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薬剤師ネクスト経営塾

エクメット配合錠LD

作成又は改訂年月

2015年9月作成(新様式第1版)

日本標準商品分類番号

873969

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
2007年11月

薬効分類名

選択的DPP-4阻害薬/ビグアナイド系薬配合剤 [2型糖尿病治療薬]

承認等

販売名

エクメット配合錠LD

販売名コード

3969104F1029

承認・許可番号

承認番号
22700AMX01016000
商標名
EquMet LD

薬価基準収載年月

2015年11月

販売開始年月

2015年11月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等室温保存
使用期限
使用期限等包装に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
説明事項(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量
組成1錠中ビルダグリプチン50mg及びメトホルミン塩酸塩(日局)250mgを含有する。
添加物
組成ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール、タルク、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄

性状

性状
性状微黄色の楕円形のフィルムコーティング錠
外形
性状
性状
性状
識別コード
性状NVR CCC
大きさ 長径
性状(約)14.2mm
大きさ 短径
性状(約)5.7mm
大きさ 厚さ
性状(約)5.0mm
大きさ 質量
性状(約)0.340g

販売名

エクメット配合錠HD

販売名コード

3969104F2025

承認・許可番号

承認番号
22700AMX01017000
商標名
EquMet HD

薬価基準収載年月

2015年11月

販売開始年月

2015年11月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等室温保存
使用期限
使用期限等包装に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
説明事項(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量
組成1錠中ビルダグリプチン50mg及びメトホルミン塩酸塩(日局)500mgを含有する。
添加物
組成ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール、タルク、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄

性状

性状
性状淡黄色の楕円形のフィルムコーティング錠
外形
性状
性状
性状
識別コード
性状NVR LLO
大きさ 長径
性状(約)17.1mm
大きさ 短径
性状(約)6.8mm
大きさ 厚さ
性状(約)6.0mm
大きさ 質量
性状(約)0.624g

一般的名称

ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩配合錠

警告

重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告されている。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。(【禁忌】の項参照)
腎機能障害又は肝機能障害のある患者、高齢者に投与する場合には、定期的に腎機能や肝機能を確認するなど慎重に投与すること。特に75歳以上の高齢者では、本剤投与の適否を慎重に判断すること。(【禁忌】、「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」の項参照)

腎機能障害又は肝機能障害のある患者、高齢者に投与する場合には、定期的に腎機能や肝機能を確認するなど慎重に投与すること。特に75歳以上の高齢者では、本剤投与の適否を慎重に判断すること。(【禁忌】、「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」の項参照)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分又はビグアナイド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
2.次に示す状態の患者
〔乳酸アシドーシスを起こしやすい。〕
(1)乳酸アシドーシスの既往
(2)中等度以上の腎機能障害
〔腎臓におけるメトホルミンの排泄が減少する。〕(「重要な基本的注意」の項参照)
(3)透析患者(腹膜透析を含む)
〔高い血中メトホルミン濃度が持続するおそれがある。〕
(4)ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓等心血管系、肺機能に高度の障害のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態
〔乳酸産生が増加する。〕
(5)過度のアルコール摂取者
〔肝臓における乳酸の代謝能が低下する。〕
(6)脱水症、脱水状態が懸念される下痢、嘔吐等の胃腸障害のある患者
3.糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者
〔輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須である。〕
4.重度の肝機能障害のある患者
〔肝臓における乳酸の代謝能が低下し、乳酸アシドーシスを起こしやすい。また、肝機能障害が悪化するおそれがある。〕(「重要な基本的注意」の項参照)
5.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者
〔インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。また、乳酸アシドーシスを起こしやすい。〕
6.栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者
〔低血糖を起こすおそれがある。〕
7.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能又は効果

