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薬剤師ネクスト経営塾

プラビックス錠25mg

作成又は改訂年月

**2016年3月改訂(第18版)
*2015年4月改訂

日本標準商品分類番号

873399

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
2012年9月
国際誕生年月
1997年11月

薬効分類名

承認等

販売名

プラビックス錠25mg

販売名コード

3399008F1025

承認・許可番号

承認番号
21800AMZ10009
商標名
Plavix

薬価基準収載年月

2006年4月

販売開始年月

2006年5月

貯法・使用期限等

貯  法
使用期限等湿気を避けて室温保存
使用期限
使用期限等外箱に表示

基準名

日本薬局方
基準名クロピドグレル硫酸塩錠

規制区分

処方箋医薬品
説明事項注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)
組成クロピドグレル25mg(日局クロピドグレル硫酸塩として32.63mg)
添加物
組成無水乳糖、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール、トコフェロール、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ヒプロメロース、酸化チタン、タルク、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ

性状

色・剤形
性状白色〜微黄白色・フィルムコーティング錠
外形
性状
 
 
直径
性状6.8mm
厚さ
性状3.7mm
重量
性状約120mg
本体表示
性状プラビックス25

販売名

プラビックス錠75mg

販売名コード

3399008F2021

承認・許可番号

承認番号
21800AMZ10008
商標名
Plavix

薬価基準収載年月

2006年4月

販売開始年月

2006年5月

貯法・使用期限等

貯  法
使用期限等湿気を避けて室温保存
使用期限
使用期限等外箱に表示

基準名

日本薬局方
基準名クロピドグレル硫酸塩錠

規制区分

処方箋医薬品
説明事項注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)
組成クロピドグレル75mg(日局クロピドグレル硫酸塩として97.88mg)
添加物
組成無水乳糖、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール、トコフェロール、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル、ヒプロメロース、酸化チタン、タルク、ジメチルポリシロキサン、二酸化ケイ素、カルナウバロウ

性状

色・剤形
性状白色〜微黄白色・フィルムコーティング錠
外形
性状
 
 
直径
性状8.7mm
厚さ
性状4.9mm
重量
性状約269mg
本体表示
性状プラビックス75

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
出血している患者(血友病、頭蓋内出血、消化管出血、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を助長するおそれがある。]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

1.○経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患の場合
PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能である。冠動脈造影により、保存的治療あるいは冠動脈バイパス術が選択され、PCIを適用しない場合には、以後の投与は控えること。

用法及び用量

1.○虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制の場合
通常、成人には、クロピドグレルとして75mgを1日1回経口投与するが、年齢、体重、症状によりクロピドグレルとして50mgを1日1回経口投与する。
2.○経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患の場合
通常、成人には、投与開始日にクロピドグレルとして300mgを1日1回経口投与し、その後、維持量として1日1回75mgを経口投与する。
3.○末梢動脈疾患における血栓・塞栓形成の抑制の場合
通常、成人には、クロピドグレルとして75mgを1日1回経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

空腹時の投与は避けることが望ましい(国内第I相臨床試験において絶食投与時に消化器症状がみられている)。
(1)○虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)後の再発抑制の場合
出血を増強するおそれがあるので、特に出血傾向、その素因のある患者等については、50mg1日1回から投与すること。[「1.慎重投与」の項参照]
(2)○ 経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される虚血性心疾患の場合
アスピリン(81〜100mg/日)と併用すること。
ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照すること。
PCI施行前にクロピドグレル75mgを少なくとも4日間投与されている場合、ローディングドーズ投与(投与開始日に300mgを投与すること)は必須ではない。

(次の患者には慎重に投与すること)

薬物動態

1.**吸収・代謝
クロピドグレル硫酸塩は吸収された後、肝臓で主に2つの経路で代謝される。すなわち、1)エステラーゼにより非活性代謝物であるSR26334(主代謝物)を生成する経路と、2)薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP)による酸化型代謝物を生成する経路である。後者の経路を経由して、活性代謝物H4が生成される8)8)。
血漿中においては、未変化体の濃度は極めて低くSR26334が主に存在した。健康成人にクロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg)を食後に単回経口投与した場合のSR26334の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである9)9)。

