マイページ

薬剤師ネクスト経営塾

プレタール散20%

作成又は改訂年月

※※2013年3月改訂(第17版)
※2012年4月改訂(第16版)

日本標準商品分類番号

87 3399

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月
※2012年3月

薬効分類名

抗血小板剤

承認等

販売名

プレタール散20%

販売名コード

3399002B1026

承認・許可番号

承認番号
21900AMX00602
商標名
Pletaal 20%

薬価基準収載年月

2007年6月

販売開始年月

2007年7月

貯法・使用期限等

貯法
貯法・使用期限等室温保存
使用期限
貯法・使用期限等製造後3年(外箱等に表示)

基準名

規制区分

組成

有効成分
組成1g中シロスタゾール200mg
添加物
組成D-マンニトール、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、香料

性状

性状本剤は白色の散剤で、においはないか、又はわずかに芳香がある。

一般的名称

シロスタゾール Cilostazol

特殊記載項目

警告

警告
警告本剤の投与により脈拍数が増加し、狭心症が発現することがあるので、狭心症の症状(胸痛等)に対する問診を注意深く行うこと。[脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、長期にわたりPRP(pressure product)を有意に上昇させる作用が認められた。また、本剤投与群に狭心症を発現した症例がみられた。](「慎重投与4.」の項、「重要な基本的注意3.」の項、「副作用 重大な副作用1.うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項及び〔臨床成績〕の項参照)

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
うっ血性心不全の患者[症状を悪化させるおそれがある。](「重要な基本的注意4.の項参照)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意
効能又は効果に関連する使用上の注意無症候性脳梗塞における本剤の脳梗塞発作の抑制効果は検討されていない。

用法及び用量

用法及び用量
用法及び用量通常、成人には、シロスタゾールとして1回100mgを1日2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
抗凝固剤(ワルファリン等)、血小板凝集を抑制する薬剤(アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等)、血栓溶解剤(ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等)、プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体(アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
月経期間中の患者[出血を助長するおそれがある。]
出血傾向並びにその素因のある患者[出血した時、それを助長するおそれがある。]
冠動脈狭窄を合併する患者[本剤投与による脈拍数増加により狭心症を誘発する可能性がある。](〔警告〕の項、「重要な基本的注意3.」の項、「副作用 重大な副作用1.うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項及び〔臨床成績〕の項参照)
糖尿病あるいは耐糖能異常を有する患者[出血性有害事象が発現しやすい。]
重篤な肝障害のある患者[シロスタゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。(〔薬物動態〕の項参照)]
腎障害のある患者[腎機能が悪化するおそれがある。また、シロスタゾールの代謝物の血中濃度が上昇するおそれがある。(「副作用 重大な副作用7.急性腎不全」の項及び〔薬物動態〕の項参照)]
持続して血圧が上昇している高血圧の患者(悪性高血圧等)(「その他の注意2.」の項参照)

重要な基本的注意

本剤の脳梗塞患者に対する投与は脳梗塞の症状が安定してから開始すること。
脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。(「慎重投与1.」の項及び「相互作用」の項参照)
冠動脈狭窄を合併する患者で、本剤を投与中に過度の脈拍数増加があらわれた場合には、狭心症を誘発する可能性があるので、このような場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。(〔警告〕の項、「慎重投与4.」の項、「副作用 重大な副作用1.うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項及び〔臨床成績〕の項参照)
本剤はPDE3阻害作用を有する薬剤である。海外においてPDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン1)、ベスナリノン2))に関しては、うっ血性心不全(NYHA分類III〜IV)患者を対象にしたプラセボ対照長期比較試験において、生存率がプラセボより低かったとの報告がある。また、うっ血性心不全を有しない患者において、本剤を含むPDE3阻害剤を長期投与した場合の予後は明らかではない。
プレタール散20%は口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。(「適用上の注意」の項参照)

相互作用

相互作用の概略
相互作用の概略本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2D6、CYP2C19で代謝される。(〔薬物動態〕の項参照)

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
抗凝固剤
 ワルファリン等
血小板凝集を抑制する薬剤
 アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等
血栓溶解剤
 ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等
プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体
 アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等
臨床症状・措置方法
出血した時、それを助長するおそれがある。併用時には出血等の副作用を予知するため、血液凝固能検査等を十分に行う。
機序・危険因子
本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
薬剤名等
薬物代謝酵素(CYP3A4)を阻害する薬剤
 マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)
 HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等)
 アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ミコナゾール等)
 シメチジン、ジルチアゼム塩酸塩等
 グレープフルーツジュース
臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強するおそれがある。併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。
また、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意すること。
機序・危険因子
これらの薬剤あるいはグレープフルーツジュースの成分がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある。
薬剤名等
薬物代謝酵素(CYP2C19)を阻害する薬剤
 オメプラゾール等
臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強するおそれがある。併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。
機序・危険因子
これらの薬剤がCYP2C19を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある。