本剤を2型糖尿病治療の第一選択薬として用いないこと。
本剤LD(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/250mg)については、原則として、既にビルダグリプチン50mg1日2回及びメトホルミン塩酸塩250mg1日2回を併用し状態が安定している場合、あるいはビルダグリプチン50mg1日2回又はメトホルミン塩酸塩250mg1日2回の単剤の治療により効果不十分な場合に、使用を検討すること。
本剤HD(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/500mg)については、原則として、既にビルダグリプチン50mg1日2回及びメトホルミン塩酸塩500mg1日2回を併用し状態が安定している場合、ビルダグリプチン50mg1日2回及びメトホルミン塩酸塩250mg1日2回の治療により効果不十分な場合、あるいはメトホルミン塩酸塩500mg1日2回の単剤の治療により効果不十分な場合に、使用を検討すること。
本剤投与中において、本剤の投与がビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩の各単剤の併用よりも適切であるか慎重に判断すること。

用法及び用量

通常、成人には1回1錠(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/250mg又は50mg/500mg)を1日2回朝、夕に経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

ビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩の各単剤の用法・用量を考慮して、患者ごとに本剤の用量を決めること。
ビルダグリプチン50mg1日2回の単剤の治療により効果不十分な場合は、本剤LDから投与を開始すること。

(次の患者には慎重に投与すること)

薬物動態

1.血中濃度
健康成人男子を対象としたビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩50mg/250mg配合錠と単剤併用の生物学的同等性試験(49例)、並びにビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩50mg/500mg配合錠と単剤併用の生物学的同等性試験(48例)のデータを以下に示す。本剤及び単剤併用をクロスオーバー法により空腹時に単回経口投与したとき、ビルダグリプチン及びメトホルミンの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは図表のとおりであり、生物学的同等性が認められた。2,3)2,3)
 
