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薬剤師ネクスト経営塾

ハベカシン注射液25mg

作成又は改訂年月

** 2015年5月改訂 (第8版)
* 2011年4月改訂

日本標準商品分類番号

876119

薬効分類名

アミノグリコシド系抗生物質製剤

承認等

販売名

ハベカシン注射液25mg

販売名コード

6119400A3037

承認・許可番号

承認番号
21800AMX10544000
欧文商標名
HABEKACIN INJECTION25mg

薬価基準収載年月

2006年12月

販売開始年月

2007年1月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
アンプル及び外箱に最終年月表示

基準名

日本薬局方
アルベカシン硫酸塩注射液

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注1)
注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ハベカシン注射液25mg(1アンプル0.5mL)は、下記の成分を含有する。
有効成分
アルベカシン硫酸塩 25mg(力価)
添加物
亜硫酸水素ナトリウム 0.25mg
pH調整剤、等張化剤

性状

形状
注射液
無色澄明
pH
6.0〜8.0
浸透圧比
約1
(浸透圧比:日局生理食塩液対比)

販売名

ハベカシン注射液75mg

販売名コード

6119400A1069

承認・許可番号

承認番号
21800AMX10543000
欧文商標名
HABEKACIN INJECTION75mg

薬価基準収載年月

2006年12月

販売開始年月

2007年1月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
アンプル及び外箱に最終年月表示

基準名

日本薬局方
アルベカシン硫酸塩注射液

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注1)
注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ハベカシン注射液75mg(1アンプル1.5mL)は、下記の成分を含有する。
有効成分
アルベカシン硫酸塩 75mg(力価)
添加物
亜硫酸水素ナトリウム 0.75mg
pH調整剤、等張化剤

性状

形状
注射液
無色澄明
pH
6.0〜8.0
浸透圧比
約1
(浸透圧比:日局生理食塩液対比)

販売名

ハベカシン注射液100mg

販売名コード

6119400A2073

承認・許可番号

承認番号
21800AMX10542000
欧文商標名
HABEKACIN INJECTION100mg

薬価基準収載年月

2006年12月

販売開始年月

2007年1月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
アンプル及び外箱に最終年月表示

基準名

日本薬局方
アルベカシン硫酸塩注射液

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注1)
注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ハベカシン注射液100mg(1アンプル2mL)は、下記の成分を含有する。
有効成分
アルベカシン硫酸塩 100mg(力価)
添加物
亜硫酸水素ナトリウム 1.0mg
pH調整剤、等張化剤

性状

形状
注射液
無色澄明
pH
6.0〜8.0
浸透圧比
約1
(浸透圧比:日局生理食塩液対比)

販売名

ハベカシン注射液200mg

販売名コード

6119400A4025

承認・許可番号

承認番号
22000AMX00270000
欧文商標名
HABEKACIN INJECTION200mg

薬価基準収載年月

2008年6月

販売開始年月

2008年6月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
アンプル及び外箱に最終年月表示

基準名

日本薬局方
アルベカシン硫酸塩注射液

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注1)
注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

ハベカシン注射液200mg(1アンプル4mL)は、下記の成分を含有する。
有効成分
アルベカシン硫酸塩 200mg(力価)
添加物
亜硫酸水素ナトリウム 2.0mg
pH調整剤、等張化剤

性状

形状
注射液
無色澄明
pH
6.0〜8.0
浸透圧比
約1
(浸透圧比:日局生理食塩液対比)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者

原則禁忌

本人又はその血族がアミノグリコシド系抗生物質による難聴又はその他の難聴のある患者[難聴が発現又は増悪するおそれがある。]
腎障害のある患者[高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化するおそれがあり、また、第8脳神経障害等の副作用が強くあらわれるおそれがある。【薬物動態】の項参照]
肝障害のある患者[肝障害を悪化させるおそれがある。]