クロピドグレルの肝酸化型代謝に関与するチトクロームP450分子種は主にCYP2C19であり、その他にCYP1A2、CYP2B6、CYP3A4等が関与する10, 1110, 11, 12), 12)。また、SR26334はCYP2C9を阻害し、グルクロン酸抱合体はCYP2C8を阻害する1313, 14), 14)in vitro)。
2.分布
(1)参考(動物実験)
ラットに14C14C‐4‐クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして5.0mg/kg)を単回経口投与した場合、放射能濃度は、大部分の臓器において投与0.25〜2時間後に最高値に達した。放射能濃度は、消化管壁・肝臓の順に高く、また脳、脊髄及び骨格筋では低かった15)15)。また、反復投与による各臓器への蓄積性は認められていない16)16)。
3.排泄
(1)参考(海外データ)
健康成人に14C14C‐4‐クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg)を単回経口投与した場合、投与5日後までの放射能の累積排泄率は投与放射能の約92%に達し、尿中には約41%、糞中には約51%が排泄された17)17)。
4.肝機能障害患者での体内動態
(1)参考(海外データ)
肝硬変患者と健康成人にクロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)を10日間反復経口投与した結果、未変化体のCmaxmaxが肝硬変患者において健康成人に比較して大きく上昇し、肝機能の低下によるクロピドグレル硫酸塩の代謝への影響が示唆された。SR26334の薬物動態パラメータには差が認められなかった18)18)。
5.腎機能障害患者での体内動態
(1)参考(海外データ)
慢性腎不全患者をクレアチニンクリアランスにより重度(5〜15mL/分)と中等度(30〜60mL/分)の2グループに分け、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)を8日間反復経口投与した結果、重度慢性腎不全患者において中等度慢性腎不全患者に比べSR26334のAUCは低かった19)19)。
6.**CYP2C19遺伝子多型が薬物動態に及ぼす影響
健康成人をCYP2C19の代謝能に応じて3群(各群9例)に分け、クロピドグレルとして初日に300mg、その後75mg/日を6日間投与する試験を実施した。CYP2C19の2つの遺伝子多型(CYP2C19 *2CYP2C19 *3)についていずれかをホモ接合体又はいずれもヘテロ接合体としてもつ患者群(PM群)では、活性代謝物H4のAUC0-24及びCmaxが、野生型ホモ接合体群(EM群:CYP2C19 *1*1)と比較して低下した2)CYP2C19**2CYP2C19**3)についていずれかをホモ接合体又はいずれもヘテロ接合体としてもつ患者群(PM群)では、活性代謝物H4のAUC0-240-24及びCmaxmaxが、野生型ホモ接合体群(EM群:CYP2C19**1**1)と比較して低下した2)2)。なお、日本人におけるPMの頻度は、18〜22.5%との報告がある20)20)。
7.**薬物相互作用薬物相互作用
(1)参考(海外データ)参考(海外データ)
レパグリニド
健康成人にクロピドグレル硫酸塩(1日1回3日間、クロピドグレルとして1日目300mg、2〜3日目75mg)を投与し、1日目と3日目にレパグリニド(0.25mg)を併用した結果、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、レパグリニドを単独投与したときと比較して1日目は2.5及び5.1倍、3日目は2.0及び3.9倍に増加した。また、t1/2は1.4及び1.2倍であった14)

健康成人にクロピドグレル硫酸塩(1日1回3日間、クロピドグレルとして1日目300mg、2〜3日目75mg)を投与し、1日目と3日目にレパグリニド(0.25mg)を併用した結果、レパグリニドのCmaxmax及びAUC0-∞0-∞は、レパグリニドを単独投与したときと比較して1日目は2.5及び5.1倍、3日目は2.0及び3.9倍に増加した。また、t1/21/2は1.4及び1.2倍であった14)14)。

薬物動態の表

tmaxCmaxt1/2AUC0‐48
1.9±0.82.29±0.466.9±0.98.46±1.36
(mean±S.D.,n=12)
tmaxmax:最高血漿中濃度到達時間、Cmaxmax:最高血漿中濃度、t1/21/2:半減期
AUC0‐480‐48:血漿中濃度時間曲線下面積(0〜48時間)
 投与量CYP2C19遺伝子型注1)
CYP2C19遺伝子型注1)
CYP2C19遺伝子型注1)
Cmax(ng/mL)300mg
29.8±9.8819.6±4.7311.4±4.25
Cmax(ng/mL)75mg
11.1±4.677.00±3.813.90±1.36
AUC0-24(ng・hr/mL)300mg
39.9±16.825.7±6.0615.9±4.73
AUC0-24(ng・hr/mL)75mg
11.1±3.797.20±1.934.58±1.61
(mean±S.D.)
注1)
EM:CYP2C19**1**1
IM:CYP2C19**1**2 あるいはCYP2C19**1**3
PM:CYP2C19**2**2CYP2C19**2**3 あるいはCYP2C19**3**3