50mg/250mg

●:本剤50/250mg、○:ビルダグリプチン+メトホルミン塩酸塩(50mg及び250mg)の併用、n=49、平均値±標準偏差
 
50mg/500mg

●:本剤50/500mg、○:ビルダグリプチン+メトホルミン塩酸塩(50mg及び500mg)の併用、n=48、平均値±標準偏差
(「薬物動態の表1」の項参照)
2.食事の影響
健康成人男子(24例)にビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩50mg/500mg配合錠を空腹時及び食後に単回経口投与したとき、Cmax及びAUC0-24h0-24hの幾何平均値の比(食後投与/空腹時投与)とその90%信頼区間は、ビルダグリプチンで1.05[0.95, 1.17]及び1.08[1.02, 1.15]、メトホルミンで0.74[0.68, 0.80]及び0.90[0.83, 0.98]であった。3)3)
3.分布
ビルダグリプチンのin vitro血漿蛋白結合率は9.3%であった。4)4)メトホルミンは血漿蛋白に結合しないとの報告がある。5)5)
4.代謝・排泄
(1)ビルダグリプチン
(1)代謝
ビルダグリプチンはCYP2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2E1、2J2、3A4では代謝されなかった。また、CYP1A2、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1、3A4/5を阻害せず、CYP1A2、2C8、2B6、2C9、2C19、3Aを誘導しなかった(in vitro)。6〜8)6〜8)
健康成人男子(4例)に1414C標識したビルダグリプチン100mgを単回経口投与したとき、血漿中には主として未変化体(血漿中全活性の25.7%)及びシアノ基が加水分解された不活性代謝物(M20.7、55.5%)が存在し、その他グルクロン酸抱合体(9.5%)及びアミド結合の加水分解代謝物(8.1%)が認められた。尿及び糞中の主な代謝物は、M20.7(56.5%)であり、その他にグルクロン酸抱合体(4.4%)、アミド結合の加水分解代謝物(3.7%)が認められた。グルクロン酸抱合体はビルダグリプチンと同等のジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害活性を示すが、M20.7の阻害活性は極めて弱く、アミド結合加水分解代謝物は阻害活性を示さなかった。9)9)(ビルダグリプチンの承認された用法及び用量は50mgを1日2回又は1回である。)(外国人のデータ)
(2)排泄
健康成人男子(6例)にビルダグリプチン50mgを単回経口投与した場合、投与後36時間までに未変化体として22.7%が尿中に排泄され、腎クリアランスは9.83L/h(164mL/min)であった。ビルダグリプチンの尿中への排泄は、能動的な尿細管分泌の関与が示唆される。10)10)
健康成人男子(4例)に1414C標識したビルダグリプチン100mgを単回経口投与したとき、168時間以内に投与した放射能の85%が尿中に、15%が糞中に排泄された。尿及び糞中に排泄された未変化体の割合はそれぞれ投与量の23%及び5%であった。9)9)(ビルダグリプチンの承認された用法及び用量は50mgを1日2回又は1回である。)(外国人のデータ)
ビルダグリプチンは基底膜側の有機アニオントランスポーター、有機カチオントランスポーター、ペプチドトランスポーター等によって輸送されない。また、P糖蛋白の輸送基質であることが示されている(みかけのKm値が0.5mM以上)(in vitro)。11〜14)11〜14)
(2)メトホルミン
メトホルミンはほとんど代謝されず、未変化体のまま尿中に排泄される。健康成人(3例)にメトホルミン塩酸塩500mgを単回経口投与したとき、投与48時間後までの尿中排泄率は投与量の51.6%であった。15)15)(外国人のデータ)
ヒトのトランスポーター発現細胞を用いた検討の結果、メトホルミンは主にhOCT2を介して尿中に排泄されると考えられた。16)16)
5.腎機能障害患者
軽度から重度の腎機能障害患者(24例)にビルダグリプチン100mgを単回経口投与したとき、ビルダグリプチンのAUC0-t0-tは健康被験者に比べて軽度、中等度、重度の腎機能障害患者及び血液透析が必要な患者でそれぞれ2.01倍、1.31倍、2.33倍、1.42倍高く、Cmaxはそれぞれ1.66倍、1.08倍、1.56倍、1.24倍高かった。M20.7のAUC0-24h0-24hは、軽度、中等度、重度の腎機能障害患者及び血液透析が必要な患者で健康被験者よりそれぞれ1.7倍、2.6倍、6.1倍、6.7倍高く、Cmaxはそれぞれ1.6倍、2.4倍、5.4倍、8.1倍高かった。透析によってビルダグリプチンは投与量の約3%が除去された。M20.7は透析によって血漿中濃度が透析前の50%以下に低下した。17)17)
軽度から重度の腎機能障害患者(48例)にビルダグリプチン50mgを1日1回14日間経口投与したとき、ビルダグリプチンのAUC0-24h0-24hは健康被験者に比べて軽度、中等度、及び重度の腎機能障害患者でそれぞれ1.40倍、1.71倍、2.00倍高く、Cmaxはそれぞれ1.37倍、1.32倍、1.36倍高かった。M20.7のAUC0-24h0-24hは、軽度、中等度、及び重度の腎機能障害患者で健康被験者よりそれぞれ1.66倍、3.20倍、7.30倍高く、Cmaxはそれぞれ1.57倍、2.56倍、5.55倍高かった。グルクロン酸抱合体のAUC0-24h0-24hは、軽度、中等度、及び重度の腎機能障害患者で健康被験者よりそれぞれ1.35倍、2.69倍、7.25倍高く、Cmaxはそれぞれ1.13倍、1.60倍、3.00倍高かった。18)18)
(ビルダグリプチンの承認された用法及び用量は50mgを1日2回又は1回である。)(外国人のデータ)
(「薬物動態の表2」の項参照)
6.肝機能障害患者
軽度から重度の肝機能障害患者(16例)にビルダグリプチン100mgを単回経口投与したとき、軽度及び中等度の肝機能障害患者におけるビルダグリプチンのAUC0-t0-tは、それぞれ20%及び8%低下したが、重度の肝機能障害患者では22%上昇した。軽度、中等度の肝機能障害患者のCmaxは健康被験者と比べて約25%低かったが、重度の肝機能障害患者では健康被験者と同程度であった。軽度、中等度、重度の肝機能障害患者のM20.7のAUC0-t0-tは、健康被験者と比べてそれぞれ27%、49%、92%高く、同様にCmaxはそれぞれ23%、46%、65%高かった。19)19)(ビルダグリプチンの承認された用法及び用量は50mgを1日2回又は1回である。)(外国人のデータ)
(「薬物動態の表3」の項参照)
7.高齢者
70歳以上の高齢者(20例)にビルダグリプチン100mgを単回経口投与したときのAUC及びCmaxは、非高齢者(18〜40歳)に比較してそれぞれ1.32倍及び1.18倍高かった。20)20)(ビルダグリプチンの承認された用法及び用量は50mgを1日2回又は1回である。)(外国人のデータ)
8.薬物相互作用
(1)ビルダグリプチンとその他の薬剤
2型糖尿病患者を対象にメトホルミン塩酸塩、グリブリド、及びピオグリタゾン、また、健康成人を対象にアムロジピン、バルサルタン、シンバスタチン、ラミプリル、ワルファリン、ジゴキシンとの薬物間相互作用を検討した結果、ビルダグリプチン及び併用薬の薬物動態は変化しなかった。21〜26)21〜26)(外国人のデータ)
日本人2型糖尿病患者(24例)を対象にビルダグリプチン50mgを1日2回及びボグリボース0.2mgを1日3回3日間併用投与したとき、投与3日目のビルダグリプチンのCmax及びAUC0-12h0-12hは単独投与時と比べそれぞれ34%及び23%低下したが、DPP-4阻害への影響は認められなかった。27)27)
(2)メトホルミンとその他の薬剤
シメチジン
以下の報告がある。
健康成人(7例)に対しメトホルミン塩酸塩とシメチジンを併用した場合、シメチジンの薬物動態には影響がみられなかったものの、メトホルミンのAUCが約50%増加した。28)28)(外国人のデータ)

