マイページ

薬剤師ネクスト経営塾

ジェムザール注射用200mg

作成又は改訂年月

** 2013年10月改訂 (第15版)
* 2013年2月改訂

日本標準商品分類番号

87 4224

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2008年10月
効能又は効果追加承認年月(最新)
*2013年2月

薬効分類名

代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤

承認等

販売名

ジェムザール注射用200mg

販売名コード

4224403D1030

承認・許可番号

承認番号
21300AMY00405
商標名
Gemzar Injection

薬価基準収載年月

2001年9月

販売開始年月

1999年8月

貯法・使用期限等

貯  法:
室温保存
使用期限:
外箱等に表示

規制区分

劇薬
処方せん医薬品
(注意−医師等の処方せんにより使用すること)

組成

成分・含量
ゲムシタビン塩酸塩228mg
(ゲムシタビンとして200mg)
成分・含量

D-マンニトール    200mg
無水酢酸ナトリウム 12.5mg
pH調節剤       適量

性状

性状・剤形:
白色の軽質の塊又は粉末(凍結乾燥製剤)(注射剤)
pH
約3
ゲムシタビン16mg相当量/mL(生理食塩液)
pH
約3
ゲムシタビン40mg相当量/mL(生理食塩液)
浸透圧比(生理食塩液に対する比):
約2
ゲムシタビン16mg相当量/mL(生理食塩液)
浸透圧比(生理食塩液に対する比):
約3
ゲムシタビン40mg相当量/mL(生理食塩液)
※:ゲムシタビン16mg相当量/mL(生理食塩液):平均的な体表面積から換算した投与量を100mLに希釈した時の濃度(ゲムシタビン1600mg相当量/100mL生理食塩液)
ゲムシタビン40mg相当量/mL(生理食塩液):用法・用量における溶解時最高濃度(ゲムシタビン200mg相当量/5mL生理食塩液又はゲムシタビン1g相当量/25mL生理食塩液)

販売名

ジェムザール注射用1g

販売名コード

4224403D2037

承認・許可番号

承認番号
21300AMY00404
商標名
Gemzar Injection

薬価基準収載年月

2001年9月

販売開始年月

1999年8月

貯法・使用期限等

貯  法:
室温保存
使用期限:
外箱等に表示

規制区分

劇薬
処方せん医薬品
(注意−医師等の処方せんにより使用すること)

組成

成分・含量
ゲムシタビン塩酸塩1140mg
(ゲムシタビンとして1000mg)
成分・含量

D-マンニトール    1000mg
無水酢酸ナトリウム 62.5mg
pH調節剤       適量

性状

性状・剤形:
白色の軽質の塊又は粉末(凍結乾燥製剤)(注射剤)
pH
約3
ゲムシタビン16mg相当量/mL(生理食塩液)
pH
約3
ゲムシタビン40mg相当量/mL(生理食塩液)
浸透圧比(生理食塩液に対する比):
約2
ゲムシタビン16mg相当量/mL(生理食塩液)
浸透圧比(生理食塩液に対する比):
約3
ゲムシタビン40mg相当量/mL(生理食塩液)
※:ゲムシタビン16mg相当量/mL(生理食塩液):平均的な体表面積から換算した投与量を100mLに希釈した時の濃度(ゲムシタビン1600mg相当量/100mL生理食塩液)
ゲムシタビン40mg相当量/mL(生理食塩液):用法・用量における溶解時最高濃度(ゲムシタビン200mg相当量/5mL生理食塩液又はゲムシタビン1g相当量/25mL生理食塩液)

一般的名称

注射用ゲムシタビン塩酸塩

警告

本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
週1回投与を30分間点滴静注により行うこと。[外国の臨床試験において、週2回以上あるいは1回の点滴を60分以上かけて行うと、副作用が増強した例が報告されている。]
禁忌、慎重投与の項を参照して適応患者の選択に十分注意すること。
高度な骨髄抑制のある患者には投与しないこと。[骨髄抑制は用量規制因子であり、感染症又は出血を伴い、重篤化する可能性がある。骨髄抑制に起因したと考えられる死亡例が報告されている。]
胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症のある患者には投与しないこと。[間質性肺炎に起因したと考えられる死亡例が報告されている。]
放射線増感作用を期待する胸部への放射線療法との同時併用は避けること。[外国の臨床試験において、本剤と胸部への根治的放射線療法との併用により、重篤な食道炎、肺臓炎が発現し、死亡に至った例が報告されている。「相互作用」の項参照]
投与に際しては臨床症状を十分に観察し、頻回に臨床検査(血液学的検査、肝機能検査、腎機能検査等)を、また、定期的に胸部X線検査等を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うとともに、投与継続の可否について慎重に検討すること。

