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薬剤師ネクスト経営塾

エスラックス静注25mg/2.5mL

作成又は改訂年月

**2016年3月改訂(第8版)
*2014年6月改訂

日本標準商品分類番号

871229

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
1994年3月

薬効分類名

承認等

販売名

エスラックス静注25mg/2.5mL

販売名コード

1229405A1028

承認・許可番号

承認番号
21900AMX01134000
商標名
ESLAX 25mg/2.5mL

薬価基準収載年月

2007年9月

販売開始年月

2007年10月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等2〜8℃に保存
「取扱い上の注意」参照
使用期間
使用期限等3年
使用期限
使用期限等包装に表示の使用期限内に使用すること。

規制区分

毒薬
処方箋医薬品
説明事項注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

組成エスラックス静注25mg/2.5mL:1バイアル中に、ロクロニウム臭化物25mgを含有する
添加物
組成酢酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、pH調整剤を含有

性状

性状無色澄明の液
pH
性状約4

販売名

エスラックス静注50mg/5.0mL

販売名コード

1229405A2024

承認・許可番号

承認番号
21900AMX01135000
商標名
ESLAX 50mg/5.0mL

薬価基準収載年月

2007年9月

販売開始年月

2007年10月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等2〜8℃に保存
「取扱い上の注意」参照
使用期間
使用期限等3年
使用期限
使用期限等包装に表示の使用期限内に使用すること。

規制区分

毒薬
処方箋医薬品
説明事項注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

組成エスラックス静注50mg/5.0mL:1バイアル中に、ロクロニウム臭化物50mgを含有する
添加物
組成酢酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、pH調整剤を含有

性状

性状無色澄明の液
pH
性状約4

一般的名称

警告

本剤は、その作用及び使用法について熟知した医師のみが使用すること。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分又は臭化物に対して過敏症の既往歴のある患者
**重症筋無力症、筋無力症候群の患者のうち、スガマデクスナトリウムに対して過敏症の既往歴のある患者[筋弛緩回復剤であるスガマデクスナトリウムを使用できないため、筋弛緩作用が遷延しやすい。]

効能又は効果

用法及び用量

用法及び用量
用法及び用量通常、成人には挿管用量としてロクロニウム臭化物0.6mg/kgを静脈内投与し、術中必要に応じて0.1〜0.2mg/kgを追加投与する。持続注入により投与する場合は、7μg/kg/分の投与速度で持続注入を開始する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、挿管用量の上限は0.9mg/kgまでとする。

用法及び用量に関連する使用上の注意

作用持続時間は用量に依存して長くなるため、本剤0.9mg/kgを挿管用量として投与する際は注意すること。
持続注入により投与する場合は、筋弛緩モニタリング装置を用いて適切に注入速度を調節すること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
呼吸困難及び気道閉塞のある患者[換気不全により、患者の自発呼吸の再開が遅れるおそれがある。]
肝疾患、胆道疾患又は腎疾患の患者[本剤の排泄が遅れるため作用が遷延することがある。](「薬物動態」の項参照)
気管支喘息の患者[喘息発作、気管支痙攣を起こすおそれがある。]
電解質異常(低カリウム血症、低カルシウム血症、高マグネシウム血症等)、低蛋白血症、脱水症、アシドーシス、高炭酸ガス血症の患者[本剤の作用が増強されるおそれがある。]
低体温麻酔及び低体温灌流法による人工心肺使用の患者[作用が増強し、作用持続時間が延長するおそれがある。]
**重症筋無力症、筋無力症候群の患者[これらの患者では非脱分極性筋弛緩剤に対する感受性が極めて高い。](「重要な基本的注意」の項参照)
*重症筋無力症、筋無力症候群の患者を除く神経筋疾患の患者(筋ジストロフィー、筋緊張症候群、先天性ミオパチー、脊髄性筋萎縮症、ギラン・バレー症候群等)又はポリオ罹患後の患者[本剤の作用の増強又は減弱が生じることがある。]
心拍出量の低下が認められる患者[作用発現時間が遅延し、また作用が遷延することがある。]
肥満の患者[実体重で投与量を算出した場合、作用持続時間が延長し回復が遅延するおそれがある。]
熱傷の患者[筋弛緩剤の作用が抑制されることが知られている。]
高齢者[本剤の排泄が遅れるため作用が遷延することがある。](「高齢者への投与」の項参照)
妊婦又は妊娠している可能性のある患者(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
新生児、乳児、幼児又は小児(「小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

