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薬剤師ネクスト経営塾

イソビスト注240

作成又は改訂年月

** 2012年3月改訂 (第10版)
* 2009年6月改訂

日本標準商品分類番号

877219

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
1994年9月(脳・脊髄撮影)
効能又は効果追加承認年月(最新)
1991年10月

薬効分類名

非イオン性脳槽・脊髄・関節造影剤

承認等

販売名

イソビスト注240

販売名コード

7219414A3039

承認・許可番号

承認番号
21800AMX10067
商標名
Isovist Inj. 240

薬価基準収載年月

2006年6月

販売開始年月

1987年8月

貯法・使用期限等

貯法
遮光して室温保存
使用期限
外箱等に表示

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

内容量(mL)
10
成分・含量
1瓶(10mL)中,イオトロラン5125.9mg含有
ヨード濃度(mg/mL)
240
1瓶中のヨード含有量(g)
2.4
添加物
エデト酸カルシウムナトリウム水和物(mg/瓶):1.0
炭酸水素ナトリウム(mg/瓶):4.0
塩化ナトリウム(mg/瓶):6.0
pH調整剤(2成分):適量

性状

色・性状
無色〜微黄色澄明のわずかに粘性のある注射液
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約1
粘稠度(mPa・s,37℃)
約3.9
pH
6.5〜8.0

一般的名称

イオトロラン注射液

警告

ショック等の重篤な副作用があらわれることがある.

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
1.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
ヨード又はヨード造影剤に過敏症の既往歴のある患者
重篤な甲状腺疾患のある患者[ヨード過剰に対する自己調節メカニズムが機能できず,症状が悪化するおそれがある.]
既往歴を含め,痙攣,てんかん及びその素質のある患者
2.関節撮影
ヨード又はヨード造影剤に過敏症の既往歴のある患者
重篤な甲状腺疾患のある患者[ヨード過剰に対する自己調節メカニズムが機能できず,症状が悪化するおそれがある.]

原則禁忌

1.全効能撮影共通
一般状態の極度に悪い患者
気管支喘息の患者[類薬で副作用の発生頻度が高いとの報告がある.]
重篤な心障害のある患者[本剤投与により,血圧低下,不整脈等の報告があり,重篤な心障害患者においては症状が悪化するおそれがある.]
重篤な肝障害のある患者[症状が悪化するおそれがある.]
重篤な腎障害(無尿等)のある患者[本剤の主たる排泄臓器は腎臓であり,腎機能低下患者では急性腎不全等,症状が悪化するおそれがある.]
マクログロブリン血症の患者[静脈性胆のう造影剤で血液のゼラチン様変化をきたし死亡した報告がある.]
多発性骨髄腫の患者[多発性骨髄腫の患者で特に脱水症状のある場合,腎不全(無尿等)を起こすおそれがある.]
テタニーのある患者[血中カルシウム低下により,症状が悪化するおそれがある.]
褐色細胞腫のある患者及びその疑いのある患者[類薬による副腎静脈造影で,血圧上昇発作が起こったとの報告がある.]

効能又は効果

用法及び用量

1.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
本剤の使用濃度と用量は,撮影部位での必要なコントラストの程度と範囲及び使用X線装置と技術により左右される.通常,撮影部位,穿刺部位に応じて下表の濃度,用量を使用する.なお,年齢,体重,撮影部位の大きさにより適宜増減する.
(1)脊髄撮影
撮影部位:腰部
穿刺部位:腰椎
使用濃度(mgI/mL):190〜240
用量(mL):6〜10
(2)脊髄撮影
撮影部位:胸部
穿刺部位:腰椎
使用濃度(mgI/mL):240
用量(mL):6〜10
(3)脊髄撮影
撮影部位:頸部
穿刺部位:腰椎又は頸椎
使用濃度(mgI/mL):240
用量(mL):6〜10
(1)コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
撮影部位:脳室
穿刺部位:腰椎
使用濃度(mgI/mL):240
用量(mL):6〜10
(2)コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
撮影部位:脳槽
穿刺部位:腰椎
使用濃度(mgI/mL):240
用量(mL):6〜10
(3)コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
撮影部位:脊髄
穿刺部位:腰椎
使用濃度(mgI/mL):240
用量(mL):6〜10
2.関節撮影
通常,成人1回1〜10mLを関節腔内に注入する.
なお,年齢,体重,撮影部位の大きさにより適宜増減する.