臨床成績

1.国内での臨床成績
(1)虚血性脳血管障害(心原性脳塞栓症を除く)
虚血性脳血管障害患者を対象に、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)についてチクロピジン塩酸塩200mg/日を対照薬として行なわれた二重盲検比較試験(1,151例)における血管性事故の発現率を解析したところ、チクロピジン塩酸塩2.6%(15/578例)に対し本剤3.0%(17/573例)であり、本剤がチクロピジン塩酸塩と同等の血管性事故のリスク低減効果を有することが示された(ハザード比0.977)。また、血液検査所見(白血球減少、好中球減少、血小板減少)、肝機能障害、非外傷性の出血及びその他の重篤な副作用の総計の発現率は、チクロピジン塩酸塩15.1%(87/578例)に対し本剤7.0%(40/573例)であり、本剤において有意に低かった(p<0.001)21)21)。
(2)急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞)
非ST上昇急性冠症候群患者を対象に、アスピリン81〜100mg/日を基礎薬とし、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして初回量300mg、維持量75mg/日)についてチクロピジン塩酸塩200mg/日を対照薬として行われた二重盲検比較試験(799例)における有効性イベント(死亡、急性心筋梗塞、血行再建術の施行)の発現率を解析したところ、チクロピジン塩酸塩9.52%(38/399例)に対し本剤10.25%(41/400例)であり、本剤の有効性はチクロピジン塩酸塩と同程度であることが示唆された(群間差点推定値−0.73%[両側95%信頼区間:−4.87,3.41])。一方、副作用発現率は、チクロピジン塩酸塩55.3%(219/396例)に対し本剤44.9%(178/396例)と本剤で低かった(群間差点推定値10.35%[両側95%信頼区間:3.43,17.28])。また、重大な出血、血液障害、肝機能障害及び投与中止に至った副作用の発現率の総計は、チクロピジン塩酸塩29.57%(118/399例)に対し本剤が24.25%(97/400例)であり、冠動脈バイパス術施行の有無を考慮した検定では本剤が有意に低かった(p=0.0358)。出血性イベント(有害事象)の発現率は本剤で7.75%(31/400例)、チクロピジン塩酸塩で5.01%(20/399例)(Pearson's χ22検定:p=0.1135)であり、出血性イベント(副作用)の発現率は本剤で2.00%(8/400例)、チクロピジン塩酸塩で2.01%(8/399例)(Pearson's χ22検定:p=0.9960)であった。また、投与開始1〜7日目に発現した出血性イベント(有害事象)は本剤で3.50%(14/400例)、チクロピジン塩酸塩で3.01%(12/399例)であった。重大な出血の発現率は、チクロピジン塩酸塩における冠動脈バイパス術非施行例では2.62%(10/382例)、冠動脈バイパス術施行例では70.59%(12/17例)であったのに対し、本剤ではそれぞれ1.88%(7/373例)、59.26%(16/27例)であった。また、本剤の冠動脈バイパス術施行例における重大な出血の発現率は、冠動脈バイパス術施行前の休薬期間が7日以上の症例では3/7例(42.9%)であったのに対し、同7日未満の症例では13/20例(65.0%)であった。22)22)
(3)安定狭心症、陳旧性心筋梗塞
経皮的冠動脈形成術が適用される安定狭心症/陳旧性心筋梗塞患者を対象に、アスピリン81〜100mg/日を基礎薬とし、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして初回量300mg、維持量75mg/日)についてチクロピジン塩酸塩200mg/日を対照薬として行われた二重盲検比較試験(931例)において12週目までの主要心イベント(全ての死亡、急性心筋梗塞、血行再建術の施行、ステント血栓症)の累積発現率を解析したところ、チクロピジン塩酸塩9.7%(発現割合:45/465例)に対し本剤9.0%(発現割合:43/466例)であった(ハザード比0.945[両側95%信頼区間:0.622,1.436])。また、主要心・脳血管イベント(全ての死亡、急性心筋梗塞、血行再建術の施行、ステント血栓症、脳卒中)の累積発現率も同様に、チクロピジン塩酸塩10.4%(発現割合:48/465例)に対し本剤9.0%(発現割合:43/466例)であり(ハザード比0.886[両側95%信頼区間:0.587,1.337])、本剤の有効性はチクロピジン塩酸塩と同程度であることが示唆された。