本剤は呼吸抑制を起こすので十分な自発呼吸が回復するまで必ず調節呼吸を行うこと(ガス麻酔器又は人工呼吸器を使用すること)。
**重症筋無力症、筋無力症候群の患者では、非脱分極性筋弛緩剤に対する感受性が極めて高く、筋弛緩作用が増強・遷延しやすいため、筋弛緩モニターによる確認を必ず行うとともに、患者の呼吸状態等に十分注意し、必要に応じてスガマデクスナトリウムによる筋弛緩状態からの回復を行うこと。また、これらの患者では筋弛緩状態からの回復に抗コリンエステラーゼ剤を使用しないこと。
**重症筋無力症、筋無力症候群以外の患者では、本剤による筋弛緩状態から回復させるには、スガマデクスナトリウム又は抗コリンエステラーゼ剤並びにアトロピン硫酸塩水和物(抗コリンエステラーゼ剤の副作用防止のため)を静脈内投与すること。抗コリンエステラーゼ剤を投与する場合、筋弛緩モニターによる回復又は自発呼吸の発現を確認した後に投与すること。
なお、それぞれの薬剤の添付文書の用法・用量、使用上の注意を必ず確認すること。
麻酔導入後、本剤にさきがけて気管挿管の目的でスキサメトニウム塩化物水和物を投与した場合には、スキサメトニウム塩化物水和物の効果の消失(患者の自発呼吸の発現)を確認した後、本剤を投与すること。
本剤による筋弛緩の程度を客観的に評価し、本剤を安全かつ適切に使用するために、筋弛緩モニターを必要に応じて行うこと。
スキサメトニウム塩化物水和物で過去にアナフィラキシー反応が生じた患者では、同様にアナフィラキシー反応が生じる可能性があるので、注意すること。
筋弛緩作用の残存による呼吸抑制、誤嚥等の合併症を防止するため、患者の筋弛緩が十分に回復したことを確認した後に抜管すること。
スガマデクスナトリウム投与後に本剤を再投与する必要が生じた場合、本剤の作用発現時間の遅延が認められるおそれがあるので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
スキサメトニウム塩化物水和物
臨床症状・措置方法
スキサメトニウム投与後に本剤を投与すると、本剤の筋弛緩作用が増強されることがある。また本剤投与後、スキサメトニウムを投与すると本剤の作用が増強又は減弱される。
機序・危険因子
脱分極性の筋弛緩剤との併用により本剤の作用が増強されると考えられるが、減弱の機序については不明である。
薬剤名等
他の非脱分極性筋弛緩剤
臨床症状・措置方法
本剤と他の非脱分極性筋弛緩剤との投与順により、本剤の筋弛緩作用が減弱あるいは、増強することがある。
機序・危険因子
作用持続時間の異なる非脱分極性筋弛緩剤を逐次使用した場合、最初に使用した筋弛緩剤の作用が影響する。
薬剤名等
吸入麻酔剤:イソフルラン、セボフルラン、エンフルラン、ハロタン、エーテル等
リチウム塩製剤
臨床症状・措置方法
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。
機序・危険因子
筋弛緩作用を有する。
薬剤名等
カリウム排泄型利尿剤:フロセミド、チアジド系
臨床症状・措置方法
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。
機序・危険因子
低カリウム血症により本剤の作用が増強されることがある。
薬剤名等
MAO阻害剤
プロタミン製剤
不整脈用剤:β-遮断薬
メトロニダゾール
カルシウム拮抗剤
シメチジン
ブピバカイン
臨床症状・措置方法
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
抗生物質:アミノグリコシド系、リンコマイシン系、ポリペプチド系、アシルアミノペニシリン系
マグネシウム塩製剤
キニジン
キニーネ
臨床症状・措置方法
本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。また、これらの薬剤を術後に投与した場合、本剤の筋弛緩作用が再発現(再クラーレ化)することがある。
機序・危険因子
これらの薬剤は筋弛緩作用を有するため作用が増強されると考えられている。再クラーレ化については機序不明である。
薬剤名等
フェニトイン
臨床症状・措置方法
術中の静脈内投与により本剤の筋弛緩作用が増強されることがあるので、併用する場合は注意すること。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
塩化カルシウム製剤
塩化カリウム製剤
臨床症状・措置方法
本剤の筋弛緩作用が減弱されることがある。
機序・危険因子
Ca2+2+及びK++は骨格筋の収縮に関与している。
薬剤名等
プロテアーゼ阻害剤:ガベキサート、ウリナスタチン
臨床症状・措置方法
本剤の筋弛緩作用が減弱されることがある。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
副腎皮質ホルモン剤
抗てんかん剤:カルバマゼピン、フェニトイン
臨床症状・措置方法
長期前投与により、本剤の筋弛緩作用が減弱されることがある。
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
リドカイン
臨床症状・措置方法
本剤の筋弛緩作用が増強される及びリドカインの作用発現が早まることがあるので、併用する場合には減量するなど注意すること。
機序・危険因子
機序不明