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
1.全効能撮影共通
本人又は両親,兄弟に気管支喘息,発疹,蕁麻疹等のアレルギーを起こしやすい体質を有する患者
薬物過敏症の既往歴のある患者
脱水症状のある患者[急性腎不全を起こすおそれがある.]
高血圧症の患者[血圧の上昇等,症状が悪化するおそれがある.]
動脈硬化のある患者[心・循環器系に影響を及ぼすことがある.]
糖尿病の患者[急性腎不全を起こすおそれがある.]
甲状腺疾患のある患者[「禁忌」2.の項参照]
慢性呼吸器疾患のある患者[症状が悪化するおそれがある.]
**急性膵炎の患者[症状が悪化するおそれがある.「重要な基本的注意」の項参照]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
幼・小児[「小児等への投与」の項参照]
2.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
アルコール中毒患者[痙攣発作が起こるおそれがある.]

重要な基本的注意

1.全効能撮影共通
ショック等の発現に備え,十分な問診を行うこと.
投与量と投与方法の如何にかかわらず過敏反応を示すことがある.本剤によるショック等の重篤な副作用は,ヨード過敏反応によるものとは限らず,それを確実に予知できる方法はないので,投与に際しては必ず救急処置の準備を行うこと.
ショック等の重篤な副作用があらわれることがあるので,投与にあたっては,開始時より患者の状態を観察しながら,慎重に投与すること.過敏反応の発現等異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.また,投与後も患者の状態を十分に観察すること.
遅発性副作用に備えて,検査終了数時間後にも副作用発現の可能性があることを患者に説明した上で,頭痛,頭重感,悪心,嘔吐,発疹,発赤,そう痒感,腰・背痛,下肢痛,めまい,発熱等が発現した場合には速やかに主治医等に連絡するよう注意を与えること.
**ヨード造影剤の投与により腎機能の低下があらわれるおそれがあるので,適切な水分補給を行うこと.特に急性膵炎の患者においては,本剤投与前後にはガイドライン等を参考にして十分な輸液を行うこと.
2.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
抗痙攣剤投与中の患者は,その投与を継続すること.もし痙攣発作が発現した場合には,フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること.
大量の本剤が頭蓋内に流入した場合には,痙攣発作の発現のおそれがあるので,フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を24〜48時間経口投与すること.
検査終了後は,副作用を防止するために患者を数分間座位(垂直位)にさせることにより,造影剤をできるだけ腰部に移動させること.また,検査終了後8時間は患者の頭部を10〜15度挙上し,以後も16時間は安静にしておくこと.

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
全効能撮影共通
薬剤名等
ビグアナイド系糖尿病用剤
メトホルミン塩酸塩,ブホルミン塩酸塩等
臨床症状・措置方法
類薬で乳酸アシドーシスを起こしたとの報告があるので,異常が認められた場合には,ビグアナイド系糖尿病用剤の減量もしくは投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
機序・危険因子
ビグアナイド系糖尿病用剤の腎排泄が減少し,血中濃度が上昇するためと考えられている.
薬剤名等
脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
薬剤名等
フェノチアジン系化合物等の抗精神病薬
臨床症状・措置方法
併用により痙攣発作の発現の可能性が増大するとの報告があるので注意し,少なくとも検査48時間前から検査後12時間は抗精神病薬の投与を中止すること.
痙攣発作が発現した場合には,フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること.
機序・危険因子
併用により痙攣閾値を低下させる.

