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薬剤師ネクスト経営塾

ベシケア錠2.5mg

作成又は改訂年月

**2015年4月改訂(第10版)
*2014年4月改訂

日本標準商品分類番号

87259

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
2004年6月

薬効分類名

過活動膀胱治療剤

承認等

販売名

ベシケア錠2.5mg

販売名コード

2590011F1028

承認・許可番号

承認番号
21800AMZ10357
商標名
Vesicare 2.5mg

薬価基準収載年月

2006年6月

販売開始年月

2006年6月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等 気密容器、室温保存
使用期限
使用期限等 ケース等に表示(製造後3年)

規制区分

処方箋医薬品
説明事項 注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)
組成 コハク酸ソリフェナシン 2.5mg
添加物
組成 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、タルク、マクロゴール

性状

剤形
性状 フィルムコーティング錠
性状 白色
外形
性状

外形
性状

外形
性状 側面

大きさ
性状 直径
6.1mm
大きさ
性状 厚さ
2.7mm
重量
性状 0.077g
識別コード
性状
152

販売名

ベシケア錠5mg

販売名コード

2590011F2024

承認・許可番号

承認番号
21800AMZ10358
商標名
Vesicare 5mg

薬価基準収載年月

2006年6月

販売開始年月

2006年6月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等 気密容器、室温保存
使用期限
使用期限等 ケース等に表示(製造後3年)

規制区分

処方箋医薬品
説明事項 注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)
組成 コハク酸ソリフェナシン 5mg
添加物
組成 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、タルク、ポリエチレングリコール、黄色三二酸化鉄

性状

剤形
性状 フィルムコーティング錠
性状 ごくうすい黄色
外形
性状

外形
性状

外形
性状 側面

大きさ
性状 直径
7.6mm
大きさ
性状 厚さ
3.5mm
重量
性状 0.154g
識別コード
性状
150

一般的名称

コハク酸ソリフェナシン錠 Solifenacin Succinate

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
尿閉を有する患者[排尿時の膀胱収縮が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。]
幽門部、十二指腸又は腸管が閉塞している患者及び麻痺性イレウスのある患者[胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
胃アトニー又は腸アトニーのある患者[抗コリン作用により消化管運動が低下するため症状が悪化するおそれがある。]
重症筋無力症の患者[抗コリン作用により筋緊張の低下がみられ症状が悪化するおそれがある。]
重篤な心疾患の患者[期外収縮等の心電図異常が報告されており、症状が悪化するおそれがある。(「重要な基本的注意」及び「薬物動態」の項参照)]
重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C )[血中濃度が過度に上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
尿閉を有する患者[排尿時の膀胱収縮が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。]
幽門部、十二指腸又は腸管が閉塞している患者及び麻痺性イレウスのある患者[胃腸の平滑筋の収縮及び運動が抑制され、症状が悪化するおそれがある。]
胃アトニー又は腸アトニーのある患者[抗コリン作用により消化管運動が低下するため症状が悪化するおそれがある。]
重症筋無力症の患者[抗コリン作用により筋緊張の低下がみられ症状が悪化するおそれがある。]
重篤な心疾患の患者[期外収縮等の心電図異常が報告されており、症状が悪化するおそれがある。(「重要な基本的注意」及び「薬物動態」の項参照)]
重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C )[血中濃度が過度に上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]

効能又は効果

本剤を適用する際、十分な問診により臨床症状を確認するとともに、類似の症状を呈する疾患(尿路感染症、尿路結石、膀胱癌や前立腺癌などの下部尿路における新生物等)があることに留意し、尿検査等により除外診断を実施すること。なお、必要に応じて専門的な検査も考慮すること。
下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療(α11遮断薬等)を優先させること。

用法及び用量

通常、成人にはコハク酸ソリフェナシンとして5mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は10mgまでとする。