副作用

副作用等発現状況の概要
副作用の概要
副作用の概要国内臨床試験における総症例461例中18例(3.9%)に32件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は臨床検査の変動13例(2.8%)、心臓障害に関するもの3例(0.7%)、血管障害2例(0.4%)等であった。
重大な副作用
*ショック、アナフィラキシー
頻度
頻度不明
重大な副作用
重大な副作用ショック、アナフィラキシー(気道内圧上昇、血圧低下、頻脈、全身発赤等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し適切な処置を行うこと。
遷延性呼吸抑制
頻度
頻度不明
重大な副作用
重大な副作用遷延性呼吸抑制があらわれることがある。このような場合には、自発呼吸が回復するまで呼吸管理を行うこと。
横紋筋融解症
頻度
頻度不明
重大な副作用
重大な副作用類薬で筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることが報告されているので、このような場合は直ちに投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
気管支痙攣
頻度
頻度不明
重大な副作用
重大な副作用気管支痙攣を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
神経系障害
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用浮動性めまい
心臓障害
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用徐脈、洞性徐脈、心室性期外収縮
血管障害
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用低血圧、潮紅
胃腸障害
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用上腹部痛
皮膚および皮下組織障害
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用発赤
皮膚および皮下組織障害
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用接触性皮膚炎、発疹
全身障害および投与局所様態
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用疼痛§
全身障害および投与局所様態
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用注射部位紅斑
臨床検査
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用心拍数増加、血圧上昇、血圧低下、アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、血中ビリルビン増加、白血球数減少、白血球数増加、血小板数減少、血小板数増加、血中アルカリホスファターゼ増加、血中アルカリホスファターゼ減少、血中コレステロール増加
§海外データで迅速導入時に注射時の疼痛が報告されている。

高齢者への投与

高齢者への投与
高齢者への投与患者の状態を観察しながら、挿管用量を0.6mg/kgとして慎重に投与すること。また、術中必要に応じて追加投与する場合は、挿管用量での作用持続時間を考慮の上、用量を決定すること[本剤0.6mg/kgを投与したとき、高齢者では非高齢者と比較してクリアランスが約16%(高齢者:3.45mL/min/kg、非高齢者:4.11mL/min/kg)低下し、高齢者の作用持続時間は非高齢者と比較して約1.5倍(高齢者:42.4分、非高齢者:27.5分)延長した1)。]。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]。
2.授乳婦
授乳婦等への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]。

小児等への投与

小児等への投与
小児等への投与新生児に対する安全性は確立していない[使用経験が少ない。]。
乳児、幼児、小児では慎重に投与すること[作用発現時間が早く、また小児では作用持続時間が短い。]。

過量投与

過量投与
過量投与筋弛緩作用が遷延することがあるので、このような場合には自発呼吸が回復するまで呼吸管理を行うこと。また、筋弛緩モニターを必要に応じて行うこと。

適用上の注意

適用上の注意
適用上の注意アムホテリシン、エリスロマイシンラクトビオン酸塩、クロキサシリン、ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム、メチルプレドニゾロンコハク酸エステル、セファゾリン、チアミラールナトリウム、チオペンタールナトリウム、デキサメタゾン、ドパミン塩酸塩、バンコマイシン、フロセミドと混合すると沈殿を生じるので、別々の投与経路で使用するか、又は同一点滴回路を使用する場合は回路内を生理食塩水等の中性溶液を用いて洗浄するなど混合しないようにすること。

