぼす薬剤と併用する場合には、注意して投与すること。CYP3A4活性を阻害する薬剤又はCYP3A4によって代謝される薬剤との併用により、本剤の代謝が阻害され本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。またCYP酵素を誘導する薬剤との併用により、本剤の代謝が促進され血中濃度が低下する可能性がある。
一方、本剤はCYP3A4/5、CYP2D6及びCYP2C9の競合的阻害剤であることがin vitro試験で示されており、これらのCYP酵素により代謝される他の薬剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
L-アスパラギナーゼ
臨床症状・措置方法
本剤との併用により肝障害の発現率が上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
機序は不明であるが、共に肝障害の副作用を有する。
薬剤名等
アゾール系抗真菌剤
エリスロマイシン
クラリスロマイシン
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。本剤とアゾール系抗真菌剤(ケトコナゾール)の併用により、本剤のCmax及びAUCはそれぞれ26%及び40%増加した。
機序・危険因子
これらの薬剤はCYP3A4活性を阻害することにより、本剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。
薬剤名等
フェニトイン
デキサメタゾン
カルバマゼピン
リファンピシン
フェノバルビタール
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
フェニトインを長期投与中の患者に本剤を投与した場合、フェニトインを服用していない患者と比べ本剤のAUCは約5分の1であった。リファンピシン投与中に本剤を併用投与した場合、単独投与時に比べ、本剤のCmax、AUCがそれぞれ54%及び74%低下した。
機序・危険因子
これらの薬剤等はCYP3A4を誘導することにより、本剤の代謝を促進し、血中濃度を低下させる可能性がある。
薬剤名等
シンバスタチン
シクロスポリン
ピモジド
トリアゾラム
ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗剤
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
本剤とシンバスタチンの併用により、シンバスタチンのCmax及びAUCは平均でそれぞれ2及び3倍の増加を示した。また、この相互作用には大きな個体差がみられ、Cmax及びAUCにおける比(併用/単独)の個別値はそれぞれ0.54〜17.6及び0.75〜15.7(最小値〜最大値)の範囲であった。
機序・危険因子
本剤のCYP3A4阻害作用によりCYP3A4基質薬物の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。
薬剤名等
ニロチニブ
臨床症状・措置方法
本剤及びニロチニブの血中濃度が上昇することがある。
本剤とニロチニブの併用により、本剤のAUCは18〜39%、ニロチニブのAUCは18〜40%上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
ニロチニブがCYP3A4及びP糖蛋白の活性を阻害して本剤の血中濃度を上昇させる可能性がある。また、本剤がCYP3A4及びP糖蛋白の活性を阻害してニロチニブの血中濃度を上昇させる可能性もある。
薬剤名等
ワルファリン
臨床症状・措置方法
本剤との併用によりプロトロンビン比が顕著に上昇したとの報告がある。抗凝固剤の投与が必要とされる場合は、ヘパリンの投与が望ましい。
機序・危険因子
本剤のCYP2C9阻害作用によりワルファリンの代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。
薬剤名等
アセトアミノフェン
臨床症状・措置方法
本剤と高用量のアセトアミノフェン(3〜3.5g/日)との併用により重篤な肝障害が発現したとの報告がある。
機序・危険因子
機序は不明であるが、両薬剤による肝毒性が増強される可能性がある。
薬剤名等
グレープフルーツジュース
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇することがある。
本剤服用中は飲食を避けること。
機序・危険因子
発現機序の詳細は不明であるが、グレープフルーツジュースに含まれる成分がCYP3A4を阻害することにより、本剤の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。