一方、副作用発現割合は、チクロピジン塩酸塩39.8%(199/500例)に対し本剤20.2%(101/499例)と本剤で低かった。また、重大な出血、血液障害、肝機能障害及び投与中止に至った副作用を複合した指標の12週目までの累積発現率は、チクロピジン塩酸塩30.9%(発現割合:159/465例)に対し本剤が8.9%(発現割合:47/466例)であり、本剤が有意に低かった(stratified log‐rank test※:p<0.0001、ハザード比0.259[両側95%信頼区間:0.187,0.359])。出血性イベントの12週目までの累積発現率は本剤1.3%(発現割合:6/466例)、チクロピジン塩酸塩0.9%(発現割合:4/465例)で有意な差は認められなかった(stratified log‐rank test※:p=0.5292、ハザード比1.497[両側95%信頼区間:0.422,5.306])23)23)。
※:アスピリンの前治療状況を因子としたstratified log‐rank test
(4)末梢動脈疾患
末梢動脈疾患患者を対象に、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)についてチクロピジン塩酸塩200mg/日を対照薬として行われた二重盲検比較試験(431例)において12週目までの血管性イベント(脳梗塞、心筋梗塞、その他の心血管死、虚血性イベントによる入院)の累積発現率を解析したところ、チクロピジン塩酸塩0.9%(発現割合: 2/216例) に対し本剤0.9%(発現割合:2/215例)であり、本剤の有効性はチクロピジン塩酸塩と同程度であることが示唆された。
一方、副作用の12週目までの累積発現率は、チクロピジン塩酸塩35.6%(発現割合:77/216例)に対し本剤15.5%(発現割合:35/215例)と本剤が有意に低かった(stratified log-rank test※※※※:p<0.0001、ハザード比0.403[両側95%信頼区間:0.270, 0.603])。また、重大な出血、血液障害、肝機能障害及び重篤な副作用を複合した指標の12週目までの累積発現率は、チクロピジン塩酸塩13.6%(発現割合:30/216例)に対し本剤が2.4%(発現割合:5/215例)であり、本剤が有意に低かった(stratified log-rank test※※※※:p<0.0001、ハザード比0.161[両側95%信頼区間:0.062, 0.416])。出血性有害事象の12週目までの累積発現率は本剤8.4%(発現割合:19/215例)、チクロピジン塩酸塩7.0%(発現割合:15/216例)で有意な差は認められなかった(stratified log-rank test※※※※:p=0.4478、ハザード比1.300[両側95%信頼区間:0.659, 2.561])24)24)。
※※:その他の抗血小板薬の併用の有無、心筋梗塞あるいは虚血性脳血管障害の既往又は合併症の有無、糖尿病の合併の有無を因子としたstratified test
2.海外での臨床成績
(1)CAPRIE試験
動脈硬化性疾患(虚血性脳血管障害、末梢動脈疾患等)19,185例を対象とした二重盲検比較試験(CAPRIE)で、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして75mg/日)についてアスピリン325mg/日を対照に、血管性事故(虚血性脳血管障害、心筋梗塞症及び血管死)発症のリスク減少効果を検討し、本剤は8.7%の相対的リスク減少効果を有することが示された(p=0.045)。また、両群の有害事象発現率に差は認められなかった(p=0.640)25)25)。
(2)CURE試験
非ST上昇急性冠症候群患者12,562例を対象とした二重盲検比較試験(CURE)で、アスピリン75〜325mg/日を基礎薬とし、クロピドグレル硫酸塩(クロピドグレルとして初回量300mg、維持量75mg/日)についてプラセボを対照に、血管性事故(心血管死、心筋梗塞及び脳卒中)発症のリスク減少効果を検討し、本剤は19.6%の相対リスク減少効果を有することが示された(p<0.001)。また、血管性事故(心血管死、心筋梗塞、脳卒中及び治療抵抗性虚血)発症のリスク減少効果についても、本剤は13.7%の相対リスク減少効果を有することが示された(p<0.001)。なお、生命を脅かす出血の発現率には両群間に差は認められなかった(p=0.1251)26)26)。