その他の注意

その他の注意
その他の注意*本剤を承認外の適応である呼吸管理を目的として長期にわたり連続投与した際に、筋弛緩作用の遷延又は四肢麻痺等を生じたとの報告がある。また、他の非脱分極性筋弛緩剤で、同様の投与を重症の新生児又は乳児に行った際に、難聴を生じたとの報告がある。

薬物動態

1.血漿中濃度
国内臨床試験において、バランス麻酔下の患者(59例)に本剤0.3、0.6、0.9mg/kgを単回静脈内投与したときの血漿中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータを下に示す2)2)。
(1)単回静脈内投与したときの血漿中未変化体濃度推移
薬物動態表1参照
本剤0.6mg/kgを投与したとき、高齢者では非高齢者と比較してクリアランスが約16%(高齢者:3.45mL/min/kg、非高齢者:4.11mL/min/kg)低下した1)1)。また腎不全患者及び肝機能障害患者では正常肝・腎機能患者と比較してクリアランスが約20%(腎不全患者:2.18mL/min/kg、肝機能障害患者:2.16mL/min/kg、正常肝・腎機能患者:2.72mL/min/kg)減少し、肝機能障害患者では消失半減期が約1.75倍(正常肝・腎機能患者:145分、肝機能障害患者:255分)延長した3)3)。
3.代謝・排泄(外国人データ)
スフェンタニル麻酔下の患者11例に本剤0.6mg/kgを単回静脈内投与し、維持用量として0.3mg/kg§§を静脈内投与した後、持続点滴注入を15μg/kg/分で開始した§§§§。静脈内持続注入の開始から投与終了後12時間までの未変化体の尿中排泄率は38%であった。血漿中に少量の代謝物17-脱アセチル体が検出されたが、尿中には代謝物は検出されなかった4)4)。
§本剤の承認された維持用量は0.1〜0.2 mg/kgである。
§§本剤の承認された初期注入速度は7μg/kg/分である。

薬物動態の表

投与量(mg/kg)症例数半減期(min)MRT(min)CL(mL/min/kg)VssAUC(mg・min/mL)
0.32048±1733±134.5±0.9146±550.07±0.01
0.61975±2846±134.1±1.0181±480.15±0.03
0.92076±1947±143.8±0.8172±390.25±0.05
平均値±標準偏差

臨床成績

1.筋弛緩作用(気管挿管時)
国内で実施されたオープン試験(3試験)において、プロポフォール麻酔下の各科領域手術患者(ASA分類Class 1〜3)、本剤の挿管用量0.6mg/kg、0.9mg/kg又はベクロニウム臭化物0.1mg/kgを投与した際の筋弛緩作用を下表に示す5〜7)5〜7)。本剤の作用発現時間はベクロニウム臭化物と比較して有意に早かった5)5)。
臨床成績表1参照
セボフルラン麻酔下における本剤の挿管用量0.6mg/kg、0.9mg/kg又はベクロニウム臭化物0.1mg/kg投与後の作用持続時間(本剤投与後、単収縮高が25%に回復するまでの時間)を下表に示す5)5)。
臨床成績表2参照
プロポフォール又はセボフルラン麻酔下における本剤の挿管用量0.6mg/kg、0.9mg/kg投与後の作用持続時間を下表に示す6)6)。プロポフォール(n=9)又はセボフルラン麻酔下(n=12)における本剤の挿管用量0.6mg/kgでの作用持続時間はそれぞれ41.2分及び56.4分であった6)6)。
臨床成績表3参照
4.筋弛緩作用(筋弛緩維持)
挿管用量として本剤0.6mg/kgを投与した後、セボフルラン麻酔下の手術患者に本剤0.1mg/kg(n=10)、0.15mg/kg(n=10)、0.2mg/kg(n=9)を筋弛緩維持のために静脈内投与した時、維持用量1回目投与時の作用持続時間の平均値はそれぞれ23.0分、31.0分、43.7分であった5)5)。
プロポフォール麻酔下又はセボフルラン麻酔下の手術患者に挿管用量として本剤0.6mg/kg又は0.9mg/kgを投与し、その後、維持用量0.15mg/kgを投与した時のそれぞれの作用持続時間を下表に示す。セボフルラン麻酔は本剤の作用持続時間を延長させた6)6)。
臨床成績表4参照
セボフルラン又はプロポフォール麻酔下の手術患者において、挿管用量として本剤0.6mg/kg又は0.9mg/kgを投与した後、7μg/kg/分の速度で持続注入を開始し、単収縮高がコントロール値の3〜10%に維持されるよう注入速度を調節したときの持続注入速度の変化を下図に示す。挿管用量として本剤0.6mg/kg投与時の注入開始後90分の平均注入速度はそれぞれ3.4μg/kg/分(n=7)と7.5μg/kg/分(n=9)であった7)7)。
(1)持続注入で筋弛緩を維持したときの注入速度(平均値±標準偏差)
(2)
6.回復時間:TOF比0.9までの回復時間
セボフルラン麻酔下の手術患者において、本剤0.9mg/kgを静脈内投与した後、筋弛緩モニターにおける四連(TOF)刺激による2回目の収縮反応(T22)の再出現時からTOF比(T44/T11 の比)0.9に回復するまでの自然回復時間は82.1±27.6分(n=6、平均±標準偏差)であった8)8)。