副作用

副作用等発現状況の概要
1.慢性骨髄性白血病患者
国内臨床試験における副作用は、慢性期、移行期及び急性期慢性骨髄性白血病患者70例中70例(100%)にみられた。主な副作用は嘔気32例(45.7%)、好中球減少症30例(42.9%)、血小板減少症28例(40.0%)、白血球減少症28例(40.0%)、発疹28例(40.0%)、貧血19例(27.1%)、嘔吐18例(25.7%)、眼瞼浮腫17例(24.3%)、筋痙攣10例(14.3%)等であった。
また、臨床検査値の副作用としては、血液検査としてリンパ球減少43例(61.4%)、好中球数減少31例(44.3%)、ヘモグロビン減少30例(42.9%)、血小板数減少24例(34.3%)、生化学検査として血清リン低下51例(72.9%)、血糖値上昇37例(52.9%)、血清カリウム減少28例(40.0%)、ALP上昇22例(31.4%)等であった。
(カプセル剤の承認時までのデータ)
外国臨床試験では、慢性期、移行期及び急性期慢性骨髄性白血病患者1,027例中、主な副作用は表在性浮腫643例(62.6%)、嘔気632例(61.5%)、筋痙直474例(46.2%)、嘔吐369例(35.9%)、下痢346例(33.7%)、皮膚炎(発疹を含む)336例(32.7%)、体重増加187例(18.2%)、疲労感173例(16.8%)、関節痛166例(16.2%)、腹痛165例(16.1%)、消化不良163例(15.9%)、筋骨格痛158例(15.4%)、筋肉痛153例(14.9%)、頭痛134例(13.0%)、出血109例(10.6%)[中枢神経系の出血:1例(0.1%)、消化管出血:15例(1.5%)等]、体液貯留(胸水、肺水腫、腹水、心膜滲出液、うっ血性心不全等)76例(7.4%)等であった。
(カプセル剤のデータ)
2.KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍患者
国内臨床試験における副作用は切除不能又は転移性のKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍患者74例全例に認められた。主な副作用は嘔気48例(64.9%)、下痢40例(54.1%)、顔面浮腫36例(48.6%)、眼瞼浮腫28例(37.8%)、皮膚炎28例(37.8%)、下肢浮腫26例(35.1%)、嘔吐25例(33.8%)、けん怠感19例(25.7%)、食欲不振17例(23.0%)、浮腫16例(21.6%)、好中球減少症15例(20.3%)等であった。
また、臨床検査値の副作用は74例全例に認められた。主なものは血液検査としてリンパ球数減少57例(77.0%)、好中球数減少48例(64.9%)、白血球数減少41例(55.4%)、ヘモグロビン減少39例(52.7%)、血小板数減少21例(28.4%)、生化学検査として血中リン減少68例(91.9%)、血中アルブミン減少28例(37.8%)、AST(GOT)増加28例(37.8%)、ALT(GPT)増加27例(36.5%)、血中カリウム減少24例(32.4%)等であった。
(カプセル剤の2003年3月までの集計)
外国臨床試験における副作用は切除不能又は転移性のKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍患者147例中145例(98.6%)に認められた。主な副作用は嘔気89例(60.5%)、下痢78例(53.1%)、眼窩周囲浮腫78例(53.1%)、筋痙攣73例(49.7%)、疲労67例(45.6%)、発疹54例(36.7%)、鼓腸放屁45例(30.6%)、下肢浮腫45例(30.6%)、頭痛41例(27.9%)、嘔吐28例(19.0%)、腹痛27例(18.4%)等であった。
(カプセル剤のデータ)
3.フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者
国内臨床試験における副作用は8例中8例(100%)に認められた。主な副作用は悪心7例(87.5%)、嘔吐5例(62.5%)、発疹5例(62.5%)、好中球減少症4例(50.0%)、血小板減少症4例(50.0%)、顔面浮腫4例(50.0%)、浮腫4例(50.0%)、けん怠感4例(50.0%)、ALP上昇4例(50.0%)、総ビリルビン上昇3例(37.5%)、上腹部痛3例(37.5%)、貧血3例(37.5%)、白血球減少症3例(37.5%)、発熱3例(37.5%)、食欲不振3例(37.5%)等であった。
また、臨床検査値の異常は8例中8例(100%)に認められた。主なものは血液検査として白血球数減少8例(100%)、リンパ球数減少8例(100%)、ヘモグロビン減少7例(87.5%)、好中球数減少6例(75.0%)、血小板数減少3例(37.5%)、生化学検査として血清リン低下6例(75.0%)、血清カリウム低下6例(75.0%)、AST(GOT)上昇5例(62.5%)、ALP上昇5例(62.5%)、血清カルシウム低下5例(62.5%)、ALT(GPT)上昇4例(50.0%)、血清アルブミン低下4例(50.0%)、クレアチニン上昇3例(37.5%)等であった。 (申請時までのカプセル剤のデータ)
外国臨床試験における副作用は、再発/治療抵抗性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者(48例)及びリンパ芽球性急性期慢性骨髄性白血病患者(8例)56例中55例(98.2%)に認められた。主な副作用は悪心43例(76.8%)、嘔吐35例(62.5%)、末梢性浮腫19例(33.9%)、眼窩周囲浮腫15例(26.8%)、筋痙攣11例(19.6%)、貧血10例(17.9%)、上腹部痛9例(16.1%)、好中球減少症6例(10.7%)、下痢6例(10.7%)等であった。
(カプセル剤のデータ)
重大な副作用
1.骨髄抑制
汎血球減少(1%未満)、白血球減少(35%未満)、好中球減少(25%未満)、血小板減少、貧血(各30%未満)があらわれることがあるので定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項5.参照)
2.出血(脳出血、硬膜下出血)(いずれも頻度不明)
脳出血、硬膜下出血があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.消化管出血(1%未満)、胃前庭部毛細血管拡張症(Gastric ectasia:GAVE)(頻度不明)
消化管出血があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、胃前庭部毛細血管拡張症による消化管出血では、明らかな下血や吐血等を認めずに、貧血が進行する場合もあるため留意すること。
4.消化管穿孔、腫瘍出血(各1%未満)
消化管穿孔、腫瘍出血があらわれることがあるので観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。また特に、消化管間質腫瘍の患者では、腫瘍の急激な壊死・縮小をきたし腫瘍出血、消化管穿孔、腹膜炎等があらわれることがあるので、定期的に血液検査等を実施し、下血、吐血、貧血、腹痛、腹部膨満感、嘔気、嘔吐等の初期症状に注意するなど観察を十分に行うこと。異常が認められた場合には、直ちに腹部CT検査等を実施して出血部位、穿孔所見の有無の確認を行い、必要に応じて投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項1.参照)
5.肝機能障害(10%未満)、黄疸(1%未満)、肝不全(頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、ビリルビン上昇を伴う肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項3.参照)
6.重篤な体液貯留(胸水、腹水:各5%未満、肺水腫、心膜滲出液、うっ血性心不全:各1%未満、心タンポナーデ:頻度不明)
重篤な体液貯留(胸水、肺水腫、腹水、心膜滲出液、心タンポナーデ、うっ血性心不全)があらわれることがあるので、体重を定期的に測定するなど観察を十分に行い、本剤投与中に急激な体重の増加、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、利尿剤を投与するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項2.参照)
7.*感染症
肺炎(5%未満)、敗血症(1%未満)等の感染症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがある。定期的に血液検査を実施し、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8.**重篤な腎障害(5%未満)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査(血清クレアチニン、BUN等)を実施し、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9.間質性肺炎(5%未満)、肺線維症(頻度不明)
間質性肺炎、肺線維症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10.重篤な皮膚症状
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)、多形紅斑、剥脱性皮膚炎(各1%未満)等の重篤な皮膚症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.ショック、アナフィラキシー(1%未満)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
12.心膜炎(頻度不明)
心膜炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、胸痛等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
13.脳浮腫、頭蓋内圧上昇(いずれも頻度不明)
脳浮腫、頭蓋内圧上昇があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
14.麻痺性イレウス(頻度不明)
麻痺性イレウスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、嘔気、嘔吐、腹痛、便秘等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
15.血栓症、塞栓症(いずれも頻度不明)
深部静脈血栓症、肺塞栓症等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
16.横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
17.腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
18.肺高血圧症(頻度不明)
肺高血圧症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、胸痛等の症状があらわれた場合には投与を中止するとともに、他の病因(胸水、肺水腫等)との鑑別診断を実施した上で、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
皮膚
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細挫創、乾癬悪化、水疱性皮疹、血管浮腫、好中球浸潤・有痛性紅斑・発熱を伴う皮膚障害(Sweet病)、苔癬様角化症、扁平苔癬、点状出血、斑状出血、手足症候群
皮膚
頻度
(5%以上)
詳細
詳細発疹
皮膚
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細紅斑、脱毛、湿疹、そう痒
皮膚
頻度
(1%未満)
詳細
詳細角化症、頭皮痛、疣贅、口唇炎、口唇ヘルペス、蕁麻疹、帯状疱疹、爪の障害、色素沈着障害、皮膚乾燥、紫斑、皮膚色素脱失、光線過敏性反応
精神神経系
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細リビドー減退、錯乱、痙攣発作、失神
精神神経系
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細頭痛
精神神経系
頻度
(1%未満)
詳細
詳細感覚減退、錯感覚、めまい、回転性めまい、末梢神経障害、うつ病、不安、片頭痛、記憶障害、不眠、頭重感、傾眠
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細網膜出血、眼刺激、眼乾燥、黄斑浮腫、乳頭浮腫、緑内障、硝子体出血
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細流涙増加
頻度
(1%未満)
詳細
詳細眼のそう痒感、結膜炎、結膜下出血、霧視、眼充血
**筋・骨格系
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細坐骨神経痛、関節炎、投与中止に伴う筋骨格系疼痛
筋・骨格系
頻度
(5%以上)
詳細
詳細筋痙攣
筋・骨格系
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細関節痛、筋肉痛
筋・骨格系
頻度
(1%未満)
詳細
詳細骨痛、関節・筋のこわばり、筋痙直、腰痛、関節腫脹、筋力低下
消化器
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細逆流性食道炎、大腸炎、おくび、胃腸炎、食欲亢進、憩室炎、嚥下障害
消化器
頻度
(5%以上)
詳細
詳細嘔気、嘔吐、下痢、食欲不振
消化器
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細心窩部痛、腹部膨満、腹部不快感、腹痛、鼓腸放屁、味覚異常、口内炎
消化器
頻度
(1%未満)
詳細
詳細口渇、膵炎、消化管潰瘍、口腔アフタ、歯周炎、胃炎、血便、便秘、消化不良、胸やけ
肝臓
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細LDH低下
肝臓
頻度
(5%以上)
詳細
詳細LDH、AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP上昇
肝臓
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細総ビリルビン上昇
呼吸器
頻度
(1%未満)
詳細
詳細咳嗽、急性上気道炎、鼻・咽頭炎、呼吸困難、咽喉頭痛、鼻出血
血液
頻度
(5%以上)
詳細
詳細リンパ球減少症、好酸球増多症
血液
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細白血球増多
血液
頻度
(1%未満)
詳細
詳細血小板増多
血管障害
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細末梢冷感
血管障害
頻度
(1%未満)
詳細
詳細血腫、舌血腫、潮紅、血圧上昇、血圧低下
腎臓
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細腎臓痛、頻尿、尿沈渣異常、尿中ウロビリノーゲン増加
腎臓
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細BUN上昇、血清クレアチニン上昇
腎臓
頻度
(1%未満)
詳細
詳細尿潜血、尿蛋白
浮腫
頻度
(5%以上)
詳細
詳細表在性浮腫(眼窩周囲浮腫、顔面浮腫、眼瞼浮腫等)、下肢浮腫
浮腫
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細全身浮腫
浮腫
頻度
(1%未満)
詳細
詳細男性性器浮腫
生殖器
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細乳房腫大、乳頭痛、性的不能
生殖器
頻度
(1%未満)
詳細
詳細女性化乳房、月経過多
臨床検査
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細ACTH上昇、TSH上昇、血清リン上昇、血清総蛋白上昇、プロトロンビン時間の短縮、APTTの延長、フィブリノーゲン増加、FDP上昇、低マグネシウム血症
臨床検査
頻度
(5%以上)
詳細
詳細血清カリウム低下、血清リン低下、血清アルブミン低下
臨床検査
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細血清カリウム上昇、血清ナトリウム低下、血清カルシウム低下、尿酸値上昇又は低下、血糖値上昇、CK(CPK)上昇
臨床検査
頻度
(1%未満)
詳細
詳細フィブリノーゲン減少、CRP上昇、プロトロンビン時間の延長、血糖値低下、血清総蛋白低下、血中アミラーゼ上昇
その他
頻度
(頻度不明)
詳細
詳細頻脈、痛風、悪寒、寝汗
その他
頻度
(5%以上)
詳細
詳細けん怠感
その他
頻度
(1%〜5%未満)
詳細
詳細発熱、疲労感、体重増加
その他
頻度
(1%未満)
詳細
詳細発汗、体重減少、脱水、耳鳴、疼痛、脱力(感)、難聴、胸痛、動悸