効能又は効果

用法及び用量

1.成人への投与
通常、成人にはアルベカシン硫酸塩として、1日1回150〜200mg(力価)を30分〜2時間かけて点滴静注する。必要に応じ、1日150〜200mg(力価)を2回に分けて点滴静注することもできる。また、静脈内投与が困難な場合、アルベカシン硫酸塩として、1日150〜200mg(力価)を1回又は2回に分けて筋肉内注射することもできる。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
2.小児への投与
通常、小児にはアルベカシン硫酸塩として、1日1回4〜6mg(力価)/kgを30分かけて点滴静注する。必要に応じ、1日4〜6mg(力価)/kgを2回に分けて点滴静注することもできる。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の薬効は最高血中濃度と最も相関するとされていることから、1日1回静脈内投与が望ましい。
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
本剤の使用にあたっては、腎機能異常及び聴力障害等の副作用に留意し、本剤の投与期間は、原則として14日以内とすること。患者の状態などから判断して、14日以上にわたって本剤を投与する場合には、その理由を常時明確にし、漫然とした継続投与は行わないこと。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
低出生体重児、新生児[「小児等への投与」の2.、3.の項参照]
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]

重要な基本的注意

本剤によるショック、アナフィラキシー様症状の発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
眩暈、耳鳴、難聴等の第8脳神経障害があらわれることがあるので慎重に投与すること。特に腎機能障害患者、小児(特に低出生体重児及び新生児)、高齢者、長期間投与患者及び大量投与患者等では血中濃度が高くなり易く、聴力障害の危険性がより大きくなるので、可能な限り聴力検査を実施することが望ましい。
アミノグリコシド系抗生物質の聴力障害は、高周波音に始まり低周波音へと波及するので、障害の早期発見のために、聴力検査の最高周波数である8kHzでの検査が有用である。また、3歳未満の患者においては、ABR(聴性脳幹反応)を用いた聴力検査が有用である。
急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、投与中は腎機能検査を行うなど慎重に投与すること。特に高齢者や重篤な基礎疾患・合併症を有する患者では、投与量の設定等にも十分留意し、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
神経筋遮断作用による呼吸抑制があらわれるおそれがあるので、麻酔剤、筋弛緩剤と併用する場合、あるいは重症筋無力症の患者に投与する場合には、慎重に投与すること。
本剤を点滴静脈内投与するときには、副作用の発生を防ぐため、必ず30分以上かけて投与すること。また、投与後は血中濃度をモニタリングすることが望ましい。
小児に投与する場合には、原則として本剤の投与終了直後と次回投与直前に血中濃度を測定し、適切な投与計画をたてること。
本剤はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症に対してのみ有用性が認められている。なお、MRSAが検出されただけではMRSA感染症とは限らないので、本剤投与にあたっては、次の点に留意すること。
MRSA感染症の診断が確定した場合にのみ投与することを原則とする。
臨床症状及び菌の検出状況からMRSA感染症であることが推定された場合には、個々の患者背景や臨床症状の推移などを考慮のうえ、本剤の投与の可否を判断する。
小児に投与する場合には、本剤により症状が改善されない場合は、速やかに他剤に切り替えること。[小児(特に低出生体重児・新生児)では防御機構が未熟であるため、容易に症状が増悪するおそれがある。]
肝機能障害があらわれることがあるので、投与中は肝機能検査を行うなど慎重に投与すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
腎障害を起こすおそれのある血液代用剤(デキストラン、ヒドロキシエチルデンプン等)
臨床症状・措置方法
腎障害が発現、悪化することがあるので、併用は避けることが望ましい。
腎障害が発生した場合には、投与を中止し、透析療法等適切な処置を行うこと。
機序・危険因子
機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中への蓄積、近位尿細管上皮の空胞変性が生じるという報告がある。
薬剤名等
ループ利尿剤(エタクリン酸、フロセミド、アゾセミド等)
臨床症状・措置方法
腎障害及び聴器障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けることが望ましい。
機序・危険因子
機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がある。
薬剤名等
腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤(バンコマイシン、エンビオマイシン、白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン)等)
臨床症状・措置方法
腎障害及び聴器障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けること。やむを得ず併用する場合は、減量するなど慎重に投与すること。
ただし、小児(特に低出生体重児・新生児)では、バンコマイシンは原則併用しないこと。
機序・危険因子
両薬剤ともに腎毒性、聴器毒性を有するが相互作用の機序は不明。
薬剤名等
(小児に投与する場合)
他のアミノグリコシド系抗生物質(注射剤)
臨床症状・措置方法
腎障害及び聴器障害が発現、悪化するおそれがある。
機序・危険因子
小児(特に低出生体重児・新生児)では腎機能が未発達であるため。
薬剤名等
麻酔剤
筋弛緩剤(ツボクラリン、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物、トルペリゾン、A型ボツリヌス毒素等)
臨床症状・措置方法
呼吸抑制があらわれるおそれがある。
呼吸抑制があらわれた場合には、必要に応じ、コリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与等の適切な処置を行うこと。
機序・危険因子
両薬剤ともに神経筋遮断作用を有しており、併用によりその作用が増強される。
薬剤名等
腎毒性を有する薬剤(シクロスポリン、アムホテリシンB等)
臨床症状・措置方法
腎障害が発現、悪化するおそれがある。
機序・危険因子
両薬剤ともに腎毒性を有するが、相互作用の機序は不明。

