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薬剤師ネクスト経営塾

ユリーフ錠2mg

作成又は改訂年月

**2016年1月改訂(第6版)
*2015年12月改訂

日本標準商品分類番号

87259

日本標準商品分類番号等

再審査結果公表年月(最新)
2015年6月(ユリーフ錠2mg)


国際誕生年月
2006年1月

薬効分類名

選択的α遮断薬前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬

承認等

販売名

ユリーフ錠2mg

販売名コード

2590010F1023

承認・許可番号

承認番号
22000AMX01779000
商標名
URIEF Tab. 2mg

薬価基準収載年月

2008年12月

販売開始年月

2009年2月

貯法・使用期限等

貯法
貯法・使用期限等 気密容器,遮光,室温保存(OD錠は開封後は湿気を避けて保存)
使用期限
貯法・使用期限等 外装容器に表示

規制区分

劇薬
注)
規制区分 注) 注意−医師等の処方箋により使用すること。

組成

有効成分(1錠中含量)
組成シロドシン(2mg)
添加物
組成ヒドロキシプロピルセルロース,トウモロコシデンプン,ステアリン酸マグネシウム,タルク,D-マンニトール,ヒプロメロース,酸化チタン,カルナウバロウ

性状

外形
性状表面

外形
性状裏面

外形
性状側面

直径
性状6.4mm
厚さ
性状約3.2mm
質量
性状約104mg
識別コード
性状@KD2
色・剤形
性状白色〜微黄白色・フィルムコート錠

販売名

ユリーフ錠4mg

販売名コード

2590010F2020

承認・許可番号

承認番号
22000AMX01780000
商標名
URIEF Tab. 4mg

薬価基準収載年月

2008年12月

販売開始年月

2009年2月

貯法・使用期限等

貯法
貯法・使用期限等 気密容器,遮光,室温保存(OD錠は開封後は湿気を避けて保存)
使用期限
貯法・使用期限等 外装容器に表示

規制区分

劇薬
注)
規制区分 注) 注意−医師等の処方箋により使用すること。

組成

有効成分(1錠中含量)
組成シロドシン(4mg)
添加物
組成ヒドロキシプロピルセルロース,トウモロコシデンプン,ステアリン酸マグネシウム,タルク,D-マンニトール,ヒプロメロース,酸化チタン,カルナウバロウ

性状

外形
性状表面

外形
性状裏面

外形
性状側面

長径
性状11.0mm
短径
性状6.0mm
厚さ
性状約3.7mm
質量
性状約208mg
識別コード
性状@KD4
色・剤形
性状白色〜微黄白色・フィルムコート錠
割線入り

販売名

ユリーフOD錠2mg

販売名コード

2590010F3026

承認・許可番号

承認番号
22700AMX00768000
商標名
URIEF Tab. 2mg

薬価基準収載年月

**,*2015年12月

販売開始年月

**2016年1月

貯法・使用期限等

貯法
貯法・使用期限等 気密容器,遮光,室温保存(OD錠は開封後は湿気を避けて保存)
使用期限
貯法・使用期限等 外装容器に表示

規制区分

劇薬
注)
規制区分 注) 注意−医師等の処方箋により使用すること。

組成

有効成分(1錠中含量)
組成シロドシン(2mg)
添加物
組成ヒドロキシプロピルセルロース,トウモロコシデンプン,フマル酸ステアリルナトリウム,ステアリン酸,タルク,D-マンニトール,ラウリル硫酸ナトリウム,結晶セルロース,アミノアルキルメタクリレートコポリマーE,クロスポビドン,部分アルファー化デンプン,黄色三二酸化鉄,三二酸化鉄,スクラロース,香料,アラビアガム,乳糖,プロピレングリコール

性状

外形
性状表面

外形
性状裏面

外形
性状側面

直径
性状6.4mm
厚さ
性状約3.0mm
質量
性状約100mg
識別コード
性状@UR2
色・剤形
性状淡黄赤色・素錠

販売名

ユリーフOD錠4mg

販売名コード

2590010F4022

承認・許可番号

承認番号
22700AMX00769000
商標名
URIEF Tab. 4mg

薬価基準収載年月

**,*2015年12月

販売開始年月

**2016年1月

貯法・使用期限等

貯法
貯法・使用期限等 気密容器,遮光,室温保存(OD錠は開封後は湿気を避けて保存)
使用期限
貯法・使用期限等 外装容器に表示

規制区分

劇薬
注)
規制区分 注) 注意−医師等の処方箋により使用すること。

組成

有効成分(1錠中含量)
組成シロドシン(4mg)
添加物
組成ヒドロキシプロピルセルロース,トウモロコシデンプン,フマル酸ステアリルナトリウム,ステアリン酸,タルク,D-マンニトール,ラウリル硫酸ナトリウム,結晶セルロース,アミノアルキルメタクリレートコポリマーE,クロスポビドン,部分アルファー化デンプン,黄色三二酸化鉄,三二酸化鉄,スクラロース,香料,アラビアガム,乳糖,プロピレングリコール