副作用

副作用等発現状況の概要
慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
.〈国内臨床試験〉
安全性解析の対象となった1,035例中、臨床検査値の異常を含む副作用が90例(8.7%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(3.2%)、頻脈(1.0%)、腹痛(0.8%)、悪心・嘔吐(0.8%)、めまい(0.7%)であった。(プレタール錠承認時)
.〈使用成績調査〉
安全性解析の対象となった3,335例中、臨床検査値の異常を含む副作用が209例(6.3%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(3.4%)、動悸(0.7%)、めまい(0.5%)、下痢(0.3%)、悪心・嘔吐(0.3%)であった。(プレタール錠再審査終了時)
脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制
.〈国内臨床試験〉
安全性解析の対象となった520例中、臨床検査値の異常を含む副作用が137例(26.3%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(12.9%)、動悸(5.2%)、悪心・嘔吐(2.7%)、めまい(1.7%)、発疹(1.3%)であった。(プレタール錠効能追加時)
.〈長期特別調査〉
安全性解析の対象となった1,075例中、臨床検査値の異常を含む副作用が239例(22.2%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(4.6%)、AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P・LDHの上昇等の肝機能障害(3.6%)、動悸(2.9%)、頻脈(2.2%)、貧血(1.1%)、白血球減少(1.1%)であった。(再審査終了時)
.〈市販後臨床試験〉
安全性解析の対象となった1,337例中、臨床検査値の異常を含む副作用が702例(52.5%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(17.7%)、動悸(10.5%)、頻脈(9.5%)、心房細動・上室性頻拍・上室性期外収縮・心室性期外収縮等の不整脈(3.7%)、腹痛(3.0%)であった。(再審査終了時)
副作用等発現状況の概要
副作用等発現状況の概要以下の「重大な副作用」及び「その他の副作用」の発現頻度は、承認時、効能追加時、使用成績調査、長期特別調査及び市販後臨床試験の集計に基づく。
副作用等発現状況の概要
副作用等発現状況の概要また、別途市販後に報告された頻度の算出できない副作用を含む。
重大な副作用
1.※うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症(各0.1〜5%未満)、心室頻拍(頻度不明
うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.※出血
()〈脳出血等の頭蓋内出血(0.1〜5%未満)
脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
()〈肺出血(0.1%未満)、消化管出血、鼻出血、眼底出血(各0.1〜5%未満)等〉
肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.※胃・十二指腸潰瘍(0.1〜5%未満)
出血を伴う胃・十二指腸潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.※汎血球減少、無顆粒球症(いずれも頻度不明、血小板減少(0.1〜5%未満)
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.※間質性肺炎(0.1%未満)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多を伴う間質性肺炎があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
6.肝機能障害(0.1〜5%未満)、黄疸(頻度不明
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH等の上昇や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7.※急性腎不全(0.1%未満)
急性腎不全があらわれることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
*:自発報告又は海外において認められた副作用のため頻度不明。
その他の副作用
過敏症注1)
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用※発疹、皮疹、そう痒感
過敏症注1)
頻度
0.1%未満
その他の副作用
その他の副作用蕁麻疹等
過敏症注1)
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用光線過敏症、紅斑
循環器注2)
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用※動悸、頻脈、ほてり、血圧上昇、血圧低下、心房細動・上室性頻拍・上室性期外収縮・心室性期外収縮等の不整脈等
精神神経系注2)
頻度
5%以上
その他の副作用
その他の副作用※頭痛・頭重感
精神神経系注2)
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用めまい、不眠、しびれ感
精神神経系注2)
頻度
0.1%未満
その他の副作用
その他の副作用※眠気、振戦、肩こり、失神・一過性の意識消失等
消化器
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用※腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、胸やけ、腹部膨満感、味覚異常
消化器
頻度
0.1%未満
その他の副作用
その他の副作用※口渇等
血液
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用※貧血、白血球減少
血液
頻度
0.1%未満
その他の副作用
その他の副作用※好酸球増多等
出血傾向
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用※皮下出血、血尿等
肝臓
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P・LDHの上昇等
腎臓
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用※BUN上昇、クレアチニン上昇、尿酸値上昇、頻尿
腎臓
頻度
0.1%未満
その他の副作用
その他の副作用※排尿障害等
その他
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用※発汗、浮腫、胸痛、血糖上昇、耳鳴、倦怠感、結膜炎、発熱、脱毛
その他
頻度
0.1%未満
その他の副作用
その他の副作用※疼痛、筋痛、脱力感
注1)このような場合には投与を中止すること。
注2)このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
*:自発報告又は海外において認められた副作用のため頻度不明。

