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薬剤師ネクスト経営塾

セルトラリン

作成又は改訂年月

** 2016年2月改訂 (第3版)D5
* 2016年1月改訂

日本標準商品分類番号

871179

日本標準商品分類番号等

効能又は効果追加承認年月(最新)
*2016年1月(錠25mg,錠50mg)

薬効分類名

選択的セロトニン再取り込み阻害剤

承認等

販売名

セルトラリン

販売名コード

1179046F1150

承認・許可番号

承認番号
22700AMX00908
商標名
SERTRALINE

薬価基準収載年月

*2015年12月

販売開始年月

*2015年12月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等室温保存
使用期限
使用期限等外箱及びラベルに表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注)
説明事項注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)
組成塩酸セルトラリン 28mg(セルトラリンとして25mg)
添加物
組成結晶セルロース,リン酸水素カルシウム水和物,ヒプロメロース,デンプングリコール酸ナトリウム,ステアリン酸マグネシウム,酸化チタン,カルナウバロウ

性状

性状・剤形
性状白色・フィルムコーティング錠
外形
性状
規格:長径(mm)
性状8.4
規格:短径(mm)
性状4.1
規格:厚さ(mm)
性状2.7
規格:重量(mg)
性状78
本体表示
性状セルトラリン25
包装記号
性状TS80

販売名

セルトラリン

販売名コード

1179046F2156

承認・許可番号

承認番号
22700AMX00909
商標名
SERTRALINE

薬価基準収載年月

*2015年12月

販売開始年月

*2015年12月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等室温保存
使用期限
使用期限等外箱及びラベルに表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注)
説明事項注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分(1錠中)
組成塩酸セルトラリン 56mg(セルトラリンとして50mg)
添加物
組成結晶セルロース,リン酸水素カルシウム水和物,ヒプロメロース,デンプングリコール酸ナトリウム,ステアリン酸マグネシウム,酸化チタン,カルナウバロウ

性状

性状・剤形
性状白色・フィルムコーティング錠(割線入り)
外形
性状
規格:直径(mm)
性状7.1
規格:厚さ(mm)
性状3.7
規格:重量(mg)
性状155
本体表示
性状セルトラリン50
包装記号
性状TS81

販売名

**セルトラリン

販売名コード

11790A4F3128

承認・許可番号

承認番号
**22800AMX00248
商標名
SERTRALINE

薬価基準収載年月

**薬価基準未収載

販売開始年月

貯法・使用期限等

貯法
使用期限等室温保存
使用期限
使用期限等外箱及びラベルに表示の使用期限内に使用すること

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注)
説明事項注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

**有効成分(1錠中)
組成塩酸セルトラリン 112mg(セルトラリンとして100mg)
**添加物
組成結晶セルロース,リン酸水素カルシウム水和物,ヒプロメロース,デンプングリコール酸ナトリウム,ステアリン酸マグネシウム,酸化チタン,カルナウバロウ

性状

**性状・剤形
性状白色・フィルムコーティング錠(割線入り)
**外形
性状
**規格:直径(mm)
性状8.6
**規格:厚さ(mm)
性状4.1
**規格:重量(mg)
性状257
**本体表示
性状セルトラリン100 タナベ
**包装記号
性状TS82

一般的名称

塩酸セルトラリン錠

禁忌

(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後14日間以内の患者(「相互作用」の項参照)
ピモジドを投与中の患者(「相互作用」の項参照)

効能又は効果

抗うつ剤の投与により,24歳以下の患者で,自殺念慮,自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため,本剤の投与にあたっては,リスクとベネフィットを考慮すること.(「その他の注意」の項参照)
海外で実施された6〜17歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告がある.本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること.(「小児等への投与」の項参照)
*外傷後ストレス障害の診断は,DSM※等の適切な診断基準に基づき慎重に実施し,基準を満たす場合にのみ投与すること.
※DSM:American Association(米国精神医学会)のDiagnostic Disorders(精神疾患の診断・統計マニュアル)

用法及び用量

用法及び用量
用法及び用量通常,成人にはセルトラリンとして1日25mgを初期用量とし,1日100mgまで漸増し,1日1回経口投与する.なお,年齢,症状により1日100mgを超えない範囲で適宜増減する.