副作用

副作用等発現状況の概要
1.市販後使用成績調査の結果
市販後使用成績調査の結果、全国5,106施設から総症例32,557例の臨床例が報告された。
副作用発現症例数は2,125例(6.53%)であり、副作用発現件数は2,968件であった。
主な副作用は、泌尿器系障害(腎障害、腎機能障害、BUN上昇、腎不全、血中クレアチニン上昇等)1,087例(3.34%)、肝臓・胆管系障害(肝機能障害、肝障害、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)836例(2.57%)、代謝・栄養障害(Al-P上昇、LDH上昇等)197例(0.61%)、皮膚・皮膚付属器障害(発疹、薬疹等)101例(0.31%)、白血球・網内系障害(好酸球増多、白血球減少等)92例(0.28%)であった。(ハベカシン注射液の再審査終了時)
2.高齢者−市販後使用成績調査の結果
市販後使用成績調査の結果、高齢者(65歳以上)は総症例22,921例の臨床例が報告された。
副作用発現例数は1,493例(6.51%)であり、副作用発現件数は2,133件であった。
主な副作用は、泌尿器系障害(腎障害、腎機能障害、BUN上昇、腎不全、血中クレアチニン上昇等)811例(3.54%)、肝臓・胆管系障害(肝機能障害、肝障害、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等)595例(2.60%)等であった。(ハベカシン注射液の再審査終了時)
3.小児−市販後使用成績調査の結果
小児適応追加後の小児(15歳未満)を対象とした使用成績調査の結果、総症例750例の臨床例が報告された。
副作用発現例数は55例(7.33%)であり、副作用発現件数は70件であった。
主な副作用は、臨床検査17例(2.27%)、肝胆道系障害15例(2.00%)、耳及び迷路障害11例(1.47%)であった。(ハベカシン注射液の小児適応追加再審査終了時)
4.1日1回投与臨床薬理試験の結果
1日1回投与について検討した臨床試験(19例)の結果、副作用発現例数は3例(15.8%)であり、副作用発現件数は3件であった。また、臨床検査値の異常変動に関する副作用発現例数は7例(36.8%)であり、副作用発現件数は12件であった。
主な副作用は、臨床検査(好酸球百分率増加、単球百分率増加、血中尿素増加等)7例(36.8%)、胃腸障害(下痢)2例(10.5%)であった。(1日1回投与承認時)
重大な副作用
ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与すること。
眩暈、耳鳴、耳閉感(0.1%未満)、また、難聴(0.1〜5%未満)等の第8脳神経障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止することが望ましいが、やむを得ず投与を続ける必要がある場合には、慎重に投与すること。
急性腎不全等の重篤な腎障害(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少(0.1%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1.肝臓注2)注2)
(1)0.1〜5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇等
(2)0.1%未満
黄疸等
2.腎臓
(1)0.1〜5%未満
腎機能障害注3)注3)(BUN、クレアチニンの上昇等)、蛋白尿、カリウム等電解質の異常
(1)0.1%未満
浮腫、血尿
3.過敏症注4)注4)
(1)0.1〜5%未満
発疹等
(2)0.1%未満
そう痒、発赤、発熱、蕁麻疹等
4.血液注5)注5)
(1)0.1〜5%未満
貧血、白血球減少、血小板減少、好酸球増多等
5.消化器
(1)0.1〜5%未満
下痢等
(2)0.1%未満
下血注2)注2)、軟便、腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振等
6.注射部位
(1)0.1%未満
注射局所の疼痛又は硬結(筋肉内注射時)
8.ビタミン欠乏症
(1)0.1%未満
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
8.その他
(1)0.1%未満
頭痛、手指しびれ感、全身怠感
注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合又は症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注3)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止すること。
注4)症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
注5)定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者には、次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあり、第8脳神経障害、腎障害等の副作用があらわれやすい。(【薬物動態】5.血中濃度モニタリングの項参照)
高齢者では、ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊婦に投与すると新生児に第8脳神経障害があらわれるおそれがあり、またラットの筋注による器官形成期投与試験で出生児の発育遅滞が認められている。]