薬物動態の表

ビルダグリプチンビルダグリプチンメトホルミンメトホルミン
本剤単剤併用本剤単剤併用
50mg/250mg(n=49)
Cmax(ng/mL)263±63.9272±69.9831±187831±180
AUClast
1,180±2031,190±1945,370±9365,370±797
Tmax2.50
2.50
2.50
2.50
T1/21.76±0.2691.71±0.1853.58±0.6963.53±0.612
50mg/500mg(n=48)
Cmax(ng/mL)256±68.5263±68.21,450±3831,470±385
AUClast
1,180±2241,190±2129,370±2,0209,380±1,980
Tmax3.00
3.00
3.00
3.00
T1/21.89±0.3171.88±0.2073.96±0.7774.09±0.781
平均値±標準偏差、※:中央値(範囲)
投与群
Cmax
Tmax
AUC0-t(ng・h/mL)T1/2(h)CLR(L/h)
健康被験者
477±114
1,872±
3.95±
12.36±
軽度
792±229
3,764±
2.83±
6.06±
中等度
514±279
2,451±
3.89±
5.98±
重度
745±235
4,363±
3.55±
1.44±
血液透析の必要な患者
591±166
2,656±
8.05±
平均値±標準偏差、※:中央値(最小値、最大値)
軽度:CLcrが50〜80mL/min、中等度:CLcrが30〜50mL/min、重度:CLcrが30mL/min未満
投与群
Cmax
Tmax
AUC0-t(ng・h/mL)T1/2(h)
健康被験者
675±263
2,567±4282.01±0.50
軽度
497±229
2,076±5144.92±4.86
中等度
512±166
2,411±7403.08±1.59
重度
632±247
3,322±1,4722.40±0.25
平均値±標準偏差、※:中央値(最小値、最大値)
軽度:Child-Pughスコア5〜6、中等度:Child-Pughスコア7〜9、重度:Child-Pughスコア10〜12