高齢者への投与

一般に高齢者では、生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
外国臨床試験では、軽度、中等度の表在性浮腫の発現頻度は65歳以上の高齢者で若年者より高いとの成績が報告されている。 (カプセル剤のデータ)

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また妊娠可能な女性に対しては避妊するよう指導すること。〔外国においてヒトでの流産や奇形を有する児の出産が報告されている。また動物実験(妊娠ラット)では、ヒトでの最高臨床用量800mg/日にほぼ相当する(体表面積換算)100mg/kg/日を妊娠6〜15日に投与することにより、着床後死亡率の増加及び胎児体重の低下等の初期胚発生への影響がみられ、更に外脳、脳瘤及び頭蓋骨欠損等が発現し催奇形性が認められたことが報告されている。〕
授乳中の婦人には、授乳を中止させること。〔ヒトでイマチニブ及びその活性代謝物が、乳汁中に移行するとの報告がある。〕

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
小児に投与した場合、成長遅延が報告されている。

過量投与

国内外で過量投与例が報告されている。海外において、最大10gを服用した(単回投与)との報告がある。
(1)徴候、症状
悪心、嘔吐、腹痛、下痢、食欲減退、発疹、紅斑、浮腫、疲労、筋痙縮、筋肉痛、脱力、腹水、頭痛、発熱、血清クレアチニン上昇、トランスアミナーゼ上昇、ビリルビン上昇、CK(CPK)上昇、好中球数減少、血小板減少症、汎血球減少症。
(2)処置
患者を観察し、適切な処置を行うこと。