副作用

副作用等発現状況の概要
1.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
承認時及び使用成績調査での調査症例6,158例中,493例(8.0%)に副作用が認められ,主な副作用は頭痛303件(4.9%),嘔気86件(1.4%),頭重感42件(0.7%),嘔吐38件(0.6%),発疹32件(0.5%),そう痒20件(0.3%),背部痛20件(0.3%)等であった.(再審査終了時)
2.関節撮影
承認時及び使用成績調査での調査症例648例中6例(0.9%)に副作用が認められ,主な副作用は発疹2件(0.3%),そう痒感2件(0.3%),嘔気2件(0.3%)等であった.(再審査終了時)
重大な副作用
1.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
1.ショック
ショック(頻度不明)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,必要に応じ適切な処置を行うこと.また,軽度の過敏症状も重篤な症状に進展する場合があるので,観察を十分に行うこと.
2.アナフィラキシー様症状
アナフィラキシー様症状(顔面浮腫等)(頻度不明)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,必要に応じ適切な処置を行うこと.
3.痙攣発作
痙攣発作(0.1%未満)があらわれることがある.この場合には,フェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること.
4.麻痺,髄膜炎等
麻痺(0.1%未満),髄膜炎(頻度不明)等が報告されているので,観察を十分に行い,必要に応じ適切な処置を行うこと.
2.関節撮影
1.ショック
ショック(頻度不明)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,必要に応じ適切な処置を行うこと.また,軽度の過敏症状も重篤な症状に進展する場合があるので,観察を十分に行うこと.
2.アナフィラキシー様症状
アナフィラキシー様症状(顔面浮腫等)(頻度不明)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,必要に応じ適切な処置を行うこと.
その他の副作用
下記の副作用があらわれることがあるので,このような場合には必要に応じ適切な処置を行うこと.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影過敏症
頻度
0.1〜5%未満
発疹,発赤,そう痒感
過敏症
頻度
0.1%未満
過敏症
頻度
頻度不明
循環器
頻度
0.1%未満
消化器
頻度
0.1〜5%未満
精神神経系
頻度
0.1〜5%未満
精神神経系
頻度
0.1%未満
その他
頻度
0.1〜5%未満
その他
頻度
0.1%未満
関節撮影過敏症
頻度
0.1〜1%未満
発疹,そう痒感
過敏症
頻度
頻度不明
消化器
頻度
0.1〜1%未満
その他
頻度
0.1〜1%未満

高齢者への投与

1.全効能撮影共通
一般に高齢者では生理機能が低下しているので,患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること.

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.全効能撮影共通
妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.また,本剤投与の際にはX線照射を伴うので,妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.
動物(ラット静脈内投与)で乳汁中への移行が報告されているので,授乳中の女性には投与後一時的に授乳を避けるよう指導すること.

小児等への投与

1.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に投与する場合には,患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること.
2.関節撮影
新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない.[使用経験が少ない.]

臨床検査結果に及ぼす影響

1.全効能撮影共通
本剤投与により,甲状腺機能検査等の放射性ヨードによる検査に影響を及ぼすことがある.したがって,これらの検査は本剤投与前に実施すること.[本剤投与後1ヵ月間はこれらの検査に影響を及ぼすとの報告がある.]