性状

外形
性状表面

外形
性状裏面

外形
性状側面

直径
性状8.0mm
厚さ
性状約3.8mm
質量
性状約200mg
識別コード
性状@UR4
色・剤形
性状淡黄赤色・素錠
割線入り

一般的名称

シロドシン製剤

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
禁忌
禁忌本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

効能・効果に関連する使用上の注意
効能・効果に関連する使用上の注意 本剤は副作用の発現率が高く,特徴的な副作用として射精障害が高頻度に認められているため,本剤の使用にあたっては,本剤のリスクを十分に検討の上,患者に対しては副作用の説明を十分に行った上で使用すること。(「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照)

用法・用量

用法・用量
用法・用量 通常,成人にはシロドシンとして1回4mgを1日2回朝夕食後に経口投与する。なお,症状に応じて適宜減量する。

用法・用量に関連する使用上の注意

1.肝機能障害のある患者ではシロドシンの血漿中濃度が上昇する可能性があり,また,腎機能障害のある患者においては,シロドシンの血漿中濃度が上昇することが報告されているため,患者の状態を観察しながら低用量(1回2mg)から投与を開始するなどを考慮すること。(「薬物動態」の項参照)
2.OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが,口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため,唾液又は水で飲み込むこと。(「適用上の注意」の項参照)

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
起立性低血圧のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
肝機能障害のある患者[血漿中濃度が上昇するおそれがある。(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)]
腎機能障害のある患者[血漿中濃度が上昇することが報告されている。(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)]
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤を服用している患者(「相互作用」の項参照)

重要な基本的注意

射精障害(逆行性射精等)が認められているので,本剤の投与にあたっては射精障害に関する説明を十分に行い,患者の理解を得た上で使用すること。(「副作用」の項参照)
起立性低血圧があらわれることがあるので,体位変換による血圧変化に注意すること。
めまいなどがあらわれることがあるので,高所作業,自動車の運転など危険を伴う作業に従事する場合には注意させること。
本剤投与開始時に降圧剤投与の有無について問診を行い,降圧剤が投与されている場合には血圧変化に注意し,血圧低下がみられたときには,減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。
本剤による治療は原因療法ではなく,対症療法であることに留意し,本剤投与により期待する効果が得られない場合は,手術療法など,他の適切な処置を考慮すること。

相互作用

相互作用の概略
相互作用の概略 シロドシンは主としてチトクロームP450 3A4(CYP3A4),UDP-グルクロン酸転移酵素,アルコール脱水素酵素及びアルデヒド脱水素酵素により代謝される。(「薬物動態」の項参照)
相互作用の概略 CYP3A4活性を強力に阻害する薬剤との併用により,シロドシンの代謝が阻害され,血漿中濃度が上昇する可能性がある。

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
降圧剤
臨床症状・措置方法
起立性低血圧があらわれることがあるので,減量するなど注意すること。
機序・危険因子
降圧剤服用中の患者は起立時の血圧調節力が低下している場合がある。
薬剤名等
アゾール系抗真菌剤
 イトラコナゾール等
臨床症状・措置方法
強力にCYP3A4を阻害するケトコナゾール(経口剤:国内未発売)との併用によりシロドシンの血漿中濃度の上昇が認められている。(「薬物動態」の項参照)
アゾール系抗真菌剤との併用により,シロドシンの血漿中濃度が上昇するおそれがあるので,減量するなど注意すること。
機序・危険因子
アゾール系抗真菌剤はCYP3A4を阻害することから,これらの薬剤との併用時には,シロドシンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。
薬剤名等
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
 シルデナフィルクエン酸塩
 バルデナフィル塩酸塩水和物等
臨床症状・措置方法
併用により症候性低血圧があらわれるとの報告がある。
機序・危険因子
本剤はα遮断作用を有するため,併用によりこれらの血管拡張作用による降圧作用を増強するおそれがある。