臨床成績の表

挿管用量本剤 0.6mg/kg本剤 0.6mg/kg本剤 0.6mg/kg本剤 0.6mg/kg本剤 0.9mg/kg本剤 0.9mg/kg本剤 0.9mg/kg本剤 0.9mg/kgベクロニウム臭化物0.1mg/kgベクロニウム臭化物0.1mg/kgベクロニウム臭化物0.1mg/kgベクロニウム臭化物0.1mg/kg
90%遮断時間(秒)70.7±22.1(n=71)70.7±22.1(n=71)70.7±22.1(n=71)70.7±22.1(n=71)65.6±17.5(n=64)65.6±17.5(n=64)65.6±17.5(n=64)65.6±17.5(n=64)108.2±32.4(n=30)108.2±32.4(n=30)108.2±32.4(n=30)108.2±32.4(n=30)
作用発現時間(秒)84.8±28.5(n=71)84.8±28.5(n=71)84.8±28.5(n=71)84.8±28.5(n=71)77.8±31.0(n=64)77.8±31.0(n=64)77.8±31.0(n=64)77.8±31.0(n=64)125.7±38.0(n=30)125.7±38.0(n=30)125.7±38.0(n=30)125.7±38.0(n=30)
最大遮断率(%)99.7±1.1(n=71)99.7±1.1(n=71)99.7±1.1(n=71)99.7±1.1(n=71)99.7±1.1(n=64)99.7±1.1(n=64)99.7±1.1(n=64)99.7±1.1(n=64)99.8±0.9(n=30)99.8±0.9(n=30)99.8±0.9(n=30)99.8±0.9(n=30)
挿管完了時間(秒)166.7±94.4(n=71)166.7±94.4(n=71)166.7±94.4(n=71)166.7±94.4(n=71)151.6±76.4(n=63)151.6±76.4(n=63)151.6±76.4(n=63)151.6±76.4(n=63)231.1±103.1(n=30)231.1±103.1(n=30)231.1±103.1(n=30)231.1±103.1(n=30)
作用持続時間(分)54.2±33.3(n=42)54.2±33.3(n=42)54.2±33.3(n=42)54.2±33.3(n=42)82.1±29.6(n=36)82.1±29.6(n=36)82.1±29.6(n=36)82.1±29.6(n=36)59.9±28.3(n=30)59.9±28.3(n=30)59.9±28.3(n=30)59.9±28.3(n=30)
挿管スコア優秀良好不良不可優秀良好不良不可優秀良好不良不可
症例数323450372610151320
45.147.97.0057.840.61.6050.043.36.70
3試験の併合データ。数字は平均値±標準偏差 作用持続時間はセボフルラン麻酔下での2試験の併合データ。
90%遮断時間:本剤投与完了から単収縮高の90%遮断までの時間
作用発現時間:本剤投与完了から最大遮断が得られるまでの時間
最大遮断率:最大遮断時の遮断率
麻酔薬セボフルランセボフルランセボフルラン
挿管用量本剤
本剤
ベクロニウム臭化物
作用持続時間(分)53.4±36.9(n=30)73.4±20.5(n=27)59.9±28.3(n=30)
ベクロニウム群との差と95%信頼区間-6.5
13.5
平均値±標準偏差
挿管用量本剤 0.6 mg/kg本剤 0.6 mg/kg本剤 0.9 mg/kg本剤 0.9 mg/kg
麻酔薬プロポフォールセボフルランプロポフォールセボフルラン
作用持続時間(分)41.2±8.7 (n=9)56.4±23.6 (n=12)63.4±25.2(n=9)108.1±38.3 (n=9)
麻酔薬群間の差と95%信頼区間-15
-15
-45
-45
平均値±標準偏差
麻酔薬プロポフォールプロポフォールセボフルランセボフルラン
本剤の挿管用量0.6mg/kg0.9mg/kg0.6mg/kg0.9mg/kg
作用持続時間(分)21.8±9.5(n=8)27.3±15.4(n=8)34.8±13.5(n=11)42.3±11.5 (n=8)
セボフルラン群との差と95%信頼区間§-14
-14
-14
-14
平均値±標準偏差
§:挿管用量群の結果を併合し、解析したもの