適用上の注意

1.薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

その他の注意

本剤との関連性は明確ではないが、海外からの報告で本剤投与中に骨壊死が発現したとの報告がある。
海外からの報告で、レボチロキシン補充療法を受けている甲状腺摘出患者において、本剤投与中に甲状腺機能低下症があらわれたとの報告がある。
過量投与に関して、ラットを用いた2週間反復経口投与試験では、臨床用量800mgの約2.5倍(体表面積換算)に相当する1,200mg/m22/日(200mg/kg/日)の14日間投与により、死亡は認められていない。約7.5倍の用量である3,600mg/m22/日(600mg/kg/日)では、投与7〜10日に一般状態の悪化及び死亡が認められ、病理組織学的検査において広範な組織に変性病変が観察されている。
ラットを用いた2週間反復経口投与試験の200mg/kg/日以上の群及びイヌを用いた2週間反復経口投与試験の30mg/kg/日以上の群で、胸腺・リンパ節等のリンパ系組織において萎縮、リンパ球崩壊もしくはリンパ球枯渇がみられ、サルを用いた39週間反復経口投与試験の15mg/kg/日以上の群でマラリア感染の悪化が認められたとの報告がある。
イヌを用いた13週間反復経口投与試験の30mg/kg/日以上の群で精子形成の低下がみられ、ラットを用いた受胎能及び初期胚発生への影響に関する試験では、交配前70日間の投与により60mg/kg/日群において、精巣重量、精巣上体重量及び運動精子率の低下が認められたとの報告がある。
ラットを用いた2年間のがん原性試験で、腎臓の腺腫/腺癌・尿路(腎盂、膀胱及び尿道)の乳頭腫・小腸の腺癌・上皮小体の腺腫・副腎の良性及び悪性の髄質腫瘍・前胃の乳頭腫/扁平上皮癌・陰核腺の乳頭腫・包皮腺の扁平上皮癌(60mg/kg/日投与)、包皮腺の乳頭腫(30及び60mg/kg/日投与)の発現頻度の増加がみられたとの報告がある。また、非腫瘍性病変として、心臓の肥大及び拡張の発現頻度の増加がみられたとの報告がある。

薬物動態

1.血中濃度1〜4)1〜4)
(1)外国健康成人
外国健康成人にイマチニブとして400mgをカプセル剤(100mgカプセル×4)又は錠剤(100mg錠×4)として単回経口投与した結果、両製剤の生物学的同等性が確認された。
(1)<外国健康成人にイマチニブとして400mgをカプセル剤又は錠剤(各製剤100mg×4)として単回経口投与したときの薬物動態パラメータ>
(1)製剤:カプセル剤400mg※(30例)
Cmax(μg/mL):1.75±0.70
Tmax(h):2.98±1.09
AUC0-960-96(μg・h/mL):27.4±12.9
T1/21/2(h):15.8±2.9
(2)製剤:錠剤400mg※※※※(30例)
Cmax(μg/mL):1.64±0.60
Tmax(h):3.10±1.04
AUC0-960-96(μg・h/mL):26.4±11.7
T1/21/2(h):15.9±3.1
※:100mgカプセル×4、※※:100mg錠×4[平均値±標準偏差]

外国健康成人にイマチニブとして400mgをカプセル剤(100mgカプセル×4)又は錠剤(100mg錠×4)として単回経口投与したときの血漿中イマチニブ濃度推移
(1)慢性骨髄性白血病患者
カプセル剤200、400及び600mgを日本人の慢性骨髄性白血病患者(慢性期)に1日1回28日間反復経口投与したとき、投与7日目には定常状態に達し、Cmax及びAUC0-240-24は初回投与の1.1〜2.7倍となった。投与1日目及び28日目(定常状態)のいずれにおいてもCmax及びAUC0-240-24は投与量に比例し、体内動態は線形であった。
(1)<日本人の慢性骨髄性白血病患者(慢性期)に1日1回反復経口投与したときの薬物動態パラメータ>
(1)投与量:200mg(3例)
投与日:1日目
Cmax(μg/mL):0.735±0.149
Tmax(h):3.33±1.15
AUC0-240-24(μg・h/mL):7.78±1.53
T1/21/2(h):10.5±0.4
(2)投与量:200mg(3例)
投与日:28日目
Cmax(μg/mL):1.12±0.16
Tmax(h):3.33±1.15
AUC0-240-24(μg・h/mL):16.7±0.6
T1/21/2(h):17.0±2.1
(3)投与量:400mg(3例)
投与日:1日目
Cmax(μg/mL):1.41±0.41
Tmax(h):2.67±1.15
AUC0-240-24(μg・h/mL):19.4±7.1
T1/21/2(h):12.4±1.9
(4)投与量:400mg(3例)
投与日:28日目
Cmax(μg/mL):2.14±0.67
Tmax(h):2.67±1.15
AUC0-240-24(μg・h/mL):33.2±14.9
T1/21/2(h):18.0±4.9
(5)投与量:600mg(6例)
投与日:1日目
Cmax(μg/mL):2.05±0.65
Tmax(h):5.33±2.07
AUC0-240-24(μg・h/mL):31.1±11.1
T1/21/2(h):14.3±3.1
(6)投与量:600mg(6例)
投与日:28日目
Cmax(μg/mL):3.94±2.52
Tmax(h):3.88±0.26
AUC0-240-24(μg・h/mL):66.1±40.8
T1/21/2(h):18.2±3.4
※:定常状態データは5例 [平均値±標準偏差]

カプセル剤400mgを慢性期慢性骨髄性白血病患者3例に1日1回、28日間にわたり反復経口投与した時の血漿中イマチニブ濃度推移
またカプセル剤400、600及び800mgを日本人の慢性骨髄性白血病患者(移行期・急性期)に14日間反復経口投与(400、600mgは1日1回投与、800mgは400mgを1日2回投与)した場合、Cmax及びAUCは初回投与に比べ反復投与後で0.8〜2.9倍であった。
(1)<日本人の慢性骨髄性白血病患者(移行期・急性期)に反復経口投与したときの薬物動態パラメータ(400及び600mgは1日1回投与、800mgは400mgを1日2回投与)>
(1)投与量:400mg(6例)
投与日:1日目
Cmax(μg/mL):2.39±1.12
Tmax(h):5.33±2.07
AUC0-240-24(μg・h/mL):35.4±21.5
T1/21/2(h):12.8±2.5
(2)投与量:400mg(6例)
投与日:14日目
Cmax(μg/mL):3.73±0.55
Tmax(h):3.21±1.12
AUC0-240-24(μg・h/mL):61.3±15.5
T1/21/2(h):19.7±5.8
(3)投与量:600mg(9例)
投与日:1日目
Cmax(μg/mL):3.24±1.62
Tmax(h):5.03±2.45
AUC0-240-24(μg・h/mL):49.1±31.1
T1/21/2(h):13.4±2.5
(4)投与量:600mg(9例)
投与日:14日目
Cmax(μg/mL):3.83±1.38
Tmax(h):3.75±1.87
AUC0-240-24(μg・h/mL):68.0±26.7
T1/21/2(h):23.0±5.1
(5)投与量:800mg(400mg×2)(4例)
投与日:1日目
Cmax(μg/mL):3.15±1.11
Tmax(h):5.00±2.00
AUC0-240-24(μg・h/mL):[26.0±6.4]
T1/21/2(h):7.40±1.45
(6)投与量:800mg(400mg×2)(4例)
投与日:14日目
Cmax(μg/mL):4.73±0.80
Tmax(h):2.49±1.91
AUC0-240-24(μg・h/mL):[47.3±8.1]
T1/21/2(h):18.6±2.4
※:n=5 [平均値±標準偏差]
[ ]のデータはAUC0-120-12