小児等への投与

体の大きい小児に投与するときには、成人の1日最高量200mg(力価)を超えないよう注意すること。
筋注については、低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。点滴静注については、低出生体重児に対する安全性は確立していない。
腎の発達段階にあるため、特に低出生体重児、新生児においては血中濃度の半減期が延長し、高い血中濃度が長時間持続することにより、最低血中濃度2μg/mLを超えるおそれがあるので、投与量を減ずるか、投与間隔をあけるなど慎重に投与すること。
特に低出生体重児においては、正常な新生児と比較しても著しく半減期が延長し、かつ、個体差が大きいことが知られているので、少なくとも次回投与直前に血中濃度を測定し、投与間隔を調整すること。
小児に投与する場合には、腎毒性の発現を防ぐため、腎機能検査を行い、慎重に投与すること。

過量投与

1.徴候、症状
腎障害、聴覚障害、前庭障害、神経筋遮断症状、呼吸麻痺があらわれることがある。
2.処置
血液透析、腹膜透析による薬剤の除去を行う。神経筋遮断症状、呼吸麻痺に対してはコリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与又は機械的呼吸補助を行う。

適用上の注意

1.調製時
アンプルカット時に異物の混入を避けるため、アンプルの首部の周りをエタノール綿等で清拭しカットすること。
現在までに、次の注射剤と混合後、配合変化をおこすことが確認されているので、混注しないこと。
ア.スルバクタム/セフォペラゾン、セファゾリン、セフゾナム、フェノバルビタール、D-マンニトール、ブロムヘキシン塩酸塩、ヒドロコルチゾンコハク酸エステル、塩化カルシウム水和物、ドキソルビシン塩酸塩と混注すると、白濁・沈殿を生じることがある。
イ.アンピシリン、アンピシリン/クロキサシリン、イミペネム/シラスタチン、セフメタゾール、ピペラシリン、フロモキセフ、ラタモキセフと混注すると、両剤の反応によりアミドを形成し、本剤の活性低下を来すので、それぞれ別経路で投与すること。
点滴静注にあたって本剤の希釈には、通常「日局」生理食塩液、「日局」5%ブドウ糖注射液を用いるが、この他に現在までに配合変化がないことが確認されている補液は、アスパラK注射液、マルトス-10、10%ESポリタミン注射液、強力モリアミンS、ソリタT3号、フィジオゾール・3号、ポタコールR、プロテアミン12X注射液、KN補液3B、ラクテックG注があり、これらのいずれも用いることができる。
2.溶解後
点滴静注に用いる場合は、希釈後は速やかに使用すること。
3.筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため下記の点に注意すること。
同一部位への反復注射はなるべく行わないこと。
また、小児には特に注意すること。(「小児等への投与」の2.の項参照)
神経走行部位を避けるよう注意すること。
なお、注射針を刺入したとき、神経に当たったと思われるような激痛を訴えた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
注射器の内筒を軽くひき、血液の逆流がないことを確かめて注射すること。
硬結をきたすことがあるので、注射直後は局所を十分にもむこと。