薬効薬理

薬効薬理
薬効薬理ロクロニウム臭化物は神経筋接合部のニコチン性アセチルコリン受容体のアンタゴニストとして作用することにより、筋弛緩作用を示すことが認められている。
摘出ニワトリヒナの神経筋標本において、ロクロニウム臭化物は多重神経支配を受けている筋線維の収縮を引き起こさず、間接刺激による筋収縮を抑制した9)9)。
麻酔下のネコ及びブタを用いた試験において、ロクロニウム臭化物は筋束の不随収縮を引き起こさず、筋収縮の抑制時にはテタヌス減衰またはTOF(四連)刺激による減衰を示した。またネオスチグミンはロクロニウム臭化物による筋収縮の抑制を拮抗した9)9)。
麻酔下のネコ及びブタを用いた試験においてロクロニウム臭化物の筋弛緩作用のED5050値はベクロニウム臭化物の約5倍であった。ネコにおいて、ED9090の投与量のロクロニウム臭化物投与による作用発現時間は同効力のベクロニウム臭化物の2倍早かった。ネコ及びブタにおいてED9090の投与量のロクロニウム臭化物とベクロニウム臭化物の作用持続時間はほぼ同等であった9)9)。

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
ロクロニウム臭化物(Rocuronium Bromide)
2.化学名
(+)-(17β-acetoxy-3α-hydroxy-2β-morpholino-5α-androstan-16β-yl)-1-allyl-1-pyrrolidinium bromide
3.分子式
C3232H5353BrN22O44
4.分子量
609.68
5.構造式
6.性状
白色〜帯黄白色の粉末である。水、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、メタノール又はエタノール(99.5)に極めて溶けやすい。

取扱い上の注意

バイアルを開封後は速やかに使用すること。

包装

エスラックス静注25mg/2.5mL:10バイアル
エスラックス静注50mg/5.0mL:10バイアル

主要文献及び文献請求先

高齢者(社内資料)
鈴木 孝浩ほか:麻酔 2006,55,419
腎不全患者及び肝機能障害患者(社内資料)
代謝・排泄(社内資料)
新宮  興ほか:麻酔 2006,55,1140
小竹 良文ほか:麻酔 2006,55,873
高木 俊一ほか:麻酔 2006,55,963
日本人を対象としたT22再出現時投与におけるブリッジング試験(社内資料)
Muir AW,et al.:Br 1989,63,400

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

MSD株式会社 MSDカスタマーサポートセンター
東京都千代田区九段北1-13-12
医療関係者の方:フリーダイヤル 0120-024-961

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
MSD株式会社
東京都千代田区九段北1-13-12

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
1229405A1028 エスラックス静注25mg/2.5mL ロクロニウム臭化物 25mg2.5mL1瓶 604
1229405A2024 エスラックス静注50mg/5.0mL ロクロニウム臭化物 50mg5mL1瓶 1080

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