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の投与量は,予測される効果を十分に考慮し,必要最小限となるよう,患者ごとに慎重に観察しながら調節すること.
*外傷後ストレス障害患者においては,症状の経過を十分に観察し,本剤を漫然と投与しないよう,定期的に本剤の投与継続の要否について検討すること.

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)
肝機能障害のある患者〔血中濃度半減期が延長し,AUC及びCmaxが増大することがある.〕
躁うつ病患者〔躁転,自殺企図があらわれることがある.〕
自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者,自殺念慮のある患者〔自殺念慮,自殺企図があらわれることがある.〕
脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者〔精神症状を増悪させることがある.〕
衝動性が高い併存障害を有する患者〔精神症状を増悪させることがある.〕
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣発作を起こすことがある.〕
QT延長又はその既往歴のある患者,QT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者,著明な徐脈や低カリウム血症等がある患者〔QT延長,心室頻拍(torsades pointesを含む)を起こす可能性がある.〕
出血の危険性を高める薬剤を併用している患者,出血傾向又は出血性素因のある患者〔鼻出血,胃腸出血,血尿等が報告されている.〕
緑内障又はその既往歴のある患者〔眼圧上昇を起こし,症状が悪化するおそれがある.〕
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
小児(「小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

うつ症状を呈する患者は希死念慮があり,自殺企図のおそれがあるので,このような患者は投与開始早期ならびに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること.
不安,焦燥,興奮,パニック発作,不眠,易刺激性,敵意,攻撃性,衝動性,アカシジア/精神運動不穏,軽躁,躁病等があらわれることが報告されている.また,因果関係は明らかではないが,これらの症状・行動を来した症例において,基礎疾患の悪化又は自殺念慮,自殺企図,他害行為が報告されている.患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに,これらの症状の増悪が観察された場合には,服薬量を増量せず,徐々に減量し,中止するなど適切な処置を行うこと.
自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること.
家族等に自殺念慮や自殺企図,興奮,攻撃性,易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い,医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること.
眠気,めまい等があらわれることがあるので,自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には十分注意させること.
投与中止(突然の中止)により,不安,焦燥,興奮,浮動性めまい,錯感覚,頭痛及び悪心等があらわれることが報告されている.投与を中止する場合には,突然の中止を避け,患者の状態を観察しながら徐々に減量すること.

相互作用

相互作用の概略
相互作用の概略本剤は肝代謝酵素CYP2C19,CYP2C9,CYP2B6及びCYP3A4等で代謝される.

併用禁忌

併用禁忌
(併用しないこと)
MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩(エフピー))
発汗,不穏,全身痙攣,異常高熱,昏睡等の症状があらわれることがある.なお,MAO阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合,また本剤投与後にMAO阻害剤を投与する場合には,14日間以上の間隔をおくこと.
セロトニンの分解が阻害され,脳内セロトニン濃度が高まると考えられる.
ピモジド(オーラップ)
ピモジドとの併用により,ピモジドのAUC及びCmaxがそれぞれ1.4倍増加したとの報告がある.
ピモジドはQT延長を引き起こすことがあるので本剤と併用しないこと.
機序不明