用法及び用量に関連する使用上の注意

中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類B)への投与は1日1回2.5mgから開始し、慎重に投与する。投与量の上限は1日1回5mgまでとする。軽度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類A)への投与は1日1回5mgから開始し、増量に際しては副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこと。[肝機能障害患者では血中濃度が上昇すると予想される。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)]
重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)への投与は1日1回2.5mgから開始し、慎重に投与する。投与量の上限は1日1回5mgまでとする。軽度及び中等度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス30mL/min以上かつ80mL/min以下)への投与は1日1回5mgから開始し、増量に際しては副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこと。[腎機能障害患者では血中濃度が上昇すると予想される。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)]

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者[抗コリン作用により、尿閉を誘発するおそれがある。]
潰瘍性大腸炎のある患者[中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。]
甲状腺機能亢進症の患者[抗コリン作用により頻脈等の交感神経興奮症状が悪化するおそれがある。]
肝機能障害患者(重度を除く)及び腎機能障害患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]
認知症又は認知機能障害のある患者[抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがある。]
パーキンソン症状又は脳血管障害のある患者[症状の悪化あるいは精神神経症状があらわれるおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

排尿困難のある患者(下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)又は排尿筋収縮障害等)では、本剤投与前に残尿量測定を実施し、必要に応じて専門的な検査を考慮すること。また、投与中も十分に観察を行い、排尿困難の増悪を来していないかを定期的に確認すること。
過活動膀胱の症状を明確に認識できない認知症又は認知機能障害患者は本剤の投与対象とはならない。
QT延長症候群患者、QT延長を来すことが知られている薬剤を投与中の患者では過量投与に注意すること。(「薬物動態」の項参照)
眼調節障害(霧視等)、傾眠が起こることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に従事する場合には注意させること。
本剤投与により効果が認められない場合には、漫然と投与せず、適切な治療を考慮すること。

相互作用

相互作用の概略
相互作用の概略 本剤は、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。(「薬物動態」の項参照)

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
抗コリン剤
三環系抗うつ剤
フェノチアジン系薬剤
モノアミン酸化酵素阻害剤
臨床症状・措置方法
口内乾燥、便秘、排尿困難等があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
抗コリン作用が増強されるおそれがある。
薬剤名等
アゾール系抗真菌剤
イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール
臨床症状・措置方法
口内乾燥、便秘、排尿困難等があらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。
機序・危険因子
これらの薬剤はCYP3A4を強力に阻害し、併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等
リファンピシン
フェニトイン
カルバマゼピン
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱する可能性がある。
機序・危険因子
これらの薬剤はCYP3A4を誘導し、併用により本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