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
高度な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増悪し、致命的となることがある。]
胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症のある患者[症状が増悪し、致命的となることがある。]
胸部への放射線療法を施行している患者[外国の臨床試験で本剤と胸部への根治的放射線療法との併用により、重篤な食道炎、肺臓炎が発現し、死亡に至った例が報告されている。「相互作用」の項参照]
重症感染症を合併している患者[感染症が増悪し、致命的となることがある。]
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[動物実験(マウス、ウサギ)で催奇形作用及び胎児致死作用が報告されている。]

効能又は効果

1.胆道癌の場合
本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
2.尿路上皮癌の場合
本剤の術前・術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
3.手術不能又は再発乳癌の場合
本剤の術前・術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の増悪若しくは再発例を対象とすること。
4.がん化学療法後に増悪した卵巣癌の場合
本剤の投与を行う場合には、白金製剤を含む化学療法施行後の症例を対象とし、白金製剤に対する感受性を考慮して本剤以外の治療法を慎重に検討した上で、本剤の投与を開始すること。

用法及び用量

1.*非小細胞肺癌、膵癌、胆道癌、尿路上皮癌、がん化学療法後に増悪した卵巣癌、再発又は難治性の悪性リンパ腫の場合
通常、成人にはゲムシタビンとして1回1000mg/m2を30分かけて点滴静注し、週1回投与を3週連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。2を30分かけて点滴静注し、週1回投与を3週連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
2.手術不能又は再発乳癌の場合
通常、成人にはゲムシタビンとして1回1250mg/m2を30分かけて点滴静注し、週1回投与を2週連続し、3週目は休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。2を30分かけて点滴静注し、週1回投与を2週連続し、3週目は休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

尿路上皮癌及び手術不能又は再発乳癌に本剤を使用する場合には、「臨床成績」の項の内容を十分に理解した上で投与方法を選択すること。
2.(注射液の調製法)
本剤の200mgバイアルは5mL以上、1gバイアルは25mL以上の生理食塩液に溶解して用いること。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
骨髄抑制のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]
間質性肺炎又は肺線維症の既往歴又は合併症がある患者[間質性肺炎等の重篤な肺毒性を起こすことがある。]
肝障害(肝転移、肝炎、肝硬変等)、アルコール依存症の既往又は合併のある患者[肝機能の悪化を引き起こすことがある。]
腎障害のある患者[腎機能が低下しているので、副作用があらわれやすくなることがある。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
心筋梗塞の既往のある患者[心筋梗塞がみられることがある。]

重要な基本的注意

腫瘍の明らかな増大、新病変の出現等、病態の進行が認められた場合には投与を中止し、他の適切な治療法に切り替えること。
骨髄抑制、間質性肺炎等の重篤な副作用が起こることがあり、ときに致命的な経過をたどることがあるので、投与に際しては臨床症状を十分に観察し、頻回に臨床検査(血液学的検査、肝機能検査、腎機能検査等)を、また、定期的に胸部X線検査を行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。
(1)骨髄抑制
本剤の投与にあたっては、白血球数及び血小板数の変動に十分留意し、投与当日の白血球数が2000/μL未満又は血小板数が7万/μL未満であれば、骨髄機能が回復するまで投与を延期すること。また、前治療により、骨髄機能が低下している患者では、骨髄抑制が強くあらわれることがあるので、これらの患者では投与量を適宜減量し、臨床検査値に十分注意すること。本剤を週1回3週連続投与した場合、白血球数及び好中球数の最低値は投与開始平均約2〜3週間後にあらわれ、最低値発現日から約1週間で回復する。
(2)間質性肺炎等の肺毒性
本剤の投与にあたっては、臨床症状(呼吸状態、咳及び発熱等の有無)を十分に観察し、定期的に胸部X線検査を行うこと。また、必要に応じて胸部CT検査、動脈血酸素分圧(PaO22)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO22)、肺拡散能力(DLco)などの検査を行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。間質性肺炎等の肺毒性の発症あるいは急性増悪が疑われた場合には、直ちに本剤による治療を中止し、ステロイド治療等の適切な処置を行うこと。
感染症の発現又は増悪に十分注意すること。
過敏症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
本剤投与時に傾眠が認められることがあるので、このような症状が発現しないことが確認されるまで、自動車の運転等は行わないように注意すること。
動物実験(マウス、ウサギ)において、生殖毒性(先天性異常、胚胎発育、妊娠経過、周産期発育あるいは生後発育に対する影響等)が報告されているので、生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には生殖器に対する影響を考慮すること。
*卵巣癌、悪性リンパ腫に本剤を使用する際には、関連文献(「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:ゲムシタビン塩酸塩(卵巣癌)」、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:ゲムシタビン塩酸塩(再発・難治性悪性リンパ腫)」等)を熟読すること。