その他の注意

クエン酸水和物で抗凝固処理した血液を大量輸血された患者にアミノグリコシド系抗生物質を投与すると、投与経路にかかわらず、神経筋遮断症状、呼吸麻痺があらわれることがある。

薬物動態

1.血中濃度
(1)健康成人1〜3)1〜3)
健康成人に本剤200mg(力価)を1時間かけて点滴静注したときの血清中濃度は、図1のとおりで、薬物動態パラメータは、表1のとおりであった。また、75mg(力価)又は100mg(力価)を1時間かけて点滴静注又は筋注したときの薬物動態パラメータは、表1のとおりであった。

図1 200mg(力価)1時間点滴静注(単回投与)したときの血清中濃度推移(健康成人)
(2)小児患者(乳児・幼児:生後29日以上6歳未満まで、新生児:生後28日まで)4)4)
乳児・幼児、新生児に本剤2〜3mg(力価)/kgを30分間点滴静注したときの血漿中濃度は、図2のとおりで、薬物動態パラメータは表2のとおりであった。CLtotは新生児よりも乳児・幼児の方が大きかった。

図2 2〜3mg(力価)/kg30分間点滴静注(単回投与)したときの血漿中濃度推移(小児患者)
(3)腎機能障害患者
(1)200mg(力価)30分間点滴静注5)5)
腎機能障害程度の異なる患者に本剤200mg(力価)を30分間点滴静注したときの血中濃度は図3のとおりで、薬物動態パラメータは表3のとおりであった。腎機能が正常な患者と軽度腎機能障害患者では各パラメータはほぼ同様であり、中等度-高度腎機能障害患者では、腎機能正常患者と比較してCmin、T11/22、AUC0-240-24が大きく、CLtotは小さかった。(5.血中濃度モニタリングの項参照)

図3 200mg(力価)30分間点滴静注(単回投与)したときの血中濃度推移(腎機能による層別)
(2)100mg(力価)1時間点滴静注6)6)
健康成人及び腎機能障害程度の異なる患者に本剤100mg(力価)を1時間点滴静注したところ、障害の程度に応じてT11/22の延長が認められた(表4)。
また、クレアチニン・クリアランス(Ccr)が50未満の患者の24時間までの尿中排泄率は56.9%でCcrが100の健康成人のそれは90.3%で明らかに障害程度が高くなるにつれ、尿中排泄の遅延傾向が認められた。
2.分布
(1)蛋白結合7)7)
平衡透析法により測定したヒト血清蛋白との結合率は5〜20μg/mLの濃度範囲で3〜12%であった(in vitro)。
(2)体液・組織内濃度
(1)喀痰中濃度8,9)8,9)
慢性気道感染症患者に本剤100mg(力価)を点滴静注したときの喀痰中濃度の最高値は1.15〜1.32μg/mLを示した。
(2)腹水中濃度10,11)10,11)
腹膜炎患者に本剤75mg(力価)を点滴静注したときの最高腹水中濃度は0.36〜5.29μg/mLであった。
(3)胆汁中濃度12)12)
胆道手術患者に本剤75mg(力価)を筋注したときの胆汁中濃度は2時間後に最高値0.67μg/mLを示した。
3.代謝13)13)
尿中に抗菌活性代謝物は認められていない。
4.排泄1〜3)1〜3)
本剤は、主として腎臓より排泄される。健康成人に本剤200mg(力価)を1時間点滴静注(単回投与)したとき、投与24時間までの尿中排泄率は約80%であった。また、75mg(力価)又は100mg(力価)を投与したとき、投与8時間までの尿中排泄率は点滴静注で70〜80%、筋注で約70%であった。
5.血中濃度モニタリング
アミノグリコシド系抗生物質による副作用発現の危険性は、最高血中濃度(ピーク値)あるいは最低血中濃度(次回投与直前値)が異常に高い値を繰り返すほど大きくなるといわれており、特に本剤の場合は、最低血中濃度が2μg/mL以上が繰り返されると第8脳神経障害や腎障害発生の危険性が大きくなる可能性がある。また、最高血中濃度は薬効と関係しており、本剤では、その標準的な目安は9〜20μg/mLと考えられている。
特に新生児、低出生体重児、高齢者及び大量投与患者では適当な間隔で最高血中濃度(A,A')と最低血中濃度(B,B')を測定し、異常な高値を示す場合には、次回投与より投与量や投与間隔を調整することが望ましい。例えば、異常に高い最高血中濃度が繰り返されている場合は投与量を減量し、異常に高い最低血中濃度が繰り返されている場合は投与間隔を延長するなど調整を行う。