副作用

副作用等発現状況の概要
国内で過活動膀胱患者を対象に安全性を評価した総症例数1,267例中、副作用発現症例は577例(45.5%)で、主なものは口内乾燥358例(28.3%)、便秘182例(14.4%)、霧視42例(3.3%)であった。関連が否定できない臨床検査値異常変動発現症例は1,265例中157例(12.4%)で、主なものはBUN上昇27例(2.1%)、尿沈渣陽性24例(1.9%)、ALT(GPT)上昇23例(1.8%)、CK(CPK)上昇21例(1.7%)であった。(承認時:2006年4月)
重大な副作用
1.ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.肝機能障害
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P、総ビリルビンの上昇(各0.1〜5%未満)等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
3.尿閉
尿閉(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.QT延長、心室頻拍、房室ブロック、洞不全症候群、高度徐脈
QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、房室ブロック、洞不全症候群、高度徐脈(いずれも頻度不明)等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.麻痺性イレウス
麻痺性イレウス(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、著しい便秘、腹部膨満等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6.幻覚・せん妄
幻覚・せん妄(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
1.急性緑内障発作
眼圧亢進があらわれ、急性緑内障発作を惹起し、嘔気、頭痛を伴う眼痛、視力低下等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。
その他の副作用
血液及びリンパ系障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 白血球数増多、白血球数減少、血小板数増多、血小板数減少
心臓障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 狭心症、上室性期外収縮、心室性期外収縮
心臓障害
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 徐脈、心房細動、頻脈、動悸
耳及び迷路障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 回転性めまい
眼障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 霧視、調節障害、乾性角結膜炎、視力低下
胃腸障害
頻度
5%以上
その他の副作用
その他の副作用 口内乾燥、便秘
胃腸障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 腹部不快感、腹部膨満、腹痛、下腹部痛、上腹部痛、下痢、消化不良、硬便、胃炎、萎縮性胃炎、舌炎、悪心、胃不快感、口内炎、舌変色
胃腸障害
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 嘔吐、胃食道逆流性疾患、口の感覚鈍麻
全身障害及び投与局所様態
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 胸部不快感、胸痛、倦怠感、発熱
全身障害及び投与局所様態
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 浮腫
感染症
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 膀胱炎、尿路感染、気管支炎、鼻咽頭炎、上気道感染、尿沈渣陽性
代謝及び栄養障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 CK(CPK)上昇、尿酸上昇、総コレステロール上昇、K上昇、尿糖陽性
代謝及び栄養障害
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 食欲減退
筋骨格系及び結合組織障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 関節痛、背部痛、側腹部痛
筋骨格系及び結合組織障害
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 筋力低下
神経系障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 浮動性めまい、味覚異常、頭痛、傾眠
神経系障害
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 認知機能障害
精神障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 不眠症
腎及び尿路障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 排尿困難、膿尿、排尿躊躇、クレアチニン上昇、BUN上昇、尿蛋白陽性
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 咳嗽、鼻乾燥、咽頭不快感
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 発声障害
皮膚及び皮下組織障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 皮膚乾燥、湿疹、そう痒症、発疹、蕁麻疹
皮膚及び皮下組織障害
頻度
頻度不明
その他の副作用
その他の副作用 血管浮腫、多形紅斑、剥脱性皮膚炎
血管障害
頻度
0.1〜5%未満
その他の副作用
その他の副作用 潮紅、高血圧

高齢者への投与

高齢者では1日1回5mgから投与を開始し、増量に際しては副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこと。[高齢者では肝機能、腎機能が低下していることが多い。(「慎重投与」及び〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1.妊婦等:
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.授乳婦:
授乳婦に投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験で乳汁中移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

過量投与

1.症状:
尿閉、散瞳、肝機能障害等
2.処置:
胃洗浄又は活性炭を投与し、次にアトロピン過量投与の場合と同様の処置を行う。また、尿閉に対しては導尿等、散瞳に対してはピロカルピン投与等、各症状に応じて適切な処置を行う。

適用上の注意

1.薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
2.服用時:
本剤をかみ砕かないで、そのまま服用するよう患者に指導すること。[有効成分に刺激性があるため。]