相互作用

併用禁忌

併用禁忌
(併用しないこと)
胸部放射線照射
外国の臨床試験で本剤(1000mg/m22/日を週1回放射線照射前に投与)と胸部への根治的放射線療法(2Gy/日を週5回)を6週連続して併用した場合に、重篤な食道炎、肺臓炎が発現し、死亡に至った例が報告されている。放射線照射を併用した場合の本剤の至適用量は確立されていないので、放射線増感作用を期待する胸部への放射線療法との同時併用は避けること。
基礎試験で本剤は濃度依存的に放射線照射の効果を増強し、本剤による放射線感受性増加が認められている。

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
腹部放射線照射
臨床症状・措置方法
腹部放射線療法(体外照射)と同時併用する場合、重篤となる局所の合併症が発現することがある。なお、術中放射線照射と併用した際の本剤の安全性は確認されていない。
機序
基礎試験で本剤は濃度依存的に放射線照射の効果を増強し、本剤による放射線感受性増加が認められている。
薬剤名等
他の抗悪性腫瘍剤
 アルキル化剤
 代謝拮抗剤
 抗生物質
 アルカロイド等
臨床症状・措置方法
骨髄抑制が増強されることがある。
機序
両剤とも骨髄抑制を有している。

副作用

副作用等発現状況の概要
国内で実施された本剤の臨床試験において発現した副作用を記載した。
(1)<承認時>
本剤単独投与の臨床試験における全投与例は506例であり、そのうち安全性評価対象は481例であった。これらにおいて、本剤との因果関係が完全に否定できない死亡例が、全投与例506例中9例(1.8%)に認められた。9例の死因の内訳は、腫瘍死3例、間質性肺炎2例、感染性肺炎1例、敗血症2例及び急性呼吸不全1例であった1)〜6)1)〜6)。
転移・再発乳癌を対象とした本剤とパクリタキセルとの併用投与の臨床試験における全投与例は62例であり、そのうち安全性評価対象は62例であった。本剤及びパクリタキセルの因果関係が否定できない死亡例は認められなかった。
安全性評価対象62例において認められた臨床検査値異常変動を含む副作用のうち、主なものは骨髄抑制[特に、白血球減少(91.9%)、好中球減少(93.5%)、リンパ球減少(51.6%)、赤血球減少(64.5%)、ヘモグロビン減少(77.4%)及び血小板減少(69.4%)]、AST(GOT)上昇(77.4%)、ALT(GPT)上昇(64.5%)、倦怠感(62.9%)、脱毛(61.3%)、悪心(48.4%)、食欲不振(46.8%)、血管障害(43.5%)、関節痛(38.7%)、感覚鈍麻(35.5%)、味覚異常(33.9%)、筋痛(32.3%)であった。
(1)<再審査終了時>
使用成績調査(非小細胞肺癌)の結果、安全性評価対象例2110例のうち副作用発現症例は1581例(74.9%)であり、副作用発現件数は4974件であった。
市販後臨床試験の結果、安全性評価対象例238例のうち副作用発現症例は238例(100%)であり、副作用発現件数は4249件であった。
重大な副作用
発現頻度については、国内の本剤単独投与の臨床試験において認められたものを記載した。
骨髄抑制:白血球減少(72.6%、ただし、2000/μL未満の減少は17.5%)、好中球減少(69.2%、ただし、1000/μL未満の減少は32.1%)、血小板減少(41.4%、ただし、5万/μL未満の減少は4.2%)、貧血[ヘモグロビン減少(66.5%、ただし、8.0g/dL未満の減少は13.1%)、赤血球減少(52.6%)]等があらわれることがあるので、血液学的検査を頻回に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。なお、高度な白血球減少に起因したと考えられる敗血症による死亡例が報告されている。
間質性肺炎(1.0%):間質性肺炎があらわれることがあるので、胸部X線検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、間質性肺炎に起因したと考えられる死亡例が報告されている。