高齢者への投与

高齢者への投与
高齢者への投与一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット)で異常胎児の増加3)並びに出生児の低体重及び死亡児の増加4)が報告されている。]
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている5)。]

小児等への投与

小児等への投与
小児等への投与低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)

適用上の注意

.服用時
本剤を水なしで服用する場合には、舌の上で唾液を浸潤させ、唾液とともに飲み込むこと。
本剤は寝たままの状態で服用しないこと。

その他の注意

イヌを用いた13週間経口投与毒性試験6)及び52週間経口投与毒性試験7)において、高用量で左心室心内膜の肥厚及び冠状動脈病変が認められ、無毒性量はそれぞれ30mg/kg/day、12mg/kg/dayであった。ラット及びサルでは心臓の変化は認められなかった。1週間静脈内投与心臓毒性試験では、イヌに左心室心内膜、右心房心外膜及び冠状動脈の変化がみられ、サルでは軽度の左心室心内膜の出血性変化が認められた。他のPDE阻害剤や血管拡張剤においても動物に心臓毒性が認められており、特にイヌは発現しやすい動物種であると報告されている。
遺伝的に著しく高い血圧が持続し脳卒中が発症するとされているSHR-SP(脳卒中易発症高血圧自然発症ラット)において、シロスタゾール0.3%混餌投与群は対照群に比較して生存期間の短縮が認められた(平均寿命:シロスタゾール群40.2週、対照群43.5週)。
脳梗塞再発抑制効果を検討する試験において、本剤群に糖尿病の発症例及び悪化例が多くみられた(本剤群11/520例、プラセボ群1/523例)。
シロスタゾール100mgとHMG-CoA還元酵素阻害薬ロバスタチン(国内未承認)80mgを併用投与したところ、ロバスタチン単独投与に比べてロバスタチンのAUCが64%増加したとの海外報告がある8)

薬物動態

1.血漿中濃度
※健康成人男子にシロスタゾール100mg(散剤又は錠剤)を空腹時単回経口投与した場合の血漿中濃度推移を以下に示す。散剤は水なしで服用または水で服用した場合のいずれにおいてもプレタール錠100mgと生物学的に同等であった9)(図1、表1)。
図1 シロスタゾール100mg単回経口投与時の血漿中濃度推移
※健康成人男子にシロスタゾール100mgを空腹時に経口投与した時、血漿中に活性代謝物としてシロスタゾールが脱水素化されたOPC-13015及び水酸化されたOPC-13213が検出された10)
健康成人男子にシロスタゾール50mgを空腹時及び食後に単回経口投与したところ、食後投与の方が空腹時投与の場合よりCmaxで2.3倍、AUCinfで1.4倍高かった。
2.代謝酵素
シロスタゾールは肝ミクロゾーム中のチトクロームP450のアイソザイムのうち主としてCYP3A4、次いでCYP2D6、CYP2C19により代謝される(in vitro)11,12)
3.タンパク結合率
()シロスタゾール
95%以上(in vitro、平衡透析法、0.1〜6μg/mL)5)
()活性代謝物OPC-13015
97.4%(in vitro、限外ろ過法、1μg/mL)13)
()活性代謝物OPC-13213
53.7%(in vitro、限外ろ過法、1μg/mL)13)
4.腎機能障害患者での体内動態(参考:外国人による成績)
重症の腎機能障害患者にシロスタゾール1日100mgを8日間連続経口投与した場合、健康成人に比べシロスタゾールのCmaxは29%、AUCは39%減少したが、活性代謝物のOPC-13213のCmaxは173%、AUCは209%増加した。軽症及び中等症の患者において差は認められなかった14)
5.肝機能障害患者での体内動態(参考:外国人による成績)
軽症及び中等症の肝機能障害患者にシロスタゾール100mgを単回経口投与した場合、血漿中濃度は健康成人と差は認められなかった15)。(シロスタゾールのCmaxは7%減少し、AUCは8%増加した。)
6.薬物相互作用(参考:外国人による成績)
シロスタゾール100mgとワルファリン25mgを併用投与したところ、シロスタゾールはR-、S-ワルファリンの代謝に影響を及ぼさなかった16)
エリスロマイシン500mg (1日3回)を7日間前投与後、シロスタゾール100mgとエリスロマイシン500mg(1日3回)を併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは47%、AUCは87%増加した17)
シロスタゾール100mgとケトコナゾール400mgを併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは94%、AUCは129%増加した18)。(但し、アゾール系抗真菌剤であるケトコナゾールの経口剤は日本では承認されていない。)
シロスタゾール100mgとジルチアゼム塩酸塩180mgを併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは34%、AUCは44%増加した19)
シロスタゾール100mgとグレープフルーツジュース240mLを併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは46%、AUCは14%増加した18)
オメプラゾール40mgを1日1回7日間前投与後、シロスタゾール100mgとオメプラゾール40mgを併用投与したところ、シロスタゾール100mg単独投与に比べてシロスタゾールのCmaxは18%、AUCは26%増加した20)