薬効薬理

1.血小板凝集抑制作用
クロピドグレル硫酸塩はin vitroでは血小板凝集抑制作用を発現せず、経口投与後、肝で代謝を受けて活性代謝物となり、ADP刺激による血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制する27)27)。
ラットではコラーゲン及び低濃度トロンビンによる血小板凝集の抑制も認められている。
健康成人男子24例にクロピドグレル10〜75mg/日を10日間反復経口投与した時、血小板凝集抑制率の増加及び出血時間の延長が認められている28)28)。
健康成人10例を対象に、クロピドグレルのローディングドーズ(初回投与300mg、翌日以降は75mgを1日1回5日間反復経口投与)と非ローディングドーズ(75mgを1日1回6日間反復経口投与)の用法・用量でのクロスオーバー法による投与を行い、血小板凝集抑制作用について検討した。その結果、ローディングドーズ群は、非ローディングドーズ群に比べ、初回投与後2時間から血小板凝集抑制作用(血小板活性化の抑制)を示した。300mgのローディングドーズにより、投与初日の血小板凝集抑制率は約30〜40%を示し、薬力学/薬理作用的に定常状態と考えられる血小板凝集抑制率のレベルに投与初日より達していたが、ローディングドーズをしない場合では投与初日の血小板凝集抑制率は約15%であった29)29)。
健康成人男子15例を対象にクロピドグレル(75mgを1日1回)を10日間反復投与後、最大血小板凝集能(5μMADP惹起maximum intensity(MAI))の回復期間を検討した。その結果、クロピドグレルの最終投与後7日目にはMAIは投与前値(クロピドグレル投与前MAI±15%以内)に回復した30)30)。
2.抗血栓効果
クロピドグレル硫酸塩は、経口投与により、血小板の活性化に基づく血栓形成を抑制する。本薬は中大脳動脈血栓モデル(ラット)31)31)、動静脈シャントモデル(ラット)32)32)、冠状動脈周期的血流減少モデル(イヌ)33)33)、頸動脈バルーン内皮傷害モデル(ウサギ)34)34)、ステント留置動静脈シャントモデル(ウサギ)34)34)において血栓形成を抑制し、中大脳動脈脳血栓モデルでは血栓形成抑制に基づいて梗塞サイズを縮小した。頸動脈バルーン内皮傷害モデル、ステント留置動静脈シャントモデルにおける血栓形成抑制効果はアスピリンと併用したとき増強した。
3.作用機序
クロピドグレル硫酸塩の活性代謝物が、不可逆的に血小板のADP受容体サブタイプP2Y121235)35)に作用し、ADPの結合を阻害することにより、血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑制する36)36)。また、ラットにおいて認められたコラーゲン及び低濃度トロンビンによる血小板凝集に対する本薬の抑制作用は、これらの刺激によって血小板から放出されたADPによる血小板凝集27)27)を抑制することに基づくと考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
クロピドグレル硫酸塩(Clopidogrel Sulfate)
2.化学名
Methyl(2S)-2-(2-chlorophenyl)-2-[6, 7-dihydrothieno[3, 2-c]pyridin-5(4H)-yl]acetate monosulfate
3.分子式
C16H16ClNO2S16H16ClNO2S・H2SO42SO4
4.分子量
419.90
5.構造式
6.融 点
約177℃(分解)
7.性 状
本品は白色〜微黄白色の結晶性の粉末又は粉末である。
本品は水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすい。
本品は光によって徐々に褐色となる。
本品は結晶多形が認められる。

包装

プラビックス錠25mg:100錠[10錠(PTP)×10]
プラビックス錠25mg:140錠[14錠(PTP)×10]
プラビックス錠25mg:500錠[10錠(PTP)×50]
プラビックス錠25mg:500錠(バラ)
プラビックス錠25mg:700錠[14錠(PTP)×50]
プラビックス錠75mg:100錠[10錠(PTP)×10]
プラビックス錠75mg:140錠[14錠(PTP)×10]
プラビックス錠75mg:500錠[10錠(PTP)×50]
プラビックス錠75mg:500錠(バラ)
プラビックス錠75mg:700錠[14錠(PTP)×50]

主要文献及び文献請求先

Diener, H. C., al.:Lancet, (9431) , 331, 2004[PLV0057]
**Kobayashi, M., al.:J. Atheroscler. Thromb., 22(11), 1186, 2015[PLV5175]
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社内資料:代謝に関与する薬物代謝酵素[PLV−43]
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