**アナフィラキシー(0.2%):アナフィラキシー(0.2%):呼吸困難、血圧低下、発疹等の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
心筋梗塞(0.2%):心筋梗塞がみられることがある。
うっ血性心不全:うっ血性心不全があらわれることがある。
肺水腫:肺水腫があらわれることがある。
気管支痙攣:気管支痙攣があらわれることがある。
成人呼吸促迫症候群(ARDS):成人呼吸促迫症候群(ARDS)があらわれることがある。
腎不全:腎不全があらわれることがある。
溶血性尿毒症症候群(0.2%):溶血性尿毒症症候群があらわれることがあるので、血小板減少、ビリルビン上昇、クレアチニン上昇、BUN上昇、LDH上昇を伴う急速なヘモグロビン減少等の微小血管症性溶血性貧血の兆候が認められた場合には、投与を中止すること。腎不全は投与中止によっても不可逆的であり、透析療法が必要となることもある。
皮膚障害(頻度不明):重篤な皮膚障害(紅斑、水疱、落屑等)があらわれることがある。
肝機能障害、黄疸(頻度不明):AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの上昇等の重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
**白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む):白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)があらわれることがあるので、高血圧、痙攣、頭痛、視覚異常、意識障害等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む):白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)があらわれることがあるので、高血圧、痙攣、頭痛、視覚異常、意識障害等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
循環器循環器呼吸器
呼吸困難、高炭酸ガス血症注1)、低酸素血、咳嗽
呼吸器腎臓腎臓腎臓消化器消化器消化器肝臓肝臓精神神経系
頭痛、めまい、不眠、知覚異常注2)
精神神経系皮膚皮膚
脱毛注2)、そう痒感
皮膚注射部位血管障害
末梢性血管炎注2)
血管障害その他その他
体重減少、尿糖陽性、好酸球増多、関節痛注2)、悪寒、味覚異常注2)、鼻出血、倦怠感注2)、浮腫、CRP上昇、体重増加、疼痛注2)、ほてり、胸部不快感
その他尿路上皮癌におけるシスプラチンとの併用時の安全性情報
外国で実施された本剤とシスプラチンとの併用投与による、尿路上皮癌の化学療法初回治療例に対する第III相試験において203例が割り付けられ、これらの症例に認められた有害事象は以下のとおりであった。

高齢者への投与

高齢者では腎機能、肝機能等の生理機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、骨髄抑制等の副作用の発現に注意し、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(マウス、ウサギ)で催奇形作用が報告されている。]
授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立されていない。[使用経験がない。]

適用上の注意

30分間で点滴静脈内投与し、皮下、筋肉内には投与しないこと。
溶解後は速やかに投与すること。溶液を冷蔵庫に保存すると結晶が析出することがあるので、保存する場合でも室温(15〜30℃)で保存し、24時間以内に使用すること。溶解した残液は使用しないこと。
皮膚に薬液が付着した場合は直ちに石けんでよく洗浄し、粘膜に付着した場合は直ちに多量の流水でよく洗い流すこと。

