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薬剤師ネクスト経営塾

セロトーン静注液10mg

作成又は改訂年月

**2016年1月改訂(第13版)
*2011年12月改訂

日本標準商品分類番号

872391

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2003年11月

薬効分類名

5-HTアンタゴニスト(制吐剤)

承認等

販売名

セロトーン静注液10mg

販売名コード

2391402A1039

承認・許可番号

承認番号
21900AMX01393000
商標名
Serotone I.V.Injection 10mg

薬価基準収載年月

2007年12月

販売開始年月

2007年12月注2)
注2)セロトーン注として1994年4月販売開始

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等しゃ光,室温保存
使用期限
使用期限等3年(外箱及びラベルに表示の使用期限を参照のこと)

規制区分

処方箋医薬品注1)
説明事項注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

組成本剤は,1管中に下記の成分を含有する。
容量
組成2mL
有効成分
組成アザセトロン塩酸塩 10mg
添加物
組成ピロ亜硫酸ナトリウム 0.5mg
塩化ナトリウム 18mg

性状

性状本剤は無色澄明の水溶液である。
pH
性状3.0〜5.0
浸透圧比
性状約1(生理食塩液に対する比)

一般的名称

アザセトロン塩酸塩 Azasetron Hydrochloride

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

用法及び用量

通常,成人にはアザセトロン塩酸塩10mgを1日1回静脈内投与する。
また,効果不十分な場合には,同用量を追加投与できる。
ただし,1日量として20mgを超えないこととする。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤を効果不十分例に追加投与する場合には,初回投与2時間以上経過後に行うとともに,頭痛,頭重等の副作用の発現に注意すること。
なお,副作用が発現した場合で,追加投与が必要と判断された場合は,慎重に投与するとともに,次回使用時には減量を考慮すること。

使用上の注意

(次の患者には慎重に投与すること)

重要な基本的注意

本剤は強い悪心,嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用すること。

副作用

副作用等発現状況の概要
セロトーン注の承認時の臨床試験(治験),製造販売後の使用成績調査,製造販売後臨床試験において,安全性の評価対象となった総症例数3,994症例中,165例(4.1%),278件に副作用が報告されている。主な副作用は頭痛30件(0.8%),発熱12件(0.3%),頭重12件(0.3%)及びけん怠感11件(0.3%)等であった。また,主な臨床検査値の異常についてはALT(GPT)上昇58件(1.5%),AST(GOT)上昇52件(1.3%),総ビリルビン値上昇13件(0.3%)及びγ-GTP上昇10件(0.3%)等であった。
〔セロトーン注の承認時及び再審査終了時の集計〕
重大な副作用
1.ショック(頻度不明注3)注3)),アナフィラキシーショック(頻度不明注3)注3))
ショック,アナフィラキシーショック(気分不良,胸内苦悶感,呼吸困難,喘鳴,顔面潮紅,発赤,浮腫,チアノーゼ,血圧低下等)を起こすことがあるので観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
その他の副作用
精神神経系
頻度
0.1〜5%未満
副作用の概要
副作用の概要頭痛,頭重
精神神経系
頻度
0.1%未満
副作用の概要
副作用の概要焦躁感,めまい
精神神経系
頻度
頻度不明注3)
副作用の概要
副作用の概要不穏
消化器
頻度
0.1〜5%未満
副作用の概要
副作用の概要下痢
消化器
頻度
0.1%未満
副作用の概要
副作用の概要腹痛,口渇,便秘
循環器
頻度
0.1%未満
副作用の概要
副作用の概要顔面蒼白,冷感,動悸,頻脈
肝臓
頻度
0.1〜5%未満
副作用の概要
副作用の概要AST(GOT),ALT(GPT),総ビリルビン値,γ-GTP,Al-P,LDHの上昇
腎臓
頻度
0.1〜5%未満
副作用の概要
副作用の概要BUNの上昇
皮膚
頻度
0.1〜5%未満
副作用の概要
副作用の概要発疹
皮膚
頻度
0.1%未満
副作用の概要
副作用の概要全身発赤
皮膚
頻度
頻度不明注3)
副作用の概要
副作用の概要全身そう痒感
その他
頻度
0.1〜5%未満
副作用の概要
副作用の概要発熱,けん怠感,顔面潮紅
その他
頻度
0.1%未満
副作用の概要
副作用の概要悪寒,両足痙攣,しゃっくり
その他
頻度
頻度不明注3)
副作用の概要
副作用の概要血管痛
注3)自発報告により頻度不明

高齢者への投与

本剤は主として腎臓から排泄されるが,高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続し,頭痛,頭重等の副作用が発現するおそれがあるので,患者の状態を観察しながら投与すること。副作用が発現した場合には追加投与は行わず,次回使用時には減量(例えば5mg)すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔動物実験(ラット)で,大量投与(臨床用量の500倍)によりF11胎児胎盤重量の低下及びF11雄出生児の腎臓重量の増加が報告されている。〕
授乳婦に投与する場合は授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で,乳汁中への移行が報告されている。〕