薬物動態の表

剤形tmax
(hr)
Cmax
(ng/mL)
t1/2
(hr)
AUC60hr
(ng・hr/mL)
散剤(水なし)3.13±0.92734.8±198.912.75±6.768,932.8±2,195.0
散剤(水あり)2.87±1.02710.8±178.712.94±8.158,369.1±1,985.4
錠剤3.10±1.04708.3±219.010.95±6.209,755.0±2,681.7
(平均値±標準偏差、n=31)

臨床成績

プレタール錠の成績を以下に示す。
(1)※慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
慢性動脈閉塞症患者226例について実施された二重盲検比較試験を含む臨床試験において、四肢の末梢血流障害による潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性症状に対する全般改善度は、改善以上66.1%(119/180例)、やや改善以上85.0%(153/180例)であった21)
(2)※脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制
・脳梗塞患者1,034例について実施されたプラセボを対照とする二重盲検比較試験において、脳梗塞の年間再発率はプラセボ5.75%(総観察期間[人×年]:973.7、脳梗塞再発例数:56)に対し、本剤3.43%(総観察期間[人×年]:873.8、脳梗塞再発例数:30)であり、本剤は脳梗塞再発のリスクを40.3%軽減させた。なお、二次評価項目である投薬期間における「理由を問わない死亡」では、本剤群及びプラセボ群の年間死亡率推定値は、それぞれ0.92%及び0.82%であり、年間死亡率の推定値に有意差は認められなかった。また、本試験において投薬期間中に狭心症を発症した症例は、プラセボ群(0/518例)に対し本剤群(6/516例)で多く認められた22)
・脳梗塞患者(心原性脳塞栓症を除く)2,672例について実施されたアスピリンを対照とする二重盲検比較市販後臨床試験において、主要評価項目である脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)の年間発症率は、アスピリン3.71%(総観察期間[人×年]:3,203.6、発症例数:119)に対し、本剤2.76%(総観察期間[人×年]:2,965.9、発症例数:82)であり、アスピリンに対する本剤の非劣性が検証された(アスピリンに対する本剤のハザード比:0.743(95%信頼区間:0.564〜0.981)、非劣性の許容限界値はハザード比1.33)。副次的評価項目のアスピリンに対する本剤のハザード比は、脳梗塞の再発で0.880(95%信頼区間:0.645〜1.200)、虚血性脳血管障害(脳梗塞、TIA)の発症で0.898(95%信頼区間:0.675〜1.194)、全死亡で1.072(95%信頼区間:0.497〜2.313)、脳卒中(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血)、TIA、狭心症、心筋梗塞、心不全または入院を要する出血の発症で0.799(95%信頼区間:0.643〜0.994)であった23)