その他の注意

変異原性試験のうち、マウスリンフォーマ細胞を用いたin vitro遺伝子突然変異試験及びマウスを用いた小核試験において、いずれも陽性の結果が報告されている。

薬物動態

1.血漿中濃度
(1)2コンパートメントモデル薬物動態解析
膵癌患者11例に本剤1回1000mg/m22を30分間かけて点滴静注し、高速液体クロマトグラフ(HPLC)法にて未変化体(ゲムシタビン)の血漿中濃度を測定した。第1コースの第1投与日に得られたゲムシタビンの血漿中濃度推移を以下の図に示した。
(1)図 膵癌患者11例での血漿中未変化体濃度推移
算出された未変化体の薬物動態パラメータを以下に示した。
薬物動態の表1参照
(2)Population Pharmacokinetics解析
非小細胞肺癌患者45例に本剤1回800〜1250mg/m2 注)2 注)を、30分間かけて点滴静注し、未変化体及びそのウラシル体代謝物(2’-デオキシ-2’,2’-ジフルオロウリジン:dFdU)の血漿中濃度をHPLC法により測定し、本剤の薬物動態に対する症例背景(性・年齢など)の影響をNONMEM法を用いたpopulation pharmacokinetics解析により検討した。
その結果得られた未変化体の薬物動態パラメータを以下に示す。
注)本剤の非小細胞肺癌における1回用量は1000mg/m22である。
薬物動態の表2参照
血漿クリアランスは非常に大きかった。未変化体の消失半減期は男性よりも女性で長かったが、いずれも1時間以内と速やかであり男女間の差は臨床的に有意ではないと考えられた。なお、1000mg/m22投与時の血漿中濃度時間下面積(AUC0−∞0−∞)は血漿クリアランス(CL)から、5347.6ng・hr/mL・m22と算出される。
(3)外国での臨床試験におけるPopulation Pharmacokinetics解析
国内での成績とほぼ同様の結果であったが、外国における試験では血漿クリアランスが年齢によって影響を受けることが示唆されており、高齢者では血漿クリアランスが減少する傾向を認めた。しかしながら、血漿クリアランスは比較的高値のため、投与量を減じる必要はないものと考えられた。
(4)乳癌患者におけるパクリタキセルとの併用
外国で実施した臨床試験において、転移性乳癌患者に本剤とパクリタキセルを併用投与(16例)(3週を1コースとして、1日目に本剤1250mg/m22及びパクリタキセル175mg/m22を投与し、8日目に本剤1250mg/m22を投与)した7)7)。本剤とパクリタキセルを併用投与した1日目及び本剤を単独投与した8日目における本剤の未変化体の薬物動態パラメータを以下に示す。
薬物動態の表3参照
2.尿中排泄
進行性癌患者5例に1414C-ゲムシタビン塩酸塩1000mg/m22を点滴静注した後に、7日間採取した尿・糞中から92〜98%の放射活性が回収された。そのうち99%以上が尿に回収されたので、ゲムシタビンの主な排泄経路は尿とされた。尿中総放射活性は未変化体の放射活性とウラシル体代謝物の放射活性の和に等しいことより、ヒトの主な代謝物はウラシル体と考えられた。尿中未変化体量は投与量の10%未満であった。
3.血漿中蛋白結合率8)8)
in vitroにおけるヒト血漿中蛋白結合率は約10%であった。

薬物動態の表

パラメータ平均±標準偏差
血漿クリアランス(CL)85.6±17.8(L/hr/m2
中心コンパートメントの分布容積(V18.80±7.49(L/m2
末梢コンパートメントの分布容積(V26.95±2.26(L/m2
コンパートメント間分布クリアランス(Q)22.3±11.1(L/hr/m2
α相の消失半減期(t1/2α3.1±2.0(min)
β相の消失半減期(t1/2β18.9±4.0(min)
最高血漿中濃度(Cmax21865±4165(ng/mL)
血漿中濃度時間下面積(AUC0−∞12100±2227(ng・hr/mL)
パラメータ母集団平均値の推定値
血漿クリアランス(CL)187L/hr<35.5%>
中心コンパートメントの分布容積(V117.1L<69.4%>
末梢コンパートメントの分布容積(V226.8L
コンパートメント間分布クリアランス(Q)



消失半減期(t1/2



定常状態における分布容積(Vss46.1L(36.2〜85.3L)
パラメータ併用投与(1日目)単独投与(8日目)
最高血漿中濃度(Cmax33500±18700(ng/mL)30300±10200(ng/mL)
血漿中濃度時間下面積(AUC0−∞19100±9300(ng・hr/mL)16900±4670(ng・hr/mL)
血漿クリアランス(CL)76.4±27.3(L/hr/m278.7±19.9(L/hr/m2
定常状態における分布容積(Vss17.4±9.44(L/m215.9±10.1(L/m2
消失半減期(t1/20.276±0.0531(hr)0.318±0.103(hr)
平均±標準偏差
※:投与量を1250mg/m22に基準化した値