副作用

副作用等発現状況の概要
副作用等発現状況の概要
副作用等発現状況の概要 排尿障害患者対象臨床試験の総症例873例中,副作用は391例(44.8%)で認められた。その主なものは,射精障害(逆行性射精等)150例(17.2%),口渇50例(5.7%),下痢35例(4.0%),軟便34例(3.9%),立ちくらみ31例(3.6%),鼻閉29例(3.3%),めまい23例(2.6%),ふらつき22例(2.5%),頭痛19例(2.2%)などであった。また,臨床検査値の異常変動は,総症例853例中185例(21.7%)で認められた。その主なものは,トリグリセリド上昇62例(7.4%),CRP上昇21例(3.9%),ALT(GPT)上昇20例(2.3%),AST(GOT)上昇19例(2.2%),γ-GTP上昇19例(2.2%)などであった。
副作用等発現状況の概要
副作用等発現状況の概要 なお,第III相二重盲検比較試験では射精障害(逆行性射精等)が175例中39例(22.3%)で認められた。(カプセル承認時)
副作用等発現状況の概要
副作用等発現状況の概要 
副作用等発現状況の概要
副作用等発現状況の概要 製造販売後に実施された使用成績調査及び特定使用成績調査(長期)の安全性解析対象症例7,851例中,副作用は887例(11.3%)で認められた。その主なものは,射精障害(逆行性射精等)255例(3.2%),下痢・軟便207例(2.6%),めまい・ふらつき85例(1.1%),鼻閉81例(1.0%),口渇64例(0.8%),立ちくらみ60例(0.8%)などであった。(再審査終了時)
重大な副作用
1.失神・意識喪失(0.1%未満注)注)):血圧低下に伴う一過性の意識喪失等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し適切な処置を行うこと。
2.肝機能障害,黄疸(いずれも0.1%未満注)注)):AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
.注)承認後の製造販売後調査の結果に基づく。
その他の副作用
泌尿・生殖器
頻度
5%以上
その他の副作用
その他の副作用射精障害(逆行性射精等)
泌尿・生殖器
頻度
1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用インポテンス,尿失禁
消化器
頻度
5%以上
その他の副作用
その他の副作用口渇
消化器
頻度
1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用胃不快感,下痢,軟便,便秘
消化器
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用口内炎注2),嘔吐,嘔気,食欲不振,胃痛,腹痛,腹部膨満感,上腹部異和感,下腹部痛,胃潰瘍,胃炎,萎縮性胃炎,胸やけ,胃もたれ感,十二指腸潰瘍,放屁増加,排便回数増加,残便感,肛門不快感
精神神経系
頻度
1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用めまい,立ちくらみ,ふらつき,頭痛
精神神経系
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用肩こり,頭がボーとする感じ,眠気,性欲減退,頭重感,しびれ注2)
呼吸器
頻度
1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用鼻出血,鼻閉
呼吸器
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用鼻汁,咳
循環器
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用心房細動,動悸,頻脈,不整脈,上室性期外収縮,起立性低血圧,血圧低下,血圧上昇
過敏症
頻度
頻度不明注1)
その他の副作用
その他の副作用口唇腫脹,舌腫脹,咽頭浮腫
過敏症
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用発疹,皮疹,湿疹,蕁麻疹,そう痒感,顔面腫脹注2),眼瞼浮腫注2)
頻度
頻度不明注1)
その他の副作用
その他の副作用術中虹彩緊張低下症候群(IFIS)
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用眼の充血,目のかゆみ,結膜出血,かすみ目注2)
肝臓
頻度
1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,γ-GTP上昇,総ビリルビン上昇,Al-P上昇,LDH上昇
腎臓
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用BUN上昇,クレアチニン上昇
血液
頻度
1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用白血球数減少,赤血球数減少,血色素量減少,ヘマトクリット値減少
血液
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用白血球数増多,血小板数減少
その他
頻度
5%以上
その他の副作用
その他の副作用トリグリセリド上昇
その他
頻度
1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用倦怠感,CRP上昇,総コレステロール上昇,尿糖上昇,尿沈渣上昇
その他
頻度
1%未満
その他の副作用
その他の副作用顔のほてり,耳鳴,苦味,胸痛,腰痛,下肢脱力感,発汗,ほてり,気分不良,血清カリウム値上昇,総蛋白低下,前立腺特異抗原増加,尿酸上昇,尿蛋白上昇,浮腫注2),女性化乳房注2)
その他の副作用
その他の副作用注1)「頻度不明」は自発報告のため。
その他の副作用
その他の副作用注2)発現頻度は承認後の製造販売後調査の結果に基づく。
 上記の副作用があらわれることがあるので,異常が認められた場合には必要に応じ減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者への投与
高齢者への投与 一般に高齢者では生理機能が低下しており,肝機能又は腎機能が低下している場合は低用量(1回2mg)から投与を開始するなど,患者の状態を十分に観察しながら投与すること。(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)