併用注意

(併用に注意すること)
薬剤名等
リネゾリド
臨床症状・措置方法
セロトニン症候群の症状(錯乱,協調運動障害,血圧上昇等)があらわれることがある.このような症状があらわれた場合には,本剤と併用薬の両方あるいはいずれか一方の投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
機序・危険因子
リネゾリドは非選択的,可逆的MAO阻害作用を有する.
薬剤名等
5-HT1B/1D受容体作動薬1B/1D受容体作動薬(スマトリプタンコハク酸塩,ゾルミトリプタン,エレトリプタン臭化水素酸塩)
臨床症状・措置方法
脱力,反射亢進,協調運動障害,錯乱,不安,焦燥,興奮があらわれることがある.
機序・危険因子
相互に作用を増強させるおそれがある.
薬剤名等
トラマドール
メサドン
ペンタゾシン
臨床症状・措置方法
セロトニン作用が増強されるおそれがある.
機序・危険因子
これらの薬剤はセロトニン作用を有する.
薬剤名等
L-トリプトファンを含有する製剤(アミノ酸製剤,経腸成分栄養剤)
臨床症状・措置方法
セロトニン作用が増強されるおそれがある.
機序・危険因子
L-トリプトファンはセロトニンの前駆物質であるため,脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある.
薬剤名等
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
臨床症状・措置方法
セロトニン作用が増強されるおそれがある.
機序・危険因子
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)はセロトニン作用を有する.
薬剤名等
炭酸リチウム
臨床症状・措置方法
セロトニンに関連した副作用(振戦等)が増大するおそれがある.
機序・危険因子
相互に作用を増強させるおそれがある.
薬剤名等
三環系抗うつ剤(クロミプラミン塩酸塩,イミプラミン塩酸塩,アミトリプチリン塩酸塩)
臨床症状・措置方法
薬剤の血中濃度が上昇し,作用が増強されるおそれがある.
機序・危険因子
本剤がこれらの薬剤の代謝を阻害することがある.
薬剤名等
ワルファリン
臨床症状・措置方法
ワルファリンのプロトロンビン反応時間曲線下面積が軽度増加(8%)したとの報告がある.
本剤の投与を開始もしくは中止する場合は,プロトロンビン時間を慎重にモニターすること.
機序・危険因子
機序不明
薬剤名等
出血傾向が増強する薬剤非定型抗精神病剤,フェノチアジン系薬剤,三環系抗うつ剤,アスピリン等の非ステロイド系抗炎症剤,ワルファリン等)
臨床症状・措置方法
異常出血(鼻出血,胃腸出血,血尿等)が報告されているので,注意して投与すること.
機序・危険因子
SSRIの投与により血小板凝集能が阻害され,これらの薬剤との併用により出血傾向が増大することがある.
薬剤名等
血糖降下薬(トルブタミド)
臨床症状・措置方法
トルブタミドのクリアランスが減少(16%)したとの報告がある.
機序・危険因子
本剤がこの薬剤の代謝を阻害するためと考えられる.
薬剤名等
シメチジン
臨床症状・措置方法
本剤のAUC及びCmaxの増大(50%,24%)及びt1/21/2の延長(26%)がみられたとの報告がある.
機序・危険因子
本剤の代謝が阻害されたためと考えられる.
薬剤名等
アルコール(飲酒)
臨床症状・措置方法
本剤投与中は,飲酒を避けることが望ましい.
機序・危険因子
本剤との相互作用は認められていないが,他の抗うつ剤で作用の増強が報告されている.