臨床成績

1.二重盲検比較試験
(1)メトホルミン塩酸塩で効果不十分な2型糖尿病患者
食事療法、運動療法に加えメトホルミン塩酸塩(250mg1日2回又は500mg1日2回)の単独投与で血糖コントロールが十分に得られていない2型糖尿病患者(139例)を対象に、ビルダグリプチン50mg又はプラセボを1日2回12週間併用投与し、主要評価項目をHbA1c値の投与前からの変化量として実施した。結果は次表のとおりであり、ビルダグリプチンとメトホルミン塩酸塩併用はメトホルミン塩酸塩単独に対し血糖コントロールを有意に改善した。また、メトホルミン塩酸塩のいずれの用量でも、HbA1c値は投与前に比べて有意な低下を示した。本試験で低血糖症は認められなかった。29)29)
(「臨床成績の表1」の項参照)
(2)ビルダグリプチンで効果不十分な2型糖尿病患者
食事療法、運動療法に加えビルダグリプチンの単独投与で血糖コントロールが十分に得られていない2型糖尿病患者(171例)を対象に、ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩50mg/250mg配合錠、50mg/500mg配合錠、又はプラセボ(ビルダグリプチン50mg)を1日2回14週間経口投与し、主要評価項目をHbA1c値の投与前からの変化量として実施した。結果は次表のとおりであり、ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩配合錠はビルダグリプチン単独に対し血糖コントロールを有意に改善した。また、ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩50mg/250mg配合錠及び50mg/500mg配合錠のいずれも、HbA1c値は投与前に比べて有意な低下を示した。本試験で低血糖症は認められなかった。30)30)
(「臨床成績の表2」の項参照)
2.長期投与試験
食事療法、運動療法に加えメトホルミン塩酸塩、チアゾリジン剤、α-グルコシダーゼ阻害剤又は速効型インスリン分泌促進剤(グリニド)単独で血糖コントロールが十分に得られていない2型糖尿病患者(メトホルミン塩酸塩との併用:58例)を対象に、各薬剤に加えビルダグリプチン50mg1日2回を52週間経口投与した。主要評価項目は長期併用投与時の安全性を確認することとした。メトホルミン塩酸塩との併用では忍容性は良好で、低血糖症の発現率は1.7%(58例中1例)であった。また、最終評価時のHbA1c(JDS)値の変化量は−0.75%であった。31)31)

臨床成績の表

投与群nHbA1c(NGSP, %)HbA1c(NGSP, %)空腹時血糖(mg/dL)空腹時血糖(mg/dL)
投与前からの
群間差投与前からの
群間差
M70−0.09(0.06)−0.98
−2.17
−28.42
V+M68−1.07(0.06)−0.98
−30.59
−28.42
V+M25034−1.06(0.09)−31.88
V+M50034−1.06(0.09)−26.82
M:メトホルミン塩酸塩250mg又は500mg単剤
V+M:V+M250とV+M500の併合
V+M250:ビルダグリプチン50mgとメトホルミン塩酸塩250mg併用
V+M500:ビルダグリプチン50mgとメトホルミン塩酸塩500mg併用
※:共分散分析に基づく調整済み平均(標準誤差)、#:p<0.001
投与群nHbA1c(NGSP, %)HbA1c(NGSP, %)空腹時血糖(mg/dL)空腹時血糖(mg/dL)
投与前からの
群間差投与前からの
群間差
V560.14(0.08)−0.98
16.54
−29.57
V/M115−0.83(0.06)−0.98
−13.02
−29.57
V/M25056−0.61(0.06)−8.24
V/M50059−1.04(0.06)−17.40
V:ビルダグリプチン50mg単剤、V/M:V/M250とV/M500の併合
V/M250:ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩50mg/250mg配合錠
V/M500:ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩50mg/500mg配合錠
※:共分散分析に基づく調整済み平均(標準誤差)、#:p<0.001