カプセル剤600mgを移行期・急性期慢性骨髄性白血病患者9例に1日1回、14日間にわたり反復経口投与した時の血漿中イマチニブ濃度推移
 
(日本人のデータ)
外国人の慢性骨髄性白血病患者にカプセル剤25〜1,000mgを1日1回あるいは1日2回に分けて反復経口投与したとき、血中イマチニブ濃度は投与7日目には定常状態に達し、初回投与及び定常状態でのAUCはいずれも投与量に比例し、体内動態は線形であった。200、400及び600mgの1日1回反復経口投与において、薬物動態パラメータ値は日本人での成績と同等であった(なお、本剤の承認された1日用量は【用法及び用量】の項参照)。 (外国人のデータ)
(2)KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍患者
カプセル剤400mgを日本人の切除不能又は転移性のKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍患者に1日1回29日間反復経口投与した(初回投与後2日目及び3日目は休薬)。Cmax及びAUC0-240-24は初回投与に比べ反復投与後で0.7〜2.6倍であった。
(1)<日本人の消化管間質腫瘍患者に1日1回反復経口投与したときの薬物動態パラメータ(初回投与後2日目及び3日目は休薬、Day29は8例)>
(1)投与量:400mg(9例)
投与日:1日目
Cmax(μg/mL):2.51±1.00
Tmax(h):3.23±1.91
AUC0-240-24(μg・h/mL):34.7±13.6
T1/21/2(h):15.5±1.9
(2)投与量:400mg(9例)
投与日:29日目
Cmax(μg/mL):2.86±0.87
Tmax(h):3.24±2.05
AUC0-240-24(μg・h/mL):47.6±17.0
T1/21/2(h):20.0±4.9
※:n=8 [平均値±標準偏差]

カプセル剤400mgを消化管間質腫瘍患者9例に1日1回、29日間にわたり反復経口投与した時の血漿中イマチニブ濃度推移
 
(日本人のデータ)
2.吸収5,6)5,6)
カプセル剤400mgを健康成人に単回経口投与したときの生物学的利用率は、空腹時投与で98.3%であった。慢性骨髄性白血病患者に400mgを1日1回反復経口投与し、定常状態において高脂肪食と同時に服用した場合、空腹時服用と比較してCmax及びAUC0-240-24は減少したが、それぞれ11%及び7%の低下であり、臨床的に問題にならないと考えられた。
(外国人のデータ)
3.分布7,8)7,8)
イマチニブのヒト血漿蛋白への結合率はin vitro試験で約95%であり、主にアルブミン及びα11-酸性糖蛋白と結合し、リポ蛋白への結合はほとんどみられなかった。
4.代謝2)2)
慢性骨髄性白血病患者にカプセル剤200、400及び600mgを1日1回反復経口投与したとき、主代謝物であるN-脱メチル体のAUC0-240-24値は未変化体の15〜23%であった。
(日本人のデータ)
5.排泄2,9)2,9)
健康成人に1414C-標識イマチニブ(200mg)を単回経口投与したとき、投与した放射能の80%が7日以内に排泄され、67%が糞中、13%が尿中に認められた。このうち未変化体は投与量の25%(20%は糞、5%は尿)であった。
(外国人のデータ)
慢性骨髄性白血病患者にカプセル剤200、400及び600mgを1日1回反復経口投与したときの定常状態における未変化体の尿中排泄率(投与後24時間)は4.3〜7.9%であった。
(日本人のデータ)