副作用

副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない.
重大な副作用
1.セロトニン症候群(頻度不明)
不安,焦燥,興奮,錯乱,発汗,下痢,発熱,高血圧,固縮,頻脈,ミオクロヌス,自律神経不安定等があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと.
2.悪性症候群(頻度不明)
無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合がある.抗精神病剤との併用時にあらわれることが多いため,特に注意すること.異常が認められた場合には,抗精神病剤及び本剤の投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと.本症発現時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある.
3.痙攣,昏睡(いずれも頻度不明)
痙攣,昏睡があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
4.肝機能障害(頻度不明)
肝不全,肝炎,黄疸があらわれることがあるので,必要に応じて肝機能検査を行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
5.抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)
低ナトリウム血症,低浸透圧血症,尿中ナトリウム排泄量の増加,高張尿,痙攣,意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,水分摂取の制限等適切な処置を行うこと.
6.中毒性表皮壊死融解症(Toxic Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
7.アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシー(呼吸困難,喘鳴,血管浮腫等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
8.QT延長,心室頻拍(torsades pointesを含む)(いずれも頻度不明)
QT延長,心室頻拍(torsades pointesを含む)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
その他の副作用
精神系
頻度
頻度不明
詳細
詳細睡眠障害(不眠等),錯乱状態,悪夢,易刺激性,易興奮性,うつ病,躁病,精神症,多幸症,リビドー減退,記憶障害,注意力障害,攻撃的反応,不安,焦燥,興奮,幻覚
神経系
頻度
頻度不明
詳細
詳細傾眠,頭痛,浮動性めまい,振戦,感覚減退,起立性めまい,味覚異常,頭部不快感,運動障害(アカシジア,錐体外路症状,運動過多,歯ぎしり,歩行異常等),錯感覚,不随意性筋収縮,ジスキネジー,ジストニー,片頭痛,失神
感覚器
頻度
頻度不明
詳細
詳細調節障害,視覚異常(霧視,羞明,視力低下等),耳鳴,耳閉感,回転性眩暈,散瞳
循環器
頻度
頻度不明
詳細
詳細動悸,起立性低血圧,血圧低下,血圧上昇,頻脈
肝臓
頻度
頻度不明
詳細
詳細ALT(GPT)増加,AST(GOT)増加,γ-GTP増加,LDH増加,Al-P増加,総ビリルビン増加,直接ビリルビン増加
血液
頻度
頻度不明
詳細
詳細白血球数増加又は減少,単球増加,血小板数減少,出血傾向(鼻出血,胃腸出血,血尿等),血小板機能異常,紫斑,斑状出血,皮下出血
消化器系
頻度
頻度不明
詳細
詳細悪心・嘔吐,口内乾燥,下痢・軟便,便秘,腹部不快感,腹痛,腹部膨満,消化不良,食欲不振,胃腸障害,食欲亢進,膵炎
過敏症
頻度
頻度不明
詳細
詳細発疹,蕁麻疹,そう痒症,顔面浮腫,眼窩周囲浮腫,光線過敏性反応
泌尿器・生殖器
頻度
頻度不明
詳細
詳細排尿困難,尿閉,頻尿,性機能障害(射精遅延,持続勃起症等),月経障害,尿失禁・夜尿,乳汁漏出症,女性化乳房
筋・骨格系
頻度
頻度不明
詳細
詳細背部痛,関節痛,筋緊張異常(筋硬直,筋緊張亢進,筋痙攣等)
代謝・内分泌
頻度
頻度不明
詳細
詳細総蛋白減少,総コレステロール増加,尿糖,尿蛋白,甲状腺機能低下症,低ナトリウム血症,高プロラクチン血症,血糖異常
その他
頻度
頻度不明
詳細
詳細倦怠感,多汗(発汗,寝汗等),無力症,熱感,異常感,胸痛,胸部圧迫感,疲労,発熱,ほてり,悪寒,体重減少,体重増加,末梢性浮腫,あくび,脱毛症,気管支痙攣
上記のような副作用が認められた場合には,必要に応じ,減量,投与中止等の適切な処置を行うこと.

高齢者への投与

本剤は,主として肝臓で代謝されるが,高齢者では肝機能が低下していることが多いため,高い血中濃度が持続し,出血傾向の増強等がおこるおそれがある.高齢者においては,肝機能,腎機能の低下を考慮し,用量等に注意して慎重に投与すること.