適用上の注意

1.薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
2.OD錠に関する注意
本剤は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため,水なしで服用可能である。また,水で服用することもできる。
本剤は寝たままの状態では,水なしで服用しないこと。

その他の注意

1.α1遮断薬を服用中又は過去に服用経験のある患者において,α1遮断作用によると考えられる術中虹彩緊張低下症候群(Intraoperative Syndrome)があらわれるとの報告がある。
2.マウスでの104週間投与試験において,20mg/kg/日以上の投与群で精嚢腺拡張の頻度の上昇が認められたとの報告がある1)
3.ラットでの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験において,200mg/kg/日以上の投与群で精細管に精子細胞の脱落が,600mg/kg/日投与群で精細管の萎縮・変性,精子生存率及び精子数の減少が認められたとの報告がある2)

薬物動態

1.吸収,血漿中濃度
 健康成人男性にシロドシン4mg(錠又はカプセル)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中シロドシン濃度及び薬物動態パラメータは表1に示すとおりであり,4mg錠及び4mgカプセルは生物学的に同等であった3)
 
 健康成人男性(各群6例)にシロドシン0.5mgから12mg(カプセル)を単回経口投与したとき,血漿中シロドシン濃度は投与量の増加に伴って上昇し,Cmax及びAUC0-∞は線形性を示した4)。シロドシン2mg又は4mg(カプセル)を単回経口投与したときの血漿中シロドシン濃度推移は図1に示すとおりであった5,6)
図1 健康成人男性に空腹時2mg又は4mg単回投与時の血漿中シロドシン濃度推移
6例の平均値+SDを示す
 
 シロドシン4mgOD錠(水なし又は水で服用)とシロドシン4mg錠(標準製剤,水で服用)をクロスオーバー法によりそれぞれを1錠(シロドシンとして4mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して,血漿中シロドシン濃度を測定して得られた薬物動態パラメータ(AUC0-48hr,Cmax)について,90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された7)。薬物動態パラメータは表2及び表3に,血漿中濃度推移は図2及び図3に示すとおりであった。
図2 健康成人男性に空腹時4mgOD錠(水なしで服用)又は4 mg錠(水で服用)単回投与時の血漿中シロドシン濃度推移
 
図3 健康成人男性に空腹時4mgOD錠(水で服用)又は4mg錠(水で服用)単回投与時の血漿中シロドシン濃度推移
 健康成人男性5例にシロドシン4mg(カプセル)を1日2回7日間反復経口投与したとき(1日目及び7日目は1日1回投与),血漿中シロドシン濃度は投与3日後には定常状態に達し,初回投与からの累積率は1.1倍であった4)(表4)。
 
 高齢男性(65〜75歳)12例にシロドシン4mg(カプセル)を食後に単回経口投与したとき,非高齢男性(21〜31歳)9例との薬物動態に明らかな違いはみられなかった。なお,シロドシンの治療対象となる高齢男性における薬物動態パラメータは表5に示すとおりであった4)
 
 健康成人男性11例にシロドシン4mg(カプセル)を食後30分及び空腹時に単回経口投与したとき,食後投与及び空腹時投与でそれぞれ,Cmaxは23.0及び28.0ng/mL,AUC0-48hrは128.8及び135.9ng・hr/mL,Tmaxは2.1及び1.4時間,t1/2は6.0及び4.7時間であった4)(表6)。
 