薬物動態

1.健康成人
(1) 血中濃度
(1) 単回投与1)1)
健康成人男性に本剤を絶食下単回経口投与したときのCmax及びAUCは、投与量にほぼ比例して上昇した。Tmax、t1/21/2及びCL/Fの平均値は各用量間でほぼ一定であった。(「薬物動態の表」表1参照)
(2) 反復投与2)3)2)3)
健康高齢・非高齢男女に本剤10mgを1日1回28日間反復経口投与したときの血漿中濃度は、非高齢者では投与後1〜2週間で、高齢者では投与後2〜3週間で定常状態に達した。また、反復投与により血漿中濃度は単回投与時に比べ2〜4倍に上昇した。(「薬物動態の表」表2参照)
(2) 吸収
本剤10mgを単回経口投与したときの絶対バイオアべイラビリティは88%であった4 )4 )。(外国人データ)本剤5mgを食後に投与したときのCmax及びAUCは絶食時とほぼ同じであり、食事の影響は認められなかった5)5)。
(3) 分布
静脈内投与時の定常状態における分布容積は600Lであった4 )4 )。(外国人データ)血漿蛋白結合率は96%であり、主結合蛋白はα11-酸性糖蛋白質であった。
(4) 代謝
本剤は肝臓において、主としてCYP3A4によって代謝され、一部CYP1A1、2C8、2C19、2D6及び3A5並びにグルクロン酸抱合酵素も代謝に関与していた。本剤を経口投与後、未変化体の他に薬理学的に活性のある代謝物4R -水酸化体と、活性がない3種の代謝物N -グルクロン酸抱合体、N -酸化体及び4R -水酸化-N -酸化体が血漿中及び尿中に認められた。血漿中では大部分が未変化体として存在し、4R -水酸化体の薬効への寄与は未変化体よりも低いと考えられた。未変化体及びこれら4種の代謝物は、本剤10mg投与時に予想される曝露レベルにおいて、CYP1A1/2、2C9、2C19、2D6及び3A4の代謝活性に影響を及ぼさなかった。
(5) 排泄6)6)(外国人データ)
1414C標識体10mgを単回経口投与した後、投与量の69.2%の放射活性が尿中に、22.5%が糞中に回収された。尿中では投与量の15%未満が未変化体として排泄され、17.8%がN -酸化体、8.9%が4R -水酸化-N -酸化体、そして8.3%が4R -水酸化体としてそれぞれ排泄された。
2.高齢者2)2)
健康高齢者(65〜75歳)に本剤10mgを投与したときのCmax及びAUCは、非高齢者(21〜34歳)と比べて1.5〜1.8倍高く、t1/2は1.4〜1.6倍に延長した。
3.腎機能障害患者7)7)(外国人データ)
軽度(クレアチニンクリアランス50〜80mL/min)から中等度(クレアチニンクリアランス30〜49mL/min)の腎機能障害を持つ患者では、本剤10mg投与時のAUCは健康成人と比べてそれぞれ1.4倍及び1.3倍高かった。重度の腎機能障害 (クレアチニンクリアランス30mL/min未満)を持つ患者では、健康成人と比べてAUCが2.1倍高かった。
4.肝機能障害患者8)8)(外国人データ)
中等度(Child-Pugh分類B)の肝機能障害を持つ患者では、本剤10mg投与時のAUCは健康成人と比べて1.6倍高く、t1/2は2倍に延長した。
5.過活動膀胱患者9)9)
第II相試験において、母集団薬物動態解析により推定した過活動膀胱患者におけるCL/Fの母集団平均値は、男性が6.95L/h、女性が5.76L/hであった。母集団推定値から予想される10mg投与時の定常状態におけるAUC24hは、男性が1,085ng・h/mL、女性が1,309ng・h/mLであり、本剤を10mg投与したときの血漿中濃度は健康高齢者とほぼ同じと考えられた。
6.相互作用10)11)10)11)(外国人データ)
本剤10mgをケトコナゾール200mg及び400mgと併用したとき、本剤のAUCinfは併用によりそれぞれ2倍及び2.8倍に上昇した。
7.QT間隔に対する影響12)12)(外国人データ)
本剤反復投与時のQT間隔に及ぼす影響を検討することを目的として、健康成人女性86例を対象に二重盲検比較対照試験を実施した。本剤10mg投与時の定常状態において、QT間隔の変化はプラセボと同程度であった。一方、本剤30mg投与時の定常状態、及びモキシフロキサシン400mgの単回投与時においてQT間隔の増加が認められた。(「薬物動態の表」表3参照)