薬物動態の表

投与法1時間点滴静注1時間点滴静注1時間点滴静注筋注筋注
投与量(mg2001007510075
例数53344
Tmax(hr)点滴終了時点滴終了時点滴終了時0.50.5
Cmax(μg/mL)13.27.566.805.64.2
T122.32.12.81.681.66
Vd(L/man)15.412.512.714.217.8
CLtot(L/hr/man)5.114.554.015.755.40
AUC(μg・hr/mL)40.522.018.717.413.9
年齢区分
乳児・幼児(n=3)
新生児(n=4)
投与量(mg(力価)/kg)2.38〜2.921.99〜2.99
Tmax(hr)0.530.88
Cmax(μg/mL)7.916.64
T121.733.20
Vdss(L/kg)0.3040.382
CLtot(L/hr/kg)0.1540.091
AUC0-∞17.7728.71
腎機能程度(mL/min)正常 Ccr≧80正常 Ccr≧80
軽度腎機能障害 50≦Ccr<80
中等度-高度腎機能障害 Ccr<50
Tmax(hr)0.47±0.08100.42±0.000.50±0.09
Cmax(μg/mL)15.2±5.71014.8±2.419.8±3.7
Cmin(μg/mL)0.3±0.4100.2±0.33.9±1.1
T123.51±2.6753.95±2.3216.82±6.02
Vdss(L/man)14.6±4.3515.9±3.915.7±3.5
CLtot(L/hr/man)3.71±1.3153.30±1.060.70±0.14
AUC0-2458.6±22.5562.9±18.0188.8±24.0
(Mean±S.D.)
腎機能程度(mL/min)健康成人
腎機能障害患者
腎機能障害患者
T122.46±0.402.91±1.204.85±1.63
Vdβ(L/man)19.12±4.2016.05±2.3415.74±3.44
CLtot(L/hr/man)5.40±0.314.10±1.032.35±0.51
AUC0-∞18.56±1.0425.51±6.7243.85±8.63
(Mean±S.D.、n=3)

臨床成績

1.ハベカシン注射液の承認時及び小児適応追加時の臨床試験での成績14〜16)14〜16)
MRSA感染症における臨床効果は、敗血症(敗血症の疑い1例を含む)に対して5例中4例、肺炎に対して13例中9例に有効であった。
(1)高齢者への投与
高齢者(70歳以上)のMRSA感染症における臨床効果は敗血症及び肺炎に対して7例中5例に有効であった。
(2)小児への投与
小児(16歳未満)のMRSA感染症における臨床効果は敗血症(敗血症の疑い1例を含む)及び肺炎に対して8例中5例に有効であった。
2.1日1回投与での成績
(1)臨床薬理試験5)5)
成人のMRSA感染症における臨床試験では、肺炎に対して14例中10例に有効であった。
(2)特定使用成績調査(参考)17)17)
成人では、敗血症に対して19例中17例、肺炎に対して78例中63例に有効であった。
小児(15歳未満)では、敗血症に対して2例中1例、肺炎に対して1例中1例に有効であった。

薬効薬理

1.抗菌作用18〜22)18〜22)
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して強い抗菌力を有し、アミノグリコシド系抗生物質の中で最も優れた抗菌力を示した。
MRSAの産生する各種の不活化酵素に対して安定であった。
マウスにシクロホスファミドを投与して感染防御機能を低下させた実験的MRSA感染症に対して優れた防御効果を示した。また、MRSAによる実験的マウス皮下膿瘍に対しても優れた防御効果を示した。
2.耐性獲得23,24)23,24)
MRSAのマウスを用いた生体内耐性獲得試験では耐性獲得は認められなかったが、増量的継代培養法による試験管内耐性獲得試験ではMICの上昇がみられたことから、臨床における耐性菌発現の可能性は否定できない。
3.作用機序25)25)
細菌の蛋白合成を阻害することにより抗菌作用を示し、その作用は殺菌的である。