 健康成人男性11例にシロドシン2mg(溶液)を4時間静脈内点滴投与時のクリアランス及び分布容積はそれぞれ167.0±33.8mL/min及び49.5±17.3Lであった。また,シロドシン4mg(カプセル)を単回経口投与したときの生物学的利用率は32.2%であった8)
2.タンパク結合
 シロドシンのヒト血漿タンパクに対する結合率(in vitro試験)は,95.6%(100ng/mL添加時)であり,主な結合タンパクはα1-酸性糖タンパクであった4)
3.代謝,排泄
 シロドシンは主としてCYP3A4,UDP-グルクロン酸転移酵素,アルコール脱水素酵素及びアルデヒド脱水素酵素により代謝され,血漿中の主な代謝物はシロドシンのグルクロン酸抱合体及び酸化代謝物であった4)。健康男性(外国人)6例に「14C」標識シロドシン8mg(溶液)を単回経口投与したとき,血漿中の総放射能AUC0-12hrに対して,血漿中のシロドシン,シロドシンのグルクロン酸抱合体及び酸化代謝物のAUC0-12hrは,それぞれ24.0,21.9及び34.9%であった。その他の代謝物の割合は,いずれも5%以下であった。また,投与後240時間までに,投与放射能の33.5%が尿中に,54.9%が糞中に排泄された4)
 高齢男性12例及び非高齢男性9例にシロドシン4mg(カプセル)を単回経口投与したときの投与後48時間までの尿中累積排泄率は高齢者,非高齢者でそれぞれシロドシンが2.3及び2.4%,シロドシンのグルクロン酸抱合体が1.6及び1.8%,酸化代謝物が4.5及び4.9%であった4)
4.前立腺肥大症に伴う排尿障害患者での薬物動態注)注)
 前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象とした長期投与試験における探索的な母集団薬物動態解析(258例)の結果,定常状態時の投与2時間後及び12時間後の推定血漿中シロドシン濃度(平均値±SD)はそれぞれ24.8±8.0ng/mL及び7.4±3.3ng/mLであった。
 血漿中シロドシン濃度に対する変動要因について検討した結果,シロドシンのクリアランスは体重,年齢,CRP,ALT(GPT)及び血清クレアチニンによって,分布容積は体重,年齢,CRP及びALT(GPT)によって影響を受けることが示唆された。これら影響因子のうち,ALT(GPT)について,シロドシンの血漿中濃度に対する影響が大きいことが推察され,ALT(GPT)の上昇(23→83IU/L)によりシロドシンのクリアランス及び分布容積はそれぞれ約47%及び約27%低下する可能性が示唆された9)
()注)シロドシン(カプセル)のデータ
5.薬物相互作用
海外データ
()(ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)併用)
 健康男性(外国人)16例にケトコナゾール200mgを1日1回4日間経口投与し,2日目にシロドシン4mg(カプセル)を単回経口投与した場合,併用時のシロドシンのCmax及びAUC0-∞は,シロドシン単独投与時に比べてそれぞれ3.7及び2.9倍に増加した4)
()(ジゴキシン併用)
 健康男性(外国人)16例にシロドシン4mg(カプセル)1日2回とジゴキシン0.25mg1日1回を8日間併用経口投与した場合,シロドシンはジゴキシンの薬物動態に影響しないことが確認された4)
6.腎機能低下者での薬物動態
 腎機能低下者(クレアチニンクリアランス27〜49mL/min)6例及び腎機能正常者(クレアチニンクリアランス125〜176mL/min)7例にシロドシン4mg(カプセル)を単回経口投与したとき,腎機能低下者では腎機能正常者に比べて,シロドシンの血漿中総薬物濃度の上昇がみられた(Cmax3.1倍,AUC0-∞3.2倍)。この血漿中総薬物濃度の上昇は血清中α1-酸性糖タンパクとのタンパク結合による可能性があり,血漿中総薬物濃度と血清中α1-酸性糖タンパク濃度の間には高い相関が認められた。なお,シロドシンの薬効及び副作用発現に直接関与すると考えられる血漿中非結合形シロドシン濃度の上昇は総薬物濃度より小さかった(Cmax1.5倍,AUC0-∞2.0倍)4)(表7)。