臨床成績

1.慢性骨髄性白血病(カプセル剤によるデータ)
(1)外国における臨床試験結果10)10)(表参照)
(1)慢性期慢性骨髄性白血病
インターフェロンアルファ(以下、IFN)不応及び不耐容の慢性期慢性骨髄性白血病患者532例に400mg/日より投与開始し、600mg/日まで増量を可能とする臨床試験が実施され、血液学的完全寛解(CHR)が94.5%(503/532)に認められた。また、細胞遺伝学的効果(Major CyR)は64.5%(343/532)に認められ、そのうち完全寛解(Complete CyR)は48.3%(257/532)であった。投与期間の中央値は、883.5日(範囲:16〜959日)であった。なお、200mg/日投与以下での有効性は確認されていない。
(1)細胞遺伝学的効果 Response(Major CyR)
骨髄中のPhiladelphia染色体(Ph)が0%となる完全寛解Complete Response(Complete CyR)と骨髄中のPhiladelphia染色体が1〜35%以下に減少するPartial Response(Partial CyR)を含む。
(2)移行期慢性骨髄性白血病
移行期慢性骨髄性白血病患者235例に400mg/日、あるいは600mg/日より投与を開始する臨床試験が実施され、血液学的効果は71.5%(168/235)に認められ、そのうち血液学的完全寛解(CHR)は42.1%(99/235)であった。また、細胞遺伝学的効果(Major CyR)は、27.2%(64/235)に認められ、そのうち完全寛解(Complete CyR)は20.4%(48/235)であった。投与期間の中央値は、553日(範囲:6〜1,056日)であった。なお、200mg/日投与以下での有効性は確認されていない。
(3)急性期慢性骨髄性白血病
急性期慢性骨髄性白血病患者260例に400mg/日、あるいは600mg/日より投与を開始する臨床試験が実施され、血液学的効果は30.8%(80/260)に認められた。また、細胞遺伝学的効果(Major CyR)は、15.4%(40/260)に認められた。投与期間の中央値は、121日(範囲:3〜1,071日)であった。なお、200mg/日投与以下での有効性は確認されていない。
(2)国内における臨床試験結果
(1)慢性期慢性骨髄性白血病に対する第I相臨床試験結果11)11)
IFN不応及び不耐容の慢性期慢性骨髄性白血病患者12例(200mg/日投与群及び400mg/日投与群各3例、600mg/日投与群6例)における血液学的完全寛解率は91.7%(11/12)であった。また、細胞遺伝学的効果(Major CyR)は66.7%(8/12)であり、そのうち完全寛解(Complete CyR)は58.3%(7/12)であった。投与期間の中央値は、338日(範囲:189〜502日)であった。なお、200mg/日投与以下での有効性は確認されていない。
(2)慢性期慢性骨髄性白血病に対する第II相臨床試験結果12)12)
IFN不応と不耐容の慢性期慢性骨髄性白血病患者32例及びIFN未治療例7例の計39例に初回投与量として400mg/日投与したときの血液学的完全寛解率は92.3%(36/39)であった。また、細胞遺伝学的効果(Major CyR)は64.1%(25/39)であり、そのうち完全寛解(Complete CyR)は43.6%(17/39)であった。投与期間の中央値は、237日(範囲:11〜292日)であった。なお、200mg/日投与以下での有効性は確認されていない。
(3)移行期及び急性期慢性骨髄性白血病患者に対する第I相臨床試験結果13)13)
移行期慢性骨髄性白血病患者9例及び急性期慢性骨髄性白血病患者10例、計19例(400mg投与群6例、600mg投与群9例、800mg投与群4例)における血液学的寛解率は36.8%(7/19;400mg投与群16.7%、600mg投与群44.4%、800mg投与群50.0%)であった。また、細胞遺伝学的効果(Major CyR)は31.6%(6/19;400mg投与群16.7%、600mg投与群33.3%、800mg投与群50.0%)で、いずれも完全寛解(Complete CyR)であった。投与期間の中央値は、100日(範囲:8〜286日)であった。なお、200mg/日投与以下での有効性は確認されていない。
2.KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍(カプセル剤によるデータ)
(1)外国における臨床試験結果
(1)切除不能・転移性消化管間質腫瘍14)14)(表参照)
切除不能又は転移性のKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍患者に400mg/日を投与したときの奏効率(Complete ResponseとPartial Responseの計)は67.1%(49/73)であった。また、400mg/日を投与したときの病勢コントロール率(Complete Response、Partial ResponseとStable Diseaseの計)は80.8%(59/73)であった。なお、200mg/日投与以下での有効性は確認されていない。
(2)完全切除消化管間質腫瘍(術後補助療法)15)15)
最大腫瘍径が3cm以上の腫瘍の完全切除を受けたKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍患者を対象に、本剤の術後補助療法(400mg/日を1年間投与)の検討を目的とした、プラセボ対照、二重盲検比較試験が実施された。2007年4月時点での集計(観察期間の中央値:14ヵ月)において、主要評価項目である無再発生存期間は本剤投与群で有意に延長し、75%の患者が無再発で生存している期間は、本剤投与群(359例)が38ヵ月であったのに対し、プラセボ投与群(354例)は20ヵ月、ハザード比は0.398(p<0.0001)であった。
(2)国内における臨床試験結果16)16)(表参照)
2003年3月時点での集計において、切除不能又は転移性のKIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍患者に400mg/日を投与したときの奏効率(Complete ResponseとPartial Responseの計)は46.4%(13/28)であり、病勢コントロール率(Complete Response、Partial ResponseとStable Diseaseの計)は100%(28/28)であった。なお、200mg/日投与以下での有効性は確認されていない。
3.フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病(カプセル剤によるデータ)
(1)外国における臨床試験結果17)17)(表参照)
再発/治療抵抗性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者56例注1注1に本剤400mg/日、あるいは本剤600mg/日より単独投与を開始する臨床試験が実施された。
600mg/日投与での血液学的効果は26.1%(12/46)に認められた。また、細胞遺伝学的効果(Major CyR)は、34.8%(16/46)に認められた。投与期間の中央値は、62日(範囲:14〜1,356日)であった。
(2)国内における臨床試験結果18)18)(表参照)
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者(再発/治療抵抗性又は初回寛解導入療法不適応例)8例に本剤600mg/日を単独で投与したときの血液学的効果(最低1回は末梢血中の芽球消失かつ骨髄中芽球5%未満)は8例全例に認められ、4週間以上の効果持続を認めた症例は62.5%(5/8)であった。
2例は治療後に造血幹細胞移植を施行した。また、細胞遺伝学的効果(Major CyR)は87.5%(7/8)で、うち5例は完全寛解(Complete CyR)であった。
(3)国内における併用療法による臨床研究成績19)19)
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病患者(初発)を対象に実施された本剤を組入れた併用療法注1注1における血液学的完全寛解率注2注2は96.2%(77/80)で、1年時予測無イベント生存率は60.0±6.1%、1年時予測生存率は76.1±5.5%であった。49例は治療後に造血幹細胞移植を施行した。
(1)注1注1併用レジメン(※60歳以上の症例に対する減量事項)
寛解導入療法:シクロホスファミド1,200mg/m22(※800mg/m22)をday1に3時間かけて点滴静注する。ダウノルビシン60mg/m22(※30mg/m22)をday1、2、3に1時間かけて点滴静注する。ビンクリスチン(VCR)1.3mg/m22(最大2mg)をday1、8、15、22に静注する。プレドニゾロン(PSL)60mg/m22をday1からday21(※day7)まで経口投与する。本剤600mgをday8からday63まで経口投与する。day29にメトトレキサート(MTX)15mg、シタラビン(Ara-C)40mg、デキサメタゾン(DEX)4mgを髄注する。
地固め療法:C1:MTX1g/m22の24時間持続静注をday1に実施する。
Ara-C2g/m22(※1g/m22)を12時間ごとに4回、day2、3に静注する。メチルプレドニゾロン50mgを1日2回、day1、2、3に静注する。day1にMTX15mg、Ara-C40mg、DEX4mgを髄注する。C2:本剤600mgをday1からday28まで経口投与する。day1にMTX15mg、Ara-C40mg、DEX4mgを髄注する。(C1/C2を1サイクルとして4サイクル繰り返す。)
維持療法:1)本剤600mgをday1からday28まで経口投与する。2)VCR1.3mg/m22(最大2mg)をday1に静注する。3)PSL60mg/m22をday1からday5まで経口投与する。1)、2)、3)を1セットとして寛解到達後2年間継続する。
(2)注2注2血液学的完全寛解 response(CHR)
効果の持続期間を問わない。
好中球≧1.5×1099/L、血小板≧100×1099/L、血中の芽球0、骨髄中の芽球<5%、髄外所見なし