薬効薬理

本剤は、ビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩の配合剤である。
2.ビルダグリプチン
ビルダグリプチンは、DPP-4を選択的かつ可逆的に阻害し、内因性GLP-1の濃度を高めることで、血糖依存性にインスリン分泌を促進させるとともにグルカゴン分泌を抑制し、血糖降下作用を発揮する。32〜35)32〜35)
(1)DPP-4阻害作用
ビルダグリプチンはヒト血漿DPP-4を濃度依存的に阻害し、IC5050値は2.7nMであった。36)36)また、ビルダグリプチンは、ヒトDPP-4(組換え体)に対して高い親和性を示し、Ki値は2〜3nMであった。32,33)32,33)
(2)血漿GLP-1に対する作用
2型糖尿病患者にビルダグリプチン50mgを1日2回7日間反復経口投与すると、血漿GLP-1濃度が上昇した。37)37)
(3)インスリン抵抗性に対する作用
2型糖尿病患者にビルダグリプチン50mgを1日2回41日間反復経口投与し、インスリンクランプ試験を実施したところ、インスリン抵抗性を表す指標が改善した。38)38)(外国人のデータ)
(4)血糖降下作用及び耐糖能改善作用
前糖尿病期及び2型糖尿病のカニクイザルにビルダグリプチンを1日1回10週間反復経口投与すると、HbA1cが、投与前値に比較してそれぞれ0.6%及び1.2%低下した。39)39)
2型糖尿病患者にビルダグリプチン50mgを1日2回7日間反復経口投与すると、食後血糖及び空腹時血糖が低下した。37)37)
3.メトホルミン塩酸塩
メトホルミン塩酸塩は、主として肝臓における糖新生を抑制し、膵β細胞のインスリン分泌を介することなく血糖降下作用を発揮する。また、末梢での糖取り込み促進、腸管からの糖吸収抑制等の作用も知られている。40)40)

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
ビルダグリプチン(Vildagliptin)
2.構造式
3.化学名
(2S)-1-{[(3-Hydroxytricyclo[3.3.1.13,73,7]dec-1-yl)amino]acetyl}pyrrolidine-2-carbonitrile
4.分子式
C17H25N3O217H25N3O2
5.分子量
303.40
6.性状
白色〜微黄白色又は微灰白色の粉末である。水及びエタノール(99.5)に溶けやすい。
7.融点
約150℃
8.分配係数
1.255(1-オクタノール/水)、0.0042(1-オクタノール/0.1mol/L塩酸)、0.035(1-オクタノール/pH4.0緩衝液)、0.25(1-オクタノール/pH6.8緩衝液)
9.一般名
メトホルミン塩酸塩(Metformin Hydrochloride)
10.構造式
11.化学名
1,1-Dimethylbiguanide monohydrochloride
12.分子式
C4H11N54H11N5・HCl
13.分子量
165.62
14.性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
融点:約221℃(分解)

取扱い上の注意

使用期限内であっても、湿気を避けるため開封後はなるべく速やかに使用すること。

承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

包装

エクメット配合錠LD 100錠(PTP) 420錠(PTP) 500錠(PTP) 500錠(バラ)
エクメット配合錠HD 100錠(PTP) 420錠(PTP) 500錠(PTP) 500錠(バラ)

