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薬剤師ネクスト経営塾

薬局のマーケティングを考える ①

あけましておめでとうございます。仁成堂薬局の大谷です

今年はいよいよ調剤報酬改正の年ですね。評価の基準も対物から対人に変わると言われ、今までのやり方、考え方をガラッと変える必要があるかもしれません。そこで今回からあらゆる商売の基本ともいえるマーケティングについて取り上げてみようと思います。以前にもマーケティングのことは取り上げましたが、視点を変えて基本の部分を重点的に取り上げてみます。(その位マーケティングは大切で、広範囲なものとも言えますよね)

1.マーケティングってなんだろう?

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そもそも「マーケティング」という言葉からどんな事をイメージされますか?

・商品を販売すること
・宣伝・広告・プロモーション
・市場調査
・カタログ作成
・商品の売れる仕組みを作ること
・〇〇マーケティング(○○の部分は「IT」とか「戦略的」とか色々)

まだまだ出てくると思います。定義の問題なので使う人の立場で変わってくるのも仕方ない部分もありますし、そもそもの定義も抽象的で素人には分かりにくいのですよね

アメリカ・マーケティング協会と日本マーケティング協会の定義はこんな感じです

アメリカ・マーケティング協会の定義
マーケティングとは、顧客やクライアント、パートナー、さらには広く社会一般にとって価値のあるオファリングスを創造・伝達・提供・交換するための活動とそれに関わる組織・機関、および一連のプロセスのことを指す。(2007年)

日本マーケティング協会の定義
マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。(1990年)


なので、私は人に説明するときには「お客さんに価値を提供してお金をいただくまでの一連の流れ」と言うようにしています。ですから上で挙がっている、「商品を販売すること」とか「カタログ作成」とか「商品の売れるしくみを作ること」も、マーケティングの一部で間違ってはないけど、あくまで一部であり、実際はより多面的なものです

2.マーケティングプロセス

前段でのマーケティングの説明は書籍によっては、「マーケティング戦略」とか「マーケティングプロセス」を表現されているケースもあります。
マーケティングプロセスは一般的には以下のような流れをさします。

プレゼンテーション1
1.市場機会の分析
2.目標設定
3.STPの検討
4.マーケティング・ミックス
5.計画策定
6.実行・管理

それぞれの言葉はご存じの方も多いと思います。マーケティングの本だと、これがバラバラに紹介されていることが多いと思います。けれども実際は一連の流れとして理解した方がずっとわかりやすいと思います

そして、このままそれぞれを説明するのはとても分かりにくいのでこの流れを次のようにシンプルにして、それぞれを説明してみたいと思います。

1. ベネフィット(価値)の確認
2. 差別化と強みの発見
3. セグメンテーションとターゲティングの計画
4. 4Pの実施

3.マーケティングプロセスについて

1) ベネフィット(価値)の確認

お客さんが商品を買うとき、お客さんは商品自体が欲しいのではなく、その商品がお客さんにもたらす「何か」を期待しています。この「何か」の部分をベネフィットと言います。

例えば
コーヒーを買うのは、コーヒー自体が欲しいのではなく、のどの渇きを潤す。眠気覚まし。集中力アップ。リフレッシュ。などを期待しています
そして、ドリルを買うのは。ドリルが欲しいのではなく、穴が欲しいといった具合です。

では薬の場合はどうでしょうか?

薬を買うのは薬が欲しいのではなく、健康が欲しいため。と言えますよね。
薬局薬剤師の立場なら「薬局で薬を渡すことが一番お客さんに健康という価値を提供できる」と考えると思うのですが、残念ながら社会的にはそうは映らなかったのですよね。だから、近年の医薬分業不要論がでてきたのだろうなと個人的には思っています。

話が少しそれましたね。マーケティングでは、この価値を特定することがすべてスタートになります。

2) 差別化と強みの発見

とは言え、価値を提供すればお客さんが必ず購入してくれるかというと、そんなわけはありません。その価値は色々なお店が色々な商品、サービスを通じてお客さんに提供されています。つまり競合がいるわけです。ですので、私たちはこの競合商品よりも、自分たちの商品の方が高い価値を有していることを証明する必要があります。

身近な例でいうと、病院の前の多くの薬局です。扱っている商品は周囲の競合と同じ。それでもあなたの薬局を選ぶ理由を説明し、納得してもらう必要があります。この競合との差別化に使うのが。あなたの薬局の強みということになります。勿論、差別化は弱点、劣っている箇所でもできますが、それではお客さんに選ばれませんよね。

強みの見つけ方について

強みはすぐに見つけられるケースもありますが、見つけられない場合もあります。
見つけ方には少しコツもあるみたいです。
例えば「なぜここで(orこれを)購入しましたか?」とお客さんに直接聞いてみるのも一つの方法です。前述の病院前の薬局のケースだと「なぜ幾つか並んでいる薬局のうちこの薬局を選ばれたのですか?」といった具合です。
おそらく「調剤が速いから」「駐車場に近いから」「薬の品揃えがいいから」「ジェネリック医薬品を進めてくれるから」「お店がきれいだから」「薬剤師が丁寧に説明してくれるから」などの回答が返ってくると思います。実際にこれはすべて差別化の要因になりえます

強みが見つからないとき

強みがない、なんてことはないので、多分見つけられていないだけと思うのですが、考えても見つけられない時は、自分で強みを作ってください。どんな事が得意なのか?お客さんになんと言われて褒められるのが嬉しいのか?シンプルに考えるのがいいと思います。
お客さんは正直です。よりお客さんにとって便利な方、より役立つ方、よりたくさんの情報を提供してくれる方、より見やすい方、より愛想のよい方、を選びます。そこにはお店の都合は入りません。シンプルだからといって、決して簡単ではありません。

次は、セグメンテーションとターゲティングの計画についてですが、なんだかとっても長くなりそうなので、続きは来月にさせてください。ではみなさん。しっかり体調管理をして風邪などひかないようにしてくださいませ。

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