有効成分に関する理化学的知見

1.性 状
アルベカシン硫酸塩は白色の粉末である。
本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
2.一般名
アルベカシン硫酸塩 Arbekacin Sulfate
3.略 号
ABK
4.化学名
3-Amino-3-deoxy-α-DD-glucopyranosyl-(1→6)-[2,6-diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-DD-erythro-hexopyranosyl-(1→4)]-1-N-[(2S)-4-amino-2-hydroxybutanoyl]-2-deoxy-DD-streptamine sulfate
5.分子式
C2222H4444N66O1010・xH22SO44(x=2−211/22)
6.分子量
552.62(ただし遊離塩基)
7.構造式
8.分配係数
(log1010 1-オクタノール層/水層、20±5℃)
(下表参照)

有効成分に関する理化学的知見の表

 pH2.0〜10.0
 <−3.0

包装

ハベカシン注射液25mg
1アンプル0.5mL中 25mg(力価)含有 10アンプル
ハベカシン注射液75mg
1アンプル1.5mL中 75mg(力価)含有 10アンプル
**ハベカシン注射液100mg
1アンプル2mL中 100mg(力価)含有 10アンプル
ハベカシン注射液200mg
1アンプル4mL中 200mg(力価)含有 10アンプル

主要文献及び文献請求先

戸塚恭一ほか:Jpn.J.Antibiot.,47(6):676,1994
山作房之輔ほか:Chemotherapy,34(S-1):117,1986
山本 敬ほか:Chemotherapy,34(S-1):104,1986
砂川慶介ほか:日本化学療法学会雑誌,51(2):91,2003
相川直樹ほか:日本化学療法学会雑誌,56(3):299,2008
公文裕巳ほか:Jpn.J.Antibiot.,42(1):200,1989
三富奈由ほか:Jpn.J.Antibiot.,40(2):357,1987
重野芳輝ほか:Chemotherapy,34(S-1):317,1986
吉田俊昭ほか:Chemotherapy,34(S-1):332,1986
田中承男ほか:Chemotherapy,34(S-1):583,1986
中村 孝ほか:薬理と治療,14(11):7115,1986
岡 隆宏ほか:Chemotherapy,34(S-1):575,1986
HBKのヒト尿中代謝物の検索(社内資料)
和田光一ほか:Chemotherapy,35(3):213,1987
坂本 翊ほか:化学療法の領域,4(7):1381,1988
藤井良知ほか:Jpn.J.Antibiot.,47(1):57,1994
**河野 仁ほか:TDM研究,27(2):55,2010
神田佳代子ほか:Chemotherapy,36(4):289,1988
出口浩一ほか:Chemotherapy,35(6):476,1987
松橋祐二ほか:Jpn.J.Antibiot.,41(5):523,1988
Arbekacinの実験的メチシリン耐性ブドウ球菌感染症に対する有効性評価(社内資料)
渡辺忠洋ほか:Jpn.J.Antibiot.,40(2):349,1987
MRSAのHBKに対する試験管内耐性獲得試験(社内資料)
HBKに対するMRSAの生体内耐性獲得試験(社内資料)
Tanaka,N.,et al.:Antimicrob.Agents Chemother.,24(5):797,1983

文献請求先

問い合わせ先 **文献請求先・製品情報お問い合わせ先
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フリーダイヤル(0120)093-396 電話(03)3273-3539
FAX(03)3272-2438

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*製造販売元
Meiji ファルマ株式会社
東京都中央区京橋2-4-16

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
6119400A1069 ハベカシン注射液75mg アルベカシン硫酸塩 75mg1.5mL1管 4296
6119400A4025 ハベカシン注射液200mg アルベカシン硫酸塩 200mg4mL1管 5645
6119400A3037 ハベカシン注射液25mg アルベカシン硫酸塩 25mg0.5mL1管 2215
6119400A2073 ハベカシン注射液100mg アルベカシン硫酸塩 100mg2mL1管 4543

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