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.
妊娠末期に塩酸セルトラリン製剤あるいは他のSSRI,SNRIが投与された婦人が出産した新生児において,入院期間の延長,呼吸補助,経管栄養を必要とする,離脱症状と同様の症状が出産直後にあらわれたとの報告がある.臨床所見としては,呼吸窮迫,チアノーゼ,無呼吸,発作,体温調節障害,哺乳障害,嘔吐,低血糖症,筋緊張低下,筋緊張亢進,反射亢進,振戦,ぴくつき,易刺激性,持続性の泣きが報告されている.
海外の疫学調査において,妊娠中に塩酸セルトラリン製剤を含むSSRIを投与された婦人が出産した新生児において,新生児遷延性肺高血圧症のリスクが増加したとの報告がある.このうち1つの調査では,妊娠34週以降に生まれた新生児における新生児遷延性肺高血圧症発生のリスク比は,妊娠早期の投与では2.4(95%信頼区間1.2-4.3),妊娠早期及び後期の投与では3.6(95%信頼区間1.2-8.3)であった.〕
授乳中の婦人には投与を避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること.〔ヒト母乳中へ移行することが報告されている.〕

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は国内で確立していない.(使用経験がない.)
海外で実施された6〜17歳の大うつ病性障害(DSM-IV※における分類)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において有効性が確認できなかったとの報告がある.また,塩酸セルトラリン製剤群でみられた自殺企図[1.1%(2/189例)]は,プラセボ群[1.1%(2/184例)]と同様であり,自殺念慮は塩酸セルトラリン製剤群で1.6%(3/189例)にみられた.これらの事象と塩酸セルトラリン製剤との関連性は明らかではない(海外において塩酸セルトラリン製剤は小児大うつ病性障害患者に対する適応を有していない).
*海外で実施された6〜17歳の外傷後ストレス障害(DSM-IV※における分類)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において有効性が確認できなかったとの報告がある.当該試験にて自殺企図はみられなかったが,自殺念慮は塩酸セルトラリン製剤群でのみ4.5%(3/67例)にみられた(海外において塩酸セルトラリン製剤は小児外傷後ストレス障害患者に対する適応を有していない).
※DSM-IV:American Association(米国精神医学会)のDiagnostic Disorders,4th edition(DSM-IV精神疾患の診断・統計マニュアル)

過量投与

塩酸セルトラリン製剤の過量投与,又は塩酸セルトラリン製剤の過量投与と他剤やアルコールとの併用による死亡例が海外で報告されている.過量投与による症状は,傾眠,胃腸障害(悪心・嘔吐等),頻脈,振戦,不安,焦燥,興奮,浮動性めまいのようなセロトニン性の副作用であり,まれに昏睡が認められた.
2.処置
特異的な解毒剤は知られていない.必要に応じて気道確保,酸素吸入等を行い,胃洗浄,活性炭投与等の適切な処置を行うこと.催吐は薦められない.一般的な対症療法とともに心・呼吸機能のモニターを行うことが望ましい.塩酸セルトラリン製剤は分布容積が大きいので,強制利尿,透析,血液灌流及び交換輸血はあまり効果的でない.

適用上の注意

1.薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕

その他の注意

海外で実施された大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対象とした,塩酸セルトラリン製剤を含む複数の抗うつ剤の短期プラセボ対照臨床試験の検討結果において,24歳以下の患者では,自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが抗うつ剤投与群でプラセボ群と比較して高かった.なお,25歳以上の患者における自殺念慮や自殺企図の発現のリスクの上昇は認められず,65歳以上においてはそのリスクが減少した.
主に50歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において,選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を投与された患者で,骨折のリスクが上昇したとの報告がある.
海外で実施された臨床試験において,塩酸セルトラリン製剤を含む選択的セロトニン再取り込み阻害剤が精子特性を変化させ,受精率に影響を与える可能性が報告されている.
電気けいれん療法との併用については,その有効性及び安全性が確立されていない.

薬物動態

1.生物学的同等性試験
2.<セルトラリン錠25mg「タナベ」>
セルトラリン錠25mg「タナベ」は,「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日改正薬食審査発第0229第10号)」に基づき,セルトラリン錠50mg「タナベ」を標準製剤としたとき,溶出挙動が等しく,生物学的に同等とみなされた1)1).
3.<セルトラリン錠50mg「タナベ」>
セルトラリン錠50mg「タナベ」と標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(セルトラリンとして50mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中セルトラリン濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された1)1).