適用上の注意

1.脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
1.前処置
投与前に体温まで温めること.
嘔吐をできるだけ回避するため,患者を空腹状態としておくこと.
ただし,水分制限をしないこと.
2.投与時
1回の検査(クモ膜下注入)には,15mLを超えないことが望ましい.
240mgI/mL以下の濃度を得る場合には,生理食塩液で希釈すること.
本剤の注入量より多量の脳脊髄液を除去しないこと.
他の薬剤との混注はしないこと.
注入装置の洗浄が不十分な場合には,注入器内部に付着する残存液に由来する銅イオン溶出等によって,生成物(緑色等に着色)を生じるおそれがあるので,使い捨て以外の器具を用いる場合には内部の汚れに注意し,洗浄,滅菌を十分に行うこと.
3.投与後
投与後は水分補給を行い,造影剤の速やかな排泄を促すこと.
再検査には5〜7日の期間をおくこと.
4.開封後
1回の検査にのみ使用し,余剰の溶液は廃棄すること.
2.関節撮影
1.前処置
投与前に体温まで温めること.
投与前に水分制限はしないこと.
2.投与時
他の薬剤との混注はしないこと.
注入装置の洗浄が不十分な場合には,注入器内部に付着する残存液に由来する銅イオン溶出等によって,生成物(緑色等に着色)を生じるおそれがあるので,使い捨て以外の器具を用いる場合には内部の汚れに注意し,洗浄,滅菌を十分に行うこと.
3.投与後
投与後は水分補給を行い,造影剤の速やかな排泄を促すこと.
4.開封後
1回の検査にのみ使用し,余剰の溶液は廃棄すること.

薬物動態

1.吸収・排泄
(1)脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
脊髄疾患を有し腰部脊髄撮影を必要とした患者6例にイオトロラン注射液(190mgI/mL)8mLを腰部クモ膜下腔に投与したところ,髄液から血中への吸収半減期は1.8±0.3時間で,約3時間後に最大血中濃度(32.0±8.7μgI/mL)に達し,24時間後には検出限界(5μgI/mL)以下に低下した.なお,投与後24時間で83.8±6.9%が,48時間で94.0±4.2%が尿中に排泄された1)1).
2.〈参考〉
吸収・排泄

吸収・排泄
(1)関節撮影
イオトロラン注射液(300mgI/mL)100mgI/kgをウサギ後肢膝関節腔内に投与したところ,24時間以内にほぼ完全に尿中に排泄され,糞中への排泄あるいは投与部位での残存は認められなかった2)2).

臨床成績

1.造影効果
(1)脊髄撮影,コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影
比較臨床試験3)3)を含め第II相及び第III相臨床試験における有効率は次のとおりであった.
(表1参照)
(2)関節撮影
II相及び第III相臨床試験における有効率は次のとおりであった.
(表2参照)

臨床成績の表

撮影の種類有効率(撮影回数)
脊髄撮影99.3%(415/418)
コンピューター断層撮影における脳室,脳槽,脊髄造影94.4%(221/234)
撮影の種類有効率(撮影回数)
二重造影84.8%(28/33)
陽性造影90.0%(18/20)

薬効薬理

本剤の主成分(イオトロラン)の構成元素であるヨウ素は高いX線吸収能をもつ.これに基づき,本剤の存在部位と他の生体組織との間にX線画像上のコントラストが生じる.

有効成分に関する理化学的知見

1.構造式
2.一般名
イオトロラン(Iotrolan)
3.化学名
A 5,5’-[malonylbis-(methylimino)]bis[N,N’-bis[2,3-dihydroxy-1-(hydroxymethyl)propyl]-2,4,6-triiodoisophthalamide]
4.分子式
C3737H4848I66N66O1818
5.分子量
1626.23
6.性状
本品は白色の粉末又は塊で,においはなく,味は甘い.
本品は水に極めて溶けやすく,メタノールにやや溶けにくく,エタノール(95)に溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない.
本品は吸湿性である.
本品の水溶液(1→10)は旋光性を示さない.

包装

注射剤 瓶 10mL×5

主要文献及び文献請求先

渡部恒夫他:薬理と治療 14:4317(1986)
宮本好明他:基礎と臨床 27:4669(1993)
井上駿一他:医学のあゆみ 139:635(1986)

文献請求先

問い合わせ先 バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション
〒530-0001 大阪市北区梅田二丁目4番9号
問い合わせ先 バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先
バイエル薬品株式会社・くすり相談
フリーダイヤル 0120-106-398

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元(輸入)
バイエル薬品株式会社
大阪市北区梅田二丁目4番9号

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
7219414A3039 イソビスト注240 イオトロラン 51.26%10mL1瓶 6139

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