臨床成績

1.◇非小細胞肺癌
(1)腫瘍縮小効果
本剤単独投与による非小細胞肺癌の化学療法初回治療例に対する後期第II相試験2試験(試験A及びB)における適格例での奏効率及び効果が認められるまでの期間は以下のとおりであった1),2)1),2)。
臨床成績の表1参照
以前に化学療法を受けたことのある非小細胞肺癌例における有効性については十分確認されておらず前期第II相試験での16例の検討においては、奏効例は認められなかった4)4)。
(2)骨髄抑制発現及び回復の期間
本剤の投与後に認めた白血球減少、好中球減少、血小板減少及びヘモグロビン減少の最低値、最低値までの期間及び最低値からの回復期間を下表に示す。本データは国内で実施された臨床試験での肺癌204例でのデータであり、それぞれの副作用を認めた症例における1コース目の数値である。4コース目まで同様の解析を行ったが、いずれの副作用もコースを経るに従い増悪する傾向を認めなかった。
臨床成績の表2参照
これらの副作用で最低値に至るまでの日数は14〜20日(中央値)であり、回復までの期間はいずれも7日(中央値)であった。
2.◇膵癌
(1)症状緩和効果(Clinical Response)及び生存期間
本邦における本剤単独投与による膵癌の化学療法初回治療例に対する第I相試験(レベル2の第1コースのみ週1回7週連続投与)において、疼痛、鎮痛剤の使用量及びKarnofsky Status(KPS)を総合的に評価する症状緩和効果を用いて検討を行った結果、症状緩和効果における評価対象例での有効率は28.6%(2/7例)であった5)5)。
外国における本剤単独投与による膵癌の5-FU無効例に対する第II相試験及び化学療法初回治療例に対する第III相試験において(いずれも第1コースのみ週1回最長7週連続投与)、評価対象例での症状緩和効果における有効率及び生存期間は下表のとおりであった9),10)9),10)。
臨床成績の表3参照
(2)外来への移行
本邦での第I相試験(レベル2の第1コースのみ週1回7週連続投与)において、第1コースの投与で忍容性に問題の認められない患者においては、第2コース以降は外来での投与も可としていたが、第1コースのみで試験を中止又は終了した4例を除く7例全例で入院から外来へ移行することができた。
※:本剤の承認用法・用量は、ゲムシタビンとして1回1000mg/m22週1回投与を3週連続し、4週目は休薬する。これを1コースとして投与を繰り返す。
3.◇胆道癌
(1)腫瘍縮小効果及び生存期間
本剤単独投与による局所進行又は遠隔転移がある胆道癌の化学療法初回治療例に対する第II相試験において、適格例での奏効率及び生存期間は以下のとおりであった6)6)。
臨床成績の表4参照
4.◇尿路上皮癌
(1)腫瘍縮小効果及び生存期間
外国で実施された局所進行又は遠隔転移を有する尿路上皮癌の化学療法初回治療例(Stage IV)に対して、本剤とシスプラチンとの併用投与(GC療法;4週間を1コースとして、本剤1000mg/m22を1日目、8日目及び15日目に、シスプラチン70mg/m22を2日目に投与)をM-VAC療法(メトトレキサート、ビンブラスチン硫酸塩、ドキソルビシン塩酸塩及びシスプラチン併用療法)と比較した第III相試験において、GC群203例、M-VAC群202例が割り付けられ、得られた結果は以下のとおりであった11)11)。
臨床成績の表5参照
4.◇手術不能又は再発乳癌
(1)腫瘍縮小効果及び生存期間
外国で実施された術前又は術後にアントラサイクリン系抗悪性腫瘍薬を投与された切除不能、局所再発又は転移性乳癌患者を対象注)注)に本剤とパクリタキセルとの併用投与(GT群:3週を1コースとして、1日目に本剤1250mg/m22及びパクリタキセル175mg/m22を投与し、8日目に本剤1250mg/m22を投与)をパクリタキセル単独投与(T群:3週を1コースとして、1日目にパクリタキセル175mg/m22を投与)と比較した第III相試験を実施した。その結果は以下のとおりであった12)12)。
注)臨床的にアントラサイクリン系抗悪性腫瘍薬の使用が禁忌で他の1レジメンの化学療法剤による術前・術後補助化学療法後の手術不能又は再発乳癌患者も対象患者に含まれている。
臨床成績の表6参照