小児等への投与

小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

適用上の注意

1.保存時の注意
光分解を受けやすいので,開封後直ちに使用するとともに,しゃ光に留意すること。
2.注射時の注意
本剤の容器はワンポイントカットアンプルであるが,異物の混入を避けるため,アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭しカットすること。
3.配合時の注意
アルカリ性注射剤(フロセミド注,メトトレキサート注,フルオロウラシル注,ピレタニド注)又はエトポシド注との配合により,白濁又は結晶析出を生じることがあるので,本剤を生理食塩液に混和後,配合すること。
エトポシド注又はフロモキセフナトリウム注と配合した場合には,本剤の含量低下の可能性があるので,配合後6時間以内に使用すること。
ジアゼパム注との配合により,白濁,沈殿が認められたので,配合は避けること。
4.追加投与時の注意
追加投与後,本剤の効果が不十分で悪心,嘔吐が発現した場合には,他の制吐療法等を考慮すること。

薬物動態

1.血漿中濃度1),2)1),2)
健康成人男子にアザセトロン塩酸塩を10mg静脈内投与後3分の血漿中未変化体(アザセトロン塩酸塩遊離塩基)濃度は190.5ng/mLであった。消失の推移は2相性を示し,α相及びβ相の消失半減期はそれぞれ0.13時間及び4.3時間であった。
 
(表1)
シスプラチン投与により嘔吐が発現したがん患者にアザセトロン塩酸塩10mgを静脈内投与したところ,血漿中未変化体濃度は健康成人と同様に2相性を示し,β相の消失半減期は7.3時間で健康成人男子より長かった。
 
(表2)
2.*代謝・排泄1),2),3)1),2),3)
健康成人男子にアザセトロン塩酸塩を10mg静脈内投与後24時間までの尿中には,未変化体,N-オキシド体及び脱メチル体がそれぞれ投与量の66.8%,4.1%及び0.3%排泄され,主排泄経路は尿中であった。in vitro代謝試験の結果, N-オキシド体及び脱メチル体は,それぞれフラビン含有モノオキシゲナーゼ3(FMO3)及びCYP3A4により生成された。
シスプラチン投与により嘔吐が発現したがん患者にアザセトロン塩酸塩10mgを静脈内投与したところ,24時間までの未変化体尿中排泄率は64.3%で健康成人男子とほぼ同じであった。
3.血漿タンパク結合率
31.2%(in vitro
4.*薬物相互作用
(1)*in vitro代謝試験4)4)
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro代謝試験において,アザセトロンはCYP分子種(CYP1A2,CYP2A6,CYP2B6,CYP2C8,CYP2C9,CYP2C19,CYP2D6,CYP3A4)を阻害しなかった。
また,ヒト肝細胞を用いたin vitro代謝試験において,アザセトロンはCYP1A2,CYP2B6及びCYP3A4を誘導しなかった。
(2)*アプレピタント及びデキサメタゾンリン酸エステル併用時の薬物動態試験5)5)
健康成人男性11名に本剤10mgを30分間静脈内投与し,アプレピタント125mg及びデキサメタゾンリン酸エステル12mgを単回併用投与したところ,本剤のC30min30min及びAUCは単独投与時に対して0.93倍及び0.95倍となり,本剤の薬物動態はアプレピタント,デキサメタゾンによる影響をほとんど受けなかった。
5.<動物における分布>6),7)6),7)(参考)
ラットに1414C-アザセトロン塩酸塩を静脈内投与したときの投与後15分の組織内放射能濃度は,肝臓,肺及び腎臓が高かった。各組織内の放射能は速やかに消失し,投与後24時間には投与後15分の濃度の1/10以下であった。
妊娠ラットに1414C-アザセトロン塩酸塩を静脈内投与したとき,胎盤及び胎児組織中に放射能が速やかに移行したが,投与後24時間には胎盤での最高値の約1/250,胎児組織では検出限界以下であった。また,乳汁中にも放射能は移行したが,消失は速やかであり,投与後30時間には最高濃度の約1/500以下であった。

薬物動態の表

C3minC15mint1/2t1/2AUC0→∞(ng・h/mL)
190.5±105.959.5±9.10.130±0.0914.3±0.3247.1±27.1
(平均値±S.D.)n=6
C15mint1/2AUC0→∞(ng・h/mL)
72.4±11.77.3±1.2353.7±55.2
(平均値±S.D.)n=6

臨床成績

セロトーン注の承認時において,シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与時の悪心,嘔吐に対する本剤の有用性を二重盲検比較試験を含む臨床試験で検討した。その結果,シスプラチン等抗悪性腫瘍剤投与により嘔吐が発現した患者260例における悪心,嘔吐に対する効果(有効率)は84%(219例/260例)であった。また,シスプラチン等抗悪性腫瘍剤投与に先立って本剤を投与した場合の有効率は81%(26例/32例)であった。なお、プラセボを対照とした二重盲検比較試験において抗悪性腫瘍剤による悪心,嘔吐に対する有用性が確認されている。
さらに,セロトーン注の承認事項一部変更承認時及び製造販売後臨床試験において,1回投与では効果不十分な症例に対し,本剤の追加投与における有用性を検討した結果,追加投与の有効率は38%(14例/37例)であった。2),8)〜11)2),8)〜11)