薬物動態の表

投与量
例数Cmax
Tmax
AUCinf
t1/2(h)CL/F
5126.54
5.50
314.57
38.03
13.68
101214.87
5.67
751.65
40.28
11.04
20注)1225.94
5.67
1,191.59
36.94
13.57
40注)1253.09
5.33
2,535.55
40.55
12.54
80注)12100.31
4.08
4,144.65
34.20
16.43
(平均値±標準偏差)
注)国内で承認された本剤の1日最高投与量は10mgである。
対象例数Cmax
Tmax
AUC24h(ng・h/mL)t1/2(h)CL/F
非高齢男性1534.47
3.9
624.71
44.0
13.76
非高齢女性1437.57
5.2
732.84
39.2
12.83
高齢男性1652.89
4.6
1,091.27
71.1
8.60
高齢女性1653.82
5.6
1,095.61
61.3
7.18
(平均値±標準偏差)
薬剤QTc注1)
90%信頼区間:下限90%信頼区間:上限
コハク酸ソリフェナシン10mg/日0-55
コハク酸ソリフェナシン30mg/日注2)6111
モキシフロキサシン400mg/日10613
注1)被験者毎に補正したQTcの推定値。被験者毎にQT及びRR間隔の実測値を直線回帰式に当てはめ、QTcを求めた。
注2)国内で承認された本剤の1日最高投与量は10mgである。本剤10mgをCYP3A4阻害剤であるケトコナゾール400mgと併用したとき、本剤のAUCinfは2.8倍に上昇したが、これは本剤30mg投与時の血漿中濃度に相当する。

臨床成績

国内で実施された過活動膀胱患者を対象とした無作為化二重盲検並行群間比較試験における成績は以下のとおりであった。本剤5mgあるいは10mgを1日1回経口投与したときの結果は、主要評価項目である24時間あたりの平均排尿回数の変化量、副次的評価項目である24時間あたりの平均尿意切迫感回数の変化量、24時間あたりの平均切迫性尿失禁回数の変化量及び24時間あたりの平均尿失禁回数の変化量に関して本剤5mg群、10mg群ともプラセボ群に比し有意な減少が認められた13)13)。(「臨床成績の表」表4、表5、表6、表7参照)

臨床成績の表

投与群症例数平均値標準偏差両側95%信頼区間:下限両側95%信頼区間:上限
プラセボ395-0.942.286-1.164-0.712
コハク酸ソリフェナシン 5mg383-1.931.974-2.133-1.736
コハク酸ソリフェナシン 10mg371-2.192.090-2.406-1.979
投与群症例数平均値標準偏差両側95%信頼区間:下限両側95%信頼区間:上限
プラセボ395-1.282.899-1.563-0.989
コハク酸ソリフェナシン 5mg383-2.412.877-2.697-2.119
コハク酸ソリフェナシン 10mg371-2.782.819-3.072-2.497
投与群症例数平均値標準偏差両側95%信頼区間:下限両側95%信頼区間:上限
プラセボ260-0.692.002-0.932-0.443
コハク酸ソリフェナシン 5mg235-1.451.886-1.688-1.204
コハク酸ソリフェナシン 10mg255-1.521.771-1.735-1.298
投与群症例数平均値標準偏差両側95%信頼区間:下限両側95%信頼区間:上限
プラセボ283-0.721.951-0.950-0.493
コハク酸ソリフェナシン 5mg274-1.592.117-1.843-1.339
コハク酸ソリフェナシン 10mg270-1.601.810-1.817-1.383