血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある.
4.**<セルトラリン錠100mg「タナベ」><セルトラリン錠100mg「タナベ」>
セルトラリン錠100mg「タナベ」は,「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日改正薬食審査発第0229第10号)」に基づき,セルトラリン錠50mg「タナベ」を標準製剤としたとき,溶出挙動が等しく,生物学的に同等とみなされた1)1)

薬物動態の表

 判定パラメータ
0-72hr(ng・hr/mL)
判定パラメータ

参考パラメータ

参考パラメータ
1/2(hr)
セルトラリン錠50mg「タナベ」375.19±147.0914.2647±5.06855.90±0.7924.93±3.27
標準製剤
361.90±124.6313.7968±4.59506.10±0.7925.50±3.12
(Mean±S.D.,n=20)

薬効薬理

*塩酸セルトラリンは選択的セロトニン再取り込みの阻害剤(SSRI)である.抗うつ薬としての作用機序は,中枢神経系でのセロトニンの再取り込み阻害によるものと考えられる.ノルエピネフリン及びドパミン神経系への作用は非常に弱い.

有効成分に関する理化学的知見

1.一般名
塩酸セルトラリン(Sertraline Hydrochloride)
2.化学名
(+)-(1S,4S)-4-(3,4-dichlorophenyl)-1,2,3,4-tetrahydro-N-methyl-1-naphthylamine monohydrochloride
3.分子式
C1717H1717Cl22N・HCl
4.分子量
342.69
5.構造式
6.性状
白色の結晶性の粉末である.
メタノール,エタノール(95),NN-ジメチルアセトアミド又はNN-ジメチルホルムアミドにやや溶けやすく,水に溶けにくい.

取扱い上の注意

1.安定性試験
2.セルトラリン錠25mg「タナベ」
PTP包装及びポリエチレン容器を用いた加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)の結果,セルトラリン錠25mg「タナベ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された2)2).
3.セルトラリン錠50mg「タナベ」
PTP包装及びポリエチレン容器を用いた加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)の結果,セルトラリン錠50mg「タナベ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された2)2).
4.**セルトラリン錠100mg「タナベ」セルトラリン錠100mg「タナベ」
PTP包装及びポリエチレン容器を用いた加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)の結果,セルトラリン錠100mg「タナベ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された2)2)

包装

セルトラリン錠25mg「タナベ」:100錠(10錠×10)
セルトラリン錠25mg「タナベ」:500錠(10錠×50)
セルトラリン錠25mg「タナベ」:140錠(14錠×10)
セルトラリン錠25mg「タナベ」:500錠(バラ)
セルトラリン錠50mg「タナベ」:100錠(10錠×10)
セルトラリン錠50mg「タナベ」:500錠(10錠×50)
セルトラリン錠50mg「タナベ」:140錠(14錠×10)
セルトラリン錠50mg「タナベ」:500錠(バラ)
**セルトラリン錠100mg「タナベ」:100錠(10錠×10)セルトラリン錠100mg「タナベ」:100錠(10錠×10)

主要文献及び文献請求先

田辺三菱製薬(株):セルトラリン錠の生物学的同等性に関わる資料(社内資料)
田辺三菱製薬(株):セルトラリン錠の安定性に関わる資料(社内資料)

文献請求先

問い合わせ先 主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい.
田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター
〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
電話 0120-507-319 (田辺製薬販売株式会社取扱い品窓口)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

販売
田辺製薬販売株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10
製造販売元
田辺三菱製薬株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10

薬価

販売名コード 品名 成分名 規格 薬価
1179046F1150 セルトラリン錠25mg「タナベ」 塩酸セルトラリン 25mg1錠 42.1
1179046F2156 セルトラリン錠50mg「タナベ」 塩酸セルトラリン 50mg1錠 73.1

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