主要文献及び文献請求先

1
Tuchmann-Duplessis, H. al.:Compt. Rend. 253,321, 1961〔EQMS00001〕
2
社内資料:生物学的同等性の検討〔EQMU00002〕
3
社内資料:生物学的同等性及び食事の影響の検討〔EQMU00001〕
4
社内資料:蛋白結合に関する検討(in vitro)〔EQAU00005〕
5
Scheen, A.J.:Clin. Pharmacokinet. 30(5), 359, 1996〔EQMS00002〕
6
社内資料:CYP代謝に関する検討(in vitro)〔EQAU00006〕
7
社内資料:CYP阻害に関する検討(in vitro)〔EQAU00007〕
8
社内資料:CYP誘導に関する検討(in vitro)〔EQAU00008〕
9
He H. al.:Drug Metab. Dispos. 37(3), 536, 2009〔EQAM00264〕
10
社内資料:健康成人を対象とした単回投与試験〔EQAU00001〕
11
社内資料:トランスポーターに関する検討(1)〔EQAU00010〕
12
社内資料:トランスポーターに関する検討(2)〔EQAU00011〕
13
社内資料:トランスポーターに関する検討(3)〔EQAU00012〕
14
社内資料:トランスポーターに関する検討(4)〔EQAU00013〕
15
Pentikainen, P. J. al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 16,195, 1979〔EQMS00003〕
16
Kimura, N. al.:Drug. Metab. Pharmacokinet. 20(5), 379, 2005〔EQMS00004〕
17
社内資料:腎機能障害患者における薬物動態の検討〔EQAU00014〕
18
He Y.-L. al.:Int. J. Clin. Pharmacol. Ther. 51(9), 693, 2013〔EQAF00126〕
19
He Y.-L. al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 63(7), 677, 2007〔EQAM00145〕
20
He Y.-L. al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 65(3), 338, 2008〔EQAM00202〕
21
He Y.-L. al.:J. Clin. Pharmacol. 48(1), 85, 2008〔EQAM00186〕
22
Ayalasomayajula S.P. al.:Curr. Med. Res. Opin. 23(12), 2913, 2007〔EQAM00184〕
23
He Y.-L. al.:Curr. Med. Res. Opin. 23(5), 1131, 2007〔EQAM00141〕
24
He Y.-L. al.:J. Clin. Pharmacol. 47(8), 998, 2007〔EQAM00151〕
25
Serra D. al.:Int. J. Clin. Pharmacol. Ther. 46(7), 349, 2008〔EQAM00219〕
26
He Y.-L. al.:Curr. Med. Res. Opin. 25(5), 1265, 2009〔EQAM00280〕
27
Yamaguchi M. al.:Int. J. Clin. Pharmacol. Ther. 51(8), 641, 2013〔EQAM00798〕
28
Somogyi, A. al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 23(5), 545, 1987〔EQMS00005〕
29
社内資料:メトホルミン塩酸塩で効果不十分な2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(LMF237A1301)〔EQMU00003〕
30
社内資料:ビルダグリプチンで効果不十分な2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(LMF237A1303)〔EQMU00004〕
31
小田原雅人ほか:新薬と臨牀 61(12), 2593, 2012〔EQAJ00369〕
32
社内資料:各種DPPに対する阻害作用の検討(1)〔EQAU00031〕
33
社内資料:各種DPPに対する阻害作用の検討(2)〔EQAU00032〕
34
社内資料:DPP-4に対する阻害様式の検討〔EQAU00033〕
35
Ahren Bo:Best Pract. Res. Clin. Endocrinol. Metab. 21(4), 517, 2007〔EQAS00056〕
36
社内資料:DPP-4に対する阻害作用の検討〔EQAU00034〕
37
He Y.-L. al.:Int. J. Clin. Pharmacol. Ther. 48(9), 582, 2010〔EQAF00039〕
38
Azuma K. al.:J. Clin. Endocrinol. Metab. 93(2), 459, 2008〔EQAM00196〕
39
社内資料:前糖尿病期及び2型糖尿病カニクイザルのHbA1cに対する検討〔EQAU00036〕
40
Lee A. J.:Pharmacotherapy 16(3), 327, 1996〔EQMS00006〕

文献請求先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
 
ノバルティスファーマ株式会社 ノバルティスダイレクト
〒105-6333 東京都港区虎ノ門1-23-1

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売
ノバルティス ファーマ株式会社
東京都港区虎ノ門1-23-1

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
3969104F2025 エクメット配合錠HD ビルダグリプチン・メトホルミン塩酸塩 1錠 85.2
3969104F1029 エクメット配合錠LD ビルダグリプチン・メトホルミン塩酸塩 1錠 85.2

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