臨床成績の表

 慢性期慢性


移行期慢性



急性期慢性



血液学的効果注1(95%信頼区間)94.5%
71.5%
30.8%
 血液学的完全寛解
94.5%42.1%8.1%
 白血病の証拠なし
12.3%4.6%
 慢性期への回復
17.0%18.1%
細胞遺伝学的効果注2(95%信頼区間)64.5%
27.2%
15.4%
 完全寛解48.3%20.4%7.3%
注1注1血液学的効果判定基準(全ての効果は4週間以上の継続を確認している)
CHR(Complete response):
慢性期[白血球<10×1099/L、血小板<450×1099/L、血中の骨髄球+後骨髄球<5%、血中の芽球0及び前骨髄球0、好塩基球<20%、髄外所見なし]
移行期及び急性期[好中球≧1.5×1099/L、血小板≧100×1099/L、血中の芽球0、骨髄中の芽球<5%、髄外所見なし]
NEL(No leukemia):
CHRと基準は同じであるが異なる点は、好中球≧1×1099/Lと血小板≧20×1099/L(移行期及び急性期)
RTC(Return phase):
骨髄中及び末梢血中の芽球<15%、骨髄中及び末梢血中の芽球+前骨髄球<30%、末梢血中の好塩基球<20%、脾臓及び肝臓以外の髄外所見なし(移行期及び急性期)
注2注2細胞遺伝学的効果(Major CyR):Complete CyRとPartial CyR両方を含む。
Complete CyR(Ph+分裂中期細胞が0%)、Partial CyR(Ph+分裂中期細胞が1%から35%)
投与量400mg(n=73)
奏効率注1(95%信頼区間)67.1%
病勢コントロール率注2(95%信頼区間)80.8%
Complete Response0%
Partial Response67.1%
Stable Disease13.7%
Progressive Disease16.4%
Could evaluated2.7%
注1注1Southwest Groupの基準によるComplete ResponseとPartial Responseの計
注2注2Southwest Groupの基準によるComplete Response、Partial ResponseとStable Diseaseの計
投与量400mg(n=28)
奏効率注1(95%信頼区間)46.4%
病勢コントロール率注2(95%信頼区間) 100%
Complete Response0%
Partial Response46.4%
Stable Disease53.6%
Progressive Disease0%
注1注1Southwest Groupの基準によるComplete ResponseとPartial Responseの計
注2注2Southwest Groupの基準によるComplete Response、Partial ResponseとStable Diseaseの計
 400mg(n=10)600mg(n=46)
血液学的効果注2(95%信頼区間)0%26.1%
 血液学的完全寛解(CHR)0%8.7%
 白血病の証拠なし(NEL)0%2.2%
 慢性期への回復(RTC)0%15.2%
細胞遺伝学的効果注3(95%信頼区間)10.0%
34.8%
注1注1病態学的に同じリンパ芽球性急性期慢性骨髄性白血病患者8例を含む
注2注2血液学的効果判定基準(全ての効果は4週間以上の継続を確認している)
CHR(Complete response):
好中球≧1.5×1099/L、血小板≧100×1099/L、骨髄中の芽球<5%、末梢血中の芽球0、髄外所見なし
NEL(No leukemia):
CHRと基準は同じであるが異なる点は、好中球≧1×1099/Lと血小板≧20×1099/L(移行期及び急性期)
RTC(Return phase):
骨髄中及び末梢血中の芽球<15%、骨髄中及び末梢血中の芽球+前骨髄球<30%、末梢血中の好塩基球<20%、脾臓及び肝臓以外の髄外所見なし
注3注3細胞遺伝学的効果(Major CyR):効果の持続期間を問わない細胞遺伝学的効果で、Complete CyRとPartial CyR両方を含む。
Complete CyR(Ph+分裂中期細胞が0%)、Partial CyR(Ph+分裂中期細胞が1%から35%)
 コア フェーズ注1All responseコア フェーズ注1Sustained responseコア+エクステンション フェーズ注1All responseコア+エクステンション フェーズ注1Sustained response
血液学的効果注2(95%信頼区間)100%(8/8)
62.5%(5/8)
100%(8/8)
62.5%(5/8)
血液学的完全寛解
37.5%(3/8)0%(0/8)37.5%(3/8)37.5%(3/8)
骨髄内完全寛解
62.5%(5/8)62.5%(5/8)62.5%(5/8)25.0%(2/8)
細胞遺伝学的効果注3(95%信頼区間)87.5%
注1注1コア フェーズ:本剤単剤での寛解導入を目的とした投与期
エクステンション フェーズ:コア フェーズに続く地固め・維持療法を目的とし、他の抗悪性腫瘍剤との併用(本剤との同時投与は避ける)を許容した継続投与期(8例中6例がエクステンション フェーズに移行し、うち4例が他の抗悪性腫瘍剤を使用)
注2注2血液学的効果判定基準(All response:持続期間を問わない、Sustained response:4週間以上の持続を確認している)
CHR(Complete response):
好中球≧1.5×1099/L、血小板≧100×1099/L、血中の芽球0、骨髄中の芽球<5%
Marrow-CR(Complete response):
血中の芽球0、骨髄中の芽球<5%
注3注3細胞遺伝学的効果(Major CyR):効果の持続期間を問わない細胞遺伝学的効果で、Complete CyRとPartial CyR両方を含む。
Complete CyR(Ph+分裂中期細胞が0%)、Partial CyR(Ph+分裂中期細胞が1%から35%)

薬効薬理

1.bcr-abl遺伝子陽性細胞又はGIST細胞に対する、増殖抑制作用又は抗腫瘍作用20〜31)20〜31)
イマチニブは、bcr-abl遺伝子導入細胞及びbcr-abl遺伝子発現がみられる慢性骨髄性白血病(CML)又は急性リンパ性白血病(ALL)由来細胞の増殖を抑制した。また、in vitro試験においてbcr-abl遺伝子陽性細胞に対しアポトーシス誘導作用を示し、CML及びALL患者の末梢血及び骨髄サンプルを用いたコロニー形成試験では、bcr-abl遺伝子発現コロニーの形成を選択的に阻害した。
イマチニブは、bcr-abl遺伝子陽性細胞を移植した担癌マウスにおいて、腫瘍の形成又は増大を抑制した。
イマチニブは、KITチロシンキナーゼが介する細胞増殖を抑制し、消化管間質腫瘍(GIST)患者由来細胞の細胞増殖を抑制した。また、イマチニブにより幹細胞因子(SCF)依存性抗アポトーシス作用は阻害され、GIST細胞におけるアポトーシス細胞数は増加した。
2.作用機序20,21,28,29,32)20,21,28,29,32)
イマチニブはチロシンキナーゼ活性阻害剤であり、in vitro試験において、Bcr-Abl、v-Abl、c-Ablチロシンキナーゼ活性を阻害する。更に、血小板由来成長因子(PDGF)受容体及びSCF受容体であるKITのチロシンキナーゼ活性を阻害し、PDGFやSCFが介する細胞内シグナル伝達を阻害する。
イマチニブはSCF刺激によるKITチロシンキナーゼの活性化及びGIST患者由来細胞において亢進されたKITチロシンキナーゼ活性をそれぞれ阻害した。
3.代謝物33)33)
N-脱メチル体代謝物は、in vitro試験において、c-Abl、PDGF受容体及びKITチロシンキナーゼ活性を、未変化体とほぼ同程度に阻害する。