薬効薬理

1.各種受容体との親和性12)〜14)12)〜14)
ラット大脳皮質における5-HT33受容体への親和性を検討したところ,アザセトロン塩酸塩は高い親和性を示し,その親和性はメトクロプラミドの約410倍強く,オンダンセトロンの約2倍,グラニセトロンとほぼ同程度であった。その他の5-HT1A1A,5-HT22,ドパミンD11,D22,アドレナリンα11,α22,ムスカリン及びベンゾジアゼピンの受容体には親和性を示さなかった(in vitro)。
2.5-HT33受容体拮抗作用14)〜18)14)〜18)
生体における5-HT33受容体刺激作用を反映すると考えられる5-HT誘発反射性徐脈(von Bezold-Jarisch effect)に対する作用を麻酔ラットで検討したところ,強力な拮抗作用を示し,メトクロプラミドの約900倍,オンダンセトロンの約4倍,グラニセトロンとほぼ同程度であった。また,5-HT33受容体の存在が報告されているウシガエル知覚神経細胞体,ウサギ摘出心臓及びモルモット摘出回腸のいずれにおいても5-HTの反応に対して拮抗作用を示した(in vitro)。
3.制吐作用12),19),20)12),19),20)
シスプラチン投与により誘発されたビーグル犬の嘔吐を,0.1mg/kgの静脈内投与において強力に抑制した。また,ビーグル犬に0.1mg/kg静脈内投与し,その後シスプラチンを投与したところ,嘔吐回数は減少し,初回嘔吐発現時間が延長した。
ドキソルビシン及びシクロホスファミド投与により発現するフェレットの嘔吐を,0.3mg/kgの静脈内投与において完全に抑制した。また,フェレットに0.3mg/kgを静脈内投与後ドキソルビシン及びシクロホスファミドを投与したところ,5時間まで嘔吐及び空嘔吐は発現しなかった。

有効成分に関する理化学的知見

1.構造式
2.一般名
アザセトロン塩酸塩,Azasetron Hydrochloride
3.化学名
(±)-N-(1-azabicyclo〔2.2.2〕oct-3-yl)-6-chloro-4-methyl-3-oxo-3,4-dihydro-2H-1,4-benzoxazine-8-carboxamide monohydrochloride
4.分子式
C1717H2020ClN33O33・HCl
5.分子量
386.27
6.性状
アザセトロン塩酸塩は白色の結晶又は結晶性の粉末で,においはない。
本品はギ酸に極めて溶けやすく,水に溶けやすく,メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく,無水酢酸又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
7.融点
約309℃(分解)

包装

セロトーン静注液10mg:2mL 5管

主要文献及び文献請求先

五十嵐省吾,他:基礎と臨床,26(6),2535(1992)
石川邦嗣,他:薬理と治療,20(7),2557(1992)
*藤崎 浩:アザセトロン.大野泰雄,上川雄一郎,杉山雄一,山添 康 編:摘出ヒト組織・細胞を用いた非臨床研究.エル・アイ・シー,東京,pp. 188-191,2005
*谷口寿生,他:診療と新薬,47(12), 1177(2010)
*坂田之訓,他:診療と新薬,47(12), 1185(2010)
1414C-Y-25130のラットにおける静脈内投与時の胎盤,胎児及び乳汁移行(日本たばこ産業社内資料)
西峯秀夫,他:薬物動態,7(6),661(1992)
仁井谷久暢,他:薬理と治療,20(7),2507(1992)
仁井谷久暢,他:薬理と治療,20(7),2525(1992)
仁井谷久暢,他:薬理と治療,20(7),2543(1992)
谷村 弘,他:臨床医薬,12(14),3149(1996)
福田武美,他:Eur.J.Pharmacol.,196,299(1991)
酒盛政光,他:日薬理誌,100,137(1992)
佐藤法子,他:Jpn.J.Pharmacol.,59,443(1992)
薬師寺隆,他:Br.J.Pharmacol.,107,853(1992)
稲葉賢一,他:日薬理誌,98,293(1991)
芳賀慶一郎,他:薬理と治療,22(3),1391(1994)
Granisetronの5-HT33受容体拮抗作用(日本たばこ産業社内資料)
芳賀慶一郎,他:薬理と治療,22(3),1403(1994)
芳賀慶一郎,他:薬理と治療,22(3),1397(1994)

文献請求先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても,下記にご請求ください。

鳥居薬品株式会社 お客様相談室
〒103-8439 東京都中央区日本橋本町3-4-1
TEL 0120-316-834
FAX 03-3231-6890
問い合わせ先日本たばこ産業株式会社 医薬事業部 医薬情報部
**〒103-0023 東京都中央区日本橋本町3-4-1

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
日本たばこ産業株式会社
東京都中央区日本橋本町3-4-1
販売元
鳥居薬品株式会社
東京都中央区日本橋本町3-4-1

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
2391402A1039 セロトーン静注液10mg アザセトロン塩酸塩 10mg2mL1管 3863

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