薬物動態の表

 Cmax
AUC0-48hra)
Tmax
t1/2(hr)
評価例数27272727
4mg錠29.309±13.856122.91±39.340.89±0.665.772±3.417
4mgカプセル28.919±14.685125.44±40.051.30±0.895.850±3.963
a)27例中1例の被験者についてはAUC0-10hrをAUC0-48hrとして集計した。
薬剤名(用法)Cmax
AUC0-48hr(ng・hr/mL)Tmax
t1/2(hr)
4mgOD錠
31.58±21.57126.73±44.541.46±0.886.60±3.64
4mg錠
27.25±7.70115.08±33.721.18±1.006.41±2.66
薬剤名(用法)Cmax
AUC0-48hr(ng・hr/mL)Tmax
t1/2(hr)
4mgOD錠
24.90±12.02121.31±52.251.04±0.887.02±2.54
4mg錠
26.31±13.88123.46±53.391.54±1.336.02±2.39
 Cmax
AUC0-∞(ng・hr/mL)Tmax
t1/2(hr)
単回26.8±9.2143.9±57.12.2±0.56.9±3.1
反復28.7±7.6134.3±39.02.0±0.010.4±4.6
反復投与時のパラメータは,6日目までの積み重なり濃度を差し引いた7日目の濃度推移から得た結果を示した。
 Cmax
AUC0-∞(ng・hr/mL)Tmax
t1/2(hr)
高齢男性21.8±11.6142.4±54.72.5±1.410.5±4.0
非高齢男性20.5±6.5121.5±38.12.3±0.58.7±3.1
 Cmax
AUC0-48hr(ng・hr/mL)Tmax
t1/2(hr)
食後23.0±10.8128.8±64.12.1±0.76.0±4.8
空腹時28.0±9.6135.9±55.41.4±1.14.7±3.7
 Cmax
AUC0-∞(ng・hr/mL)Tmax
t1/2(hr)
腎機能低下者72.22±44.12
305.76±115.38
0.67±0.26
7.55±1.50
腎機能正常者21.51±8.52
94.75±41.28
0.86±0.56
3.94±1.57
( )内の値は血漿中非結合形シロドシン

臨床成績

1.第II相二重盲検比較試験注)注)
 前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象に,シロドシン1回2mg,4mg又はプラセボを,1日2回,4週間経口投与した結果,シロドシン1回4mg投与はプラセボと比較して自覚症状(I-PSSトータルスコア)を有意に改善した10)(表8)。
()注)シロドシン(カプセル)のデータ
2.第III相二重盲検比較試験注)注)
 前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象に,シロドシン1回4mg 1日2回又はプラセボを12週間経口投与した結果,終了時のI-PSSトータルスコアは投与開始時に比較して,シロドシンで8.3及びプラセボで5.3それぞれ低下した(図4,表9)。また,投与開始時に比較してI-PSSトータルスコアが25%以上改善した症例の割合は,シロドシン76.4%(133/174例)及びプラセボ50.6%(45/89例)であり,重症度が軽症(I-PSSトータルスコア8未満)まで改善した症例の割合は,シロドシン47.7%(83/174例)及びプラセボ31.5%(28/89例)であった。シロドシンでは自覚症状は投与1週後の早期から改善し,重症例に対しても改善効果が認められた11)
()注)シロドシン(カプセル)のデータ
図4 I-PSSトータルスコア測定値の推移
3.長期投与試験注)注)
 前立腺肥大症に伴う排尿障害患者364例を対象としたシロドシン1回4mg1日2回52週間による長期投与試験では,持続的な改善効果と安全性が確認され,安定した自覚症状(I-PSSトータルスコア)及び最大尿流率の改善が認められた12)
()注)シロドシン(カプセル)のデータ

臨床成績の表

投与群投与開始時
投与4週後
プラセボ群との群間比較
プラセボ18.1±5.6(88)-3.0±5.8(88)-
2mg×2/日18.3±6.5(84)-5.7±6.1(84)P=0.013
4mg×2/日18.7±6.0(87)-6.6±5.5(86)P=0.000
単位:点 平均値±SD ( ):症例数
a)I-PSS:国際前立腺症状スコア(軽症:0-7,中等症:8-19,重症:20-35)
投与群例数投与開始時測定値a)終了時測定値a)変化量a)変化量群間差両側95%信頼区間
シロドシン17417.1±5.78.8±5.9-8.3±6.4-3.0-4.6,-1.3
プラセボ8917.1±6.111.8±7.1-5.3±6.7  
a)平均値±SD