有効成分に関する理化学的知見

1.構造式
2.一般名
イマチニブメシル酸塩(Imatinib Mesilate)
3.化学名
4-(4-Methylpiperazin-1-ylmethyl)-N-[4-methyl-3-(4-pyridin-3-ylpyrimidin-2-ylamino)phenyl]benzamide monomethanesulfonate
4.分子式
C2929H3131N77O・CH44O33S
5.分子量
589.71
6.性状
白色〜淡黄色又はうすい褐色の粉末である。水に極めて溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、その他の低極性溶媒にはほとんど溶けない。また、溶解度にpH依存性があり、酸性側では溶けやすいが、pHが5.5より大きくなると溶けにくくなる。
7.分配係数
<0.01(1-オクタノール/0.1mol/L塩酸)
>100(1-オクタノール/pH6.8のリン酸塩緩衝液)

承認条件

本適応(慢性骨髄性白血病、KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍)に対する本剤の国内における臨床的有効性及び安全性の更なる明確化を目的として、国内で適切な市販後臨床試験を行い、その結果を含めた市販後調査結果を報告すること。

包装

グリベック錠100mg:20錠(PTP)、120錠(PTP)

主要文献及び文献請求先

社内資料:ヒトにおける生物学的同等性試験 〔GLIU00031〕
社内資料:日本人における薬物動態成績 〔GLIU00017〕
社内資料:日本人消化管間質腫瘍患者における薬物動態成績 〔GLIU00021〕
社内資料:外国人における薬物動態成績 〔GLIU00002〕
社内資料:生物学的利用率 〔GLIU00003〕
社内資料:食事の影響 〔GLIU00004〕
社内資料:血漿蛋白質との結合(蛋白結合率) 〔GLIU00005〕
社内資料:血漿蛋白質との結合 〔GLIU00006〕
社内資料:外国人における尿及び糞中累積排泄率 〔GLIU00007〕
社内資料:海外における臨床試験結果-CML患者に対する第II相臨床試験 〔GLIU00008〕
社内資料:国内におけるPhiladelphia染色体陽性慢性期CML患者に対する第I相臨床試験 〔GLIU00018〕
社内資料:国内におけるPhiladelphia染色体陽性慢性期CML患者に対する第II相臨床試験 〔GLIU00019〕
社内資料:国内におけるPhiladelphia染色体陽性移行期・急性期CML患者に対する第I相臨床試験 〔GLIU00020〕
社内資料:海外における切除不能・転移性GIST患者に対する第II相臨床試験 〔GLIU00022〕
社内資料:海外における完全切除GIST患者に対する術後補助療法の検討を目的としたプラセボ対照無作為化二重盲検比較試験 〔GLIU00039〕
社内資料:国内における切除不能・転移性GIST患者に対する第II相臨床試験 〔GLIU00029〕
社内資料:海外におけるPhiladelphia染色体陽性急性リンパ性白血病患者に対する第II相臨床試験 〔GLIU00037〕
社内資料:国内におけるPhiladelphia染色体陽性急性リンパ性白血病患者に対する第II相臨床試験 〔GLIU00036〕
Yanada,M.et al.:J.Clin.Oncol.24(3),460,2006 〔GLIM03949〕
社内資料:チロシンキナーゼ活性、チロシンキナーゼ依存性細胞増殖及び細胞内シグナル伝達に対する作用 〔GLIU00012〕
Druker,B.J.et al.:Nat.Med.2(5),561,1996 〔GLIM00002〕
Carroll,M.et al.:Blood 90(12),4947,1997 〔GLIM00005〕
Deininger,M.W.N.et al.:Blood 90(9),3691,1997 〔GLIM00004〕
le Coutre,P.et al.:J.Natl.Cancer Inst.91(2),163,1999 〔GLIM00080〕
Fang,G.et al.:Blood 96(6),2246,2000 〔GLIM00148〕
Oetzel,C.et al.:Clin.Cancer Res.6(5),1958,2000 〔GLIM00014〕
Kasper,B.et al.:Cancer Chemother.Pharmacol.44(5),433,1999 〔GLIM00018〕
Heinrich,M.C.et al.:Blood 96(3),925,2000 〔GLIM00156〕
Tuveson,D.A.et al.:Oncogene 20(36),5054,2001 〔GLIM00261〕
Verstovsek,S.et al.:Cancer 104(6),1230,2005 〔GLIM03300〕
Kawaguchi,Y.et al.:Leukemia 15(4),590,2001 〔GLIM00185〕
社内資料:PDGF受容体及びc-Kitチロシンキナーゼを介した細胞内シグナル伝達に対する作用 〔GLIU00013〕
社内資料:主代謝物のチロシンキナーゼ活性に対する作用 〔GLIU00014〕

文献請求先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
ノバルティスファーマ株式会社 ノバルティスダイレクト
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売
ノバルティス ファーマ株式会社
東京都港区虎ノ門1-23-1

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
4291011F1028 グリベック錠100mg イマチニブメシル酸塩 100mg1錠 2465.5

Related Attachments

Title
PDFファイル ブラウザで表示
インタビューフォーム ブラウザで表示
300242_4291011F1028_1_23.sgm ブラウザで表示
300242_4291011F1028_1_23_fig01.gif ブラウザで表示
300242_4291011F1028_1_23_fig02.gif ブラウザで表示
300242_4291011F1028_1_23_fig03.gif ブラウザで表示
300242_4291011F1028_1_23_fig04.gif ブラウザで表示
300242_4291011F1028_1_23_fig05.gif ブラウザで表示
300242_4291011F1028_1_23_fig06.gif ブラウザで表示
300242_4291011F1028_1_23_fig07.gif ブラウザで表示