薬効薬理

1.抗血小板作用
(1)In vitro
・ヒト血小板において、ADP、コラーゲン、アラキドン酸、アドレナリン24)、トロンビンによる血小板凝集を抑制する。また、ずり応力によって誘発される血小板凝集を抑制する25)
・ヒト血小板において、ADP、アドレナリンによる血小板の一次凝集をも抑制し、また、凝集惹起物質により一旦凝集した血小板凝集塊を解離させる24)
・ヒト血小板において、トロンボキサンA2産生を抑制する26)
ヒト血小板の血液凝固促進活性を抑制する27)
(2)In vivo
・ビーグル犬24)及びブタ28)への経口投与で、ADP、コラーゲンによる血小板凝集を抑制する。
・ラットへの連続経口投与で、ADPによる血小板凝集に対する抑制作用は減弱しない。
・慢性動脈閉塞症患者及び脳梗塞患者への経口投与で、ADP、コラーゲン、アラキドン酸、アドレナリンによる血小板凝集を抑制する29,30)
・ヒトにおける血小板凝集抑制効果は投与後速やかに発現し、反復投与によってもその効果は減弱しない30)
・本剤の投与中止により、抑制された血小板凝集能は本剤の血漿中濃度の減衰とともに48時間後には投与前値に復し、リバウンド現象(凝集亢進)も認められていない30)
2.抗血栓作用
・マウスにADP、コラーゲンを静脈内投与することにより誘発される肺塞栓致死を抑制する24)
・イヌの大腿動脈にラウリン酸ナトリウムを投与することにより誘発される血栓性後肢循環不全の進展を抑制する31)
・イヌの大腿動脈を人工血管で置換した際に、その部位に誘発される血栓性閉塞を抑制する32)
・ブタの頸動脈での電気刺激により誘発される血栓形成を抑制する28)
・ウサギの内頸動脈にアラキドン酸を注入することにより出現する脳梗塞域を減少させる33)
・一過性脳虚血発作患者において発作回数の減少が認められている34)
3.血管拡張作用
・KCl、プロスタグランジンFにより収縮させたイヌ摘出大腿動脈、中大脳動脈及び脳底動脈を弛緩させる。
・麻酔イヌの大腿動脈、椎骨動脈、総頸動脈及び内頸動脈血流量を増加させる35)
・麻酔イヌ及び麻酔ネコの脳皮質血流量を増加させる35)
・無麻酔ラットの脳皮質あるいは視床下部の血流量を増加させる。
慢性動脈閉塞症患者において、足関節部、腓腹部の組織血流量を増加させることがプレチスモグラフィーにより認められている36,37)。更に四肢の皮膚温度の上昇、皮膚血流量の増加がサーモグラフィーにより認められている38)
・虚血性脳血管障害患者において、脳血流量を増加させることがキセノン吸入法により認められている39)
4.血管平滑筋細胞に対する作用
・ヒトの培養血管平滑筋において血管平滑筋細胞の増殖を抑制する40)
・ラット頸動脈内膜バルーン損傷後の内膜肥厚を抑制する41)
5.血管内皮細胞に対する作用
・ヒトの培養内皮細胞からのNO産生を促進する42)
・ヒトの培養内皮細胞の障害を抑制する43〜45)
・ヒトの培養内皮細胞をホモシステインあるいはリポポリサッカライドにて刺激することによる乳酸脱水素酵素の漏出を抑制する。
6.作用機序
・本剤はウサギ血小板のセロトニン放出を抑制するが、セロトニン、アデノシンの血小板への取り込みには影響を与えない。また、トロンボキサンA2による血小板凝集を抑制する46)
・本剤は血小板及び血管平滑筋のPDE3(cGMP-inhibited phosphodiesterase)活性を選択的に阻害することにより47)、抗血小板作用及び血管拡張作用を発揮する。
・本剤のヒト血小板での血小板凝集抑制作用は培養ヒト血管内皮細胞26)又は、プロスタグランジンE125)の存在下で増強する。
・本剤のイヌ血小板での血小板凝集抑制作用はプロスタグランジンI2或いはアデノシンの存在下で増強する。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
有効成分に関する理化学的知見
有効成分に関する理化学的知見シロスタゾール〔Cilostazol(JAN)〕
化学名
有効成分に関する理化学的知見
有効成分に関する理化学的知見6-[4-(1-Cyclohexyl-1H-tetrazol-5-yl)butyloxy]-3, 4-dihydroquinolin-2(1H)-one
構造式
有効成分に関する理化学的知見
有効成分に関する理化学的知見
分子式
有効成分に関する理化学的知見
有効成分に関する理化学的知見C20H27N5O2
分子量
有効成分に関する理化学的知見
有効成分に関する理化学的知見369.46
融点
有効成分に関する理化学的知見
有効成分に関する理化学的知見158〜162℃
性状
有効成分に関する理化学的知見
有効成分に関する理化学的知見白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。本品はメタノール、エタノール(99.5)又はアセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。

包装

プレタール散20%:[HS]0.25g×140包(2包×70)、700包(2包×350)
プレタール散20%:[HS]0.5g×140包(2包×70)、700包(2包×350)
プレタール散20%:[プラスチックボトル]100g