臨床成績の表

試験適格例数奏効例数(奏効率:%)効果が認められる注)
A7319(26.0)33(4〜82)
B6714(20.9)34.5(20〜76)
合計14033(23.6)34(4〜82)
注)この場合、「投与開始後50%以上の腫瘍縮小に到達」の意味
項目発現例数(%)投与前値[/μL]最低値[/μL]最低値までの期間[日]中央値(範囲)最低値からの回復期間※※
白血球減少131(64.2)6700(4200〜23800)2800(700〜3900)17(3〜31)7(1〜42)
好中球減少128(62.7)4060(1872〜21182)1202.2(49〜1989)19(3〜31)7(1〜24)
血小板減少42(20.6)22.7万(10.0万〜51.8万)7万(1.2万〜9.9万)14(7〜50)7(2〜13)
ヘモグロビン減少126(61.8)11.7(9.0〜15.0)9.55(6.3〜10.9)20(5〜48)7(1〜65)
※:「ヘモグロビン減少」での単位は(g/dL)
※※:回復は各副作用において、日本癌治療学会の「副作用様式」グレード0又は投与前値のいずれか低い値に回復したとき
試験症状緩和効果における有効率注)生存期間中央値6ヵ月生存率9ヵ月生存率1年生存率
II27.0%(17/63)3.85ヵ月31%15%4%
III23.8%(15/63)5.7ヵ月46%24%18%
注)海外での症状緩和効果(Clinical Response)は、疼痛、鎮痛剤の使用量、Karnofsky Status(KPS)及び体重を総合的に評価する評価方法である。
試験奏効率(例数)生存期間中央値1年生存率
II17.5%(7/40)

7.6ヵ月25.0%
注)腫瘍縮小効果は固形がん化学療法直接効果判定基準に従って判定した。
 GC群M-VAC群HR(95%CI)p値
生存期間中央値12.8ヵ月14.8ヵ月1.08(0.84-1.40)0.55※1
腫瘍増大までの期間中央値7.4ヵ月7.6ヵ月1.02(0.82-1.28)0.84※1
奏効率(例数)49.4%(81/164例)45.7%(69/151例)0.51※2
※1:log-rank検定,※2:カイ2乗検定
 GT群T群HR(95%CI)p値
生存期間18.6ヵ月※115.8ヵ月※10.817(0.667-1.000)0.0489※2
無増悪生存期間5.3ヵ月※13.4ヵ月※10.74(0.62-0.88)0.0008※2
奏効率41.4%(110/266)26.2%(69/263)奏効率の差※3奏効率の差※3
※1 中央値、※2 log-rank検定、※3 奏効率の差:GT群-T群

薬効薬理

1.抗腫瘍効果
ゲムシタビン(dFdC)は、非小細胞肺癌や乳癌をはじめとする第1継代ヒト固形腫瘍細胞、並びに他の様々なマウス及びヒトの腫瘍細胞に対して殺細胞作用を示し13)〜20)13)〜20)、その作用は濃度及び時間依存的であった14), 16)14), 16)。dFdCは、異種移植ヒト固形腫瘍モデルを用いた試験においても、非小細胞肺癌細胞(CALU-6)、乳癌細胞(H-31、H-71)及び他の様々な腫瘍細胞に対してスケジュール依存的に18)18)抗腫瘍効果を示した19), 21)〜24)19), 21)〜24)。
すなわち、3〜4日に1回の投与により非致死量で優れた抗腫瘍効果がみられるのに対して、1日1回の投与においては毒性が強く抗腫瘍効果は認められなかった。この異種移植ヒト腫瘍モデルにおいては、従来の抗癌剤には低感受性であることが知られているヒト肺癌細胞(H-74及びCPH SCLC54B)にも有効性がみられた22), 23)22), 23)。また、ヒト膵癌細胞(MIA PaCa-2及びPANC-1)25)25)、ヒト胆道癌細胞(TGBC2TKB及びHuCCT1)及びヒト尿路上皮癌細胞(639-V、BFTC-909、RT-4、RT-112)においても腫瘍増殖抑制効果が認められた。
2.作用機序
ゲムシタビン(dFdC)は細胞内で代謝されて活性型のヌクレオチドである二リン酸化物(dFdCDP)及び三リン酸化物(dFdCTP)となり26)26)、これらがDNA合成を直接的及び間接的に阻害することにより殺細胞作用を示す27)27)。直接的には、dFdCTPがデオキシシチジン三リン酸(dCTP)と競合しながら27)27)DNAポリメラーゼによりDNA鎖に取り込まれた後、細胞死(アポトーシス)を誘発する28)28)。また、dFdCDPはリボヌクレオチドレダクターゼを阻害することにより29),30)29),30)、細胞内のdCTP濃度を低下させるため、間接的にDNA合成阻害が増強される。