薬効薬理

1.薬理作用
(1)ヒト組織での作用
(1)交感神経系α-アドレナリン受容体に対する親和性
 ヒトα1-アドレナリン受容体に対する受容体結合試験において,α1A-アドレナリン受容体サブタイプへの高い親和性を示した13)
(2)前立腺に対する作用
 ヒト前立腺膜標本を用いた受容体結合試験において,α1A-アドレナリン受容体サブタイプへの高い親和性を示した14)
 ノルアドレナリンによるヒト前立腺平滑筋の収縮を抑制した14)
(2)動物での作用
(1)下部尿路組織(前立腺,尿道及び膀胱三角部)に対する作用
 摘出ウサギ前立腺,尿道及び膀胱三角部において,ノルアドレナリンによる収縮に対して強い拮抗作用を示した13)
(2)尿道内圧に対する作用
 麻酔雄性ラットにおいて,血圧低下作用を示すよりも低い用量で,フェニレフリンによる前立腺部尿道内圧上昇を選択的に抑制した15)
 麻酔雄性イヌにおいても,血圧低下作用を示すよりも低い用量で,下腹神経の電気刺激による前立腺部尿道内圧上昇を選択的に抑制した16)
(3)前立腺肥大モデルに対する作用
 性ホルモン投与にて作製した雄性ラット前立腺肥大モデルにおいて,蓄尿時に生じた膀胱刺激症状を抑制した17)
2.作用機序
 下部尿路組織である前立腺,尿道及び膀胱三角部に分布するα1A-アドレナリン受容体サブタイプを介する交感神経系を遮断することにより,下部尿路組織平滑筋の緊張を緩和し,尿道内圧の上昇を抑制し,前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善する。

有効成分に関する理化学的知見

一般名シロドシン(Silodosin)化学名(-)-1-(3-Hydroxypropyl)-5-[(2R)-2-({2-[2-(2,2,2-trifluoroethoxy)phenoxy]ethyl}amino)propyl]-2,3-dihydro-1H-indole-7-carboxamide分子式C25H32F3N3O4分子量495.53構造式性状白色〜微黄白色の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく,水に極めて溶けにくい。融点105〜109℃

有効成分に関する理化学的知見の表

pH2.86.09.7
分配比
4.1×10-31.75.0×102

取扱い上の注意

<OD錠>
1.製剤の特性上,吸湿により錠剤表面がざらつくことがある。
2.錠剤表面に使用色素による茶色,赤色及び黄色の斑点がみられることがある。

包装

ユリーフ錠2mg:100錠(PTP),140錠(PTP),500錠(PTP),700錠(PTP),500錠(バラ)
ユリーフ錠4mg:100錠(PTP),140錠(PTP),500錠(PTP),700錠(PTP),500錠(バラ)
ユリーフOD錠2mg:100錠(PTP),140錠(PTP),500錠(PTP),700錠(PTP),500錠(バラ)
ユリーフOD錠4mg:100錠(PTP),140錠(PTP),500錠(PTP),700錠(PTP),500錠(バラ)

主要文献及び文献請求先

マウスでの104週間投与試験(社内資料)
ラットでの受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験(社内資料)
錠剤及びカプセル剤間における生物学的同等性試験(社内資料)
清水智司ほか:薬学雑誌, 126(S):257, 2006.
健康成人を対象とした第 相臨床試験(社内資料)
健康成人を対象とした第 相臨床試験(社内資料)
口腔内崩壊錠及び市販錠間における生物学的同等性試験(社内資料)
健康成人を対象とした臨床薬理試験(社内資料)
前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象とした長期投与試験(社内資料)
前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象とした後期第II相臨床試験(社内資料)
前立腺肥大症に伴う排尿障害患者を対象とした第III相臨床試験(社内資料)
河邉香月ほか:泌尿器外科, 19(2): 153, 2006.
立道 聡ほか:薬学雑誌, 126(S):209, 2006.
Murata, S. al.:J. Urol., 164(2): 578, 2000.
立道 聡ほか:薬学雑誌, 126(S):217, 2006.
イヌ下腹神経刺激誘発尿道内圧上昇モデルにおける作用(社内資料)
ラット前立腺肥大モデルにおける作用(社内資料)

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

問い合わせ先主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
問い合わせ先 
問い合わせ先キッセイ薬品工業株式会社 くすり相談センター
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1丁目8番9号
TEL.03-3279-2304 フリーダイヤル 0120-007-622

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
キッセイ薬品工業株式会社
松本市芳野19番48号

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
2590010F1023 ユリーフ錠2mg シロドシン 2mg1錠 38.7
2590010F2020 ユリーフ錠4mg シロドシン 4mg1錠 75.5
2590010F3026 ユリーフOD錠2mg シロドシン 2mg1錠 38.7
2590010F4022 ユリーフOD錠4mg シロドシン 4mg1錠 75.5

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