主要文献及び文献請求先

Packer, M. al.:New Engl. J. Med., 325(21), 1468-1475, 1991
Cohn, J. N. al.:New Engl.J. Med., 339(25), 1810-1816, 1998
西大條亮一ほか:医薬品研究, 16(5), 1053-1072, 1985
江崎孝三郎ほか:医薬品研究, 16(5), 1073-1092, 1985
Akiyama, H. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1124-1132, 1985
永野耕一ほか:医薬品研究, 16(6), 1268-1284, 1985
永野耕一ほか:医薬品研究, 16(6), 1305-1324, 1985
Bramer, S. L. al.:Clin. Pharmacokinet., 37(Suppl.2), 69-77, 1999
長谷川節雄ほか:薬理と治療, 35(1), 81-88, 2007
Akiyama, H. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res.,35(II),1133-1140,1985
工藤庄次:社内資料(発現系P450によるin vitro代謝試験), 1994
藤尾直希:社内資料(発現系P450によるin vitro代謝試験(2)), 1995
藤尾直希:社内資料(代謝産物のin vitroタンパク結合率), 1997
Mallikaarjun, S. al.:Clin. Pharmacokinet., 37(Suppl.2), 33-40, 1999
Bramer, S. L. al.:Clin. Pharmacokinet., 37(Suppl.2), 25-32, 1999
Mallikaarjun, S. al.:Clin. Pharmacokinet., 37(Suppl.2), 79-86, 1999
Suri, A. al.:Clin. Pharmacokinet., 37(Suppl.2), 61-68, 1999
Kisicki, J. C. al.:社内資料(ヒトにおけるグレープフルーツジュース、ケトコナゾール併用薬物動態試験), 2001
Hunt, T. al.:社内資料(ヒトにおけるジルチアゼムとの併用薬物動態試験), 2000
Suri, A. al.:Clin. Pharmacokinet., 37(Suppl.2), 53-59, 1999
三島好雄ほか:臨床評価, 14(1), 13-41, 1986
※前川達郎ほか:社内資料(CSPS), 2003
※Shinohara, Y. al.:Lancet Neurol., 9(10), 959-968, 2010
Kimura, Y. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1144-1149, 1985
Minami, N. al.:Life Sci., 61(25), 383-389, 1997
Igawa, T. al.:Thromb.Res., 57(4), 617-623, 1990
Matsumoto, Y. al.:Thromb. Res., 95(1), 19-29, 1999
Kohda, N. al.:Thromb. Res., 96(4), 261-268, 1999
勝村達喜ほか:薬理と治療, 14(3), 1531-1536, 1986
Yasunaga, K. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1189-1192, 1985
Kawamura, K. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1154-1156, 1985
安田慶秀ほか:脈管学, 28(2), 135-139, 1988
Watanabe, K. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 36(II), 1022-1024, 1986
後藤文男ほか:臨床評価, 27(3), 615-643, 2000
Kawamura, K. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1149-1154, 1985
Kamiya, T. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1201-1203, 1985
Yasuda, K. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1198-1200, 1985
Ohashi, S. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1203-1208, 1985
Kobayashi, S. al.:Arzneim. -Forsch. /Drug Res., 35(II), 1193-1197, 1985
Hayashi, S. al.:Hypertension, 35(1), 237-243, 2000
Ishizaka, N. al.:Atherosclerosis, 142(1), 41-46, 1999
Hashimoto, A. al.:Atherosclerosis, 189(2), 350-357, 2006
Omi, H. al.:Microvasc. Res., 68(2), 119-125, 2004
Otsuki, M. al.:Atherosclerosis, 158(1), 121-128, 2001
Nishio, Y. al.:Horm. Metab. Res., 29(10), 491-495, 1997
Kimura, Y. al.:社内資料(血小板機能抑制作用機序), 1986
Sudo, T. al.:Biochem. Pharmacol., 59(4), 347-356, 2000

文献請求先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
問い合わせ先※※大塚製薬株式会社 医薬情報センター
〒108-8242 東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー
電話 0120-189-840
FAX 03-6717-1414

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
3399002B1026 プレタール散20% シロスタゾール 20%1g 321.2

Related Attachments

Title
PDFファイル ブラウザで表示
インタビューフォーム ブラウザで表示
180078_3399002B1026_1_11_fig01.gif ブラウザで表示
180078_3399002B1026_1_11_fig02.gif ブラウザで表示
180078_3399002B1026_1_11.sgm ブラウザで表示