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名:
ゲムシタビン塩酸塩(JAN)
Gemcitabine Hydrochloride
2.略 号:
GEM
3.化学名:
(+)-2’-Deoxy-2’,2’-difluorocytidine monohydrochloride
4.分子式:
C99H1111F22N33O44・HCl
5.分子量:
299.66
6.構造式:
7.性 状:
白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。
水にやや溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール及びエーテルにほとんど溶けない。
8.融 点:
約237℃(分解)

承認条件

膵癌に対する本剤の国内における臨床的有効性及び安全性をより明確にすることを目的として、国内で適切な市販後臨床試験を行い、その結果を含めた市販後調査結果を報告すること。

包装

注射剤200mg:1バイアル
注射剤1g  :1バイアル

主要文献及び文献請求先

福岡正博 他:癌と化学療法, 23, 1825(1996)
横山晶 他:癌と化学療法, 23, 1681(1996)
田口鐵男 他:癌と化学療法, 23, 1011(1996)
福岡正博 他:癌と化学療法, 23, 1813(1996)
Okada, S. al.:Japanese Oncology, 31(1), 7(2001)
Okusaka, T. al.:Cancer Pharmacology, 57, 647(2006)
社内資料:転移性乳癌患者におけるゲムシタビンとパクリタキセル併用投与時の薬物動態
Esumi, Y. al.:Xenobiotica, 24, 957(1994)
Rothenberg, M. L. al.:Annals Oncology, 7, 347(1996)
Burris, H. A. al.:Journal Oncology, 15, 2403(1997)
Von Maase, H. al.:Journal Oncology, 17, 3068(2000)
Albain K. S. al.:Journal Oncology, 26, (2008)
Von Hoff, D. D. al.:Anti-Cancer Drugs, 3, 143(1992)
Peters, G. J. al.:Purine VII, A, 57(1991)
Bhalla, K. al.:Gynecologic Oncology, 45, 32(1992)
Momparler, R. L. al.:Anti-Cancer Drugs, 2, 49(1991)
Weber, G. al.:Biochemical Communications, 184(2), 551(1992)
Rockwell, S. al.:Oncology Research, 4, 151(1992)
Hertel, L. W. al.:Cancer Research, 50, 4417(1990)
Plunkett, W. al.:Cancer Research, 50, 3675(1990)
Braakhuis, B. J. M. al.:Cancer Research, 51, 211(1991)
Kristjansen, P. E. G. al.:Annals Oncology, 4, 157(1993)
藤田昌英 他:癌と化学療法, 21(4), 517(1994)
Peters, G. J. al.:Seminars Oncology, 22(4), II, 72(1995)
Schultz, R. M. al.:Oncology Research, 5, 223(1993)
Plunkett, W. al.:Cancer Research, 48, 4024(1988)
Plunkett, W. al.:Cancer Research, 51, 6110(1991)
Plunkett, W. al.:Seminars Oncology, 22(4), II, 19(1995)
Plunkett, W. al.:Purine VII, A, 125(1991)
Plunkett, W. al.:Molecular Pharmacology, 38, 567(1990)

文献請求先

問い合わせ先 主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
日本イーライリリー株式会社
〒651-0086 神戸市中央区磯上通7丁目1番5号

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
日本イーライリリー株式会社
神戸市中央区磯上通7丁目1番5号

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
4224403D2037 ジェムザール注射用1g ゲムシタビン塩酸塩 1g1瓶 15416
4224403D1030 ジェムザール注射用200mg ゲムシタビン塩酸塩 200mg1瓶 3284

Related Attachments

Title
PDFファイル ブラウザで表示
インタビューフォーム ブラウザで表示
530471_4224403D1030_1_17_fig02.gif ブラウザで表示
530471_4224403D1030_1_17_fig03.gif ブラウザで表示
530471_4224403D1030_1_17.sgm ブラウザで表示
530471_4224403D1030_1_17_fig01.gif ブラウザで表示
530471_4224403D1030_1_17_fig04.gif ブラウザで表示