薬効薬理

1.ムスカリン受容体に対する親和性
ヒトムスカリン受容体を用いた結合実験において、ムスカリンM33受容体に対する親和性はムスカリンM11、M22、M44及びM55受容体に対する親和性より高かった14)14)。
2.ムスカリン受容体拮抗作用
(1)In vitro
摘出ラット及びモルモット膀胱平滑筋を用いた摘出実験において、カルバコール刺激による収縮に対して濃度依存的かつ競合的な拮抗作用を示した。また、ラット及びカニクイザルの膀胱平滑筋細胞及び顎下腺細胞において、カルバコール刺激による細胞内カルシウム濃度上昇に対して濃度依存的な抑制作用を示したが、顎下腺よりも膀胱平滑筋に対する抑制作用がそれぞれ3.6倍及び2.1倍強かった15)16)15)16)。
(2)In vivo
麻酔ラットにおいて、カルバコール刺激による膀胱内圧上昇及び唾液分泌に対して用量依存的な抑制作用を示した。膀胱内圧上昇及び唾液分泌をそれぞれ30%及び50%抑制する用量で比較すると、唾液分泌よりも膀胱内圧上昇に対する抑制作用がそれぞれ6.5倍及び3.7倍強かった15)15)。
3.排尿機能に対する作用
麻酔ラットの膀胱内圧測定試験(シストメトリー)において、用量依存的な膀胱容量増加作用を示した。また、無麻酔脳梗塞ラットにおいて、排尿圧及び残尿量に影響を及ぼすことなく、用量依存的な膀胱容量及び排尿量増加作用を示した17)17) 。
4.作用機序
膀胱平滑筋において、ムスカリンM33受容体拮抗作用を示すことにより、膀胱の過緊張状態を抑制し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁を改善する。

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
コハク酸ソリフェナシン(Solifenacin Succinate)
2.化学名
(3R )-1-Azabicyclo[2,2,2]oct-3-yl(1S )-1-phenyl-3,4-dihydroisoquinoline-2(1H )-carboxylate monosuccinate
3.構造式
4.分子式
C23H26N2O2・C4H6O423H26N2O2・C4H6O4
5.分子量
480.56
6.融点
144〜149℃
7.性状
コハク酸ソリフェナシンは白色の結晶又は結晶性の粉末である。水、ジメチルスルホキシド又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくい。水酸化ナトリウム試液に溶ける。

包装

錠2.5mg:100錠(10錠×10)
錠2.5mg:140錠(14錠×10)
錠2.5mg:500錠(バラ)
錠5mg:100錠(10錠×10)
錠5mg:140錠(14錠×10)
錠5mg:500錠(バラ)
錠5mg:700錠(14錠×50)

主要文献及び文献請求先

田中孝典 他:薬理と治療 34(Suppl.):S5,2006[VC-00080]
鈴木真奈絵 他:薬理と治療 34(Suppl.):S29,2006[VC-00082]
田中孝典 他:薬理と治療 34(Suppl.):S15,2006[VC-00081]
Kuipers,M.E.et al.:Drugs R&D.5(2):73,2004[VC-00040]
田中孝典 他:薬理と治療 34(Suppl.):S41,2006[VC-00083]
Gengler,C.et al.:社内報告書(海外健康成人・代謝)(DIR060026)
Smulders,R.A.et al.:J.Pharmacol.Sci.103:67,2007[VC-00181]
Kuipers,M.et al.:J.Pharmacol.Sci.102:405,2006[VC-00174]
山口 脩 他:薬理と治療 34(Suppl.):S47,2006[VC-00084]
Swart,P.J.et al.:Basic Clin.Pharmacol.Toxicol.99:33,2006[VC-00142]
Knebel,W.et al.:社内報告書(海外健康成人・相互作用)(DIR060030)
Smith,N.et al.:社内報告書(海外健康成人・二重盲検比較対照試験)(DIR060031)
Yamaguchi,O.et al.:BJU Int.100(3):579,2007[VC-00232]
Ohtake,A.et al.:Biol.Pharm.Bull.30(1):54,2007[VC-00178]
Ohtake,A.et al.:Eur.J.Pharmacol.492:243,2004[VC-00043]
Kobayashi,S.et al.:Life Sci.74:843,2004[VC-00038]
Suzuki,M.et al.:Eur.J.Pharmacol.512:61,2005[VC-00055]

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

問い合わせ先 主要文献に記載の社内報告書につきましても下記にご請求下さい。
 
**アステラス製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター
〒103-8411 東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号
0120-189-371

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売
アステラス製薬株式会社
*東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
2590011F2024 ベシケア錠5mg コハク酸ソリフェナシン 5mg1錠 194.7
2590011F1028 ベシケア錠2.5mg コハク酸ソリフェナシン 2.5mg1錠 115.6

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